8/8 ゴドーを待ちながら・・・1 |  SHOKEI 'S TIMES

8/8 ゴドーを待ちながら・・・1

 「(株)一枚の繪」には もう10年以上もお世話になっています。

今月 依頼していただいたテーマは、11月号の『私の好きなファンタジー』でした。

好きな寓話、童話、音楽の中から選び、オマージュ的な絵を描きます。
すごく楽しいテーマなので描きたいモチーフがいっぱいありすぎて
かなり悩みました。

 高校生の頃、一番好きだったのはカミュの「異邦人」です。
最後に死刑囚ムルソーが
「~ぼくは初めて、世界の優しい無関心に心を開いた・・・」という言葉が好きで 
これは、今も風景を描く時の自分のテーマにしています。

 同時期に読んだカフカの「変身」は嫌いでした。
でも最近、「審判」や「城」を読み、すごい作家なんだと再確認しました。
「審判」の中に出てくる短編寓話「掟の門」が面白いので、
それを元にして今回の絵を描こうと少しデッサンを始めました。
しかしどうも暗いイメージになってしまうので今の気分じゃありません。

内田百間の「冥土」も面白いけど・・・
その他、川端康成の「たんぽぽ」や中原中也の「月夜の浜辺」や
ブラッドベリやカーヴァーなどなど描いたら面白そうな作家はいっぱいいます。

 いろいろ悩んだあげく
ベケットの代表作「ゴドーを待ちながら」と
中原中也の「月夜の浜辺」をまず描いてみようと思いました。

夕暮れ時、田舎道で2人の男が誰か(何か)を待ち続けている情景と
夜の浜辺の風景。
でも挿絵ではなくオマージュというところが また難しいです。

 小説も詩も作品として完結された世界なので、
説明を加えてしまうのは蛇足だと思うし、
そういうルビをふるような絵は描きたくありません。
・・・と思いながら描き始めてみたものの・・・失敗ばかり。


 それから7/26のブログ「銚子で写生」に 
写生していた時の犬岩を『動画』で付けてみました!

shokei’s time-月夜とゴドー下描きの数々