今日、読書会で
小野美由紀の
『ピュア』について話しました。


私は、この小説を読んで
心底安心して生きられる
って思いました。


********************サイト引用********************

SFマガジン2019年6月号に掲載された小野美由紀さんの「ピュア」を全篇公開します。タイトルの通り、ある純粋な性と生を描く遠い未来の物語です。

(追記)早川書房noteで全記事アクセス数1位の本作、書き下ろし4篇(!)を加えて書籍化決定! 4/16発売。

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(あらすじ)

少子化が進み、私たちの未来では遺伝子をいじくって、なんとか人口を保とうとしていた。
そして、原因不明に女が「男を食べないと妊娠できないような体」になってしまう。女は、男を食べてコドモを産み、育てると名誉女性の称号を与えられる。

そんな世界で、主人公・ユミは、男を食べることに疑問を持つ。そしてエイジという男に出会うー。



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あらすじだけでも衝撃なのですが、
この小説を読んで得られることは、
女の凄みと、
安心感だと私は思う。


なぜかというと、
ユミの成長を自分に重ね合わせ、
女という性をまっすぐに
見つめるキッカケをくれるからだ。


ユミが周りの目や自らの葛藤を乗り越え、
自分なりに出した答えを
新人類のルールと合致させていく。


理不尽な辛い
苦しい状況すらも
飲み込んで、そこから、
生み出すことができるのだ。

女は。


ユミが自らの内側の変化を感じて、
“鋭く敗北”していく様子が、
なんとも美しく煌めきに満ちています。


(小説内に“鋭く敗北”という
言葉が出てくるのですが、
その表現が大好きです)

(ネタバレになるので書きませんが、
気になる方は読んでみてくださいね)




なぜ、私が安心したかを
書きたいと思います。

私たちは、傷つけられて
もうどうしようもないと
思うときがある(かもしれない)。

けれど、それすらも
私たちは飲み込めるって知ったからです。


それを思い知ったのが、このシーン↓

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「私たちの膣とか子宮ってさ。身体の内側にあるって思ってるじゃない?あれってさ、本当は外側なんだよ」

「え、どういうこと?」

「だからさ、考えてみてよ。人間の身体って一本の空洞なわけ。食べ物を入れる所があってさ、出す所があるわけでしょ。それでさ、子宮と膣も ”内臓” っていうくらいだから、身体の内側だと私たちは思ってるんだけどさ、あれって本当はさ、身体の中のどこともつながってない、外側に穿たれた、窪みたいなもんなんだよね。つまり、ただの、表面にできた、へっこみ」

「へっこみ」

「そう。ただの、へっこみ。……だからね、ユミ、私たちが普段、ペニスを出し入れしてるのもさ、子供を宿して生み落とすのだってさ、実は全部、身体の外側で起きてる出来ごとなんだよね。コドモだってさ、私の体の外側の窪みに、ちょこっとだけ宿ってさ、そんでまた、外の世界にもどってく、ただ、それだけのことなんだよね。誰もさ、オトコだってコドモだって、私たちの身体の中に、入ることなんて、できないんだよ」


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かなり衝撃的だけどもw


私はこのシーンから、
自分を変えられるのは
自分でしかない
というメッセージを受けとりました。


何かが外から入ってきて
私たちを変えることはない。
全て外側で起こっていることだから。


外側を内側に入れるかどうかは
自分次第なんだよ。

だからやっぱり、
誰も私を傷つけられないんだと思った。

逆に言えば、
自分の人生のやるせなさを
誰のせいにもできない厳しさとも言える。

私がしっかりしなきゃ、
私のために。

そう思うし、

「誰にも傷つけられないなら
私は安心して生きられるなぁ」って、
そう、心底安心したんだよね。


人生って本当に私のものだ。


いろ〜んな読み方があると思うので
ぜひ自分なりの感想をシェアして
ほしいと思います♡




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ノート♡設定変更♡アドラー心理学で
「繊細さんでも変化を楽しむ自分になる」

ふくもと なつみ
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