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まなちゃんを救う会から募金実施

まなちゃんを救う会よりご報告です。


まなちゃんを救う会では、皆様からお預かりしております募金について、まなちゃんと同様な海外での渡航手術が必要な方々への募金を行ってきました。今回以下の団体への募金を実行しましたので、ご報告します。


尚、募金はまなちゃんを救う会の会則に則り、役員会で審議し、決定をしております。
金額は当該募金目標額の10%を目安に決定しています。



そうたろうを救う会 :1,700万円
http://ameblo.jp/saving-sotaro/

みどりちゃんを救う会:1,700万円
http://midorichanhelp.com/

天晴(てんせい)くんを救う会:1,385万円
http://www.tensei-aid.com/wiki.cgi?page=FrontPage


2008年9月19日
まなちゃんを救う会代表
江崎敦雄

9月16日

 9月16日 皆様、いつも私たち家族を温かく見守ってくださり、本当にありがとうございます。なかなか愛の近況をご報告できず、申し訳ありません。

 愛は心臓の状態が安定しているため、現在は2ヶ月に一度の通院となっています。16日は7月の外来から二ヶ月が過ぎた、久しぶりの診察となりました。この一週間、ずっと咳や鼻水の症状が出ていましたので、通常の心臓の薬のほかに、様々な風邪薬も処方していただきました。アーチストやアスピリンといった心臓に関わる薬は苦くても飲むことのできる愛ですが、子供向けに作られたちょっと甘い風味の薬が出ると、とたんに薬を飲むことをひどく嫌がるのが困りものです。心臓の方は相変わらずの調子で、以前と比べてよくなる様子はありません。ほかの健康なお子さんと比べて、安静時でも心拍数がやや高めなのは、おそらくまだ心臓の一部の機能が正常になっていないからだそうです。具体的に心臓のどの部分が機能していないのか、これからまた詳しく検査していくことになるかもしれませんが、いずれにせよ、愛がまだ完全に回復したわけではないのだということを改めて認識する一日でした。普段の生活の中では、本当に元気一杯に過ごしている愛なので、親としてはつい「これでもう大丈夫」だと思ってしまうのですが・・・。これからも不安定な気候が続くようなので、ひどい風邪を引かせないように注意して過ごしていきたいと思います。

 今年の夏、愛は暑い中でも元気に外を飛び回っていました。去年は家のベランダで毎日水遊びをするばかりでしたが、今年は近所の公園に水遊びに出かけたり、海水浴にも一度だけですが出かけることができました。愛は泳ぐのが大好きなようで、海では浮き輪につかまって一時間近く水の中をばちゃばちゃと動き回っていました。九月になった今でも「次に海に行くのはいつなの?」とたびたび尋ねてきますので、愛にとって海で泳いだことは、何よりも楽しい夏の思い出になったようです。

 そして日増しに体力がつき、やんちゃになっていく愛に、両親は振り回されてばかりの毎日です。最近は「何で?どうして?」と何でも質問攻めにしないと気が済まず、気になったことは何でも自分でやらなければ気が済まず・・・動きもすばやくなってきたので、はっと気付くととんでもないところに一人で行ってしまうこともあったりで、愛と一緒にいて両親は気の休まる暇がありません。それでも、夜になってぐっすり眠っている愛の寝顔を見ていると、日中愛の言動にきりきりさせられるようになった私たちは、本当に幸せ者なのだとしみじみと思います。あれも困った、これも困った・・とばかり考えず、愛がこうして元気に笑って日々を過ごせること、それを私たち家族が見守っていくことができることを何よりも幸せなことだと感じながら、一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。愛の健康管理を最優先に考えながら、家族で力を合わせて病気と向き合っていきますので、これからも引き続き温かく見守ってくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

                     光一・玲子

三歳の誕生日を迎えました

 7月2日 皆様、いつも私たち家族を温かく見守り励ましてくださり、本当にありがとうございます。

 先月末、愛は三歳になりました。二週間ほど前からくしゃみと鼻水がひどく、体調で少し心配な面もあったのですが、今回は発熱することもありませんでしたので、幸い病院のお世話になることも無く誕生日を迎えることができました。ただ本人はまだ誕生日がよくわかっていないようで、家族や友達に「お誕生日おめでとう」と言われて嬉しそうにしてはいましたが、後で「何歳になったの?」と尋ねると「二歳!」元気よく答えて周りに笑われていました。それでも、バースデーケーキのろうそくの火を吹き消す時は一人前に「お願い事をしてからフーッてするから待ってね」と言って、何やら小声で願い事を唱えていました。去年はろうそくの火を吹き消すことばかりを喜んで何度もやりたがったのに、一年で子どもは大きく変わっていくものだなあとしみじみ思うと共に、この一年を大病することなく、無事に乗り切ることができた喜びを家族で噛みしめた一日でした。

 愛の誕生日は、私たち家族にとっては、愛の成長を喜ぶと同時に、これまで支えてくださった皆様への感謝の思いを改めて強く心に刻み付ける日でもあります。この日をこんなに穏やかな気持ちで迎えられるとは二年前の私たちには想像もできませんでした。明日が無事に迎えられることだけを考えていた二年前の日々は、今は遠い思い出のようになりつつあります。愛は多くの方の温かい思いに支えられて、今をこうして生きることができます。そして家族揃って毎日笑顔で過ごすことができます。当たり前のように過ぎていくこの生活を与えてくださった皆様に、改めて心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 ちなみに、愛が誕生日にお願いしたことを後で聞いてみると「みんながずっと一緒にいられますように」だったのだと教えてくれました。愛も小さいなりに、家族揃って過ごせる毎日に喜びを感じ、感謝しているのだと思います。来年もまた、こうして無事に誕生日が迎えられるように、そしていつの日か愛が自分の言葉で皆様に感謝の気持ちを伝えられるように、毎日を大切にすごしていきたいと思いますので、これからも温かく見守ってくださいますよう、お願い申し上げます。

                               光一・玲子

6月3日

 6月3日 皆様、いつも私たち家族を温かく見守り励ましてくださり、本当にありがとうございます。

 今日は月に一度の定期外来診察日でした。今日は前回の診察でできなかった心エコー、心電図の検査をやることになっていましたので、随分前から愛には検査があることを言い聞かせて、今日の診察に臨みました。愛は主治医の先生や看護士さんたちが大好きで、病院に行くこと自体は嫌いではないのですが、検査となると勝手が違うようで、前回はエコーでパニックになってしまい、検査ができずに診察のみとなってしまったのです。今後の薬の調合なども検討していかなければなりませんので、今日は検査をやらない訳にはいきませんでした。愛も今回は仕方がないとあきらめたのか、いつもはすぐに泣いてしまう検査室でもちょっとべそをかくくらいで、後はイヤイヤながらもじっと検査を受けていました。どちらの検査でも、検査技師さんが愛にやさしく接してくださり、小さい子の親として、本当にありがたいと思いました。検査終了後の診察では、先生や看護師さんから、検査を頑張ったことを大変褒めていただき、愛も得意げにしていましたので、次回もまたこの調子で頑張ってくれるのではないかと期待しています。

 検査の結果は、前回よりもさらによいものとなっていました。今までは心臓が肥大していたために延び切ってしまった僧帽弁から血液が逆流していたのですが、今回初めてその逆流が認められない(僧帽弁が通常の機能を果たしている)と言われました。逆流がないということは、汚れた血液がきれいな血液と混ざらないということになりますので、愛の心臓にかかる負担はぐんと減ったことになります。それに伴うように、愛の心臓の筋肉にも厚みが増し、心臓を包み込む外側の筋肉は前にも増して力強く動くようになったことも確認されました。一方で、愛の心筋は相変わらず動いていない部分があることも分かり、それによって引き起こされる心筋の動きのねじれは、まだ解消されていないことが分かりました。冠動脈の修復によって心臓全体にきれいな血液が行き渡るようになっているはずなのですが、心臓の中隔壁の部分はそれが一番届きにくいことから、回復が大幅に遅れているのだそうです。この部分について、今後どの程度回復していくかは分からないとのことで、ひょっとするとこのままの状態を維持していくだけになるかもしれません。それでも愛が日毎大きく、たくましく成長していく姿を見ると、今の心臓でもこの先十分に生活していけると思いますので、大きな病気に罹らないように気をつけて、毎日健やかに暮らしていけるように、親として精一杯支えていきたいと思っています。

 おかげさまで、愛は今月末で三歳の誕生日を迎えます。二年前は小さくやせっぽちだった愛も、身長が88センチ、体重は12キロまでに成長しました。同じくらいのお子さんと比べると、やや小さめではありますが、それでも周りの子どもたちの動きに十分についていけるだけの体力も出てきました。口が達者になり、普段の会話の中では親が閉口してしまうこともありますが「大きくなったら○○になりたい」「まなちゃんは縄跳びができるようになるんだ」と毎日明日への希望で胸を膨らませている愛を見ていると、皆様に支えていただいて、愛の命が在り、今日という日があることを親として感謝しない日はありません。これからの日々は決して穏やかな日ばかりでは無いかもしれませんが、どんな時でも家族揃って生きていられることに感謝しながら頑張っていきますので、これからも私たち家族を温かく見守ってくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

                                  光一・玲子

かるちゃんを助ける会への募金をいたしました

まなちゃんを救う会よりご報告です。


2008年5月20日、まなちゃんを救う会でお預かりしております募金余剰金より、かるちゃんを助ける会 (http://www.karuchan.com/) に1,030万円の募金をいたしました。


かるちゃんは、1989年誕生。産後、福岡市立こども病院へ転院。検査の結果、修正大血管転位、両大血管右室起始、肺動脈狭窄、心室中隔欠損、動脈管開存との診断を受けました。1992年3月ラステリー術、術後完全房室ブロックにて、4月ペースメーカー植込術、7月弁逆流のため弁置換術を受けて、心臓に不自由を持ちながらも一生懸命に成長されました。その後ペースメーカーを抱えながら小学校・中学校に通いました。2005年4月県立青松高校通信制入学されました。しかし、2006年4月同校休学。5月九州大学付属病院で医師との協議を行い日本大学付属病院心臓血管外科の南教授の紹介によりドイツのバード・ユーンハウゼン心臓病センターからの受け入れの返事があり海外渡航の道が開けることになりました。そして2008年1月、ドナーが現れ心臓移植を受けて元気になりました。


「かるちゃんを助ける会」は、当初目標金額5,000万円の募金をし、68,726,180円が集まりましたので、安心をしておりました。しかし渡航から帰国まで1年6カ月かかってしまい、病院からの請求額が現時点で644,360.59ユーロ(1ユーロ160円換算で1億300万円)となってしまいました。


まなちゃんを救う会では役員会で議論をした後に、かるちゃんを助ける会の方と連絡を取り合い、まなちゃんを救う会でお預かりしている募金余剰金の活用を申し出たところ、お受けいただけるとのご返事をいただきましたので、募金をいたしました。


まなちゃんを救う会では、かるちゃんが順調に回復できることを願っています。


また、今後もお預かりしている募金余剰金については、有効に活用していくことにしております。


2008年5月
まなちゃんを救う会代表
江崎敦雄

3月25日

 3月26日 皆様、いつも私たち家族に温かい励ましの言葉をかけてくださり、本当にありがとうございます。


 先日、愛は一ヶ月に一度の定期外来診察がありました。前回たくさんの検査をしましたので、今回は診察のみでしたが、前回に引き続き、愛の体調もよいことから、ブロプレスという心機能の働きを助けるための薬の服用を止めてみようという診断をいただきました。愛は毎日「この薬は苦いねえ」と言いながら薬を飲んでいますので、薬が減るというのはとても嬉しかったらしく、病院からの帰り道「まなちゃんは元気になったから、薬は飲まなくてもいいんだね。すごいね」としきりに言っていました。次回はまた一ヵ月後の診察・検査になりますが、薬の種類を減らしても、今の調子を保っていくことができたらと願っています。

 愛の心臓は、相変わらず僧帽弁からの逆流が認められるとのことで、心臓の動きはだいぶ活発になってきたとはいえ、心臓そのものの大きさは通常に比べてまだ肥大していることに変わりはないそうです。異常があった冠動脈付近の心筋は、他と比べても動きがまだ鈍く、そのために心臓全体の動きにも大きなねじれがあります。毎日元気一杯に過ごしている愛を見ると、心臓がそんなに悪いようには思えないのですが、まだしばらくの間、愛はちょっとバランスが悪く、多少馬力の弱い心臓と共に生活していくことになりそうです。愛も今はまだ幼い子どもですので、多少の運動では心臓もへばってしまわないのでしょう。でもこれから先、成長していくにつれて、心臓と相談しながらの生活になっていくのかもしれません。それでも、愛がなるべくいろいろなことに挑戦していけるよう、健康管理も含めた様々な面で、親としてできる限りのサポートをしていこうと思っています。


 先々週、愛が珍しく風邪を引き、一日だけ熱を出してしまいました。それでも、例年に比べて寒い日の続いた今年の冬を、風邪も引かずに乗り切ったということは、それだけ愛の心臓も身体も、力をつけてきているのだと思います。最近では、近所の公園に連れて行くと、二時間近く遊びに付き合わなければならないこともあり、親の方が体力的に負けているような気がすることもあります。愛は1才10ヶ月になるまで、ほとんど外遊びの経験が無いので、今になってそれを取り返そうとしているのかもしれません。そんな愛を見守る私たち両親にとっても、このような穏やかな日々が送れるようになったことは、二年前の苦労や不安な日々を思い返してみても、夢のように幸せなことだと常々感じています。


 家の前の桜が、一昨日から咲き始めました。丁度二年前の今頃、渡航を目前にして、期待と不安の入り混じった複雑な心境の中、愛と一緒に見るのは最初で最後になるかもしれないと思いながら、桜の花を見上げていたことを思い出します。でも、私たち家族は、多くの方々に支えていただいたおかげで、今年も三人揃って桜を見ることができます。これまで私たち家族を支えてくださった皆様に、改めて心から感謝申し上げます。そして来年もそのまた先もずっと家族揃って桜を見ることができるように頑張っていきますので、これからも変わらず温かく見守り、励ましてくださいますようお願いいたします。


                                      光一・玲子

幸一くんを助ける会への募金をいたしました

まなちゃんを救う会よりご報告です。


2008年3月6日、まなちゃんを救う会でお預かりしております募金余剰金より、幸一くんを助ける会(http://www.fight-kouichi.com/index.html) に900万円の募金をいたしました。


福岡県福岡市西区在住の大﨑幸一くんは、中学2年生・14歳で、まなちゃんと同じ「特発性拡張型心筋症」 という難病と闘っています。助ける会では、2月5日に記者会見を行い、募金活動を行っておりました。まなちゃんを救う会では役員会で議論をした後に、幸一くんを助ける会の方と連絡を取り合い、まなちゃんを救う会でお預かりしている募金余剰金の活用を申し出たところ、お受けいただけるとのご返事をいただきました。


まなちゃんを救う会では、幸一くんが一日も早く渡航準備が整い、移植手術が受けられるように願っています。


また、今後もお預かりしている募金余剰金については、有効に活用していくことにしております。


2008年3月
まなちゃんを救う会代表
江崎敦雄

3月1日

 3月1日 皆様、いつも私たち家族を温かく見守り、励ましてくださり、本当にありがとうございます。


 先週は月に一度の定期外来診察がありました。11月の検査の時にはレントゲンを行うことができなかったということで、今回はレントゲンを撮り、心臓の大きさの変化を調べることになりました。また、併せて心電図と心エコーの検査も行いました。

 愛はどんな検査であっても、怖がって泣き叫び、暴れてしまうので、麻酔などで眠らせて進めることができない限り、これまではどの検査も行わずにきたのですが、今回は前回の診察の際に主治医の先生から「次回はエコーをやるからね。頑張れるかな?」と繰り返し尋ねられ、心構えをしてくるように言われていましたので、眠らせずに検査に挑戦することとなりました。

 前もってわかってはいても、やはり検査は嫌なようで、愛は最初の心電図の検査の時には泣きべそをかいていましたが、検査技師さんがにこやかに話しかけ、愛の緊張をほぐしながら進めてくださったおかげで、今回初めて薬を使わずに全ての検査を終えることができました。そして検査を頑張ったことを先生や看護師さんに褒めていただいたので、最後は愛もとても嬉しそうに「今日は病院楽しかった」と話していました。

 

 そして検査の結果、心機能の回復具合を見る駆出率、EFの数値は約54%と11月の検査結果と変わらないものの、レントゲンによって愛の心臓が、健康な人の心臓とあまり変わらないくらいにまで小さくなったことがわかったので、心機能を助けるために飲んでいたブロプレスという薬の服用を止めてもよいでしょうという診断が出ました。一度に全部止めてしまうと、反動が出るかもしれないということで、今回は今までの半分の量に減らすことになりましたが、来月の診察の後にはブロプレスの服用が無くなります。手術前に冠動脈の異常があった、左心室の筋肉の動きはまだ悪く、先生からは、駆出率はこれ以上改善されないかもしれないというお話もあり、まだまだ安心できる状態ではありませんが、このように少しずつでも、愛の心機能が回復してきていると実感できるのは、親として本当に嬉しく、看病の励みになります。また、レントゲンに映し出された現在の愛の心臓の形を見せてもらい、これまでずっと左のわき腹にくっついてしまう位に肥大していたものが、ちゃんと体の中心に向かって縮んでいることを確認できた時には、愛の心臓がこれほどまでに回復するとは想像していなかったので、それは本当に本当に、涙が出るほど嬉しい驚きでした。


 心臓の回復と共に、愛は日増しにやんちゃになってきています。親が思いもよらないようないたずらをすることもあり、叱ったりたしなめたり、その目まぐるしい毎日に、時々愛が病気であることを忘れてしまいそうになることもあります。愛の健康ばかりでなく、その成長に悩むことができるようになってきたのは、本当に幸せなことだと思いますが、季節の変わり目で気候が不安定になりやすい時期でもありますので、気を緩めることなく、尚一層、愛の健康管理に努めていきたいと思います。


                                      光一・玲子


                                             

 

ご心配をおかけしました

 2月3日 いつも私たち家族を心にかけてくださり、本当にありがとうございます。前回の更新から、しばらく近況報告が滞ったため、皆様には大変ご心配をおかけしてしまい、本当に申し訳なく思っております。また少しずつではありますが、愛の状態をこの場を借りてお伝えしていければと思っておりますので、これからも温かく見守ってくださいますようお願い申し上げます。


 この4ヶ月の間に、愛は心身共に大きく成長してきました。10月には40℃の高熱を出して救急医療にかかったり、11月には自宅で転んであごの下を切り、外科にお世話になったりと、いろいろとありましたが、どうにか元気に過ごしてきました。インフルエンザなどの感染に気を付けなければならないため、うがいも一生懸命練習して、毎日の日課として頑張って取り組んでいます。また、公共交通機関を利用する時にはマスクを着けるように言い聞かせ、愛も電車に乗らなければならない時には、自分からマスクを持ってくるようにもなりました。年明けからは、薬もスポイトで親が飲ませるのではなく、水に溶いたものをコップに入れて、自分で飲むようになりました。小さいなりに、自分が人一倍健康管理に気を遣っていかなければならないことを自覚してきてくれているならば、親として本当にありがたいことだと思っています。

 二歳にしては小さかった愛の体も、12月に入って急に大きくなってきました。食べる量が少しずつ増えてきてはいたものの、これまでは食べても食べても、その栄養は心臓の回復にばかり回っているかのように、身長・体重共に全くと言っていいほど変化が無かったのですが、この二ヶ月で体重が一気に1.5kgも増え、ようやく同年代の子どもたちと同じくらいの体つきになってきました。階段の上り下り、走る、跳ねるといったことはまだまだ訓練が必要ですが、半年に一度、近くのリハビリ施設で指導を受けながら、これからも親子で前向きに頑張っていこうと思っています。

 

 そして何よりも大きな変化は、愛の心機能が大きく回復してきたことです。

 11月20日、帰国後一年、そして冠動脈の修復手術後一年半の節目ということで、愛は心シンチ、心エコー、心電図、血液検査と、心機能の回復具合を精査する本格的な検査をしました。麻酔を使って眠らせた状態での検査になりましたが、医療スタッフの方々が愛の検査中のコンディションに終始気を配ってくださっていましたので、安心して検査を受けることができました。もっとも、愛本人は、久しぶりの点滴や注射がとても怖かったらしく、麻酔をする前も切れた後も泣き叫んでいましたが。

 その一週間後に教えていただいた検査結果は、本当に愛のデータなのかと目を疑うほどよいものでした。心臓の駆出率を表すEFの数値は56.7%になり、一番拡張していた左心室の半径は一年前の半分にまでなっていることが分かりました。心臓の大きさとしてはほぼ正常値に近づいたことになります。また、心筋が壊れていく状態を知ることができるBNPの値はこれまでで最低となる68.5となりました。エコーで見る限り、心臓の動きそのものには不自然なねじれが残り、部分的に動きが悪いところもあるので、依然心不全の状態であることに変わりは無いのですが、主治医の先生からは、これまで通り投薬治療を続けていけば、愛の心臓は移植をしなくてもやっていけるだろうという、私たちの待ち望んでいた、何よりも嬉しい話を聞くことができました。さらに日本医大の本院の先生方にも検査のデータを詳しく見ていただき、12月半ばには改めて「近い将来、移植の必要はない」との診断を受けました。未来への希望に満ちたこの連絡を受けた日のことを、私たちは一生忘れることは無いでしょう。私たち家族は、大きな幸せをかみしめると共に、この日改めて多くの方々への感謝の念を、胸に深く刻みつけようと心に誓い合いました。

 

 病院で愛の余命宣告をされてから、丁度二年経った今、皆様のお力添えの下、愛と私たちの時間は確実に未来に向かって流れ始めました。この日が来ることを信じてこれまで治療を続けてきましたが、なかなか心機能の回復の兆しの見えない時には、どうしようもなく不安になることもありました。そんな中でも、多くの方々が愛の回復を祈り、信じてくださり、たくさんの励ましの言葉をかけてくださいました。募金活動を通じ、支えてくださった皆様の大きな支えが、どんな時も私たち家族の希望の灯となっていました。そんな皆様に「移植回避」というご報告ができますことを、私たちも本当に嬉しく、幸せなことだと思っています。これまで支えてくださった皆様に、改めて深く深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。先にも書きましたように、愛の心臓は回復してきているとはいえ、未だ心不全の状態ですし、冠動脈に傷を持っているために、そこに血栓ができてしまうことが無いよう、食事や生活習慣など、感染症以外にも気をつけて生活していかなければなりません。これからも今までと変わらぬ闘病生活が続きますが、愛がいつか自分の言葉で皆様に感謝申し上げられる日が来るまで、家族で力を合わせて愛の命を守り育てていきます。


 今日は久しぶりに雪が降り、私たちの住む町はたくさんの雪が積もりました。愛は少しだけですが外に出て、雪遊びをすることができ、本当に嬉しそうでした。二年前、入院中の病室の窓から降る雪を眺めていた時には、今日のような日が来るとは夢にも思いませんでした。好奇心でいっぱいの愛には、健康や安全面などに配慮しながら、様々なことを経験させてあげられたらと思っています。そして私たち両親は、愛と共に生きていられることを感謝しつつ、未来へとつながる一日一日を大切に生きていきたいと思います。


                                               光一・玲子


まなちゃんを救う会からうれしいお知らせです

いつもたくさんの応援をありがとうございます。


まなちゃんは、米国ロマリンダ大学病院にて心臓手術を行ない、2006年10月20日に帰国後、日本医科大学多摩永山病院にて定期的に検査・検診を受けてきました。本年6月に食事の経口摂取が可能となり、お腹の胃聾が取れてからは、身体の成長と同時に心臓の回復も目覚ましいものとなりました。そして、11月20日の精密検査の結果から、主治医より、「いまだ心不全状態からの回復途上にあるものの、現段階の心機能の状態と回復状況から総合的に判断すると、近い将来心臓移植が必要な状態になるとは、考えなくてもいいでしょう」という結果が示されました。まなちゃんは冠動脈の修復手術を受けておりますので、つなぎ直した冠動脈の部分が将来的に動脈硬化・梗塞を起す可能性が高いため、今後とも投薬治療を続けながら定期的に医師の指導を受けていく事となります。


この状況より、まなちゃんを救う会では、役員会で慎重に話し合いを重ねた結果、会則の第14条に定めました余剰金の扱い通りに今後の活動を移行していくことを決めました。

多くの15歳以下の子供達がまなちゃん同様に海外での手術を希望しています現状を踏まえ、移植を必要とする他の団体の方々と連絡をとりあいながら、その活動を支援させた頂きたいと思っております。特に、15歳以下のお子様の病気で海外でしか手術できない方を支援されている団体の方々と連携をとらせて頂ければと思っております。

お預かりしています募金の残金がある限り、会を解散することなく、行動していきたいと思っております。

2006年1月の当会の発足、2月の記者会見以来、2年間の長きにわたり、数えきれないほどの多くの方からご支援・応援をいただいて参りましたが、本日このように嬉しい発表ができますことを代表をはじめ救う会のスタッフ一同心より御礼申し上げます。


ありがとうございました。


2007年2月
まなちゃんを救う会代表
江崎敦雄