安眠妨害水族館的 2018年下半期CD大賞~後編~ | 安眠妨害水族館

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オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

2018年もご愛読、ありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします。

 

と、その前に、安眠妨害水族館的CD大賞の後編をお送りいたします。

10位~6位までは昨日紹介していますので、未読の方はそちらも併せてご覧くださいませ。

まぁ、いつも言っていますが、あくまで主観ですので、その辺りはご了承を。

 

 

第5位

 

 

雨の朝、新宿に死す/ヘクトウ

雨の朝、新宿に死す 雨の朝、新宿に死す
3,457円
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詳細なレビューは<こちら

新宿系ロックバンド、ヘクトウの1stミニアルバム。

シンプルなサウンドに、色々な顔を見せる新宿という街の機微を詰め込んで。

一発録りに近い形で行われたというレコーディングも、そんな刹那的な感傷までパッケージしたような生々しさに繋がっており、こんなのノックアウトされないわけがないじゃないですか。

メンバーのネームバリューがなかったとしても撃ち抜かれていたであろう名曲たちは、一聴の価値あり。

リリース後、即品薄になるのも納得と言える1枚です。

 

 

第4位

 

 

個人作品集1992-2017 デも/demo #2/有村竜太朗

 

詳細なレビューは<こちら

Plastic TreeのVo.有村竜太朗さんによるソロ・ミニアルバム第二弾。

なんでこれらの楽曲がバンドで採用されなかったのだろう、と首を捻らずにはいられない良曲の数々。

もちろん、Plastic Treeの楽曲クオリティは総じて高いわけで、作品バランスやタイミングなど、色々な事情があってのことだとは理解しているのですが、だからこそ、本来埋もれてしまうべき楽曲たちにスポットライトを当ててくれたのはありがたいことですよ。

ソロでの収録ということで、より有村さんの個性を伸ばす方向にアレンジが施されているのもポイント。

透明感と中毒性に、グッとくること、請け合いです。

 

 

第3位

 

 

14/cali≠gari

14 狂信盤 14 狂信盤
5,832円
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25周年を迎えるcali≠gariのフルアルバム。

もっと上位にしても良いぐらいに現在進行形でハマっているのですが、年末ギリギリのリリースで他の作品に比べて聴き込みきれなかったこともあり、この順位とさせていただきました。

「13」からの流れを引き継いでアングラへの意識が高まった感のある本作。

常連ファンはもとより、復活前は好きだったけど...というリスナーにも刺さるのでは、という内容に仕上がっています。

ドラマティックなエンディングの衝撃も大きく、曲数的にはコンパクトだが、充実感は抜群の1枚。

 

 

第2位

 

 

「TODAY」 /DEZERT

「TODAY」 「TODAY」
2,967円
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もう、これは反則でしょう。

攻撃的なサウンドとグロテスクな世界観で市民権を得ていた彼らが、それらの要素を排除してメロディで勝負してきた。

それだけで衝撃的だったのに、これがなかなかどうして似合っているのだもの。

こうあるべきだ、と思った瞬間に180℃舵を切れるというのは、間違いなく大きな武器。

音楽的にはマイルドになったという評価なのかもしれないけれど、その極端さに、DEZERTというバンドの狂気を見た形になったわけです。

リリースから時間が経ち、当初の衝撃が落ち着いた今でも、収録された楽曲たちは佳曲揃い。

むしろ、じわじわと存在感を高めていき、気が付いたら2018年を代表するアルバムになっていました。

 

 

第1位

 

 

The Insulated World/DIR EN GREY

 

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一応、自意識はありますので、ベタすぎるかな、という抵抗もありつつ。

でも、これしかありませんでしたね。

贅肉を削いで、メロディへの回帰を継続しつつ、ハードコア路線に振り切った作風に。

これがメッセージ性を強めた歌詞との相性が抜群で、歌詞に、音に、鳥肌が止まらない。

まさか10枚目にしてこんなにも衝撃を与えられるとは思いませんでしたよ。

また、 「Ranunculus」というキラーチューンの存在も大きく、ラストシーンのカタルシスが物凄い。

俯瞰的に見てもバランスがとれたアルバムですので、推さない理由が見当たらない至極の作品です。

 

 

前編がジャンルフリーだったのに対して、後編のラインナップは少し偏ったでしょうか。

結果としてベテラン中心になってしまいましたが、新人賞としては、ヘルタースケルターの「哀燦々」と、カミナリの無料配布アルバム「雷音」を挙げたいですね。

1,000円という価格でフルアルバム「INNOCENCE」をリリースしたシグマメモリアにも、化けそうな予感がありました。

 

それにしても、毎年、年末に期待値の高い音源が出る傾向ってありませんか?

今回、聴き込みが間に合わなくてノミネートできなかったのだけれど、Angeloの「RESONANCE」や、the god and death starsの「funky ghost hollywood」なんかは、入ってもおかしくなかったです。

ちゃんと整理して、別途レビューしたいと思いますので、気長にお待ちください。

 

そんな感じで、2018年最後の更新を終わります。

来年も、良い音楽に恵まれますように。