歳を取ることなど苦でない
アナトール・フランスの作「少年少女」の中に、祖母が孫娘に向かって「私は歳をとることが少しも苦でない、なぜなら、私の若いころのバラの花はみなあたたのほほにあるからだ」と言っていますが、このように思っている方、特に、女性には多いのかもしれません。あの話では、孫娘が祖母の家のすぐ近くに住んでいて、しょちゅう、遊ぶに行くことから話が始まっていますが、孫娘が野鳥や野の花を愛し、人の幸せは如何に愛し愛されることが大切かを教えされる内容です。作品は日本の年号でいえば明治20年ごろの作品と思いますが、当時の人と人のつながりが知られます。今、「絆」が大切と思われ日本人の価値観も変わったと言われていますが、幸せは遠くにあるものではなく、本当に身近にあるものとも知りましたが、失う前に知ればよかったと思っている方々も多いと思いますが、祖母の限りない無償の愛が語る「歳をとることなど苦でない,、私の若いころの薔薇の花はみなあなたのほほにあるから」と生きてみたいですね。