流離の翻訳者 青春のノスタルジア -10ページ目

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

30代前半、福岡の銀行で勤務していた頃。その頃が一番楽しかったように思う。仕事は相当に忙しくストレスもあったが、同僚とよく飲んだ時期でもあった。

 

当時、地下鉄「唐人町」駅近くのマンションで一人暮らしをしていた。マンションは駅から徒歩3分ほどの領事館通り沿いで商店街も近くにあり便利な場所だった。飲むのは銀行の周りや博多駅周辺が多く、二次会では中洲や自宅の隣の駅の「西新」まで足を延ばすこともあった。

 

「西新」は若い人が溢れる学生の街だ。近くには西南学園大修猷館高校があった。安くて美味い食べ物屋や飲み屋も多かった。スパゲティ店の「パスティーナ」、飯の大盛りが無料の「朝美食堂」、居酒屋の「じゃがいも」などなど。確か替え玉が10円のラーメン屋もあった。リヤカー部隊のおばちゃんたちなど。今も懐かしく思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

銀行の同僚にSという酒飲みがいた。ある朝、銀行に着くと彼の眼鏡のレンズの片方が欠けていた。「どうしたん?」と尋ねると「昨日西新で一人で飲んで自転車で帰る途中、電柱にぶつかって眼鏡を落としました」という。なんとも間抜けな話だが、ドリフターズの加藤茶の警官姿を彷彿とさせる。

 

 

そんな話が笑い話で済まない時代になった。昨日11月1日から道路交通法が改正されたからである。改正の要旨は以下の通りである。

 

自転車運転中の携帯電話使用等に起因する交通事故が増加傾向であることや、自転車を酒気帯び状態で運転した際の交通事故が死亡・重傷事故となる場合が高いことを受けて、道路交通法が改正され、交通事故を抑止するため新しく罰則規定が整備された。

 

In response to the increasing trend of traffic accidents caused by using mobile phones while riding a bicycle, and the high rate of traffic accidents resulting in death or serious injury when riding a bicycle while under the influence of alcohol, the Road Traffic Act has been revised and new penal provisions have been established to prevent traffic accidents.

 

 

スマートフォンなどを手で保持して、自転車に乗りながら通話する行為、画面を注視する行為が新たに禁止され、罰則の対象となった。ただし、自転車停止中の操作は罰則の対象外となる。違反者には6月以下の懲役または10万円以下の罰金が科される。さらに、同行為が交通の危険を生じさせた場合には、1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科される。

 

The act of talking on a smartphone or other device while riding a bicycle, or staring at the screen, has now been newly prohibited and is subject to penalties. However, operating the device while the bicycle is stopped is not subject to penalties. Violators will be sentenced to up to six months in prison or fined up to 100,000 yen. Furthermore, if the act causes a traffic hazard, they will be sentenced to up to one year in prison or fined up to 300,000 yen.

 

 

また、自転車の酒気帯び運転のほか、酒類の提供や同乗・自転車の提供に対しても新たに罰則が整備された。違反者には、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。また、自転車の提供者に3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科され、さらに、酒類の提供者・同乗者には、2年以下の懲役または30万円以下の罰金が科される。

 

New penalties have also been established for drunk driving, providing alcohol, riding a bicycle as a passenger, and providing a bicycle. Violators will be subject to imprisonment of up to three years or a fine of up to 500,000 yen. In addition, those who provide bicycles will be subject to imprisonment of up to three years or a fine of up to 500,000 yen, and those who provide alcohol or bicycle passengers will be subject to imprisonment of up to two years or a fine of up to 300,000 yen.

 

※上記は、警視庁HPの掲載内容を一部改訂して英訳を行ったものである。

雨上がりで少し冷えるようになった。昨晩から布団を一枚追加した。そろそろ本気で衣替えをしなければならない時期だがなかなか手が着かない。さして衣服の枚数が多いわけでもないのだが。

 

英会話のテキストのCDを買って通勤の車内で流すようにした。リスニング能力の向上のためである。だが、これがなかなか難しい。授業で習った部分は何となく意味がわかるが、未受講の部分はわかるものと全くわからないものがある。

 

人間の耳は不思議なものだとつくづく感じる。最初のセンテンスが聴き取れるか否かで感じ方が違う。聴き取れればすんなり話に入っていけるような気がする。日本語の場合はそんなこと意識したこともないのだが。外国語を習得するのはなかなか難しい。

 

 

英会話のレッスンでフリートークの時間に、今回の衆院選のことを簡単に話してみたいと思い少し語彙を調べてみた。

 

衆議院:              House of Representatives

参議院:              House of Councilors

与党:                 Ruling party

野党:                 Opposition party

自由民主党:        Liberal Democratic Party (LDP)

立憲民主党:        Constitutional Democratic Party of Japan (CDPJ)

国民民主党:        Democratic Party For the People (DPFP)

日本維新の会:     Japan Innovation Party (JIP)

連立政権:           Coalition government

特別国会:           Special Diet session

 

 

先日の衆院選で自公連立政権が過半数の233議席を割り込んがことを受けて、石破茂首相(自民党総裁)は、国民民主党や日本維新の会との連立や部分連携を視野に模索している。

 

Following the recent House of Representatives election in which the LDP-Komeito coalition government fell short of the 233 seats required for a majority, Prime Minister Shigeru Ishiba (President of the LDP) is exploring the possibility of forming a coalition or partial cooperation with the Democratic Party for the People (DPFP) and the Japan Innovation Party (JIP).

 

 

国民民主党の玉木雄一郎代表は、29日の記者会見で、自公連立政権に加わるかどうかを問われ「連立することはない」と述べた。また、立憲民主党を中心とする政権枠組みも否定しており、首相指名選挙での協力を目的とする立民との党首会談の打診を断った。

 

Yuichiro Tamaki, leader of the DPFP, was asked at a press conference on October 29 whether he would join the LDP-Komeito coalition government and said, "We will not join the coalition government." He also rejected the idea of ​​a government framework centered on the Constitutional Democratic Party of Japan (CDPJ), and declined an offer to meet with the CDPJ’s leader for the purpose of cooperation in the prime ministerial nomination election.

 

 

首相指名の選挙をする特別国会は憲法の規定により投票日から30日以内に召集される。首相指名選挙で過半数を得た人が総理大臣の指名を受けるが、自公の議席数は過半数割れの状況で、首相は一回目の投票で過半数を得られず決選投票になる見込みだ。

 

According to the constitution, a special Diet session to elect the prime minister must be convened within 30 days of the voting date. The person who receives a majority in the election is designated as prime minister, but since the LDP-Komeito coalition government does not have a majority of seats, the prime minister is likely to fail to receive a majority in the first round of voting and a runoff election will be held.

 

 

衆議院選挙2024 選挙結果 -衆院選- NHK

漬物は昔から大好きだ。私の地方では、私が子供のころは自宅で「ぬか床」を維持管理するのが当たり前だった。私の実家では祖母の代から母の代まで「ぬか床」が受け継がれていた。母が元気な頃は実家に戻ると美味しい「ぬか漬け」をいつでも食べることができた。

 

翻訳会社で勤務していた頃、設計部門の先輩の方が「ぬか床」ならぬ味噌とヨーグルトで漬けたキュウリの漬物を持ってきて食べさせてくれた。「ぬか」の風味は無いが十分に発酵して美味しかった

 

一人暮らしのころ、この味噌とヨーグルトに挑戦してみた。まあまあの出来だったが、水分が結構出て維持管理が難しく、結局放り出してしまった

 

家内と暮らすようになって「ぬか床」に再度挑戦した。大きなタッパに「ぬか」を入れて塩や鷹の爪、昆布、山椒などの薬味を入れて発酵させてはみたものの…、結局挫折した。美味しい「ぬか漬け」を食べることはなかなか難しい。

 

今は、月一で通院している病院近くの「黄金市場」で露店で売られている「ぬか漬け」を思い出したように買っている。またサバやイワシをぬか味噌を入れて炊いた「ぬか炊き」も時々買う。いずれも実に美味い。

 

 

先日の日経新聞の【春秋】欄にこんな記事があった。

 

「…その漬物が苦境にある。帝国データバンクが先日発表したレポートによると、今年1~9月の漬物店の倒産・廃業が過去最多のペースだそうだ。」

 

漬物店の倒産・廃業の理由

・消費者の嗜好の変化

・不安定な野菜価格

・経営者の高齢化、という「三重苦」に加えて

・法改正で厳しくなった衛生基準を満たすための設備投資が重荷になった、と分析している。

 

 

同コラムには、種田山頭火の以下の言葉が引用されていた。

「山のもの海のもの、どんな御馳走であっても、最後の点睛はおいしい漬物の一皿でなければならない。」

 

 

 

 

この2~3日で今秋初めてやったことが3つある。少しずつ秋らしくなっている。

・夕食で「鍋」を食べたこと

・長袖のシャツを着たこと

・シャワーではなく浴槽に浸かったこと

 

 

NHKの連続テレビ小説「花子とアン」2014年度上半期に放送されたものだが、今BSでこの再放送が流れている。毎週月曜日に一週間分が放送されるのだが家内が好きで録画して毎週観ている。

 

家内と初めて行ったカラオケで家内が最初に歌ったのが、このドラマの主題歌「にじいろ」(絢香)だった。

 

主演の吉高由里子(当時26歳)は今年の大河ドラマ「光る君へ」でも主演だが、もう10年も経つのか。時の流れは実に速いものだ。

 

当時、会社の社内報に翻訳・通訳部門の紹介コラムを書くことになり、「花子とアン」の文芸翻訳と我々が行っている産業翻訳の違いについて文章をひねったことを思い出す。

 

それにしても「花子とアン」の出演者は、それ以来結構出世している人が多い。鈴木亮平、黒木華、土屋太鳳、窪田正孝、賀来賢人などなど。

 

 

「花子とアン」palpitationという単語が出てきた。何となく懐かしい響きである。「胸がどきどきする(ときめく)」という意味だ。ドラマでは肯定的な意味で使われているが、英英辞典の定義は以下の通りである。

 

Palpitate:

If someone’s heart palpitates, it beats very fast in an irregular way, because they are frightened or anxious.

恐怖や不安を感じることにより(人の)心臓が不規則に非常に速く鼓動すること。

 

My heart palpitated in anticipation of a new love affair.

新たな恋愛を期待して胸がときめいた。

 

 

「有朋自遠方来不亦楽乎」(朋有り遠方より来る、亦た楽しからずや)。そんな一週間だった。

 

東京時代の友人が先日北九州に「もつ鍋」を食べに来た。彼とは1982年の入社以来42年の付き合いになる。

 

東大・工学部出身で一年間の新人研修ののち財務部門に配属された。証券アナリスト資格を取得、アメリカ留学でMBAも取得した。まさに証券投資のプロフェッショナルだ。

 

とは言っても飲みながら話した内容は、お互いの現在の暮らしや家族のこと、健康状態のこと、また同期の友人たちの消息のこと。株の話などほとんどしなかった。

 

1年半ぶりくらいだったが醤油味の「もつ鍋」は実に美味かった。前回食べたのは博多・赤坂。それも同期の集まりの時だった。

 

 

 

飲みのあとはいつも通りカラオケへ。彼はバラード系のゆっくりした曲が好みらしい。また1960~70年代の英語の曲もなかなかのものだった。

 

私は最近ハマっている「尾崎豊」や1970~80年代の懐かしい曲を歌った。「オリビアを聴きながら」「いちご白書をもう一度」などなど。

 

そんな中、久しぶりに歌ったのが「池上線」(西島三重子)。懐かしいメロディがしばらく耳に残った。

 

朝方冷えるようになって、夏蒲団に薄い毛布を重ねて寝ている。とは言っても、昼間の日差しは強く汗ばむくらいだ。もうしばらくは半袖で過ごせそうな感じである。

 

先日、高校時代の友人夫妻と会食をした。高校1年からはや50年の親交になる。そのときに我々の結婚(入籍)の祝い「わたせせいぞう」の絵をいただいた。なかなかお洒落なものだ。

 

リビングに飾ろうと思ったが適当なスペースがなく、玄関を入った正面の壁に掛けることにした。現在絵にスポットライトを当てるべく電気工事を依頼している。

 

 

家内とは7年の付き合いの後に今年の7月7日(七夕)に入籍した。彼女は中国語が専門の翻・通訳者である。また、中国人に日本語も教えている。私が地場の翻訳会社に勤務していたときに登録されていた翻・通訳者である。

 

彼女との出会いは2009年12月、翻訳会社主催の忘年会が最初だった。当時は私も一登録翻訳者だった。愛想が良い彼女に私が感じた第一印象は「翻訳者にこんな感じのいい人もいるんだ!」だった。あれから15年、彼女に対するイメージも随分変わってきた。それは向こうも同じようなものだろう。

 

 

高校時代の友人たちとの親交も50年と書いたが、一口に50年といっても随分の長さだ。私の場合、北九州(19年)⇒京都(4年)⇒東京(8年)⇒福岡・博多(8年)⇒北九州(現在27年目)と居所も変わっている。現在北九州で46年目を生きているので、人生の70%以上が北九州ということになる。

 

 

今朝の新聞を見ていいると50年という単語が出てきた。昨日、日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)がノーベル平和賞を受賞したが、前回の佐藤栄作元首相(1901-1975)から50年ぶりとのことである。随分と歴史も流れたものだ。

 

そんな奇妙な符合を感じた秋晴れの日だった。

 

 

新総理、石破茂氏の座右の銘鷙鳥不群(しちょうふぐん)」(鷙鳥は群れず)だという。その意味は「鷲や鷹などの猛禽類(鷙鳥)は、雀などの小鳥や渡り鳥のように多数で群れることはせずに単独で行動する」というもので、第二次伊藤博文内閣の外務大臣、陸奥宗光(むつ・むねみつ)が自らの著書の中で用いた言葉らしい。

 

よく知られた故事成句「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」に近いものがある。これは、燕や雀のような小さな鳥には、鴻(おおとり)や鵠(こうのとり)のような大きな鳥の志すところは理解できない、すなわち小人物には大人物の考えや志はわからない、という意味である。

 

毎日ウォーキングをするにしても、コツコツと英会話の勉強をするにしても、周りが何と言おうが、ただ直向き(ひたむき)に淡々と自分のために実行していきたいものだが、なかなかそれが難しい。

 

 

上記「鷙鳥不群」に通じるところがあるかも知れないが、随分昔にベストセラーになった『極上の孤独』(下重暁子著・幻冬舎新書)に以下の文面があった。著者のアナウンサーやキャスターの経験からか、非常に読みやすい日本語で書かれていて、とくに山口百恵と安室奈美恵を対比させた件など「なるほど…!」と感心させられるところもあった。

 

 

一人の時間を孤独だと捉えず、自分と対面する時間だと思えば、汲めども尽きぬ、ほんとうの自分を知ることになる。自分はどう考えているのか、何がしたくて何をすべきか、何を選べばいいか、生き方が自ずと見えてくる。孤独ほど贅沢な愉悦はない。誰にも邪魔されない自由もある。群れず、媚びず、自分の姿勢を貫く。すると、内側から品も滲み出てくる。そんな成熟した人間だけが到達出来る境地が「孤独」である。

 

(拙・和文英訳)

If you don't think of your time alone as loneliness, but as a time to face yourself, you will come to know your true self, which is never-ending. You will naturally find out how you think, what you want to do, what you should do, what choices you should make, and how to live your life. There is no more luxurious pleasure than solitude. There is also the freedom to not be disturbed by anyone. Don't join the crowd, don't flatter, and stick to your own attitude. Then, elegance will begin to exude from within. “Solitude” is a state that only such mature people can reach.

 

 

クーラーを入れないと少し蒸し暑い、入れるとやや肌寒い、といった時期である。まだ半袖だが、来週にはそろそろ長袖を出さなければ、と思う。

 

 

週3日の法務事務所での勤務が定着し、土日月は三連休、日曜は英会話という生活パターンが定着してきた。

 

英会話のテキストは春・夏・秋・冬の4冊に分かれており、各50レッスンあるので合計200レッスンになる。これを毎日、1~2レッスンでも予・復習すれば随分力が着くと思うがなかなか思うに任せない。平日の夜はアルコールの誘惑に負けることが多い。

 

9月に始めたウォーキングと同じで良い習慣はなかなか身に着かない。それに対して悪い習慣は簡単に身に着く。実に困ったものである。

 

 

先週のレッスンでaffordという動詞が出てきた。受験英語ではcan’t afford to ~「~する余裕がない」をバカの一つ覚えのように暗記していたが、この単語、もう少し深い意味がある。

 

英英辞典を引いてみる。

 

Afford:

If you say that you cannot afford to do something or allow it to happen, you mean that you must not do it or must prevent it from happening because it would be harmful or embarrassing to you.

 

動詞affordを使ってcannot afford to do something(何かをする余裕がない)、またはcannot afford to allow it to happen(それが起こるのを許す余裕がない)と言う場合、それをするとあなたにとって有害または恥ずかしいことになるので、それをしてはならない、またはそれが起こるのを防がなければならないことを意味する。

 

英会話のテキストはこの解釈に立脚して構成されていた。以下例文を挙げる。

 

1) We can’t afford to make big changes now. We’ll miss the deadline.

今、大きな変更を行う余裕はない。期限に間に合わなくなってしまう。

 

2) We can’t afford to take our time with the layouts.

レイアウトに時間をかける余裕はない。

 

3) We can’t afford another day. We’re a week behind schedule as it is.

もう1日も余裕はない。既に予定より1週間も遅れている。

 

4) We can’t afford employees’ tardiness in such a busy season.

このような繁忙期に従業員の遅刻は許されない。

 

5) Israel cannot afford to stand against the entire world and be denounced as the aggressor. (Morsh Dayan)

イスラエルは全世界に敵対して、侵略者として非難されるわけにはいかない。

 

 

彼岸が過ぎ9月も終わりに差し掛かったが残暑が厳しい。朝晩はだいぶしのぎ易くなったが日中は30℃を超える暑さが続いている。

 

とは言いながらも、いつの間にかセミの声はツクツクボウシに変わり、その声もほとんど聞こえなくなった今日この頃である。秋が少しずつ深まっている。

 

 

先週の英会話の授業でsee, hear, notice, look, watch, feelなどの「知覚動詞」(Verbs of Perception)が出てきた。

 

1) I watched him cross the street.

彼が通りを渡るのを見た(一部始終を見た)

 

2) I watched him crossing the street.

彼が通りを渡るのを見た(一時的にチラッと見た)

 

文法的には1)cross原形不定詞(bare infinitive)2)crossing動名詞(gerund)である。

 

1)の場合、動作の一部始終を見たわけだから、以下のような表現も可能である。

 

3) I watched him cross the street and get into a car.

彼が通りを渡って車に乗り込むのを見た

 

従って2)を使って以下のように表現するには少々無理がある。

4) I watched him crossing the street and getting into a car.(×)

 

 

では、1)2)受動態にするとどうなるか?こうなると受験英語の世界である。

 

1)’ He was watched to cross the street.

 

2)’ He was watched crossing the street.

 

 

では、動詞が以下のような場合はどんなニュアンスの違いがあるのだろう。

 

5) I saw a man wear a black tie at the station.

駅である男性が黒いネクタイを締めるのを見た

 

6) I saw a man wearing a black tie at the station.

駅で黒いネクタイを締めている男性を見た

 

7) I saw an old woman sit on the chair by the table.

老婦人がテーブルのそばの椅子に座るのを見た

 

8) I saw an old woman sitting on the chair by the table. 

テーブルのそばの椅子に座っている老婦人を見た

 

6),8)の文は、もはやSVOCではなくSVOである。この場合のwearing,sitting onは動名詞ではなく現在分詞形容詞となる。

 

 

「クールビズ」が始まったのは2005年小泉純一郎内閣の時だそうでもう20年近くになる。昨今は季節にかかわらずノーネクタイがファッションとなっているようでネクタイ業者にとっては痛手だろう。

 

我々が就職活動を行った頃は、リクルート・スーツと言えば紺ネクタイは赤と相場が決まっていたが、あれから40年以上が経過、今は随分ファッショナブルに変わっているだろう。また解禁日も随分早くなっており今の学生は何かと大変そうだ。

 

 

英会話の授業で「ネクタイの色」が与えるイメージについての文面が出てきた。日本とは随分異なる気がする。欧米ではほんとに以下のようなイメージなんだろうか?

 

A Conversation between A (College student) and B (Counselor)

 

A:   This is the fourth interview I’ve failed. I just don’t know what I’m doing wrong.

B:   You know, it’s not just what you do. What you wear can make a difference, even at a subconscious level. What did you wear for your last interview?

A:   The navy suit you recommended.

B:   Good. How about the tie?

A:   A purple one.

B:   Ah. Well, that could be part of the problem. Purple can be perceived as gaudy and arrogant. You’d be much better off with a color like blue.

A:   Blue?

B:   Yes. It’s seen as confident but also humble. Blue is strongly associated with creativity too.

A:   I see.

B:   And definitely avoid light-colored ties like beige or cream. They’re often regarded as too formal or old-fashioned and wouldn’t suit your age at all.