『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のポール・トーマス・アンダーソン監督(Paul Thomas Anderson、1970~)とダニエル・デイ=ルイスが2度目のタッグを組んだドラマ。1950年代のロンドンを舞台に、有名デザイナーと若きウェイトレスとの愛の軌跡がエレガントにして繊細かつスリリングに描かれる。『マイ・レフトフット』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『リンカーン』で3度のアカデミー主演男優賞を受賞している名優デイ=ルイスが主人公レイノルズ・ウッドコックを演じ、今作をもって俳優業から引退することを表明している。ヒロインのアルマ・エルソンを演じるのは、ヨーロッパ映画を中心に活躍するルクセンブルク出身のヴィッキー・クリープス。第90回アカデミー賞で作品賞ほか6部門にノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞した。
▼ cf. The Secret Of Jurassic Park - The Jurassic World:Fallen Kingdom : (Chris Pratt, Bryce Dallas Howard and Jeff Goldblum join BBC Radio 1's film critic Ali Plumb to discover why dinosaurs still rule the earth, 25 years after the release of the original Jurassic Park movie.)
そもそも、この日本国にはまっとうな「英語」教育が存立しうる余地がない。明治以降今日まで、「国家」による学校教育(⇒教化)が励行(⇒強制)されつづけた日本社会では元来、国際的視野に立つ“大物”は育つはずもなく、当の「英語」教育にいたっては 「英語が世界一ヘタクソ」と心ある欧米人から形容されるほどの、自ら英語を発信できない“小物”日本人をやたら大量生産しつづけたのが落ちである。だとすれば、現代日本社会に住まう真面(まとも)で真率な日本人なら、もはや「学校」英語などに安直にかかずらうべきではないだろう。この際、硬直した学校英語とは思い切ってオサラバして、街中の映画館に足繁く通い、多くのEnglish moviesをとことん楽しみ、生々しく迫る「映画」英語の真髄を骨身に徹して体得すべきだろう―。 そして願うことなら、an English movie with Japanese subtitles(「日本語字幕付きの英語の映画」)よりも、「音声」英語と「文字」英語の一体化を図るべく、an English movie with English subtitles(「英語字幕付きの英語の映画」)を堪能したいものだ。なるほど日本の今日的状況下で、この点は劇場版には期待しうべくもないが、DVD版ならクローズド・キャプション(closed captioning,CC)による英語字幕の表示が可能である。
私は自らを戒めている。まかり間違っても、いわゆる“超日本語吹替版”~「字幕版・吹替版の微妙なズレを極力なくし、演じている俳優の口の動きにあわせた、より自然で違和感のない日本語の話し言葉を採用」([映画.com ニュース]ディカプリオ主演作に「超日本語吹き替え版」 戸田奈津子氏が初監修)~はもとより、総じて日本語〈吹替〉版(dubbed film)自体に浸り込んではならない、と。 私たち日本人はありありと認識すべきである。a film with voice-over(吹替版)をいたずらに良しとし、それに全面的に依存し続ける状態は、いつまでたっても国際音痴の迷妄を脱却できず、「日本的田舎っぺ」~世界の田舎者(問題児)~にとどまり続ける状態と、ほぼ同義であることを―。
≪THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI is a darkly comic drama from Academy Award nomineeMartin McDonagh (In Bruges). After months have passed without a culprit in her daughter's murder case, Mildred Hayes (Academy Award winnerFrances McDormand) makes a bold move, painting three signs leading into her town with a controversial message directed at William Willoughby (Academy Award nomineeWoody Harrelson), the town's revered chief of police. When his second-in-command Officer Dixon (Academy Award winnerSam Rockwell), an immature mother's boy with a penchant for violence, gets involved, the battle between Mildred and Ebbing's law enforcement is only exacerbated.≫(IMDb ‐ “Three Billboards Outside Ebbing, Missouri(2017)” Storyline)
※町外れの道路に立ち並ぶ3枚組の巨大広告板に、ある日突然現われたメッセージ(シンプルな文字だけの広告) : “RAPED WHILE DYING”|“AND STILL NO ARRESTS?”|“HOW COME, CHIEF WILLOUGHBY? ”
▼『スリー・ビルボード』Opening Scene : 【ミルドレッド・ヘイズによる“3枚の巨大広告看板(スリー・ビルボード)”の設置→パトロール中のジェイソン・ディクソン巡査による「スリー・ビルボード」の発見→ディクソン巡査から「スリー・ビルボード」の報告を受けるビル・ウィロビー署長】
≪Mildred Hayes (Frances McDormand) drives down Drinkwater Road near her town as she passes by three vacant billboards. She goes to an advertising agency to speak to Red Welby (Caleb Landry Jones) about putting up three billboards for a year. Red determines Mildred is the mother of Angela Hayes (Kathryn Newton), who was raped and murdered seven months earlier. Officer Jason Dixon (Sam Rockwell) is driving down Drinkwater Road when he sees two young men putting up the first billboard that reads "How come, Chief Willoughby?" He talks to a guy named Jerome (Darrell Britt-Gibson), who isn't fond of Dixon due to his reputation of harassing African-American citizens. Dixon passes the second billboard that says "And still no arrests?" He goes to read the last billboard (technically first to read), which says "Raped while dying". Dixon calls Chief Bill Willoughby (Woody Harrelson) as he's having dinner with his wife Anne (Abbie Cornish) and daughters Polly (Riyah May Atwood) and Jane (Selah Atwood) to inform him about the billboards.≫(IMDb ‐ “Three Billboards Outside Ebbing, Missouri(2017)” Plot Synopsis)
▼ cf. 『ナチュラル・ボーン・キラーズ』Official Trailer / Diner Scene / Drugstore Scene / Ending :
▼『スリー・ビルボード』Suicide Scene : 【ウィロビー⇒ハレルソンは、末期癌で深刻度を深めるなか、突然吐血して救急搬送され入院する。死期の近いことを覚悟した彼は、退院後に家族(美しく聡明な妻と可愛い2人の娘)とピクニックに出かけ、心置きなく幸せな1日を楽しんだその夜、自裁して果てた。何という衝撃的なシーン!妻と子供が眠りに就くのを確認して後、彼は馬小屋へ行き、覆面をかぶった頭に拳銃をあて自殺したのだった。】
ウィロビー署長の部下、ジェイソン・ディクソン巡査(Officer Jason Dixon)を演じたのは、米国カリフォルニア州デイリーシティ生まれの俳優サム・ロックウェル(Sam Rockwell、1968~)。彼は愚直で孤独なトラブルメーカーのディクソン巡査役で強いインパクトを放っている。
「映画芸術科学アカデミー(AMPAS)」は2018年1月23日(現地時間)、「第90回アカデミー賞」の各部門のノミネート一覧を発表。助演男優賞(Academy Award for Best Supporting Actor)部門では、次の5人がノミネートされた。 ○ウィレム・デフォー(Willem Dafoe、1955~)(『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(原題:The Florida Project、ショーン・ベイカー監督) - ボビー・ヒックス役): アメリカ・ウィスコンシン州出身の俳優。ニューヨークを拠点とする前衛演劇集団のメンバーとして活躍。映画の最初の劇場公開作となったのは、1981年の『ラブレス』。1986年の『プラトーン』で注目され、1988年の『最後の誘惑』『ミシシッピー・バーニング』などの社会派から、『スピード2』(1997年)の悪役や『スパイダーマン』シリーズなどのハリウッド大作でも個性を発揮する性格俳優に。アカデミー賞では、『プラトーン』、『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』(2000年)に続く助演男優賞で今回3度目のノミネート。
○クリストファー・プラマー(Christopher Plummer、1929~)(『ゲティ家の身代金』(原題:All the Money in the World、リドリー・スコット監督) - ジャン・ポール・ゲティ役): カナダ・オンタリオ州出身の俳優。1950年代から舞台で活躍し、世界各地でシェイクスピアなど多くの舞台に出演。トニー賞ではミュージカルと演劇で2度の受賞歴を持つ演技派として知られる。映画は、名作『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年)のトラップ大佐役で一躍有名になり、以後は数多くの作品に出演。アカデミー賞では、『終着駅 トルストイ最後の旅』(2009年)で助演男優賞にノミネートされ、『人生はビギナーズ』(2010年)で、演技部門としては史上最高齢の82歳で助演男優賞を受賞。今回ケヴィン・スペイシーの代役として急遽再撮影した『ゲティ家の身代金』にて助演男優賞に88歳でノミネートされ、演技部門での最年長ノミネート記録を更新した。
Academy Award nomineeである当の5人。 私にとってクリストファー・プラマー(cf.本ブログ〈November 29, 2016〉)、ウィレム・デフォー(cf.本ブログ〈January 10, 2018〉)、リチャード・ジェンキンス(cf.本ブログ〈April 23, 2018〉)、ウディ・ハレルソンの4人は、(本ブログでも何らかの形で言及したように)これまで数々の出演作を享受して久しい馴染みの名優であり続けたが、サム・ロックウェルだけは(『スリー・ビルボード』鑑賞時以前まで)全くといっていいくらい不案内な俳優だった。
▼ cf. Sam Rockwell wins Academy Award for Best Supporting Actor :
2018年3月6日、私は『シェイプ・オブ・ウォーター』(日本公開:2018年3月1日)を鑑賞(初見)。 2017年6月8日に『キングコング:髑髏島の巨神』(日本公開:2017年3月25日 本ブログ〈June 10, 2017〉)を鑑賞して以来、約9か月ぶりにリチャード・ジェンキンスと出会う。その味のある燻(いぶ)し銀の芸は見事だった!私は終始、その堪(こた)えられない人間的な魅力に吸い寄せられつづけた。第90回アカデミー賞受賞は逃したものの、彼はオスカーを手にしてしかるべきACTOR IN A SUPPORTING ROLEだったと、つくづく心底から痛感!
私は2018年7月1日現在、件(くだん)の助演男優賞にノミネートされた5人のうち、ウィレム・デフォーとクリストファー・プラマの、それぞれの対象作品『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』と『ゲティ家の身代金』をいまだ鑑賞していない。それゆえ、本来ならば、私はその5 Oscar nomineesからのOscar winnerの選出問題について、それが私の大きな関心事だとしても、とやかく論判できる資格を有するものではない。根本的に重要なのは、各nomineeの対象作品に即してその出来栄え~真に受賞に値するか~を品定めすること。配慮すべきは、いたずらにnomineeの昔の実績~積年の過去作~にとらわれた判断を避けること。
現時点では、私は『スリー・ビルボード』を2回鑑賞、そして『シェイプ・オブ・ウォーター』を3回鑑賞。 ウディ・ハレルソンとサム・ロックウェル、そしてリチャード・ジェンキンスの三者に関する私なりの比較検討の結果、“Actor in a Supporting Role”としての価値的順位は、第一位がリチャード・ジェンキンス、第二位がウディ・ハレルソン、第三位がサム・ロックウェル、である―。
ストーリー : 2011年、一連の“アラブの春”の一つとして始まったシリアでの民主化を求めるデモは、次第に過激な反政府デモへと発展、武力鎮圧に乗り出したアサド政権との間で激しい内戦が勃発する。やがて2014年6月、その混乱に乗じて、過激思想と武力で勢力を拡大するイスラム国(IS)が、シリア北部の街ラッカを制圧する。かつて「ユーフラテス川の花嫁」と呼ばれるほど美しかった街は、ISの首都とされ一変する。爆撃で廃墟と化した街では残忍な公開処刑が日夜繰り返され、市民は常に死の恐怖と隣り合わせの生活を強いられる。そんな惨状を海外メディアも報じることができないなか、匿名の市民ジャーナリスト集団“RBSS”(Raqqa is Being Slaughtered Silently/「ラッカは静かに虐殺されている」)が秘密裏に結成される。彼らはスマホを武器に街の実態を次々とSNSに投稿、その衝撃的な映像に世界が騒然となる。ISはRBSSの発信力に脅威を感じ、メンバーの暗殺計画に乗り出す…。