わがまま母の記録ー認知症ー -3ページ目

わがまま母の記録ー認知症ー

父が亡くなり、母の面倒を一人っ子の私がみないといけなくなりました。この母が、かなり困った人なのです。

親が施設での生活で問題行動をほとんど起こさず、予想外になじんでほっとしている。職員さんも、思ったより慣れるのが早いと驚いていた。
多分、5年前に私の近くへ越してきて、ここの家への愛着がないから、うまくいっている。普通は1人暮らしで入居すると、家が気になって、家を守らなきゃとか言い出すらしいが、うちの親の帰宅願望は施設に入った翌日の1日だけだったそうだ。娘としては複雑な感じもするが、まあ、うまくいってるのはいいことだ。

とにかく気が楽になった。親がショートステイに行った途端、3ヶ月ぶりに生理が始まったくらいだ。ストレスになってたんだろうなあ。

会わなくても全然平気だ。どうしてるかなとは思うが、会いたいとは思わない。親からの電話に警戒しなくてもいいし、今日は寄らなきゃと思うことも、悪口聞かされてウンザリすることもない。もともと、親らしいことをしてくれなくなって何年もたっているから、今更いなくなっても全然気にならない。義母の方が親みたいだ。母の入所にしても、住所の違う保証人をもう1人書かなきゃいけなくて、私には兄弟がいないから義母に電話で頼んでみたら「もちろんいいわよ、お義父さんにしといて。私から言っておくわね」即答だった。

父が亡くなってから、1人で正月を迎えるのはさびしいだろうと実家に私だけ大晦日に泊まっていたんだけれど、今年はそれがとても嫌だった。今年の大晦日は、義実家で迎えられる。

施設の職員さんたちから聞く母の姿は、全然違う人のようで、家族と他人とはここまで違うのかとちょっとビックリする。いい格好してるんだろうけどな。
いつか爆発しなきゃいいけどね、と夫。うん、私もそう思う。

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着替えと眼鏡、室内用靴を届けに施設へ。玄関ロビーでスタッフ4人と鉢合わせ。

女性スタッフたち 「こんにちは!」「お母様って、大根キライですか?」
私 「えーと、ブリ大根とか、嫌いでしたね。」
女性スタッフたち 「やっぱり!」「煮物作ってって頼んだら、『私大根は好きじゃないのよ~』ってしなかったんで」
女性スタッフたち 「あと、大根の葉を炒めてたら、『炒める前にゆでないの?ふ~ん、そのまま炒めるんだ~』って」
私 「苦味がなくなるからって、一度ゆでてから使ってましたね。」
女性スタッフたち 「あ~、今日は気に入らない料理ばかりしてたんだ私達(笑)」

調理場に母が出没してるらしい。いろいろ手伝ってるそうだ。もともと料理は好きだったから、喜んでやりそうだ。
女性スタッフたち 「お母様には本当に助かってますよ~」「配膳もやってくれるし」「片付けも」「テーブルまできっちり拭いてくれて」
男性スタッフ 「ぼくの仕事、なくなりました…(笑)」
女性スタッフたち 「今日、あんた片付け終わるの早かったもんなあ」「いつもよりえらい早いなって(笑)」

ほんと、ここのスタッフって仲がいい。介護士さんも主任さんも、母のことをあれもこれもと報告してくる。

一緒にコーヒー飲もう?と誘うと嬉しそうに飲みましたと。
夜も人恋しいのか、共用スペースに出てきて、同じように出てきた人としゃべってますと。

会うのを止められているので、私は母の状態を見ることができない。最近、介護施設での虐待とかニュースでよく見るけど、もし母へ虐待があっても把握できない。
でも、こういう話を聞く限り大丈夫そうだし、スタッフともうまくやっているようだし。

本契約の説明をしてください、と言うと、いいんですか?と聞かれた。ん?何を言わんとしてるのか、わからない。母に他の選択肢はないと思うんだけど。
私 「でも、もう、帰って一人で生活とか、無理でしょう?」
スタッフ 「…正直、これでよく1人でやれてたなと思います」

じゃあ、そういうことで。

説明を聞いて帰った。

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母方の叔母(母の弟の奥さん)に電話。
これまでも時折近況を伝えていたし、母の性格も知っているから、施設入所と聞いて「良かったねえ」と言ってくれた。

あと伝えるとしたら、遠縁の叔母さんと、母の友人関係か。
急に連絡が取れなくなったら心配するだろう。母と付き合える奇特な人は少ないし、連絡してあげることにした。母のためと言うより、その人たちのために。

遠縁の叔母さん。親を亡くして、母と一緒に育てられた方。私からしたら、祖母の従姉妹という遠さだが、よく会っていたので話しやすい。
ただ、母が「姉さんもボケてねえ、変なことばかり言うんだよ」と言っていたのが気になる。電話してもボケてたらどうしようもないしなあ。でも、ボケてる人が、あの人ボケてるって言うのは信用できるんだろうか?全然どうもなかったりして?

叔母さんは、92歳だが、かくしゃくとしておられた。夏にちょっと母と口論になり、それきり電話してなかったらしい。
「あの子は大丈夫だと思っとったのに…」
「頭がややこしいことになってしもうたんか…」

夏の口論も、そのせいだと思います。と言ったら、いつもはあんな言い方せんもんねえ、あの頃から頭がややこしくなっとったんやねえと納得しておられた。
おばさんは、『頭がややこしく』はなさそうだった。変なのは母だったということ。

母によく電話していた友人2人には手紙を書いた。母が私の悪口を吹き込んでるかもしれないから、あまり直接話したくない。

遠縁のおばさんと友人2人の連絡先は、実家の住所録で調べたのだけど、父の友人関係のページが切り取られてなくなっていた。

これも母に捨てられたかぁ。


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母に持って行った荷物、昨日は渡さず、今日渡してみたそうだ。娘が届けに来たと気付いたら、「会わずに帰った!私を置いて帰った!」と激昂し、「コンナモノ!!」と投げられるのではないか?と危惧したそうだ。

そのくらい、昨日は母が荒れていたということだね。

どうなるか?と思いきや、「あ~これで○○(昔住んでいた場所)に帰らなくていいわ~」と喜んだとか。職員さんたち、あれ?って拍子抜けしたらしい。でもそこでなぜ○○になるんだ?
父の遺影は、抱きしめて泣いて喜んだそうだ。
室内用靴の用意が間に合わなかったのだけど、母は下の階に降りて「届くのを待ってるの」と言い、戻ろうとしなかったらしい。それで施設の靴を貸したら「ありがとう、ありがとう、△△(現在住んでいる市)に来て良かった~」ってとても喜んだらしい。

…なんか、別の人の話を聞いてるみたいなんですが。

家族に話したら、
長女 「えっ、そんなおばあちゃん想像できん…」
夫 「外面いいからな。手の平返した時がこわいな」
なるほど。

実家で、生鮮食料品、母の雑記帳、住所録を回収。
新聞を解約、包括センターに入所を報告、実家マンションの管理人さんに報告。
見学した他の2つの施設にもお断りの電話。

夜、母の雑記帳を開いてみた。前半は日記になっていた。
ここ1ヶ月は、鬱っぽいネガティブな言葉と、人を罵倒する言葉が並ぶ。怒りを抱え、閉じこもって居る様子がよくわかる。読むだけで生気を吸い取られるような気がした。家族には読ませたくない。遺したくもない。いつかその時がきたら母のお棺に入れて燃やしてしまおう。

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母のいない実家に行き、生ゴミを片付けた。
冷蔵庫には、私が差し入れた惣菜しかなく、冷凍庫は氷のみ。自炊できなくなってたんだね。

母の着替えを探すが、たんすの引き出し・衣装ケースはタオルだらけ。服は一組しか見つからない。とっかえひっかえ着てたんだろう。その下着も夏のものだ。

ショートステイの契約をした。身の回りのものも持っていった。30日が限度で、次の利用は3週間あけないとできないそうだ。母はもう独り暮らしはできないから、30日以内に入居手続きをすることになる。あ、でも30日後って正月だから、年内にしないといけないかもね。

母は、昨夜は安心してグッスリだったそうだ。でも朝になると帰宅願望が出て、「こんなところに置き去りにされた!」と激昂したり落ち込んだり、非常に気分の波が激しく、コロコロ変わり、食事もあまり食べないらしい。
あらら~。でも、想定内。

他の入居者に話しかけられると答えるし、職員とも昔の話をたくさんしたそうだ。配膳の手伝いも自発的にしたらしい。
う~ん、これは意外。閉じこもってた反動?周りに良く思われようと必死?注目されてちやほやされるのが嬉しいのか?

担当の介護士さんによると、閉じこもるタイプより断然関わりやすいそうだ。だが、帰宅願望と私への攻撃があり、落ち着くまでしばらく会えないと思って欲しい、数ヶ月単位かも、と言われた。
施設の人はハッキリとは言わなかったが、よほど私の悪口を言ったようだ(笑)
会えなくてもいいよ。誰かが代わりに面倒みてくれるんなら、ぜ~んぜん構わない!

職員さんに、感心したように言われたことが一つ。
お年よりは、急に状態が変わります。こんな人じゃなかったのに、と受け入れられない御家族が多くて、対応が難しかったり遅れたりして、本人も御家族も辛い状態になって、こう言ってはなんですが、もうボロボロの状態で入居する方もおられます。これだけ娘さんが受容できてると職員の私たちもやりやすいです。状況についていけてないのが、本人だけですからね。

そりゃ・・・ねえ。
父が死ぬ前の母の荒れ様がすごかったから。いつかまた荒れると思ってたもん。自己中もわがままも、認知症になる前から相当ひどかったしさ。慣れてるというか、割り切ってるというか。
そうでないと、あの母とはやっていけない。

電話安否確認サービスを解約。
数日前に、母に電話してくれた叔母に報告。これで父方の親戚には母の事が伝わるだろう。


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午後4時過ぎに母から電話

母 「変な男の人がね、うちに入ってきてゴミ箱持って行ったの」
また、盗られた話か~

母 「もう怖い。怖くて怖くて…」
あれ?怒ってない。かなり怯えてる。
あ!それなら。

私 「それは怖いよね。避難する?一緒にどこか泊まろうよ」

母 「うん、そうするわ」
キター!!

速攻でA施設に電話し、受け入れ可能か問い合わせ。「担当者に連絡取って折り返しお電話します」と言われた10分後には、見学で話した職員さんから電話。OK出た!

実家に車を飛ばし、母を連れ出し、途中スーパーで夕食のお弁当を買い、施設に到着したのは6時過ぎ。母の電話から2時間でこの展開です。

その間に施設では、部屋が準備され、一週間前の見学時の職員のメモがきちんとまとめられ、それが泊まり担当のスタッフ全員に伝えられていました。早っ

部屋に案内され、母にご飯を食べさせ、子ども達が気になるからと帰宅。…のフリして、別室で施設の方と打ち合わせ。

とりあえずショートステイの書類をもらい、母の状態を伝え、必要な物は明日持ってくることにしました。

いや~、まさかこんなにスンナリと入所できるとは思わなかった…連れてくるのに、どんだけ時間と労力がかかるんだろうとか思ってたのに。

急なお願いに対応してくれた施設、非番なのに駆けつけてくれた担当者さんには本当に感謝です。

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母は、老人ホームにいい印象は持っていない。まだ自分はしっかりしていると思っているし、絶対拒否するだろう。どうやって施設まで母を連れてくるか、どう説得するかが難題だ。
また、入所する前に健康診断を受けないといけないのだが、受診拒否があるのでそれもすごく難しい。

そのへんの対応が、施設によって分かれた。

A施設
緊急入居でも構いません。お母様の状態や性格を聞いていると、経験的に、近いうちに何かが起こる可能性が非常に高いように思います。とりあえず体験宿泊かショートステイという形で入ってもらって、そのまま入居にもっていきましょう。ショートステイは健康診断はいりませんから。
連れてくる方法ですが、過去に同じような方で施設のイベントに来てもらってうまくいったケースがあります。2週間後の土曜日に餅つきがあるのですが、お孫さんが一緒に行こうよって誘ったら来てくれるんじゃないですか?そのまま泊まってもらいましょう。

B施設
お母様の状態だと、入居は早いほうが良さそうですね。もう書類は渡しておきますから、連れてくるときに書いて持ってきて下さい。

C施設
いつでも入居できます。受診も難しそうですから、健康診断は胸のレントゲンだけでいいことにします。あとは入居後にやりましょう。連れてきてさえくれれば、こちらで頑張ってお世話します。御家族で頑張って連れてきて下さい。

どの施設も、早いほうがいい、という点では一致した。施設も商売だから、空室は早く埋めたいだろうし、セールストークはあると思う。
でも、A施設の具体的な提案は、とりあえず連れて行くにはすごくいい案だと思った。子供達が誘えば、まず母は断らないだろう。見学についてきた次女も、介護士さん達に「がんばってね!」「大役だね!」と言われてテンション上がっている。どうやら介護士さんと仲良くなってしまい、また遊びに来たくなったようで…そうか、この介護士さんたち、保育園の先生たちの雰囲気に似てるんだわ。
そのままお泊まり、って、いくらなんでもそこまで上手くはいかないだろうけど…。何かプロのやり方があるんだろうか?そこはお任せするしかない。

というわけで、うちはA施設にしよう、ということになった。

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他のHPでも検索し、さらに2軒の候補を見つけた。その中から、3つにしぼって見学した。

全部、介護度がついてない自立の人でも入れて、重度認知症もOKの、サービス付高齢者住宅。
料金も、「トータルで月々どのくらい?」という質問をすると、だいたい月16万円代+医療費。介護度がつくと、2万円くらい減るらしい。

職員さんも入居者の様子も特に気になるところはなく、部屋もきれいで広さもほとんど同じ。

違うのは、以下の点。見学した順番にA施設、B施設、C施設とする。

立地・・・Aは郊外で車じゃないと不便、Bは実家から近い、Cは駅のそば
見学に対応してくれた人・・・Aは介護士2名+途中で1名加わり3名、Bはケアマネージャー、Cはコーディネーター
定員と空室・・・Aは定員56名で空室2、Bは定員42名で空室4、Cは定員70名で空室10以上(多分20近い)

立地の点では、母は、5年前に故郷から私の近所に引っ越したので、会いに来る友達は滅多にいない(故郷でもどれだけいるか疑問だが)。だから交通の便がいい必要はない。

対応した人は、どの人も感じが良く、親身になって説明してくれたので、全く不満はない。だが、強いて言えば、A施設の印象がよかった。実際に母の介護をする介護士さん達が対応したせいだろうけど、母の性格や行動パターン、過去にあったこと等、介護に役立ちそうなことを何でも聞いておこう、把握しておこうという熱意が感じられた。だから、B,Cの2倍くらい長く話をしている。通りかかった介護士さんとのやり取りも仲がいいな~って感じだったし、面会に来た人にも介護士さんが声をかけて話をしてる様子がいいなと思った。

定員は気にしなかったが、Cの空室が多いのは気になった。開所から10年たって最初に入った人たちの退去がたまたま続いたので空いた、という説明だったが、多すぎないか?何かある?

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実家マンションの管理人さんに母の様子を聞きにいった。

管理人 「ここ2週間くらい、全く姿を見ないですよ。買物行ってないと思います。ゴミ出しもしてないようだし、郵便受けも見にきません。運動だと言って廊下をよく歩かれていたのですが、その姿もお見かけしません。廊下の植木鉢の手入れもしてないようです。新聞は取っておられるのですが…。御連絡差し上げようかと思っていたところです」

あちゃー
私の差し入れだけで生きてるのか。
それにしても、管理人さん、よく見てくださってる。

私 「そうですか…。週2、3回くらいは私もおかずを差し入れしてるのですが、一応元気にはしています。ここんとこ、私の夫が家のものを盗んでいくと言って、かなり怒ってはいますが…」

管理人 「私にもそう言って、とても怒っていらっしゃいましたよ。3週間くらい前だったかしら。『酷いことをするの、もう、本当に情けない』と言って、私に抱き付いて、うわ~んと泣き出されて。」

私 「え~~~っ!!」

うわあああ。管理人さんに迷惑かかってるう。
すみません、すみません(汗)

本気で施設、探します。

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実家の父の部屋に、ゴミ袋が5つあった。父の服や靴が入っていた。
母が父の部屋を整理したと思われる。
母「あんたがしてくれたんでしょ?私はしてないよ」
私も知らんがな。

普通のゴミが入った袋もあった。母が無くした花瓶とかが入ってるかも?と思って
私「捨てといてあげるよ。その手じゃ痛いでしょ」
捨てるフリして家に持って帰った。

ほとんどが衣類で、無くなった物は入ってなかったが…
父の日記が見つかった。一冊が、全ページ破かれて捨てられていた。

つなぎ合わせてみた。
2011年、私の近所に引っ越して来た年だ。そのせいだろう、私と子ども達のことばかり書いてあった。

嫉妬深い母は、きっと読みたくなかったんだろう。指が曲がり痛む手で、こんなに破いたというのが怖い。きっとすごい形相だったことだろう。

日記はとっておくことにした。