8/12 音楽と写生(サラバンド) |  SHOKEI 'S TIMES

8/12 音楽と写生(サラバンド)

粘土で「翼のある人魚」を作りました。
水陸空で自由に生きられます…なんて。うお座
人魚って胸があるから哺乳類かと思いきや?下半身が魚だから卵を産むのでしょうかね?
shokei’s time-人魚1
               『空飛ぶ人魚』

 今日はDVDでベルイマン監督の『サラバンド』(2003年)をサラっと見ました。
人間の関係や生死を考えさせられる深い映画でしたが、
往年の作品群『沈黙』~『秋のソナタ』のような
(良い意味で)重すぎるような凄さは感じられませんでした。

 「サラバンド」は、J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第5番の
4曲目のサラバンドのことで 映画の中で使われています。

この曲は組曲の中でも特異な存在で気に入っていて 
以前からCDで よく聴いていました。

誰かが「音階は、神が昇降する階段 または深く自己に降りていくための梯子」
なんて言っていましたが、そんなことを感じさせてくれる曲です。

 演奏は、エンリコ・マイナルディというチェリストが大好きです。
人間っぽいバッハが聴きたい時は、ヤーノシュ・シュタルケルのチェロがいいです。
古楽器のビルスマも面白い。

こういう演奏を聴いていると
「チェロの神様」とか言われたパブロ・カザルスらの時代は
とっくに終わってしまったんだと痛感します。

 クラシック音楽を作りあげる時は、
作曲家と解釈する演奏家がいますが、
絵画に於いては、考える人と描く人が同時に一人の中でやることになります。

それは面白い点でもありますが、不透明で曖昧な面を容認しがちになります。
そんなことを、作曲家の諸井誠と演奏家の園田高広の共著
「往復書簡ベートーヴェンのピアノソナタ」を読んでいて考えました。


 大きな絵を描く時に音楽を意識することがよくあります。
音楽は完成されたひとつの世界になっていますから
直接的に音楽を絵にしようとは思いません。

音は色を感じさせてくれるし、
漠然としたフォルムを見させてくれますので 
その時に興味を持っている音楽が 描いている絵に影響するみたいです。

最近は、このバッハのサラバンドを聴くことが多いので 
サラバンドを孕んだような作品が描けたらいいなと思っています。


 午後4時頃から自宅近くの江戸川へ写生に出かけました。
まだ少し暑かったけれど傾きかけた日差しがキラキラと水面に反射してキレイでした。

反射して光っている水は、そこだけへこんで見えるのが不思議でした。
何枚か川を描いていましたが、
だんだんと水面より空の方が面白く広がってきて大きなムーブマンに魅かれていきました。

ゆったりとした舞曲のような

「空の力」を描きたいと思いました。   

shokei’s time-江戸川8/12
               夕方の江戸川の空