流離の翻訳者 青春のノスタルジア -9ページ目

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

昨日の日経新聞の1面に、ソニーグループがKADOKAWAの買収に向けた協議に入ったという記事が出ていた。これを受けてKADOKAWAの株価は昨日ストップ高となったようである。

 

KADOKAWAと言えば、私が高校のころの角川文庫/角川映画を思い出す。角川書店が文芸路線から大衆路線に転換したのは1975年で、私が高校2年の時である。

 

当時の代表的な作家は横溝正史(1902-1981)森村誠一(1933-2023)高木彬光(1920-1995)などである。横溝正史の「犬神家の一族」森村誠一の「野生の証明」など映画化されて一世を風靡したものもあった。

 

 

そんな中、私が愛してやまないものが高木彬光の「白昼の死角」という作品である。原作が1960年で映画化が1979年、同年テレビドラマ化もされている。

 

舞台は、第二次大戦直後の東京。戦争帰りの東大法学部の学生らを中心とする学生金融会社「太陽クラブ」の残党である天才的詐欺師、鶴岡七郎が、当時整備されていなかった法律の盲点(死角)を突いて手形詐欺などを働き、企業から大金を巻き上げていく実に痛快なストーリーである。

 

キャッチフレーズは「狼は生きろ。豚は死ね!」。映画版の主役は夏八木勲(1939-2013)、テレビドラマ版の主役は渡瀬恒彦(1944-2017)。BGMはダウン・タウン・ブギウギ・バンド(宇崎竜童)の「欲望の街」

 

映画版のDVDは10年以上前に購入して何度も観ている。実に素晴らしい作品である。待ちに待ったテレビドラマ版DVDが昨今発売された。取るものも取りあえず注文し、今は到着を心待ちにしているところである。

 

 

 

11月も半ばを過ぎたが今一つ寒くならない。紅葉は最低気温が8℃を下回ると進み、約3週間で綺麗に色づくといわれているが、この調子だと見頃は早くても月末頃になるだろう。

 

 

大学時代の友人と小倉で会ったのが9月中旬、それと前後して2か月あまり彼とのメールのやり取りが続いている。最初は我々が高校・予備校時代の北九州の思い出話が中心だった。当時の出来事や街の風景を思い出しながら懐かしくメールを交わしていた。

 

 

それが、彼が高校のころからの自叙伝を書き始めてから話題が妙な方向に展開してきた。私自身本ブログで、中学3年のころから高校・予備校そして大学入学までの自叙伝を書いているが、それは受験勉強の思い出や親友たちとの交流の軌跡が中心だった。

 

だが、彼の自叙伝はそれとは大きく異なる。受験の話はそこそこに、彼と女性とのラブ・ストーリー(愛の遍歴)が中心となっている。長い間大学の教官をやっているだけあって、性愛だけでなく食事などの生活シーンの表現も実に巧みだ。また、まるで論文を書くように冷徹に論理を展開している。

 

 

どうも調子に乗ってきたらしく、自分の生涯を、実話とフィクションを交えながら描く一大官能小説を完成させる勢いである。読み手からすれば、複数の女性のファースト・ネームで頭が混乱する中、赴任地である京都⇒栃木(宇都宮⇔東京)⇒滋賀(大津⇔京都)と舞台は移るは、ついにアメリカへ飛ぶはで、とうとう若い白人女性まで登場してきた。

 

その性愛表現の描写は、まるで川上宗薫、宇野鴻一郎、富島武夫(と言って、さして読んだことはないのだが)のそれを彷彿とさせるほど精緻なものある。また、どこまでが実話でどこまでがフィクションなのかもわからなくなってきた

 

ただ、事ここに至っては、小説の結末まで知りたいのが人情である。彼はどのような形で、この小説を完結させるのか、また完結させたいのか。願わくは、いつの日かこの一大官能小説が(自費)出版されて、世間にその真価が問われることを期待するばかりである。

 

 

 

最近下駄箱の戸の閉まりが悪く、中を確認したら古い靴が山ほど詰まっていた。とは言っても大半は家内のもので私のものは数足なのだが。不要な靴を処分する中、東京で働いていた頃に買った黒革のショートブーツが出てきた。

 

今から40年ほど前、1984年頃に買ったものだ。靴の裏に“Pedala”という商標名が記載されていた。ネットで調べるとアシックス製のようである。当時の私の給与からすれば、かなり高かった記憶がある。

 

何故そんなに覚えているかというと、この靴、当時気になっていた女性との最初のデートに履いていったからである。あれからはや40年、今頃彼女は何処でどうしているのやら。

 

今回もこの靴を捨てることはできなかった。東京⇒福岡(博多)⇒北九州と40年間も私の人生に付き添ってきた一足の靴。それもまだまだ履けるものを、無下に「断捨離」というわけにもいかなかった。

 

 

「断捨離」とは、不要な物を「断ち」、「捨て」、物への執着から「離れる」ことにより、生活に調和をもたらそうとするヨーガの思想をいう。断捨離のそれぞれの文字には、断行(だんぎょう)・捨行(しゃぎょう)・離行(りぎょう)の意味がある。

 

・断行: 新たに入ってくる不要な物を

・捨行: 家にずっとある不要な物をてる

・離行: 物への執着心かられる

 

昨今のミニマリスト(モノを減らして必要最低限のもので暮らすライフスタイル)志向や、高齢化が進む中で遺品処分で家族に迷惑をかけたくないなどの考え方とも一致することから、幅広い世代でよく知られた言葉となっている。

 

では「断捨離」を英語ではどう表現するか?「モノを片づける」を意味する動詞を挙げてみる。Put ~ in order, clear away, clean up, tidy up, neaten, spruce up, declutter, ……。ネットで調べると「断捨離」にはdeclutterを使うことが多いようである。これを名詞形にしてdecluttering

 

∴断捨離=Decluttering

 

他にもminimalismdownsizingが使われる場合もあるようである。

 

I found a pair of black leather short boots while I was decluttering my shoe cupboard. I bought them when I was in my twenties and working in Tokyo. They brought back bittersweet memories from 40 years ago.

 

下駄箱を整理していたら、黒革のショートブーツが見つかった。20代の頃、東京で働いていた時に買ったものだ。40年前のほろ苦い思い出が甦ってきた。

 

昨今、テレビCMなどでちょっと不思議なメロディを耳にするようになった。大手の企業のCMのバックでこのメロディが流れている。その大手企業とは三井住友銀行アポロ石油である。

 

その曲とは「イエヴァン・ポルッカ」というものでフィンランド民謡である。この曲を以前ブログで取り上げたのが2013年の1月なのでもうひと昔も前のことである。何故、今更この曲がCMで取り上げられているのか。その理由はわからない。

 

「イエヴァン・ポルッカ」(“Ievan Polkka ”) | 流離の翻訳者 果てしなき旅路

 

何となく気になって、この「イエヴァン・ポルッカ」について少し調べてみた。

 

元々の曲は1930年頃エイノ・ケットゥネン(Eino Kettunen)によって作詞されたもので、1995年にフィンランドのカルテット「ロイツマ(Loituma)」が歌ったものが世界的に知られている。このことから、この曲そのものを指して「ロイツマ」と呼ばれることもある。

 

英題は「Ieva's Polka」、日本語では「イエヴァのポルカ」「イエヴァ」とはこの歌に登場する少女の名前で、英語圏で言うところの「エヴァ(Eva)」にあたる。

 

2006年4~5月頃、この曲の一部に、アニメ「BLEACH」井上織姫ネギを振り回すアニメーションをつけたフラッシュ(通称「ロイツマ・ガール」)が登場し、そのシュールさと中毒性からネット上で世界的に流行したらしい。

 

本来の歌詞はフィンランド語サヴォ方言で歌われている。但しロイツマが歌っている歌詞は本来のものではなく、独自のアレンジがなされている。途中、ジャズのスキャットのような部分があり、その部分の歌い方は歌い手により異なる。

 

 

以下は、フィンランド民謡(日本語訳付き)初音ミク「イエヴァン・ポルッカ」である。

 

 

家内が中国語を教えていた生徒が帰省してきて我が家に挨拶に来たそうだ。彼女は「福耳」というお菓子をお土産に置いて行った。この「福耳」なかなか美味しい。貫(ぬき)という町にある和菓子屋「なか川」の名物である。わざわざ遠回りして買ってきてくれたらしい。

 

母が生前入居していたグループホームがにあった。1~2週間に1度は顔を見せに行っていた。「なか川」「福耳」を買って行ったり、家内が焼いたアップルケーキを持っていったり。母の日に薄手のカーディガンをプレゼントしたこともあった。そんな母が亡くなってから5年余りになる。

 

 

 

 

貫に以前はユニクロがあった。それが近くのショッピングセンターに移転して数年になる。ユニクロの跡地にはツルハという大手ドラッグストアが新装開店した。このツルハが周囲の商店に与えた影響は大きかった。

 

すぐ側のSという小規模なドラッグストアはあっという間に閉店した。Sの跡地には100均のセリアがオープンした。また、近くにあった老舗スーパーNも閉店に追い込まれた。この跡地が何になるかはまだ決まっていないようである。

 

 

 

 

このような町並みや店舗の変遷を見ていると、少し違うが経営学の「小売の輪の理論」(Wheel of Retailing Theory)を思い出す。これはマクネアによって提唱された小売業態の進展を説明する仮説をいう。 

 

1.新しい小売業態は、提供サービスを抑え、設備も簡素化するなど革新的なローコスト経営を通じ、既存小売業者よりさらに低価格を訴求する形で市場に登場する。この革新的な小売業者は、価格競争によって既存小売業者の顧客を奪って成長し、市場での地位を確立する。

 

1. New retail formats enter the market by offering lower prices than existing retailers through innovative low-cost management, such as limiting the services they provide and simplifying facilities. These innovative retailers grow by stealing customers from existing retailers through price competition, and establish their position in the market.

 

2.やがて、同様のシステムで同程度の低価格を実現した追随業者が続々と登場し、競争が激化していく。各々が低価格なので価格は競争の武器にならず、品揃えやサービス、設備の向上などを通じた競争が展開される。その結果、革新的な小売業者が登場した時の低コスト・低マージン経営は、高コスト・高マージン経営へと移行していく。これをトレーディング・アップ(格上げ)という。

 

2. Before long, other companies using similar systems to achieve such lower prices appear one after another, and competition intensifies. Since each company’s prices are low, price is not a competitive weapon, and competition unfolds through improvements in product lineup, service, and facilities. As a result, the low-cost, low-margin management that was in place when innovative retailers first appeared shifts to high-cost, high-margin management. This is called trading up.

 

3.徐々に価格が上昇していくところへ、次の新たな革新的小売業者が、低マージン、低価格の形態で市場に参入することで成功を勝ち取ることができる。

 

3. As prices slowly rise, the next innovative retailer can find success by entering the market with a lower-margin, lower-price model.

 

 

30代前半、福岡の銀行で勤務していた頃。その頃が一番楽しかったように思う。仕事は相当に忙しくストレスもあったが、同僚とよく飲んだ時期でもあった。

 

当時、地下鉄「唐人町」駅近くのマンションで一人暮らしをしていた。マンションは駅から徒歩3分ほどの領事館通り沿いで商店街も近くにあり便利な場所だった。飲むのは銀行の周りや博多駅周辺が多く、二次会では中洲や自宅の隣の駅の「西新」まで足を延ばすこともあった。

 

「西新」は若い人が溢れる学生の街だ。近くには西南学園大修猷館高校があった。安くて美味い食べ物屋や飲み屋も多かった。スパゲティ店の「パスティーナ」、飯の大盛りが無料の「朝美食堂」、居酒屋の「じゃがいも」などなど。確か替え玉が10円のラーメン屋もあった。リヤカー部隊のおばちゃんたちなど。今も懐かしく思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

銀行の同僚にSという酒飲みがいた。ある朝、銀行に着くと彼の眼鏡のレンズの片方が欠けていた。「どうしたん?」と尋ねると「昨日西新で一人で飲んで自転車で帰る途中、電柱にぶつかって眼鏡を落としました」という。なんとも間抜けな話だが、ドリフターズの加藤茶の警官姿を彷彿とさせる。

 

 

そんな話が笑い話で済まない時代になった。昨日11月1日から道路交通法が改正されたからである。改正の要旨は以下の通りである。

 

自転車運転中の携帯電話使用等に起因する交通事故が増加傾向であることや、自転車を酒気帯び状態で運転した際の交通事故が死亡・重傷事故となる場合が高いことを受けて、道路交通法が改正され、交通事故を抑止するため新しく罰則規定が整備された。

 

In response to the increasing trend of traffic accidents caused by using mobile phones while riding a bicycle, and the high rate of traffic accidents resulting in death or serious injury when riding a bicycle while under the influence of alcohol, the Road Traffic Act has been revised and new penal provisions have been established to prevent traffic accidents.

 

 

スマートフォンなどを手で保持して、自転車に乗りながら通話する行為、画面を注視する行為が新たに禁止され、罰則の対象となった。ただし、自転車停止中の操作は罰則の対象外となる。違反者には6月以下の懲役または10万円以下の罰金が科される。さらに、同行為が交通の危険を生じさせた場合には、1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科される。

 

The act of talking on a smartphone or other device while riding a bicycle, or staring at the screen, has now been newly prohibited and is subject to penalties. However, operating the device while the bicycle is stopped is not subject to penalties. Violators will be sentenced to up to six months in prison or fined up to 100,000 yen. Furthermore, if the act causes a traffic hazard, they will be sentenced to up to one year in prison or fined up to 300,000 yen.

 

 

また、自転車の酒気帯び運転のほか、酒類の提供や同乗・自転車の提供に対しても新たに罰則が整備された。違反者には、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。また、自転車の提供者に3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科され、さらに、酒類の提供者・同乗者には、2年以下の懲役または30万円以下の罰金が科される。

 

New penalties have also been established for drunk driving, providing alcohol, riding a bicycle as a passenger, and providing a bicycle. Violators will be subject to imprisonment of up to three years or a fine of up to 500,000 yen. In addition, those who provide bicycles will be subject to imprisonment of up to three years or a fine of up to 500,000 yen, and those who provide alcohol or bicycle passengers will be subject to imprisonment of up to two years or a fine of up to 300,000 yen.

 

※上記は、警視庁HPの掲載内容を一部改訂して英訳を行ったものである。

雨上がりで少し冷えるようになった。昨晩から布団を一枚追加した。そろそろ本気で衣替えをしなければならない時期だがなかなか手が着かない。さして衣服の枚数が多いわけでもないのだが。

 

英会話のテキストのCDを買って通勤の車内で流すようにした。リスニング能力の向上のためである。だが、これがなかなか難しい。授業で習った部分は何となく意味がわかるが、未受講の部分はわかるものと全くわからないものがある。

 

人間の耳は不思議なものだとつくづく感じる。最初のセンテンスが聴き取れるか否かで感じ方が違う。聴き取れればすんなり話に入っていけるような気がする。日本語の場合はそんなこと意識したこともないのだが。外国語を習得するのはなかなか難しい。

 

 

英会話のレッスンでフリートークの時間に、今回の衆院選のことを簡単に話してみたいと思い少し語彙を調べてみた。

 

衆議院:              House of Representatives

参議院:              House of Councilors

与党:                 Ruling party

野党:                 Opposition party

自由民主党:        Liberal Democratic Party (LDP)

立憲民主党:        Constitutional Democratic Party of Japan (CDPJ)

国民民主党:        Democratic Party For the People (DPFP)

日本維新の会:     Japan Innovation Party (JIP)

連立政権:           Coalition government

特別国会:           Special Diet session

 

 

先日の衆院選で自公連立政権が過半数の233議席を割り込んがことを受けて、石破茂首相(自民党総裁)は、国民民主党や日本維新の会との連立や部分連携を視野に模索している。

 

Following the recent House of Representatives election in which the LDP-Komeito coalition government fell short of the 233 seats required for a majority, Prime Minister Shigeru Ishiba (President of the LDP) is exploring the possibility of forming a coalition or partial cooperation with the Democratic Party for the People (DPFP) and the Japan Innovation Party (JIP).

 

 

国民民主党の玉木雄一郎代表は、29日の記者会見で、自公連立政権に加わるかどうかを問われ「連立することはない」と述べた。また、立憲民主党を中心とする政権枠組みも否定しており、首相指名選挙での協力を目的とする立民との党首会談の打診を断った。

 

Yuichiro Tamaki, leader of the DPFP, was asked at a press conference on October 29 whether he would join the LDP-Komeito coalition government and said, "We will not join the coalition government." He also rejected the idea of ​​a government framework centered on the Constitutional Democratic Party of Japan (CDPJ), and declined an offer to meet with the CDPJ’s leader for the purpose of cooperation in the prime ministerial nomination election.

 

 

首相指名の選挙をする特別国会は憲法の規定により投票日から30日以内に召集される。首相指名選挙で過半数を得た人が総理大臣の指名を受けるが、自公の議席数は過半数割れの状況で、首相は一回目の投票で過半数を得られず決選投票になる見込みだ。

 

According to the constitution, a special Diet session to elect the prime minister must be convened within 30 days of the voting date. The person who receives a majority in the election is designated as prime minister, but since the LDP-Komeito coalition government does not have a majority of seats, the prime minister is likely to fail to receive a majority in the first round of voting and a runoff election will be held.

 

 

衆議院選挙2024 選挙結果 -衆院選- NHK

漬物は昔から大好きだ。私の地方では、私が子供のころは自宅で「ぬか床」を維持管理するのが当たり前だった。私の実家では祖母の代から母の代まで「ぬか床」が受け継がれていた。母が元気な頃は実家に戻ると美味しい「ぬか漬け」をいつでも食べることができた。

 

翻訳会社で勤務していた頃、設計部門の先輩の方が「ぬか床」ならぬ味噌とヨーグルトで漬けたキュウリの漬物を持ってきて食べさせてくれた。「ぬか」の風味は無いが十分に発酵して美味しかった

 

一人暮らしのころ、この味噌とヨーグルトに挑戦してみた。まあまあの出来だったが、水分が結構出て維持管理が難しく、結局放り出してしまった

 

家内と暮らすようになって「ぬか床」に再度挑戦した。大きなタッパに「ぬか」を入れて塩や鷹の爪、昆布、山椒などの薬味を入れて発酵させてはみたものの…、結局挫折した。美味しい「ぬか漬け」を食べることはなかなか難しい。

 

今は、月一で通院している病院近くの「黄金市場」で露店で売られている「ぬか漬け」を思い出したように買っている。またサバやイワシをぬか味噌を入れて炊いた「ぬか炊き」も時々買う。いずれも実に美味い。

 

 

先日の日経新聞の【春秋】欄にこんな記事があった。

 

「…その漬物が苦境にある。帝国データバンクが先日発表したレポートによると、今年1~9月の漬物店の倒産・廃業が過去最多のペースだそうだ。」

 

漬物店の倒産・廃業の理由

・消費者の嗜好の変化

・不安定な野菜価格

・経営者の高齢化、という「三重苦」に加えて

・法改正で厳しくなった衛生基準を満たすための設備投資が重荷になった、と分析している。

 

 

同コラムには、種田山頭火の以下の言葉が引用されていた。

「山のもの海のもの、どんな御馳走であっても、最後の点睛はおいしい漬物の一皿でなければならない。」

 

 

 

 

この2~3日で今秋初めてやったことが3つある。少しずつ秋らしくなっている。

・夕食で「鍋」を食べたこと

・長袖のシャツを着たこと

・シャワーではなく浴槽に浸かったこと

 

 

NHKの連続テレビ小説「花子とアン」2014年度上半期に放送されたものだが、今BSでこの再放送が流れている。毎週月曜日に一週間分が放送されるのだが家内が好きで録画して毎週観ている。

 

家内と初めて行ったカラオケで家内が最初に歌ったのが、このドラマの主題歌「にじいろ」(絢香)だった。

 

主演の吉高由里子(当時26歳)は今年の大河ドラマ「光る君へ」でも主演だが、もう10年も経つのか。時の流れは実に速いものだ。

 

当時、会社の社内報に翻訳・通訳部門の紹介コラムを書くことになり、「花子とアン」の文芸翻訳と我々が行っている産業翻訳の違いについて文章をひねったことを思い出す。

 

それにしても「花子とアン」の出演者は、それ以来結構出世している人が多い。鈴木亮平、黒木華、土屋太鳳、窪田正孝、賀来賢人などなど。

 

 

「花子とアン」palpitationという単語が出てきた。何となく懐かしい響きである。「胸がどきどきする(ときめく)」という意味だ。ドラマでは肯定的な意味で使われているが、英英辞典の定義は以下の通りである。

 

Palpitate:

If someone’s heart palpitates, it beats very fast in an irregular way, because they are frightened or anxious.

恐怖や不安を感じることにより(人の)心臓が不規則に非常に速く鼓動すること。

 

My heart palpitated in anticipation of a new love affair.

新たな恋愛を期待して胸がときめいた。

 

 

「有朋自遠方来不亦楽乎」(朋有り遠方より来る、亦た楽しからずや)。そんな一週間だった。

 

東京時代の友人が先日北九州に「もつ鍋」を食べに来た。彼とは1982年の入社以来42年の付き合いになる。

 

東大・工学部出身で一年間の新人研修ののち財務部門に配属された。証券アナリスト資格を取得、アメリカ留学でMBAも取得した。まさに証券投資のプロフェッショナルだ。

 

とは言っても飲みながら話した内容は、お互いの現在の暮らしや家族のこと、健康状態のこと、また同期の友人たちの消息のこと。株の話などほとんどしなかった。

 

1年半ぶりくらいだったが醤油味の「もつ鍋」は実に美味かった。前回食べたのは博多・赤坂。それも同期の集まりの時だった。

 

 

 

飲みのあとはいつも通りカラオケへ。彼はバラード系のゆっくりした曲が好みらしい。また1960~70年代の英語の曲もなかなかのものだった。

 

私は最近ハマっている「尾崎豊」や1970~80年代の懐かしい曲を歌った。「オリビアを聴きながら」「いちご白書をもう一度」などなど。

 

そんな中、久しぶりに歌ったのが「池上線」(西島三重子)。懐かしいメロディがしばらく耳に残った。