灼灼风流
監督が温德光で総脚本が汪洪の全40話。原作は随宇而安の《曾风流》です。あらすじ一夫多妻の多妻が過ぎて、側室の娘などにはとんと興味のない大富豪の父親と正室の元、母を早くに亡くした慕灼华(景甜)「科挙で名を挙げてこの江南の実家から必ず抜け出す!」という決意を固めて、丫鬟の巨力(杨志雯)と共に家出して定京へと向かった慕灼华は5年前の拒马河の戦いで、仲間の裏切りから大敗を喫した定王刘衍(冯绍峰)と偶然出会うことになる。機知に富んだ慕灼华を気に入った刘衍は、慕灼华の才能を発揮できる場を与え、慕灼华はスパイ探しに奔走する刘衍に協力することになり2人は互いの能力と人柄に徐々に思いを寄せていくが結婚すればキャリアを捨てねばならない制度や、刘衍の体調の悪化、そして戦いで犠牲となった兵士たちの仇撃ちのための黒幕探しなど、2人の間には大きな困難が山積。けれど諦めることなく、一つ一つ解決しながらより絆を深めていく。感想今日は黒幕についてネタバレしています。本作品はミステリーではなく恋愛ドラマですが、以下立ち入りご注意ください。昨年末に見た《星河長明》で冯绍峰の悪い意味でのあまりの変貌ぶりにちょっとびっくりしたんだけどこのドラマではかなりすっきり元に戻されていたので、「何様?」だけれど妙に安心してしまいました。で、ドラマ自体は並の面白さでした。決して悪くはないけど「絶対に見て欲しい」とも思わないというか。近頃のドラマは原声もかなり増えてるけど、このドラマは配音であるのも、ちょっと古臭く感じる原因かもしれません。「昔ながらのよくあるドラマ」感が強くなるというか。↑そもそも本気で大ヒットを狙うタイプの古装でもなかったと思うケド王爷を愛しているけれど、結婚してしまったら苦労して手に入れた官職を失ってしまうと葛藤する慕灼华と、結婚はしなくてもいいから共に生きていこうとする王爷。女子のキャリアを応援する王爷と皇帝はイマドキだなぁって感じもするよね。最近はそういうドラマ本当に増えました。まぁ本編自体はものすごく特別なことは何もなく、興味があったらご覧くださいませな気持ちなんですけど今回触れたいのは主役じゃないけど主役より格上な俳優陣について。例えばサスペンスなんかは特にそう感じるんだけどこんな普通の役でこの俳優使わんよね。真の黒幕はこの人なんじゃ…⁈って、うっすら分かっちゃう時あるよね。このドラマでは、福祉活動に力を入れる、優しく美しい柔嘉公主を演じた王丽坤がまさにソレ。(日本での知名度は分からないけど、30後半の主演作もたくさんあるすでにベテラン女優さん)女主の景甜とそこまで実年齢差はないんだけど、より格上感と貫禄があるんですよね〜え、まさかと思うけど、単なる心清らかなお姫さまなんて単純な役やらんよね⁈って思ったら…期待を裏切らない大活躍。魅力的に感じなかったのは単純にキャラに魅力がなかっただけで、王丽坤はやはり王丽坤なだけあった。柔嘉公主の悪事を知りながら、愛ゆえに諌めることができない天才官僚の沈惊鸿に徐海乔。この方、昨年から今年にかけてめちゃくちゃお見かけしている気がします。毎回癖のある悪寄りの役で、独自のポジション確立してるなぁ。スバラシイ!このドラマでは一体善悪どちら寄りだったかはぜひご覧になって確認してみてください←これ以上詳細に触れるとさらにネタバレになっちゃうので自粛ということで、「いつまでこういう役やるんだろうなぁ?」な冯绍峰と「あぁ、やっぱり」な悪キャラ王丽坤を見ることができる《灼灼风流》なのでした。