SHOKEI 'S TIMES -47ページ目

シルバー・ウィーク 最悪   9/23



第3作目!
Out of Nowhere
このタイトルは、JAZZのアルト・サックスの
ソニー・クリスのアルバムからのパクリ。
(ソニー・クリスは二流で品がないけど♡)

CDのジャケットは つまらないけれど
同じ曇り空の写真なのに 
LPジャケは なんかステキ(色が、やや違う)


午前中から頑張って3作目を描き始めました。

最近、水彩人の笹村出さんのブログ「水彩画ー地場・旬・自給」で
http://blog.goo.ne.jp/sasamuraailand/e/50a1f4cfdf1aa74ca7f27f089939fe
c3

コメント合戦をして 笹村さんの言う
「~絵を現実との呼応と考えている。」に納得させられてしまい
モチーフを、夜中に江戸川で見ちゃった光景 に変更しました。

風がない夜中、空気は澄みきり、
水面は鏡面化して 夜空が完全に水に映り
月や星が川の奥まで続き・・・
あたりに外灯がないせいか 水面が見えず 
天と地の境がなくなり 足下が宙に浮いているように感じられました。
時間が 止まり
異空間(あの世)の入り口に来た っていう感じ・・・

ターコイズ・ブルー、クリムソン、ビリジャン、アンバー、コバルト・・・
いろいろな色を 乾いたら塗り 乾いたら塗り・・・ 
暗い夜の絵になってきたら~
4時 突然、小雨が降り出した。

水彩だし 路地アトリエは青空天井 
雨の跡で夜空に汚れた天の川 
しかたがなく 洗って その上から再びターコイスを~


$shokei's time-Out1

またペタペタ

だんだん ドロドロになってしまい~

再び 水で画面を洗ったら
かなり 消えてしまいました。

紙もボロボロになってきてしまったので
アブソーベントという下塗り剤をぬりました。


$shokei's time-消えた

あぁ
  ぁ
    
今度こそ オシマイかな・・・
ほとんど消えてしまいました。


その後、アトリエで油彩の
「夕焼けだんだん」と「富士見坂」を少々~
夜を通して ペタペタ
絵を描く って なんだろう?ショウケイ

朝になっても こちらも 終わらないぞ・・・

最悪なシルバー・ウィークだわい。

水彩人   搬入  9/21

水彩人 第11回展出品作品を画材屋さんが
搬入の為に家まで取りに来てくれました。

会期が10月4日からなので
ゆっくり描けると思っていたら
急に 画材屋さんから「21日に取りにいくよ」と   
      えっショウケイ
連絡を受け・・・驚きました。    

せめて連休明けまで待ってもらえたら と思いましたが、
他の同人達と一緒に搬入することで
搬入料金を安くしてもらっているので
あまり無理なお願いは言えませんでした。

2点目は50号を2枚横に繋げた作品ですが
全く間にあわず → 必死の3倍速モードで描きました。


$shokei's time-制作3倍速
      3倍速モードで制作に励む作者近影(路地のアトリエドクロ


4点を出品するつもりでしたが2点しか出来ません
でした。3枚目をこれから描いて土曜日の審査日にこっそり持参しようかな~

画家 中川一政氏が
「俺のアトリエは世界一広い!!
大地が俺のアトリエだ!」と言った♡。

真似をして
「オレのアトリエは路地だ。」
チョー カッコ悪・・・叫び

以前から油彩とイラストは
近所のアパート(アトリエ)で描き
水彩は自宅で描いていました。

自宅が物で 狭くなったので
大きな水彩画は 庭で 描くことにしました。

今年は長女が庭で野菜や草花を育てて
庭のアトリエが占領されてしまいました。
しかたがなく
路地の片隅で描くことになりました。
♪チャンチャン・・・ドクロ

        
あ~      アパートを片付けなくっちゃ~
  ぁ   

水彩3枚目のアイデアは
Out of Nowhere~   のつもり・・

ソニー・クリスのアルトサックス(同名曲)で
ノリノリしながら
描くかな        と

      と

ところが 冷蔵庫を開けると
埼玉で絵を描いている森久男さんからいただいた
どぶろく「古河の誇り」と「雪桃水」があった♡♡


$shokei's time-どぶろく


ちょっと味見と・・・ 
飲み比べをしていたら
美味しいので どんどん飲んでしまった・・・

そう言えば 今日は徹夜明け

この三日間で計3時間しか寝てなかった

眠り方を忘れてしまったみたい。

もうちょっと 飲むと
眠れるかも
     し
      れ
       な
        い
         。
          。
           ・
            ぐぅぐぅ

シェーンベルクを聴きながら 9/18

$shokei's time-とき3
               描き始め・・・


いつも大作を描く時は 
私の場合、その時に頻繁に聴いている音楽と
関係があります。

意図的にそうしようとするのではありませんが、
描き始めてから 何となく そう思います。

でも その音楽を絵に描くつもりはありませんし、
見る人に伝えようとも思いません。

自分が描きたいイメージとどこか重なるのかもしれない
通奏低音のようです。

これは描く時に一番大切にしたい「最初の衝動感」を
持続させてくれるようです。



             上の絵の4時間後制作中
$shokei's time-4時間後
          あ~ぁ ショウケイ2この後、ど~しよう・・・ドクロ


今回のF50×2 号の水彩画に於いては
シェーンベルクのピアノ協奏曲です。





モチーフはいつも描いている江戸川風景を基にしてます。
流れると言うか「動く/動かされる」のような感じです。
(まだ描き始めたばかり・・・)


シェーンベルクというと聴きずらい12音階音楽で
敬遠される音楽ファンも多いのですが、
ピアノ小品op.11や このピアノ協奏曲を繰り返し聴いていると
その美しさや面白さが伝わってきます。




このピアノ協奏曲は
「平穏な日常に異変が起きるけれど 結局 それでも日々は続いてゆく~」
といった感じの曲だと思います。


演奏は、以前は硬質なポリーニが好きでしたが、
最近は  繊細な内田光子/ブーレーズ(指)が気に入っています。
内田のショパンは面白くないけれど
シェーンベルク、シューベルトは♡


$shokei's time-寄り添い猫
          (こちらも まったく未完成)スリスリ

講評会  9/16

$shokei's time-ゆゆ
             制作中の「夕焼けだんだん」


私が担当している油絵のカルチャーセンターの展覧会が
川崎タワーリバーク3階で20日まで開かれています。

昨日は、その出品作の講評会でした。
カルチャーといっても 20年間以上も油彩を描き続けてきた強者が多く
こちらも真剣に取り組まなくてはなりません。

私は講評されるのも するのも好きではありません。
(だから、講評は かなりヘタ。) 
でも展覧会をすることは 意味あることだと思います。

人は(精神的な)痛みをもってしか自己を直視できませんから。

作品を公の場に晒したり、他の人の作品の中に置いて見るのは、
自分と自分の作品との距離(隔たり)を持てる
いい機会だと思います。

展覧会だけというわけには いかないので引き受けました。


20年ぐらい前に 二科の(故)田中昇先生が
「絵の技術を教える所はいっぱいあるが、
『絵』を教える所は ほとんどない」と言っていました。
同感。

公募展等を見ても 言いたいコトが無いのに技術だけで絵らしく見せて…
表面的な完成度が 受賞対象になってたりするのを 時々、見かけます。
日本は工芸の国なので 表現よりも「お上手」が好きみたい・・・

絵は、表現であってほしいので そのことを強調して講評しました。
生徒の皆さんの期待には 応えられなかったでありませう。ショウケイ

「言いたいコト」と言うと、誤解されやすいのですが、
難しい哲学や感情的な訴えではありません。
言葉にならないコトや メッセージ性を持たないモノが
多く含まれると考えています。

ストラヴィンスキーが「音楽は、音楽以外の何ものも表現しない。」
と言ったのはワーグナー的な文学性過多の傾向を否定する表明だと思うし、
斎藤義重が「絵画は唖なんです。」
というのもメッセージ性の否定というように
勝手に解釈しています。

しかし、能書きたれても 絵はあまり進まず~
明日は,水彩人の作品を描かなくっちゃ・・・・ショウケイ2


$shokei's time-ふふ
              制作中の「富士見坂」   

ピナ・バウシュ  9/15

今年の6月末に亡くなった舞踏家ピナ・バウシュを
YouTubeで検索したら 沢山アップロードされていてビックリしました。

$shokei's time-ピナバウシュ


ちょっと前までは なかなか見つからず、諦めかけていました。
タワーレコード等で探しても、
動画は日本では発売されていないと言われました。

ペドロ・アルモドバル監督の映画『トーク・トゥ・ハー』には
少し引用されていましたが~。
以前に来日した時、無理をしてでも見ておけばよかったと悔やまれます。

YouTubeには以前から見たかったピナ・バウシュの監督/制作した映画
『嘆きの皇太后』もほとんどアップロードされていました。

フェリーニの「そして船は行く」には役者としても出演しているし・・・
舞踏家というより表現者(芸術家)として凄い女性なんでしょう。

「春の祭典」のバレエには傑作が多く、
幾何学的なM・ベジャールのバレエが特に有名ですが、
ピナ・バウシュのも感情的でナイーブで とても良いです。
この曲は、ディズニーの『ファンタジア』でも
印象的な使われ方をしていました。
原始宗教~自然礼拝と牲 をモチーフにした
ストラヴィンスキーの曲自体が 
優れているからかもしれません。


今日は日曜日なのに学校の保護者会でした。。
30年以上、あちこちで教員を続けてきたけれど
まだ慣れないというか
向いていないのかな と
時々、思います。

私は子供の頃から 絵(デッサン)とマンガ(イラスト)が好きでした。
一般的には、絵とイラストって 似ていると思われるけれど
本気でやると 正反対みたいな仕事だと思います。
脳ミソの違う部分を使うみたい。

「絵」は、マティスの顔の描いていない人物画みたいに
説明を省き、普遍的な全体的なモノを求めるけれど
「イラスト」は説明であって、他者に伝えなくてはならない・・・
同じ言葉を使っても
商品に集中させる為の「キャッチコピー」と
見えない広がりを感じさせる「詩」の違いみたいに・・・

今、勤めさせてもらっている東京デザイン専門学校では
その両方(絵とイラスト)の授業を担当することが出来て
とても嬉しいのですが ちと 忙しい~。


$shokei's time-夕焼け
                 制作途中の「夕焼けだんだん」の油彩F6

わが家の常備薬  9/12

templecat(テンプルキャット)さんが風邪のことを
書いていたので 私も予防策を一つ紹介。

以前、佐賀大学の村田晃教授の『ビタミンCが足りないよ!』という本の
イラストを描いた時に教授が
「ぼくは20年以上も風邪をひいていないよ」と言います。

$shokei's time-ビタ村田

風邪にはビタミンCがきく というのは有名ですが、
服用の仕方にコツがあるそうです。

ビタミンCは水溶性なので1日の容量2000mgを
一度に服用しても直ぐに小便に出てしまう。
だから「風邪をひいたかな…」って思ったら
ビタミンCを1回 50mgずつ
1時間ごとに計6回に分けて飲むそうです。

ちょっと面倒臭いけど わが家ではこの方法を実行してから
10年以上ほとんど風邪をひかなくなりました。
厚生省の定めた2000mgというのは あまり意味がないし、
アメリカではビタミンCは食品扱いだそうです。


因みにわが家のビタミンC常備薬は
『(株)NVP ビタミンC 2000 』を最初 2~3錠飲み
あと1時間ごとに2錠ずつ飲んでいきます。
ちょっと お試しあれ。

$shokei's time-ビタ2000

水彩人の川村良紀さんの新作展 9/10

『水彩人』第11回展の搬入まで 
あと9日しかないのに まだ1枚しか描けていません。

明日から日中は、ほとんど学校やカルチャーで描けないので
また 夜中仕事が続きそうです。ショウケイ2
なんかいつもバタバタしていて進歩が皆無。

とりあえず 50号を4枚、水張りをして
家を出ました。

今日も 依頼されている風景画の為に
スケッチブックを持って日暮里を回り、
写生しながら 三河島まで歩きましたが
あまり 収穫はありませんでした。


その後、銀座のギャラリー新居に行き
水彩人の川村良紀さんの新作展を拝見しました。

(昨日は やはり水彩人の三橋俊雄さんの個展[G.クラマー]へ
同人の皆さん、頑張っています。自己反省~。)


絵画は見える物を描きますが ただ「見える」のではなく
体験やイメージなど 主観を通して「見える」ものであり
自分との関係を描くものだと思います。

だから視覚以外のモノも含まれても当然・・・。
その人にしか見えないモノにも
色や形を付けて見えるようにしていきます・・

画家 中川一政氏は
 「写実とは、見たままを描くことではなく 
  思ったままを描くことだ。」
と言っていました。

画家は その意味(心眼)で「見た」から描き始め、
紙の上で 不必要なものを削ぎ取り、捨象し 
「表現」として育てていくものだと思います。

キレイだから描くのでもなく
絵になるように 描くのでもありません。



川村さんの作品を見るたびに
絵のあり方、奥行きの問題や
平面性のこと、精神性、接し方、姿勢・・・
私には多くのことを気付かせてもらえます。


$shokei's time-????
川村良紀 新作展9/4~9/19 日曜休 ギャラリー新居(銀座6-4-7)
ギャラリー新居



川村さんの森の作品の前に立つと
朝露に濡れた木々の匂いや 
その湿り気に触れられる
夜 静かに振幅を繰り返す
樹木たちの気韻が感じられる

ロシアの作曲家スクリャービンの最後の
ピアノ・ソナタ第10番(作品70)のように
霊感に満ちた半音階のトリルの移ろいの中で
物質の形は消えていき
波動と振動が残される.

鳥の子(和紙)に染み付いた色班と手の動きと息使いが 
森の霊魂を垣間見せてくれる。



(*この曲の演奏は、ウラジミール・ソフロニツキーがオススメ。)



夜、「夕焼けだんだん」と「富士見坂」の油彩を
見切り発車的に描き始めました。

どちらを仕上げるか まだ決まりません。
迷い小僧なり。


$shokei's time-9/10
        「富士見坂」と「夕焼けだんだん」の 描き始め~



キャプテン・ケン  9/9

昨日、私のお宝文庫から手塚治虫の初版本の
自慢を少ししたので その続き~                                 
            『キャプテン・ケン』 1~3

$shokei's time-1キャプテン

 

 

 

 

                 昭和37年発行 

『キャプテン・ケン』は大好きな漫画でした。
今でも馬の絵を描く時に
愛馬アロー号のフォルムを意識してしまいます。

週刊誌に連載されていた頃、
このストーリーの結末が「懸賞クイズ」になり、
私は何日間も真剣に考えこんで 応募した覚えがあります。

しかし、少女ケンとキャプテン・ケンが 
時空を超えた母子の関係だったなんて・・・
小学生の私には考えも及びませんでした。

そんなこんなでSF小説にも興味が出てきて、
福島正実や星 新一らの『日本SFクラブ』にも入会。

漫画も真面目に取り組もうと決心し
『日本漫画学園』の専攻科に入学。
(まだ無名のモンキーパンチが たぶん先生)

中学に入ると積極的なマンガ家志望の仲間ができました。

中でも牧野三朗氏との出会いは衝撃的でした。

私よりも数倍、本格的に漫画に取り組んでいたのです。

 

リーダー的存在だった牧野氏と一緒に

同好会を作り、オフセット印刷で同人誌も発行しました。 
描いた原稿を持って小学館や集英社等の出版社を回わりましたが
子供扱いされることもありました。

高校が別になり離れた牧野三郎氏は虫プロダクションに

入社したとかいう噂を耳にしましたが(よくわからない)

…その後、音信不通。

また 仲間の一人が石森章太郎のアシスタントになり
現在もマンガ家「石川森彦」として活躍しておられるそうです。
彼とも ず~っと会っていないけど そのうち皆でまた会いたい

と思います。

私はストーリーの勉強のつもりで見始めた映画や油絵に
興味が少しずつ移っていき、
マンガから離れてしまいました。

 

 

 

 

$shokei's time-富士見坂

 

              富士見坂(日暮里)

『夕焼けだんだん』の油絵は足踏み状態。

「だんだん」より「富士見坂の方がいい」とか
「荒川線沿線がいい」とか教えてくれるので

 あちこち歩き回っています。


夕方、ギャラリー・クラマー(目黒1-22-10)の
三橋俊雄展に行きました。水彩人の創立メンバーです。
透明水彩を活かしたエスプリある作品が展示されていました。
 

 

$shokei's time-????


       三橋俊雄展 9/8~9/20月曜休 目黒G.クラマー

鉄腕アトムの髪型  9/8

 

  

 

 

     
鉄腕アトムの髪型は、
ミッキーマウスのパクリだと思うのに
誰も指摘しない~!。
尖っている角?を丸くしたら
位置はミッキーの耳じゃんショウケイ2

手塚治虫は、後付けの「言い訳」的に
寝癖のクセっ毛だとか シャンプー頭とか
言ってごまかしてるけれど
昔はそんな風には言ってなかった!

アトムの額が富士額なのも 指が4本しかないのも
長靴の折り返し・・その他にも細かな仕草にいたるところまで 
手塚が意味も考えずに ひたすら憧れのディズニーを
真似をしたからではないの~。

それはそれでステキなコトだと思います。ショウケイ

だけど真似をしたあと 隠して、ごまかすことはないし
息子や娘 まで口を揃えて同様に隠すのには
ちょっと腹が立つんですわ~。
公表しても手塚治虫の凄さに変わりはないのに ~ 残念。

ちょっと変態で異常な手塚治虫は「人間的」で好きです。

(子供の頃、手塚治虫の信者だった私は,ジャングル大帝やらキャプテン・ケンの
初版単行本を買いまくった。その後、石森章太郎、永島慎二の信者となりました。
以前、月刊誌COMの前身の「鉄腕アトムクラブ」などと一緒にダンボールに入れて
「まんだらけ」に売ってしまった。(2箱分も)あw大損こいたなぁ。)


むしろ宮崎駿の方が過剰に評価されすぎていると思います。
「ナウシカ」や「トトロ」等の初期?の作品は好きですが・・・、あの人は 
もっと商売人で 完全主義のロリコンジジイみたいで気持ちが悪い。
・・・・と思う。(作品批判ではない)


自分の絵を描く時間がない イライラの「腹いせ」 で書きました。

スッキリ。



昨日、仕事帰りにタワーレコードに寄ったら
マーラー交響曲第7番のクレンペラー指揮の1968年録音盤が
再発売されていました。これは以前から入手しにくく、
中古店でもかなり高価でした。

早速 聴いてみましたが、ユックリガッチリで 良かった。
マーラーの曲の中で1番人気がない曲ですが
聴いているとなぜか第10番(とくに5楽章)を思い出しました。
クレンペラー盤以外では バレンボイムが面白かった。

でもマーラーの中で一番に好きなのは
第10番と第9番の4楽章です。

テンシュテットが指揮をした第10番のアダージョを
30年ぐらい前に 大蔵病院に入院中、
明け方のベットの上で聴いて感動したことがあります。

夜明け前、寝静まった病院の窓の外を 
ちょっと暴力的な形をした雲がゆっくり流れていました。

なんとなく目が覚めてしまったので ヘッドフォンでFM放送を聴きながら
薄暗い空を眺めていましたら この10番のアダージョが聞こえてきました。

曲の冒頭部分を聴いた時、自分の幼少期に見た夕暮れ時の暗い空を
かなり鮮明に思い出させてくれたので耳を傾けました。

中間部では、不協和音がカオス状に膨れ上がった塊の中を
突き抜けていくトランペットのA音が凄いと思いました。
そのAの音が 溶けるように闇に消えていく時の
微妙な抑揚にシビレました。


浮気女房アルマに無視され、
心臓病で「自分の死」に怯える三文役者マーラーの
最後のメッセージ。


それから数年後、マーラーブームが来たせいか、
少し興醒めしてしまい、しばらく聴いていませんでした

多くの方が亡くなっていく病院、
それも夜明けの情景などが重なったからかもしれませんが、
この世とあの世の境目を散歩できました。


音楽の力って スゴイ。

誰もいない病室でオーケストラの音を
独り占め できるなんて
昔の人には、考えもつかなかったことだろうと
思いました。

 

夕焼けだんだん(2) 9/5

shokei’s time-夕焼けだんだん2


川崎でのカルチャー教室後の帰宅途中 
ちょっと疲れていたけれど 晴れていたので 
もう一度「夕焼けだんだん」を見に日暮里に寄りました。

先日は曇り空でしたので今日こそ
有名な夕焼けを見たいと思いました。

夕日は石段の真正面に沈みました。

大きな建物が邪魔をしてるけれど
「なるほど 夕焼けだんだんだ」と思いました。


日本には ある場所から見る月は絶景だ 
と言う「月見亭」というモノがあります。

どこから見ても月は月で 変わりはないのですが
特定の場所を選ぶことで 
月が より月になる と言います。

月を作ろうとするのでなく
「場を」作るだけというのが 
日本的な感じがします。

「夕焼けを見る特定の場所」があるというのは 
とても面白いと思いました。