映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』 | 普通人の映画体験―虚心な出会い

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2018年6月29日(金)新宿ピカデリー(東京都新宿区新宿3-15-15、JR新宿駅東口より徒歩5分)で、18:35~鑑賞。

HAN SOLO ⑴

作品データ
原題 SOLO:A STAR WARS STORY
製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 ディズニー
上映時間 135分


HAN SOLO ⑵

『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ作品「アンソロジー・シリーズ」の、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(本ブログ〈January 01, 2017〉)に続く第2作で、時系列では『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の10年前となる(cf.本ブログ〈January 18, 2016〉)。ハリソン・フォードが演じたシリーズ屈指の人気キャラクター、銀河一のパイロットにして愛すべきアウトロー、ハン・ソロの若き日に焦点を当て、伝説のヒーロー誕生までの知られざる物語~相棒チューバッカや愛機ミレニアム・ファルコン号との運命的な出会いなど~を描き出す。若き日のハン・ソロに扮したのは、『ヘイル、シーザー!』で注目された新鋭オールデン・エアエンライク。共演にウディ・ハレルソン、エミリア・クラーク、ドナルド・グローバー。監督は『ダ・ヴィンチ・コード』のヒットメーカー、ロン・ハワード。

ストーリー
銀河帝国の暗黒支配が激しさを増す時代。宇宙船の造船で知られる陰気な工業惑星コレリアに、“自由”を求める若者がいた。彼の名前は、ハン(HAN)(オールデン・エアエンライク)。不遇な生い立ちにより貧しい暮らしを送り、犯罪にも手を染めてきたアウトローだ。
彼は恋人キーラ(エミリア・クラーク)と共に日々、犯罪者たちから追われていた。約束の期限にまで借りを貸せなかった彼は、やがて身柄を拘束され、大勢の前に突き出されてしまう。
何とか言い訳をして逃れようとしたハンだったが、処刑される恐れがあると見るや、すかさずキーラを連れてその場から逃亡する。二人は追っ手から逃れるために惑星コレリアから脱出しようと、宇宙船のエアポートに駆け込む。しかし、そこでは帝国軍の兵士が厳しく出国を取り締まっていた。チケットのないハンとキーラは、帝国軍の係員に賄賂を渡し、ゲートを通らせてもらうように交渉する。しぶしぶ賄賂を受け取った係員だったが、ハンがゲートをくぐろうとしたところで後ろにいたキーラだけが追っ手に捕まってしまう。
ハンはいつか必ずキーラを救い出すために故郷(惑星コレリア)に戻ってくることを誓うが、二人はそれを機に離れ離れになってしまう。

何とかゲートをくぐることに成功したハンだったが、彼には行く当てなどなかった。ハンが不法にゲートをくぐったことからエアポートは大騒ぎになっていた。周りを見ると、乗客たちが次々と厳しいチェックを受けている。身の危険を感じたハンは、逃げ込むように帝国軍の軍人を募集していたリクルーターの元へと向かった。
ハンは銀河一のパイロットになりたいと志願し、入隊を許可される。そのとき彼に付いた苗字はソロだった。身寄りのない孤独(SOLO)な彼にはぴったりな苗字だ。
3年後、ハン・ソロは帝国軍の一員として惑星ミンバンの戦場にいた。彼は帝国軍のパイロット養成アカデミーを「不服従(insubordination)」が原因で追放され、戦地に一歩兵として立っていた。そんな中、戦場で命知らずの軍人トバイアス・ベケット(ウディ・ハレルソン)とその仲間たちと出会う。ベケット一味は実は戦場荒らし兼盗賊であり、ベケットにはどこかカリスマ的な雰囲気が漂っていた。
ハン・ソロはベケットとパートナーのヴァル(タンディ・ニュートン)がある計画を企んでいることを知る。彼は自分のその計画に参加したいと志願するが、ベケットとヴァルに信用されず、それどころか帝国兵に売られて、地下の、ビーストの檻の中へと投げ込まれてしまう。

鎖で繋がれたハン・ソロを待っていたのは、毛むくじゃらのビースト、ウーキー族の戦士チューバッカヨーナス・スオタモ)だった。
チューバッカは人間を嫌い、ハン・ソロに向かって突進した。しばらく格闘した二人だったが、ハン・ソロがウーキー族の言葉を話すと、チューバッカが妙な親近感を抱くようになる。自分に心許したところを見たハン・ソロは、チューバッカに耳打ちし、「一緒にここから逃げよう」と提案し、看守の隙(すき)をついて檻から脱出する。
鎖で繋がれた二人は、檻から出ても同じ方向に行くしかなかった。チューバッカは逃げようとしたが、ハン・ソロはベケットに付いていくのが最善だと言い張った。ベケットたちを乗せた飛行船は惑星ミンバンから飛び立とうとしていた。しかし、檻から脱出したタフなハン・ソロを見て、ベケットは彼を仲間に入れることを決める。こうしてハン・ソロとチューバッカは、賞金稼ぎのためにベケットが企むミッションに参加することになった。

トバイアス・ベケットは帝国軍が列車輸送する宇宙船燃料・コアクシウム(coaxium)を奪うことを企んでいた。雪山の中を通る列車を待ち伏せして襲いかかったベケット一味だったが、エンフィス・ネスト(エリン・ケリーマン)率いる「クラウド・ライダーズ(the Cloud Riders)」と呼ばれるギャングに奇襲攻撃を受けてしまう。戦いの末、ヴァルが自爆して線路を破壊したが、惜しくもコアクシウムを奪うことはできなかった。
ヴァルを失ったベケットは、コアクシウムを奪おうとしたのは犯罪シンジケート「クリムゾン・ドーン(the Crimson Dawn)」のリーダー、ドライデン・ヴォス(ポール・ベタニー)の命令であることを明かす。ヴォスの命令は絶対で逆らえば命はない。それを聞いたハン・ソロは、ベケットに他の場所からコアクシウムを盗めばいいと代替案を出す。とりあえず事情を話すためにハン・ソロ、チューバッカ、ベケットの3人は、ヴォスのもとに向かう。

ドライデン・ヴォスは「ファースト・ライト」と呼ばれる菱形のスター・ヨット(飛行船)を基地にしていた。ファースト・ライトで、ハン・ソロは偶然にも生き別れたキーラと再会する。キーラはどこか余所余所しく、しかしハン・ソロに会えて嬉しそうでもある。キーラはヴォスの副官として、ギャングの幹部となっていた―。
ハン・ソロがヴォスに惑星ケセルに行けば大量のコアクシウムが手に入ると告げると、ヴォスは「死にたくなかったら、今度こそコアクシウムを手に入れてこい」と命じ、ベケット、ハン・ソロ、チューバッカと共に、キーラをお目付け役として同行させる。

惑星ケセルに行き、コアクシウムを運ぶためには、ハイスピードの宇宙船と優秀な運び屋が必要だった。そこでキーラは、パイロットでギャンブラーのランド・カルリジアン(ドナルド・グローバー)をハン・ソロたちに紹介した。
ハン・ソロはランドがギャンブラーであることを知ると即刻、テーブルに座り勝負を挑む。運も味方にした彼は、最初こそ連続で勝ち続けたものの最後のゲームでランドに破れ、全財産を失ってしまう。ギャンブルに勝ったランドは、ハン・ソロたちのミッションに自分も参加する代わりに賞金の一部をもらう条件を叩き付けた。
ランドはミッションを遂行するための宇宙船も持っていた。その宇宙船とはほかでもない、銀河最速といわれるミレニアム・ファルコン号である。さっそくランドと女性型ドロイドのL3-37(フィービー・ウォーラー=ブリッジ)をパイロットとするファルコン号に乗り込んだメンバーは、惑星ケセルへと旅立った。

ベケットたちは惑星ケセルに到着すると、ハン・ソロとチューバッカを捕虜に見立てて、コアクシウム鉱山の門番たちを騙すことにした。上手く内部まで潜入することに成功したハン・ソロとチューバッカは、即座に兵隊を制圧。鉱山で重労働に従事させられるドロイドを見たL3-37は、仲間たちを一斉に逃がそうとし、大騒動が始まる。混乱の中、ハン・ソロはコアクシウムを探し当て脱出を試みる。しかし脱出中、ランドが怪我を負い、L3-37は完全に破壊されてしまう。ファルコン号を操縦する者がいなくなった今、それを扱えるのはハン・ソロだけだった。ハン・ソロはチューバッカを副操縦士とし、次々と迫り来る危険の中、狂気めいた操縦で間一髪のところで命拾いする。

惑星ケッセルで入手したコアクシウムだったが、今度はそれを惑星サヴァリーンで精製する必要があった。ようやく辿り着いたサヴァリーンにファルコン号が降り立ったとき、そこに出現したのは宿敵のエンフィス・ネスト一味-クラウド・ライダーズだった。
エンフィス・ネストは一歩、また一歩とハン・ソロたちのもとへと近づいていった。そして、目の前に来ると自ら仮面を取る。正体は何とa teenage girlだった!彼女はハン・ソロたちに協力を呼びかけた。銀河系には帝国によって侵略され苦しんでいる者が大勢いる。彼らに差し迫った必要事は、同盟軍を結成することだった。クラウド・ライダーズは帝国及びその傘下のシンジケートに反逆するために“コアクシウム”を強奪していた。ハン・ソロはエンフィスに感化され、帝国に加担している「クリムゾーン・ドーン」の首領であるヴォスにコアクシウムを渡さないことを決意する。

ハン・ソロ、チューバッカ、キーラの3人は、コアクシウムを持って「ファースト・ライト」のヴォスのもとを訪れた。ベケットはその前に我が道を行くことを告げて、3人と袂(たもと)を分かっていた。
ハン・ソロにはヴォスを出し抜くべく取って置きの「作戦」があった。彼自らコアクシウムをヴォスに渡すと、ヴォスはそれを直ちに偽物だと決めつける。そこにベケットが現われ、ヴォスに「作戦」を漏らした旨~ハン・ソロへの「裏切り」~を白状する。
ヴォスはクラウド・ライダーズがコアクシウムを持っていると考え、兵隊を送っていた。ところが、クラウド・ライダーズのところにコアクシウムはなかった。ハン・ソロが持っていたコアクシウムこそ、実は本物にほかならなかった。ベケットが裏切ることも予想済みの「作戦」だった。ベケットはチューバッカを捕虜にして、本物のコアクシウムを独り占めにしようと逃亡を図る。
ファースト・ライトに残されたハン・ソロとキーラは、ヴォスと決闘になった。キーラはソードを奪ってハン・ソロを攻撃しようと見せかけ、油断したヴォスを切りつける。ヴォスが倒れ、やっと二人のもとに平和が訪れた。キーラはチューバッカを救い出してくるようにハン・ソロを外に行かせた。
ハン・ソロがいなくなったのを見ると、キーラはホログラムで何やら黒幕的な隠然たる存在と話し始めた。それは、マントを被った、まさかのダース・モールだった―。
一方、ハン・ソロはベケットとレーザー銃を片手に向かい合っていた。ベケットが卑怯な手を使うことを知っていたハン・ソロは、彼の心臓めがけて容赦なく発砲した。ベケットはその場に倒れ、命を落とした。そのときちょうどハン・ソロとチューバッカの頭上をキーラを乗せたファースト・ライトが飛び去っていった―。

▼予告編



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