【No.514】平成くん、さようなら 古市憲寿 文藝春秋(2019/01) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

なんとなく平成が終わるまでには読んでおきたかった。

とりあえず平成が終わるまでに読むのにはうってつけだと思う。

 

平成くんは「ひとなり」くんと呼ぶ。

平成くんは、平成元年生まれで小説や脚本、コメンテーターなどマルチにこなす文化人だ。

安楽死が合法化されている日本社会。

安楽死したい「平成」くんとそれを止めたいお金だけはもある平凡な感性の持ち主「愛」、そして猫の「ミライ」。

 

平成という時代が果たす役割の記載が印象的だった。

「平成というのは昭和のツケを払い続けた時代でした。不良債権処理、隣国との歴史認識問題、巨額の財政赤字、廃炉もままならない原発。平成が向き合ってきた問題は、もとはといえば昭和の失敗に起因しています。昭和を終わらせることが、平成という時代の宿命と言ってもいい」

 

現代の生や性について、作者の古市憲寿さんの知性や感性が色濃く反映されている作品であるといえようか。

 

1985年東京都生まれ。社会学者。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)などで注目される。「今後の経済財政動向等についての集中点検会合」委員、内閣府「クールジャパン推進会議」メンバーなどを務める。日本学術振興会「育志賞」受賞。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。