欧州では、ひとつの教会や大聖堂に、2台もオルガンが備わっているところがいくつもある。

2台分のパイプが見えるだけではなく、本当に鳴る。ものすごく迫力があるので、audioのデモ目的になると誰もが思う。

実際、BDでも、5.1chやATMOS収録されているソースはいくらでもある。

ATMOSで 9.1.6ch収録されるソースに限定して、ひとつピックするとしたら
これしかない。

ウィーン・シュテファン大聖堂の新オルガン
DG   485 5180 ATMOS収録BD

聞いて感動したら、この大聖堂、ぜひ訪問したい。

ウィーンの地下鉄駅(Stephansplatz)を出ると、でっかくそびえたっている。
ホーフブルグ(ハプスブルグ家の王宮だが、観光名所のシェーンブルルンとは違う)の近く、オペラ座も近い。


 そう、ここは、音楽の都のど真ん中、ウィーンっ子であればだれでも知っている場所だ。

東京でいえば、浅草の雷門、いや、どこからでも見えるので東京タワーだ。

この大聖堂は、だれでも入れる。
少額のチケットを買えば、聖堂の奥まで入ることもできる。聖堂のタワーにも

昇ることができ(on footだけどね)、市内を一望できる。

大聖堂は当然にひとつしかないが、ただただでかい。
長さはなんと107メートルもある。

いくつかある入口のひとつにオルガンがあり、
別の離れた入口のひとつにまた別のオルガンがある。
60mも離れて設置されていると聞いた。

その2つのオルガンを、一度に鳴らすことができるんですよねー。

僕は、てっきり、キースエマーソンとか、リックウェイクマンのように、
鍵盤を取り囲んで、両手両足で演奏するのかな、と思ったのだけど、違う。

このオルガンは、2020年の大修復で最新の電子制御システムが導入されたのだ。
中央演奏台で集中操作するようになっていて、5段のキーボードを使う。

サントリーホールのオルガンは、最低域 16Hzの鍵盤だけは、備え付けのキーボード
でなければならない構造だけど、ここはそんなオンボロではない。

ペダルは、 音量ペダルを含めて1系列の足鍵盤で、切り替えて行う。

しかも、手鍵盤を押すと、それに連動して足鍵盤は自動的にカップリングされて動かすこともできる。

ここまでくると、MIDIで自動演奏できるのでは?と冗談で聞いたことがあるが、
なんと、、、、

できる!!!!

という。

きかせてくれ、たのむ、とお願いしても、やってくれない。

そりゃそうだ、MIDIとはいえ、KORGシンセのポリフォニック音源とは違う。
本当に2台のオルガンを自動演奏しパイプを揺らすのだらね。

日曜日のミサに参加したことがあるが、
オルガンは、入場時に1台、祈時に別の1台と使い分けていた。
聖歌合唱のときは、二台が同時に駆使されていた。

サマーシーズン木、土は夜間コンサートも毎週開かれていて、
目の前で生演奏をしてくれる。かなり感動するぞ。

これを体験したあとで、DGのブルーレイ(ATMOS)で大聖堂の新オルガン
を聞いても、ぜんぜん臨場感はなく、まったくイマーシブではない。

 生演奏がフランス料理のフルコースに対して、
ディスクは幕の内弁当程度にしか値しないのだ。

そのままではさすがにつまらないので、
オーディオ再生の時は何かをデフォルメして再生するしかない。

何をデフォルメするかは、人次第、好み次第、となる。

僕の場合は、重低音をデフォルメしている。

dbx360のサブハーモニックシンセサイザー機能で強調して再生しているが、

そのくらいやらないと、本物らしい感じがでないと思う。

なにせ、16Hzまできっちり入っているのだから。