欧州では、ひとつの教会や大聖堂に、2台もオルガンが備わっているところがいくつもある。

2台分のパイプが見えるだけではなく、本当に鳴る。ものすごく迫力があるので、audioのデモ目的になると誰もが思う。

実際、BDでも、5.1chやATMOS収録されているソースはいくらでもある。

ATMOSで 9.1.6ch収録されるソースに限定して、ひとつピックするとしたら
これしかない。

ウィーン・シュテファン大聖堂の新オルガン
DG   485 5180 ATMOS収録BD

聞いて感動したら、この大聖堂、ぜひ訪問したい。

ウィーンの地下鉄駅(Stephansplatz)を出ると、でっかくそびえたっている。
ホーフブルグ(ハプスブルグ家の王宮だが、観光名所のシェーンブルルンとは違う)の近く、オペラ座も近い。


 そう、ここは、音楽の都のど真ん中、ウィーンっ子であればだれでも知っている場所だ。

東京でいえば、浅草の雷門、いや、どこからでも見えるので東京タワーだ。

この大聖堂は、だれでも入れる。
少額のチケットを買えば、聖堂の奥まで入ることもできる。聖堂のタワーにも

昇ることができ(on footだけどね)、市内を一望できる。

大聖堂は当然にひとつしかないが、ただただでかい。
長さはなんと107メートルもある。

いくつかある入口のひとつにオルガンがあり、
別の離れた入口のひとつにまた別のオルガンがある。
60mも離れて設置されていると聞いた。

その2つのオルガンを、一度に鳴らすことができるんですよねー。

僕は、てっきり、キースエマーソンとか、リックウェイクマンのように、
鍵盤を取り囲んで、両手両足で演奏するのかな、と思ったのだけど、違う。

このオルガンは、2020年の大修復で最新の電子制御システムが導入されたのだ。
中央演奏台で集中操作するようになっていて、5段のキーボードを使う。

サントリーホールのオルガンは、最低域 16Hzの鍵盤だけは、備え付けのキーボード
でなければならない構造だけど、ここはそんなオンボロではない。

ペダルは、 音量ペダルを含めて1系列の足鍵盤で、切り替えて行う。

しかも、手鍵盤を押すと、それに連動して足鍵盤は自動的にカップリングされて動かすこともできる。

ここまでくると、MIDIで自動演奏できるのでは?と冗談で聞いたことがあるが、
なんと、、、、

できる!!!!

という。

きかせてくれ、たのむ、とお願いしても、やってくれない。

そりゃそうだ、MIDIとはいえ、KORGシンセのポリフォニック音源とは違う。
本当に2台のオルガンを自動演奏しパイプを揺らすのだらね。

日曜日のミサに参加したことがあるが、
オルガンは、入場時に1台、祈時に別の1台と使い分けていた。
聖歌合唱のときは、二台が同時に駆使されていた。

サマーシーズン木、土は夜間コンサートも毎週開かれていて、
目の前で生演奏をしてくれる。かなり感動するぞ。

これを体験したあとで、DGのブルーレイ(ATMOS)で大聖堂の新オルガン
を聞いても、ぜんぜん臨場感はなく、まったくイマーシブではない。

 生演奏がフランス料理のフルコースに対して、
ディスクは幕の内弁当程度にしか値しないのだ。

そのままではさすがにつまらないので、
オーディオ再生の時は何かをデフォルメして再生するしかない。

何をデフォルメするかは、人次第、好み次第、となる。

僕の場合は、重低音をデフォルメしている。

dbx360のサブハーモニックシンセサイザー機能で強調して再生しているが、

そのくらいやらないと、本物らしい感じがでないと思う。

なにせ、16Hzまできっちり入っているのだから。

 

AVプリアンプやAVプリメインアンプでは、ルームコレクション機能がついている。

日本製だと、いまはYAMAHAのYpaoしか存在しない。
オンキョーやデノンは、Audyssey という米国製の機能がついている。

過去には、パイオニアのMCACCproもあったし、SONYも機能はしょぼいが、なにかそんなものがあった。皆、最初からAVアンプについていたし、測定マイクまでついていた。

上記会社のAVアンプは、全部使ったことがある。
MCACC proは、測定は自動だが、いろいろなテストトーンを使うので、全ての測定時間は30分かかった。でも、補正はとても良かった。


Audyssyにも、サブウーハ用のモジュールは高級機に用意されている.有料だが、MultiEQ-X
を使うとパラメトリックEq機能が付くので、よいルームコレクションができる。

 AV用途として、こうした測定は自動で行えるので手軽で使いやすい。パイオニアがオーディオ業界から去っていたのは、残念だ。会社が元気な時にピュアaudio向けの製品として出してほしかったな。

純オーディオ用途には、世界をみると、

1 Trinnov,
2 Dirac live, 
3 RoomPerfect,
4 DeqX
がある。

DeqXとTrinnovは専用機、ほかはAVアンプに付属するものだ。僕は、全て使った。

1 Trinnov(2ch機 2年使用)
 AVアンプというよりは、HiFi用途として有名だ。高価なイメージはあるが2chだけのプロセッサ単体価格はそう高くもない。3次元測定ができる点ではYamahaと同じだが、専用マイクは全く立派でホレボレする。その割に3D測定は精度はイマイチ。レーザーで測定した距離と違うし位相も不正確。PCは必要。
 欠点は使い方が難しいこと。正直なところ、輸入代理店に来てもらって、機材変更の都度やってもらう必要がある。SPレイアウトを補正する3Dレマッピングを使わないなら、導入は意味がない気がする。自分で2年間使った感じでは、効果はパイオニアMCACCproと変わらない。

2 Dirac live +ARC (dennon AVC-A1H 1年使用)
 AVアンプに付属するが、ないモジュールは買う必要がありMS officeみたいで複雑だ。
AVC-A1Hでは全モジュールを買うので(むしろ)潔くわかりやすかった。
  使い方は、Trinnovと同じくらい難しい。測定ポイントが多く、測定に至るまでの音量調整は面倒極まりない。PC必須で、しょぼい指定USBマイクを使うのだが、測定精度は紹介した4つの中では最も低い。そのうえ調整後は度を越えてきつめ傾向に必ずなる。アブフューザーやデフェーザーで音響を整えている部屋では使わない方が良いと思う。円安の今、日本でのサポートがない製品を20万円も出して使う価値は見出せない。

3 RoomPerfect (TDAI-3400 1年使用)
 リンドルフのアンプに採用されている。音響エネルギーを学習するために、5か所以上での測定が必要だが、全てautoで測定できるし、PCも不要で、全帯域をバカの一つ覚えのようにフラットにすることはしないので、この中では最もつかいやすい。測定結果を細かく見せてくれないので、Dirac以下の精度かもしれないが、SP特性を殺さない点ではDeqXと似ている。日本では売っていないが、出せば売れると思うんだけどな。

4 DeqX (pre8 2か月使用)
 ピカピカの新製品。スピーカー単体の無響特性は必ず最初に測定する。そのうえで視聴位置で測定し、周波数特性を整える調整を行う。グループディレイを除去する性能は他社比で最高と思う。HDP-5からupgradeをしたが、測定精度、補正精度、各種データの提示は最も細かい提示する。効果も4機種の中で頭一つ抜けていると感じる.


  ただ調整はディーラーに任せた方が良い。PC必須で設定ファイルはクラウド上にあるがレスポンスは遅く操作時のundoもない。でもテスラ並みに頻繁にupdateするので改善される期待はある。


ほかにも、似た製品はある。

Eversolo T10 
 T10はネットワークプレーヤーだがevotune PROなる独自の音響補正機能を内蔵している。日本ではまだ発売していないけど、出たら必ず買う。早く出ないかな。

アキュフェーズのグライコ
 DGxxは、一次反射のキャンセルさえできないので、他社製品より次元が一段低く、それは新製品DG78になっても変わらない。作る技術はあるはずなのだけど。

デンマークに、Lyngdorf Audioという会社がある。
2005年設立なので、もう22年目を迎えている。

すばらしいAVアンプ、パワーアンプ、プリメインアンプを出しているのだ。
パワーアンプは、全てがPWM方式、純デジタルアンプ。
 

欧米では、ものすごい高い評価を受けている。
英国でもとても良い評判だし、僕自身も、

パワーアンプは以前からLyngdorfを使っている。
知的センスにあふれた性能と機能をもっている。

 

AVアンプは、つい最近、MP60 ver2.1を買った、
https://lyngdorf.steinwaylyngdorf.com/
 

16chのデコードができる点では、マランツのAVプリやDENON のAVアンプと同じ機能だ。
ただ、Lyndorfは、16chすべてに、AES3のデジタルoutputができる、僕の知る限り唯一のAVプリアンプだ。 


しかし、なぜか日本には入ってこない。

日本の常識は世界の非常識、
世界の常識は日本の非常識。

とは、故 竹村健一さんの言葉だったが、オーディオでもそれがある。
パワーアンプのD classに、それを感じるのだ。

日本では、Dclassは売れない(ほぼ売ってない)
欧米では、Dclassは良く売れる。

日本では、JBLが売れる
欧米では、JBLは売れない(ほぼ売ってない)

日本では、ディスクが主流である
欧米では、ネット配信主流である(ディスクはほぼ売ってない)

日本ではアナログディスクはaudioの非主流である
欧米では、アナログこそが主流である(当然2ch)

日欧米、共通しているのは、16ch(7.1.9ch)ものATMOS完全再生を
ホームオーディオで実現する人はまずいない、ということくらいか。

D classのアンプを、Hiend Audioのレベルで最高評価を得た最初のアンプが、
Tact社のMillennium(たしか、1998年)だが、その開発者が、Lyndorfさんだ。
この人は、Daliの創業者でもある.

Tactは、成功したはずだが、日本では売れなかった。
デジタルパワーアンプは、日本ではまるで売れないのだ。

僕は、Millenniumを買って、M2, M3へupgradeしている。

Millennium M3は、それまで最も音が良いと思っていたJRDGの model 9TiHC
を上回る音だった。

マルチアンプに移行したため、Millenniumは使うのをやめたけど、保管しておいてよかった。雷でアンプが逝ってしまったのだが(修理中)、いま代理で活躍している。

2005年Lyngdorfさんは、自分の会社Lyngdorf Audioを設立し、Millennium M4を作った。
そして、いまのアンプ群をシリーズ化している。
どのアンプも、とても音が良い。

でも、日本では、売っていない。
(欧米だけではなく、シンガポールでも香港でも売ってるんだぜ)

日本では、シャープやソニーも、PWM式のデジタルアンプを開発し、
販売もしたが、さっぱり売れなかった。

シャープは会社がなくなったから仕方ないが、ソニーのSmaster pro 方式
のアンプは、世界的にも評判が高かった。なにせ、Hiend showでFocal社が
Sonyのアンプを採用していたくらいだからね。

SONYがオーディオから撤退したのは残念だが、
せめて、Lyngdorf Audioは頑張ってほしい。

グールドの、バッハ全集の中から、特に
55年版と、81年版を聞き比べてみた。
どちらも、SACD、2chステレオだ。

ゴールドベルクは、テーマと30の変奏があるので、32トラックある。
当然に、CDもSACDも、1枚に収まっている。

 

でも、55年版の時代のレコードは、まだSPがあったはずだ。
SPレコードだと、5枚セットくらいにはなると思う。

SPレコードは、樹脂に硫酸バリウムなどの粉末を混ぜてコチコチに

固めたもので、ガラスのように割れる。

 

硫酸バリウムは、重く固いが、これ、エクスクルーシブのP3という

プレーヤーでターンテーブルやアームを支える内部筐体として採用されている。

あまり乱暴に扱ったり、手が滑って筐体を落とすと、確実に割れる。

そうなると、もう、プレーヤーはおじゃん、だ。

僕の愛機だ。気を付けて扱わねば。


SP5枚がLPでは1枚に入るのだから、大変な密度upである。
LPが登場したのは米国で1948年、日本では1951年らしいが、
まぁとにかく、この録音時には、最先端の設備で録音していた。

ノイマンのU47とM49など、この時代の最高のマイクのはずだ。
低域は図太く、とてつもなく迫力が出る。
ミクサーは、コロンビアのエンジニアが作り出した真空管式ミキサーだった。
市販のまともなものなど、なかった時代なのでね。

テープレコーダーは、アンペックスmodel350(1/4インチ)で、これを38cm/sで
回す。1本のテープでは、最大30分しか収録できない。これは、民生用でも

普通に使う規格だ。できれば、1/2インチとか1インチテープで録音してほしい

が、当時は、マルチトラック用の特殊用途でしか使わない時代だったようだ。
この時代は、まだ76cm/sは出ていなかったが、76cm/sだとたった15分でテープを
交換しないといけない。

録音した4日間もの間、真空管を酷使し、レコーダーを回し続けていたんだね。
苦労した音だけど、テープはさすがに傷んでいて、磁気粉同士が影響しあい、高域の情報は消えている。
そもそも、ピアノだから、5Khz以上の基音は出ないが、とにかく、ノイズフロアが高い。

55年版を、81年版の録音を比較してみる。
参考までに、トラック2の冒頭をスペアナで比較してみた。
SACD層を再生、スペアナを写真にとった。

ボリウムはいじっていないし、スケールも変えていない。



あまり違わないように見えるけど、音は全くちがう。

55年版は、モノラルなのだが、低域がぶかぶかして、とにかく、ひたすら
大変に音が悪い。高域は詰まっており、ピアノが風邪をひいたような感じに聞こえる。
低域はもごもごしていて、しかもレベルは高く録音されているので、ズンドコ節なのだ。

81年版は、低域の解像度がぐっと上がり、高域もすんでいる。
SNも明らかに高い。
ただ、かなりデッドだ。

収録は、55年版と同じコロンビア30番街スタジオでの収録である。
録音の方針や、機材の違いで、これだけ違うということだろう。
もちろん、ピアニストの弾き方も相当違うのだけど。

1981年であれば、デジタル録音をしているはずなのだが、SACDになっている音源は、

アナログマスターを使っている。しっかり、空気録音されているね。

初期の81年版は、デジタルマスターを使ってCDをリリースしている。
ものすごく固い音で、たぶん、アナログフィルタを多用した音だと思う。
初期CDは、むかしのCDプレーヤーで聞くと、もしかするとよいのかもしれない。
ただ、55年版の方が、明らかに音楽として面白さがあると思う。

エソテリックから名盤復刻シリーズとしてゴールドベルクは出ていているけれど、
レオンハルトのチェンバロだ。グールドのピアノは出ていない。

 8月13日の夜は、すごい大雨にみまわれた。
 

我が家の裏には、ドブのような川があって、そこが氾濫したら
半地下になっているオーディオルームは床上浸水になる危険があるが、
それはなくて、今回はなによりであった。
 

そしても、雨もすごかったが、雷もすごかった。
その雷のせい(だろう)と思うが、1セットのパワーアンプ、電源部がご臨終したようだ。

 

8月14日の夜、音楽でも聴こうと思い、パワーアンプの電源を次々に入れていった

が、.....1台だけ、onにならぬ。

 

まずい、、、故障かと思ったが、

8月13日の午前は使えて、

8月14日の夜に使えなくなっていた。

8月13日の雷がひどかったので、それが原因と考えられるだろう。

 

なぜそう思うか。

同じ被害を、過去に二度受けているからだ。

 

我が家は二種アース工事をしていて、オーディオ機器はそのアースを使っているのだが、

むしろが誘導雷をうけやすくなっているようだ。

対策が必要ですねぇ。


まぁ、いずれにしても、英国に住んでいる最中にこんなことが起きたら、

何カ月も後にノコノコやってきて、原因がわからずに単に動かなくなった、

と思うしかない。

 考えてみれば、自宅にきているときに被害が起きて助かった。
 

 

1955年の録音は、グールド自身が書いている。これは、LPレコードにはついていなかったが、SACD・CDのbox
には、付属している。

 グールドの解説を要約すると、
「主題(アリア)の構成に特徴がある。第

3変奏から3曲ごとに2回のカノン、3回のカノン、と

階差数列でアリアを中心とした変奏がグルグルと軌道(orbit)を回っている。
  アリアは30の異なる変奏でそれぞれが低域のコード進行で異なる世界

を構成しつつ(例えば、第18変奏では低域の変化があり、第25変奏では

ト短調の悲しさが入っているなどの変化がある)、

一つの世界の体系を保っている。始まりも終わりもない音楽で、

主題は放射状((radial)で循環的(circumferential)であり、

風の翼の上に軽く休むような音楽である」(著者要約)

一言でいえば「宇宙的な世界の中に、それぞれの変化を含む体系がある」

(著者の受けた感想)なのだ。

1955年版の録音は、38分。
1981年版は、51分。

世界の衝撃を与えたのは55年版だが、81年の倍のテンポで、

さくさくと演奏されている。

これ、普通は1時間を超えるものだ。
たとえば、シフの録音は、1982年版 72分、2001年版79分.
そう、この作品、1時間では収まらない長さなのだ。

 注(79分というのは、CDの規格(レッドブック)ギリギリで、

    トラックピッチを短くするとギリギリ収録できる。

    短いピッチに同じ情報を詰めるので再生できないCDプレーヤーも多々ある)
 

38分という短さの、ひとつの理由は、グールドはリピートを行っていないからだ。
スコアそのものは同じだと思うが、小節は1回しか演奏しないので、目を通す長さは、半分くらいなのである。

 

本来のチェンバロの演奏では、ダンパーペダルがなく、ピアノのように音の減衰が

ないため、音が早く減衰し、演奏時間は早く終わる傾向があるが、その代わり、

フレーズのリピートは間違いなくあるので、時間は70分くらいはある。
(CDでは1枚に収まる)

2つめの理由は、演奏が早いテンポであること。

当然が弾くので早く終わる。そして、味わいは濃厚になる。

55年版を聞いてしまうと、81年版は全く響かない。
(少なくとも僕の耳には).

まるで、鬼滅の刃(4D)の映画を映画館でみたあと、ホームシアターでBDで見るようなものである。
BDで、プロジェクターで、家で見る鬼滅の刃は、子供だましである。
(いや、椅子がグルグル動いたり、水蒸気を吹き替けられたり、

足元をぺんぺんはたかれるなど、むしろ子供だましは4D映画なのだけど、

家でみる映画なんぞ、4D要素がないだけで全くつまらぬ、のよ)

そう、この55年と81年は、グールドのストイックさが気持ち悪いくらいに変容した差であり、
リスナーとしては面白さで雲泥の差を感じる。

その面白い方の55年版だが、録音から採譜した楽譜が出ている。
僕も持っているし、今でも普通に売っている。
ページ見開きで、左がバッハのオリジナル、右がグールドの演奏という構成で、

155pageある。左側にはリピート記号がついているが、グールドは一回たりとも

リピートしていないのがよくわかる。僕は米国の本屋で40ドルで買ったが、

webであちこちで手に入る。

1955年版の録音だがは、素晴らしい。

モノラル録音なんだけれど、録音のクォリティは申し分ない。
  むしろ、モノラルの再生だからこそ、オーディオ的に左右対称で再生できているか

(つまり真ん中にきっちり定位しているか)、その定位は高域と低域でバラバラにならないか、

など、チェックできる。ボーカルのモノでの定位のチェックもできる。

1955年版の採譜したものは出ていないと思うが、1955年の録音では、

いろいろなテイクを収録したCDboxが出ていた。


 LPレコードサイズのboxのCD7枚組で、当然にLPもついているが、なんと、グールドの

無数の書き込みが入った録音時に使ったスコアを、そのまま複製したブックレットがついていた。

これだけで買う価値がある。僕は2017年に日本で12,824円で買った。

いま手に入るかどうかはわからないけれど。

グールドのバッハ全集boxがネット販売で手に入った。
SACDとCDのハイブリッド盤だ。

 


グールドは、1932生まれ、カナダの天才ピアニスト.
クラシックファンなら名を知らない人は(たぶん)いない。

カナダでは1946年にコンサートデビューしている(14歳だぞ)。
1955年1月2日にアメリカでコンサートデビューした(23歳)。
場所は、D.Cのフィリップスギャラリーという美術館.
いわゆる、日曜コンサートのような気軽なもので、当然タダだ。

無名の新人だから、人もせいぜい数十人だったという。
でも、さすが首都だ。ワシントンポストの音楽評論家の目に留まり、
「これ以上のピアノ・リサイタルが今年現れるとは思えない」
原文
 January 2 is early for predictions, but it is unlikely that the year 1955 will bring us a finer piano recital than that played yesterday afternoon in the Phillips Gallery. We shall be lucky if it brings us others of equal beauty and significance.

と、最上級に絶賛する記事がワシントンポストに出た。

その後の数日間、NYの街角のホールでも、ピアノを弾いたという。
そのコンサートを聞きに来たのであろうか、コロンビアレコードの
プロデューサーから、終身独占契約を持ち掛けられた。

版権を完全に独占する代わりに、異例のギャラ、プロモーションはいたれりつくせり、
録音作品の決定権はグールドにゆだねるという破格の特典がつく
契約だったようだ。

そんな契約を断るバカがいるはずがない。
彼も当然契約を締結したが、それが同年5月。

そうして、彼は23歳(1955)でメジャーデビューする。
そのデビュー盤が、バッハ/ゴールドベルク変奏曲だ。
今回のboxにも、SACD/CD ハイブリッドで収録されている。


この作品は、30番街スタジオで収録が行われた。
教会をスタジオに改築したもので、高い天井が独特の響きをもたらす。
このスタジオの実績は、イギリスのアビーロードに匹敵するすごいもので、

聖地だ。こんな感じ。気絶しそうになる。


1957年 バーンスタインのウェストサイドストーリー
1959年、マイルスの Kind of Blue
1965年、ボブディランの追憶のハイウェイ、
               サイモンとガーファンクルのサウンドオブサイレンス

 

実にすごい。

今年のフランスのワールドカップのメンバー並みに豪華だ。

探せばまだまだあるけど、多数の名盤がここで生まれた。
記憶では、クラッシュのようなパンクグループでも、
このスタジオの響きを求めて録音したと思う。
そうそう、ピンクフロイドのThe Wallもここなのだ。
(1981年にコロンビアレコードの財政難から閉鎖された。。。

SONYは1988年に音楽部門を買収したが、これがあと8年早ければ、

この名スタジオは残っていたと思う)

 

さて、グールドに話を戻す。

彼は神経質で知られるが、最初の録音時から、独特の儀式をしていたようだ。

ピアノの周りには、体調管理に使う大量の常備薬を並べていた。
手湯、を10数分行い、温めてからピアノに向かった
鍵盤を見上げる低い椅子で演奏をした

室温は厳しく管理させ、わずかの隙間風もはいらないようにさせた
(これは、録音の風音を防ぐということではなく、
ひたすら神経質である理由だと思う)

ピアノの技法も、独自のものだ。
ペダルを踏まないのだ。
(だから、ピアノらしさを出せる残響は出ない。
  これはリズムを強調するジャズの技法だ
  ただし、スタジオの響き、は空気録音される)
演奏中に歌う
 オーディオ的には、この歌をいかに聞き取るか、という面白さにつながる。
一発どりをしない。
 (細かく録音テイクを分けてバリエーションも撮る。これは当時の録音手法ではない。
  今のようにコンピュータがないので、ミリ単位で正確につなげるのは難しいから。

その編集作業はグールド自身がやったようだ)

まるで、チューブラベルズ(マイクオールドフィールド)や
アイムノットインラブ(10cc)のようだ。
録音は4日で済んでいるが、編集には、数カ月かかったらしい。

そして、出てきた音は、その斬新さに世界を驚かせた。
カラヤン、バーンスターンも注目した。
欧州でのコンサート依頼も殺到した。

成功が、もう約束されている。

普通は、そうかそうか、と思うでしょ。

どんどんコンサートに励み、世界中ツァーで回るでしょ。
 

この天才も、最初の6年はそうした。

コンサートに精力を注いだのは、この6年間だけだった。

その後、コンサートは死んだ(1964)」、と言って、

一切のコンサート活動を停止したんだ。

彼自身、ストイック、神経質、孤独を愛する人で、コンサートを
やめるに値するいろいろな事件があったようだ。

バーンスタイン
NYフィルとのブラームスPコン1番、を1962年にカーネギーホール
で演奏する際、バーンスタインが前代未聞のスピーチを観客にしている。

「これから演奏する曲の解釈には同意できないが、グールドの
芸術性を尊重し、あえてそれに沿って指揮する」と発言したのだ。

圧倒的に遅いテンポを主張するグールドと、バーンスタインの曲の
解釈が乖離していたためだ。

こうした見解の相違は、普通は表に出さないが、あえて出すのは、
プロモーション効果もあろう。
でも、そうしたプロモーションのためのショーが、
グールドを嫌気させたようだ。

他にもある
 グールドのリハーサル最中に、ピアノ調律師が背後から近づき、肩をたたいた。
いきなり他人に(しかもふいに)触られたグールドは発狂したという。

肩に重症を負った、として、 スタインウェイと調律師を相手に30万ドル
(いまの物価に修正すると5億円)の損害賠償訴訟を起こしたのだった。
(結局、9600ドルの和解金で収まったようだ)


背後を突かれることを嫌い、握手を拒否し、道具にこだわり、でも常に100%の仕事を行う。
ゴルゴ13と同じである。

この騒動で、グールドはスタインウェイを毛嫌いするようになり、81年版のゴールドベルク
の録音は、YAMAHAを使った、という。
 

自宅でアナログプレーヤーを使って音を出してみようと思い立った。
ものすごい久しぶりだ。たぶん1年ぶり。

そもそも、普段は住んでいないのだから、使っていない。
たまに訪れて使ったとしても、デジタル系だけだった。

なんとなく、時々、時間をかけてゆっくりオーディオいじりを楽しむか、
という気になったわけです。

プリアンプは、常時電源は入れている。

まず、レコードプレーヤーの電源を入れ、ターンテーブルを回しておく。
我が家には、プレーヤーが5台あって、ダイレクトドライブとベルトドライブが混ざっている。
ダイレクトドライブは、ターンテーブルを回しておく必要ないのだけれど、
つい、癖で、回しておくのだ。

...

5台、全てを回しておく.

フォノイコの電源を入れる。フォノイコは、いま4台あって全てに灯を入れる。
MCヘッドアンプの電源もonにする。

プレーヤーのカバーをあけ、ターンテーブルのホコリを粘着クリーナーで
きれいにし、レコードをクリーニングし、レコードを乗せる。

レコードに針を落とす。

ありゃ、音が方チャンネルしか出ない。

プリアンプにきている音は、スペアナでチェックしていて、そのスペアナには右ch
が信号が来ていない。

プリアンプまでのどこかに異常がある。

疑うのは、ケーブルだ。特に、カートリッジからヘッドアンプまでのケーブル。

カートリッジを外して、テスターで確認する。

異常はない。

念のため、ピンセットで少しケーブルをひっぱってみて、半田がくっついて
いることを確認してみる。

問題ない。

ヘッドアンプのケーブルも、問題ない。

まずい、もしや、フォノイコだろうか。。。。

一番故障すると困る、修理費が高い部位だ。

マーフィーの法則(audio編)があったとしたら、こんな書き方になるだろう。

「オーディオ機材は、価格の高い筐体から、どんどん故障する」

だがしかし、今回はそうでもなかった。フォノイコライザは問題ない。

まさか、カートリッジか?

別のカートリッジに代えて、試してみる。

と一言でいえば簡単だが、カートリッジを変えるのは、一苦労だ。

いまのプレーヤは、トーンアームはヘッドシェルと一体化されている。
アームをいったん外し、そのうえでカートリッジを交換する。

めんどくさい。

めんどくさいから、故障を疑う系統のプレーヤとフォノイコは、このさい、
使わないでおいて、ひとまず音楽聞くか。。。。。
時間のあるときに、じっくり、障害の切り分けをしよう、、、、
とはいかない。
 

時間がある今が、いまその時なのだよ
>自分

意を決して、カートリッジを外し、単体で断線をみる。

断線はない。

あまり関係ないけど、ダンパーは十分に柔らかい。

再度、別のトーンアームに、カートリッジを付け替える。

そして、針圧の調整.

針圧計はいくつかあるが、みな、電池がきれていた。

げげげ。

近所の100均にでかけて、買ってくる。

電池を入れると、針圧のキャリブレーションとかの設定が必要だ。
1gの標準おもりを乗せて、正確に1.000gに調整する。

ついでに、シュアの天秤式の針圧計をひっぱりだし、精度を確認しておいた。

あまりにも久しぶりで、マニュアルを探しながらやったせいもあるが、
ここまでで、すでに2.5時間もかけている。

音が出た。

レコードを聞こうと思ってから、ここまで来るのに、3時間かかった。

カートリッジは正常であったから、カートリッジからフォノイコoutの
組み合わせの中で、断線を疑った。

系統ごと、ケーブルごと、テスターをあててゆく。

トーンアームとヘッドアンプを結ぶXLRケーブルが犯人だった。

細いケーブルでXLR端子と結合されていて、その部分が引き回しの際のストレスが
重なって疲労したのだと思う。

これは、NordostのValhalla2という超高級ケーブルなので、修理がきくはずだ。

ふう。もう4時間もかかって、音楽は聴けていない。

疲れたので、レコードは片面10分だけきいて、
もう聞くのをやめた。

これで、本日のアナログプレーヤの視聴は終わり。


roon サーバからの音に切り替え、(ようやく)くつろぐ。

アナログレコードを聞くのは、しんどい趣味よのう。。。。
 

久々に日本の夏を過ごしに来た。

米国でサッカーを見て、帰ってきたが、ひたすら、暑かった。
わざわざ、あんな暑い場所を選ぶのはなぜか、わからぬが、
これは最初からわかっていたことだ。
サッカーよりも記憶に残る暑さだった。

今年は、いや、今年も、欧州の特に大陸では、熱波がアフリカからやってきて、熱い日が続いた。
日本はどうか?
40度超えを覚悟していたから、思っていたより暑さはたいしたことはない。
比較的過ごしやすい感じだ。
いいね。

ここから本題。

指輪が、BS4kで、来月、毎週1話づつ、放送する。
1989年11-12月に、ミュンヘンオペラで行われた指輪のチクルスを、
バイエルン放送協会とNHKが、共同で収録したものだ。
 

バイエルン国立歌劇場、として日本では知られているが、あれは翻訳が間違いです。
Bayerische Staatsoper=バイエルン州立歌劇場ですね。


ここの音楽総監督は、89年当時はサバリッシュだった。

その後、メータ、ナガノ、ぺトレレンコ、ユロフスキへと受け継がれ、
先月からチェコ出身のポペルカが任にあたっている。

え、と思った方は鋭い。ポケルカは、ウィーン交響楽団の首席指揮者もしているのだ。
だから、兼務する。
ちなみに、ポペルカは、ドレスデンシュターツカペレで、コントラバス奏者であった。
 

ドレスデンシュターツカペレといえば、若杉さんが常任指揮者を務めていたことでも知られるが、
本当は、音楽総監督に内定し就任も決まっていた。
 89年にドイツ統一があり、運営が東から西に移り、政治的な理由で就任キャンセルされたんだ。

当時、若杉さんは、(スイス)トーンハレ管弦楽団の首席指揮者であり、都響の音楽監督でもあったが、
ドレスデンキャンセルのおかげで、かれは日本に腰を落ち着けて、都響を育てることができた。

その期間、(日本にいるときは必ず)定期公演に通っていたが、N響を追い抜いたのは、若杉
さんの功績だ。

その後若杉さんはN響に転身しているけど、もともと、当時は都響は桐朋傾向、

N教は芸大傾向があって、本来はN響方向だったんだろうね。

指輪の話に戻ると、収録は89年で、独でも日本でも、翌90年に初放送されている。
NHKは、当時ハイビジョン実用化試験放送の名で放送した。

その時は、アナログハイビジョンだった。そんなもの、しらねーだろうな。
地デジが普及する10数年前から、金があるNHKは、アナログで2K記録と放送をしていたのだ。
 

90年当時は、MUSE方式という名前の、アナログノイズだらけの技術だった。

輪郭もあいまい、ジッターも盛大だったはずだ。

今回は、それを4Kにリストアしたものだ。
当時の技術では、2k放送は素人にはエアチェックできないものだったが、
いまは4kBDレコーダがあるので、4kで記録、保存できる。

エライことに、NHKは、ニーベルングの指環の4K化にあたって、
BT.2020の色空間を使っている。
H.265/HEVCを使って、4kリマスタしている。
なんと、1コマづつ、画像をデジタル修復して画素数を増やしノイズを除去している。

NHKの職員はヒマなのか?
いやいや、さすがに、まずはデジタルデータとして読み込んだうえで、自動的に修復しているものだろう。

残念ながら、音声は2chのままのようだ。
もともと、2chで収録したからまぁ仕方がない。

実は、これ、DVDでパッケージ化されていたので、映像は持っている。
なんでBDで出せないのかわからぬが、
映像の版権はバイエルン放送が持っていて、
4K(オリジナルは2k)の映像は、NHKがもっている、
ということだと思う。

昨年放送した内容の再放送みたいだが、今後、まずBDで市販はされない。
全部で、4KDRで記録すると、350GB程度になろう。

サバリッシュ指揮、演出レーンホフ 
ジークフリートは、ルネコロ
ブリュンヒルデは ヒルデガルト ベーレンス
気になる人は、NHKのHPに全キャストがクレジットされている

そのページを印刷して、BDパッケージにBOXまで自作すると、雰囲気でるぜ。

1か月ほど前、楽天でマッカラン200周年記念ボトルがあたる、とかの殺し文句に殺されて、
8000円ほどです、ウィスキーくじを買った。
1カ月ほどして、ようやく、きた。
このどれかが、くじで当たる(あるいははずれる).


 

中をあけると、一番右にある酒だった。

愛知県の東海酒造、√というウィスキー。
僕は、もともとシングルモルトを好む。
あちこちでウィスキーを楽しんでいるが、こんなウィスキー見たことがない。
香料の香りがたっているが、スモーキーな香りはない。
髭のニッカのほうが、まだスモーキーさが立っている。
「うぇ、まっずい!」
 

調べると、くじの中でも最悪の品として位置づけられているようだ。
 

ただし、どんなに劣悪なものがきても悪いレビューはしない、
というチェックボックスに☑しないと、このくじは買えない。
だから、悪いレビューはできない。

したがって、ウィスキー愛好家としての正直な評価はやめておく。

その代わり、google先生のAIが教えてくれた「第三者評価」を掲載する。
私の悪意はない。

Google AI says,
「オンラインショップでは、7700円で扱われているが、7等などのハズレの商品として組み込まれる銘柄である。
がっかりする必要はありません。炭酸で割って、薄めて飲めば、味がわからなくなるので飲むことはできます。

この√というウィスキーは、特定のショップが独自に価格を設定しているオリジナル商品です。ショップでは、
通常価格が7700円だから、8千円のくじでこれが当たっても、価格的には損をしていないという理論の体制をとっています。

しかし、中身は劣悪なバルクウィスキーを混ぜ合わせたもので、知名度も皆無、ウィスキーふぁんからは、くじの
ハズレ枠専用につくられた、価値のないウィスキー、と厳しき批判されています。

空箱を送り付ける詐欺とは異なり、このくじはグレーゾーンで運用されています。
確率を明記し、価格のつじつまを合わせているためです。
しかし、このやりかたは、本当に当たりが用意されているか怪しいうえ、実質的な詐欺ビジネスである、
と強く非難されているのが現状です。

実際、フリマでは、3000円でも売れ残っている不人気ウィスキーであることから、本来価値は支払金額の3割程度といえます。
非常に厳しい結果になってしまいましたね。」
 

だってさ。

やなやつが来た時に、飲ませてみよう。