瞑想、流行ってますね!
あのグーグルやインテルなども社内研修に取り入れ、ストレス低減や集中力アップの効果があると言われています。
マインドフルネス瞑想の本やアプリもたくさん出て、手軽に始められるようになってます。
しかし、ちょっと注意して欲しいことがあります。瞑想って実は、やり方を間違えると危険な場合があるんです。
その注意点について、大きく4つに分けて説明していきますね。
①今まで見えていなかった心の内面に直面してしまう
マインドフルネスなど仏教系瞑想では、自分の心を観察していきます。
すると、今まで気づいていなかった自分の内面が見えてきます。
自分の嫌な面、忘れていたつらい記憶など、そういう暗いモノに直面することがあります。
それは別に悪いことではありません。
直面する事で、それらを認め、解消していく事ができます。
しかし、それでダメージを受けてしまうこともあります。
もともとメンタルの調子が悪い人は、気をつけた方がいいでしょう。
ダメージを受けないためには、自分の思考や感情に巻き込まれず、それらをただ認め、受け入れるスキルを磨いていく必要があります。
普通は、受け入れ準備ができないうちは、内面の暗いモノは出てきにくいのですが、
特殊な誘導や、極端な長時間瞑想をすると、いきなり顕在意識のガードが破れ、出てきてしまうことがあります。
寝ている間に悪夢を見るのと似てますね。
寝ている間は顕在意識のガードが外れ、心の奥にある恐れや不安が、恐ろしい悪夢となって出てきます。
原理的にはそれと同じです。
正しい瞑想スキルが身についていれば、心の奥から出てきた恐れや不安を、冷静に、ありのまま受けとめ、解消していくことができます。
それがないと、出てきたモノに過剰反応し、かえってそれらを大きくしてしまうことがあります。
一気にやりすぎず、自分の心と相談しながら、無理せずやっていくのが良いでしょう。
正しく瞑想スキルを磨きながら、少しずつ自分の内面と向き合っていきましょう。
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②心を抑圧してしまう
瞑想をするときに、
思考をしてはいけない、雑念は消さないといけない
と思ってしまう人がいます。
そうすると、瞑想中に出てきた思考や感情を、自分で否定してしまいます。
こんなこと考えちゃだめだ! こんな感情を持っちゃだめだ!
この感覚は邪魔だ! 消さなきゃ!
これはマズいです。
それらを否定すると、自分を否定することになり、自分への嫌悪感が増します。
否定することで、逆にそれらへのこだわりを強めてしまいます。
否定されたモノは抑圧されて無意識に潜り、さらにパワーを蓄えて再び戻ってきます。
否定せず、逆にありのままを認め、受けとめることで、こだわりを緩めるのです。
そうすれば、それらを手放すことができます。
③心地よさや神秘体験などにハマる
瞑想をすると、とても気持ちよくなることがあるかもしれません。
トランス状態になり、強い恍惚感を感じたり、神秘体験をするかもしれません。
別にそれらに良いも悪いもないのですが、瞑想の目的はそこではありません。
そこを目的にして、またその感覚を味わいたい! と瞑想をするようになると、方向がズレてしまいます。
仏教系のマインドフルネス瞑想は、心と体をありのまま観察していくトレーニングです。
特殊な状態を求めて瞑想してしまうと、ありのままを観察することにならないのです。
さらに、その特殊状態に執着してしまうと、日常生活が物足りなくなってしまいます。
例えるなら、タバコのようなもんです。
タバコ吸っていない人は、吸ってない状態が普通です。
しかしタバコを吸っていると、吸っていない状態が不満になっていくわけです。吸ってないとイライラしてくる。
瞑想をやっているのに、かえって普通の人より気性が荒く、怒りっぽくなってしまう人がいます。
そういう人はこのパターンにハマっていることがあります。
快感状態にハマったため、その状態と日常に落差を感じ、日常への嫌悪感がかえって強まる。
気持ちいいモノに執着しすぎると、気持ちよくないものへの嫌悪感が強まる、というわけです。
瞑想中だけ気持ちよくなっても、日常生活が悪化してしまったら、意味がありませんね。
又、瞑想をやりすぎて、強烈な神秘体験をした結果、統合失調症のようになってしまうケースもまれにあるそうです。
やりすぎには気をつけましょう。
④我が強くなる
瞑想は本来、物事に対するこだわりや執着を減らしていきます。
我が弱くなります。
するとストレスも減り、心穏やかに生きていけます。
しかし、瞑想をしてかえって我が強くなることがあります。
瞑想をしている自分は特別な人間だ! 他の瞑想していない一般人とは違うんだ!
特に「③心地よさにハマる」で書いたような、神秘的体験などをしていると、自分は特別だ! と思ってしまい、我が強くなる人もいます。
瞑想修行者は、地位や名誉やお金といった物質的な価値ではなく、精神的な成長を目指して瞑想をしています。
しかし気をつけないと、瞑想の体験や知識を、つい自分を飾り立てるためのアイテムにしてしまい、我を強め、本末転倒になってしまうのです。
瞑想業界にいると、たまにそういう人を見かけます。
とても知識豊富で、瞑想の経験も積んでいるはずなのに、視野が狭く、自分と考えが違う人にやたらと攻撃的だったり……
気をつけましょう!
瞑想の危険にハマってしまう根本原因と、その回避策
今紹介してきた症状は、集中を重視したスタイルの瞑想を、ハードにやると起きやすい、と言われています。
集中を重視したスタイルとは、グーっと意識を強く一点に集中させる瞑想のスタイルです。
例えば呼吸に強く意識を集中させたり、何か一つの言葉(マントラ)を繰り返し唱えて、その言葉に強く意識を集中させたりします。
これで集中力が高まります。対象を、とても精密に、深く見ることができるようになります。
顕微鏡の倍率をグーっと上げていくようなものです。
集中系瞑想は悪いモノではないですし、瞑想レベルを上げるには必要なのですが、やり方を間違えると、次のような副作用が起こることもあります。
◎自分の内側に深く入り込み、自分の感情や思考をより強く感じ、その影響を受けやすくなる
◎感覚を強く感じすぎて、感覚過敏になる
◎内側に入りすぎ周りが見えなくなり、精神的に視野が狭くなる
◎集中を邪魔するもの、例えば音や他人、他の日常的な物事への嫌悪感が増してしまう
◎集中しようと力んでガチガチになり、心と体が固くなり、疲労困憊してしまう
◎集中しようと力みすぎると、頭痛やめまい、呼吸が苦しくなるなどの症状がでることがある
これらが強くなりすぎると、メンタル不調になる危険があります。
それを防ぐために、集中しながらも、平静さを保つことが大切だ!と言われています。
どんな感情や思考や感覚にたいしても、平静さを保つ。
瞑想中に何か感情や思考が湧き出てきても
(* ̄- ̄)出てきているな~
という感じ。
邪魔な音が聞こえても、
(* ̄- ̄)聞こえてるな~
という感じ。
それを、嫌だ!とか、うるさいな!と嫌悪したりしない。
ただありのまま観察するだけです。
逆に、瞑想中にとても気持ちよくなったり、楽しくなったりしたとしても、その体験に執着はしない。
この感覚とても好きだ! また体験したい!
とはならないで、ただありのままに認め、観察する。
集中力と同時に、この平静さも鍛えていく必要があります。
集中力だけ上がって、平静さが上がっていないと、集中力で深く感じた分だけ、影響を受けやすくなってしまいます。
嫌な感情を深く感じすぎてダメージを受けたり、逆に、心地よい感情を深く感じすぎて中毒になるなどです。
あと、平静さなしに、集中力を間違った対象に向けてしまうとマズいです。
例えば、お金に対してすごい集中力を向けて、金の亡者になってしまったり……。
異性にたいしてすごい集中力を向けて、ストーカー化したり……。
仏教の世界では、
欲を捨て、心を清らかにして瞑想をしなければならない
と言われますが、そういった事態を防止する意味もあります。
ちょっと宗教臭くなりますが、例えば、
毎日悪いことをしたり、乱れた生活をしていると、ドロドロとしたものが心にドンドンたまっていきます。
その状態で深い集中瞑想に入ると、そのドロドロに直面し、ダメージを受けることがあります。
瞑想の危険性が増すわけです。
伝統的な仏教では、欲を捨てて質素な生活をし、他者の幸せを願いながら、清らかな心で修行をするように言われます。
そうすることで、瞑想の危険性を防ぎ、瞑想の効果をアップさせているのです。
もちろん、お坊さんではない一般人には、同じようにするのは無理ですが、できるだけ落ち着いた生活を心がけた方が、瞑想の効果は上がりやすいでしょうね。
いわゆる「マインドフルネス」と呼ばれるスタイルは、それほど集中を重視しないモノが多いです。
なので危険は少ないと言われます。
ただし、マインドフルネスにもある程度集中力が必要ですし、人によっては過剰に集中しすぎてしまう場合もあります。
そういう場合に副作用が起こる事もあります。
注意しましょう。
さて、瞑想の危険性について、メインどころを説明してきました。
こういう情報はあまり世の中に出回っていませんので、ぜひ気をつけてください。
とくにメンタルの調子が悪く、精神科などに通っている人は、いきなり独学でハードに瞑想をやるのは危ないです。
やるにしても病院の先生と相談して、様子見ながらやったほうがいいでしょう。
瞑想をやっていて、メンタルの調子が悪くなっているな、と感じたら、少し休んで様子を見たほうがいいですね。
瞑想を本格的にやろうと思ったら、一度は指導者に習うのがおススメです。
その際は、その先生がどんな瞑想をやっているのかを調べましょう。
・伝統的なバックボーンのある瞑想なのか
・瞑想の危険性をちゃんと理解しているか
そのあたりを確認しておくと、ヤバイ先生に当たるのを避けられると思います。
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