SHOKEI 'S TIMES -49ページ目
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8/15 徹夜のプリンス

このところ徹夜仕事ばかりしていてしょぼん元気がありません。

若い頃から「明日 出来ることは、今日するな。」で 
やってきたものですから・・

徹夜で頑張ればなんとかなる・・・と過信していたら、
ここ数年 なんとかならないことばかりになってしまいました。
間違いなくオジイサンになってきたのでしょう。ショック!

最近、徹夜をした翌日に全身が筋肉痛になります。
運動もしていないのに人間の体は不思議ですね。

好きなジェフ・ベックのギターやプリンスを
聴きながら今夜も頑張りまッシュ。
(二人とも オジサンだけど元気だもんねー)ガーン

shokei’s time-温泉
                 粘土作品 『温泉行きたい気持ち』

8/13 写生に行く(本土寺と手賀沼)

 今日は、かなり蒸し暑い日でしたが
北小金の本土寺に写生に行きました。

ウォークマンで「志ん生」の落語を聞きながら歩いていたので
ニヤニヤしていたかもしれません。

古典落語では正統派の円生よりも、
呂律の廻らないような志ん生が好きです。

『替わり目』と『火焔太鼓』という噺を聞きながら……。
何度聞いても笑ってしまいます。
本当の「芸」なんだなぁとつくづく思います。

shokei’s time-本土寺
                 本土寺

 本土寺は紫陽花で有名なお寺ですが
僅かに枯れた花が残っているだけでした。

普段は拝観料が500円なのですが お盆の為 無料でした。小ラッキー!。

 木陰に入るとお寺らしい涼しさがありました。
少し写生をしましたが あまり気が乗ってこないので
我孫子に場所を移すことにしました。
 
我孫子には手賀沼があり、
以前に本で見た「水の館」を探そうと思いました。

shokei’s time-水の館
                 水の館

 しかし我孫子駅から近いと思ったら大間違い。

炎天下、汗だくだくで40分以上歩きやっと「水の館」に着きました。

水質浄化の資料館ですが、
ここの展望台からの眺めに期待していました。(入館無料)


展望台からは手賀沼や大橋が一望でき、
想像以上の景観を楽しめました。

shokei’s time-水の館からの眺め
              展望台から大橋を見る

 大橋の向こう側に沈む夕日を見たかったのですが5時閉館。

しかたがなく、水辺で日没まで写生をしていました。

遠くで蝉時雨が聞こえます。

 風がないので夕空の暮色が
静かな水面に映りとても綺麗でした。

スカ~ッと大きな空間の中でのんびりと絵を描いていると、
風景の中に小さな自分が溶け込んでしまい 
いろいろな隔たりが無くなってしまうようで 
とっても気持ちがいいです。


因みに私の座右の銘は「気持ちいい!」。
             
shokei’s time-大橋2
               やわらかな幻影

8/12 音楽と写生(サラバンド)

粘土で「翼のある人魚」を作りました。
水陸空で自由に生きられます…なんて。うお座
人魚って胸があるから哺乳類かと思いきや?下半身が魚だから卵を産むのでしょうかね?
shokei’s time-人魚1
               『空飛ぶ人魚』

 今日はDVDでベルイマン監督の『サラバンド』(2003年)をサラっと見ました。
人間の関係や生死を考えさせられる深い映画でしたが、
往年の作品群『沈黙』~『秋のソナタ』のような
(良い意味で)重すぎるような凄さは感じられませんでした。

 「サラバンド」は、J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第5番の
4曲目のサラバンドのことで 映画の中で使われています。

この曲は組曲の中でも特異な存在で気に入っていて 
以前からCDで よく聴いていました。

誰かが「音階は、神が昇降する階段 または深く自己に降りていくための梯子」
なんて言っていましたが、そんなことを感じさせてくれる曲です。

 演奏は、エンリコ・マイナルディというチェリストが大好きです。
人間っぽいバッハが聴きたい時は、ヤーノシュ・シュタルケルのチェロがいいです。
古楽器のビルスマも面白い。

こういう演奏を聴いていると
「チェロの神様」とか言われたパブロ・カザルスらの時代は
とっくに終わってしまったんだと痛感します。

 クラシック音楽を作りあげる時は、
作曲家と解釈する演奏家がいますが、
絵画に於いては、考える人と描く人が同時に一人の中でやることになります。

それは面白い点でもありますが、不透明で曖昧な面を容認しがちになります。
そんなことを、作曲家の諸井誠と演奏家の園田高広の共著
「往復書簡ベートーヴェンのピアノソナタ」を読んでいて考えました。


 大きな絵を描く時に音楽を意識することがよくあります。
音楽は完成されたひとつの世界になっていますから
直接的に音楽を絵にしようとは思いません。

音は色を感じさせてくれるし、
漠然としたフォルムを見させてくれますので 
その時に興味を持っている音楽が 描いている絵に影響するみたいです。

最近は、このバッハのサラバンドを聴くことが多いので 
サラバンドを孕んだような作品が描けたらいいなと思っています。


 午後4時頃から自宅近くの江戸川へ写生に出かけました。
まだ少し暑かったけれど傾きかけた日差しがキラキラと水面に反射してキレイでした。

反射して光っている水は、そこだけへこんで見えるのが不思議でした。
何枚か川を描いていましたが、
だんだんと水面より空の方が面白く広がってきて大きなムーブマンに魅かれていきました。

ゆったりとした舞曲のような

「空の力」を描きたいと思いました。   

shokei’s time-江戸川8/12
               夕方の江戸川の空

8/11『月夜の浜辺』と『エル・スール』

 朝から夏バテなのか気力なく、
締め切り迫った『ゴドーを待ちながら』をもとにした油絵を描いていましたが、
どんどんダメになってしまいました。

弱気になって絵を描くと、人に媚びるような説明的なカタい絵になってしまいます。
少し時間をおいて続きは また後日ということに・・・。

 その代わりに中原中也の『月夜の浜辺』を描きます。
中原中也の詩で一番のお気に入りは「蛙声」(在りし日の歌)ですが、
これはスケールが大きすぎて今回の仕事には不向きだと思いました。

 TVで水脈を探すシーンを見ていたら、
ふいにエリセ監督の『エル・スール』が見たくなり…
忙しいのにDVDを本棚から探し出して見ちゃいました。

この映画は映画館でも見たし、DVDを買ってからも何度も見ているけど
やっぱりいいですね~。私が一番好きな映画です。

 同監督の『ミツバチのささやき』の美しさもいいですし、
『マルメロの陽光』のダラダラ感も大好きだけれど・・・

『エル・スール』は冒頭の朝のシーンからまいってしまうんです。
光や色や音の使い方が素晴らしいというか・・
北の国の清涼な空気感の表現がたまりません。
いろいろな曖昧さ、不明確なところがあるけど、
むしろそれがすごく自然な説得力をもっていて気持ちがいい映画です。

 ちなみに私が好きな映画は、タルコフスキー『ノスタルジア』、
フェリーニ『81/2』、ジム・ジャームッシュ、ヴィム・ヴェンダース、
アキ・カウリスマキ、アンゲロプロス、
ベルイマン、イオセリアーニ・・・・小津安二郎。


 夕方から『月夜の浜辺』の油絵を6号と4号で描き始めました。
先日、行った銚子の海を思い出しながら・・・。

出来るだけ単純な構図の省略した絵にしていきたいと思います。

どうなりますことやら・・・

shokei’s time-4号
                制作中のF4号

shokei’s time-6号
                制作中のF6号

8/9 バースディ

今日は私のオクサンの誕生日でした。
一回り下のトラ年で獅子座・・・強そう・・・
因に私は ウサギ年の乙女座。
娘たちの肉料理でお祝い~。                             

           (お面のアイディアは自由工作氏から拝借)
shokei’s time-8/9圭子
                オクサンの圭子

                 
shokei’s time-脳内
             私の脳内?「遊」ばかり・・

8/8 ゴドーを待ちながら・・・1

 「(株)一枚の繪」には もう10年以上もお世話になっています。

今月 依頼していただいたテーマは、11月号の『私の好きなファンタジー』でした。

好きな寓話、童話、音楽の中から選び、オマージュ的な絵を描きます。
すごく楽しいテーマなので描きたいモチーフがいっぱいありすぎて
かなり悩みました。

 高校生の頃、一番好きだったのはカミュの「異邦人」です。
最後に死刑囚ムルソーが
「~ぼくは初めて、世界の優しい無関心に心を開いた・・・」という言葉が好きで 
これは、今も風景を描く時の自分のテーマにしています。

 同時期に読んだカフカの「変身」は嫌いでした。
でも最近、「審判」や「城」を読み、すごい作家なんだと再確認しました。
「審判」の中に出てくる短編寓話「掟の門」が面白いので、
それを元にして今回の絵を描こうと少しデッサンを始めました。
しかしどうも暗いイメージになってしまうので今の気分じゃありません。

内田百間の「冥土」も面白いけど・・・
その他、川端康成の「たんぽぽ」や中原中也の「月夜の浜辺」や
ブラッドベリやカーヴァーなどなど描いたら面白そうな作家はいっぱいいます。

 いろいろ悩んだあげく
ベケットの代表作「ゴドーを待ちながら」と
中原中也の「月夜の浜辺」をまず描いてみようと思いました。

夕暮れ時、田舎道で2人の男が誰か(何か)を待ち続けている情景と
夜の浜辺の風景。
でも挿絵ではなくオマージュというところが また難しいです。

 小説も詩も作品として完結された世界なので、
説明を加えてしまうのは蛇足だと思うし、
そういうルビをふるような絵は描きたくありません。
・・・と思いながら描き始めてみたものの・・・失敗ばかり。


 それから7/26のブログ「銚子で写生」に 
写生していた時の犬岩を『動画』で付けてみました!

shokei’s time-月夜とゴドー下描きの数々

『水彩人』のDM  8/7

 1999年の夏に『水彩人』という水彩画のグループ展を始めました。

水彩連盟の代表や委員をされている方をはじめ、
画壇で活躍されている水彩作家の中に 
なぜか水彩経験の少ない私も混ぜていただき 
立ち上げました。 

 今年は、10月4日から14日に東京都美術館(上野)で
第11回展を予定しています。

 今回その案内状デザインの担当に突然なってしまいました。
しかし今までに版下を作った経験も知識も全くないので困ってしまいました。
そこでロゴのデザインを数点描いて、また全体の構成を練ったうえで 
友人でイラストレーターの自由工作さんに助けを求めました。

 自由工作さんは 快く引き受けて下さいまして、
私の目の前で手際よくパソコンで版下を作ってくれました。
感謝。


shokei’s time-DM1  水彩人のロゴの数々。

shokei’s time-DM2  パソコンに向かうトモ・ヒコ氏

shokei’s time-水彩人DM2 仕上がりDM(8/30追加画像)

7/26 銚子で写生!


 ひょんなことから先月末に
銚子市の犬吠埼方面に写生に行ってきました。


 朝,東京は快晴だったので
画材を背負って勇んで出かけました。

特急『しおさい』なら2時間もかからないで
銚子まで行けます。

こちらで絵を描くのは4回目になるので
少しですが土地勘もあります。


 弓ケ浜駅で下車して海岸沿いを歩き、
まずは浜辺から
「犬吠埼燈台」を描こうと思っていましたが、
海は海霧というのか白いガスが濃くたちこめていて、
水平線どころか燈台も見えません。

強風で波も高く海は荒れ狂っていました。

小雨もパラつき始めたので
燈台を描くのは諦めて、
サザエの串焼きを頬張りながら
長崎町に向かいました。
いくら待ってもガスはなくならず
予定していた「漁村の連なる瓦屋根」の絵も
ほとんど描けず断念。


 最後の目的地『犬岩』に着いたのは午後2時過ぎでした。

shokei’s time-犬岩3  長崎町の犬岩


「犬岩」は義経の愛犬が岩と化したという悲話がある
10メートル強の犬のような姿をした岩です。

白いガスに霞んだ犬岩は、
怪獣のシルエットのようにも見えました。

  写生中の犬岩の動画

 鋭い岩場で不安定な上に強風と波しぶきの中、
台風時のレポーターのような格好で絵を描き始めました。

波しぶきと小雨がメガネを曇らせるのでますます見えないし、
スケッチブックは濡れ・・・最悪。

 でも見えない分、全体が見えてくる感じがして、
「存在の大きさ」に触れたようでだんだん楽しくなってきたのです。

無我夢中で3時間半ぐらい格闘していたら、
雨が大粒になってきてしまいオシマイにしました。 

今度は快晴の時にまた同じ場所で挑戦してみたいと思います。

ケッ作は出来ませんでしたが「描いた」という手応えがあり、
充分に満足できた一日になりました。   

写生は やっぱり楽しいです。 
 



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