「はい、やめて。
息が止まって
唇むらさき」by母 深呼吸
母、初めて哺乳瓶で飲ませる。
最初の注意事項で、意気消沈。
やっぱり、まだまだ無理がある？
三つ子事件簿ー入院編ー
・
帝王切開後9日目
「長男君、
お口からミルク飲めるようになりました。
お母さんも、
ほにゅうびんで、
ミルクをあげる練習に行きましょう。」
担当看護師さんから言われる。
わーい
。
でも、
また、呼吸止まったりしないかな
。
午後
NICU（小児集中治療室）へ到着
必死でしぼり出した
母乳入りの哺乳瓶が、手渡される。
ありがとうございます。頑張ります！
ど素人母ちゃん。
長男のからだには、
まだ、いろいろ機械がついている。
看護師さんが
「いいですか？
ミルクを飲ませながら、
ここの数値を見てくださいね」
大きな機械に
心拍数や酸素濃度がモニターに出ている。
長男君は、まだ呼吸が安定していません。
ミルクを飲むと、ときどき
息するのを忘れます。
え？
飲んでて息するのを忘れるの？
はい、ですから、
やすみやすみあげてください。
時々、口の上が紫色になったら、
すぐに哺乳瓶を外して。
え？
むらさき？
はい。
では、お願いします。
ここまで言われて、どうぞって。。
怖いでしょ。
それでも恐る恐る、
哺乳瓶を口に入れる。
もぐもぐ飲み始める。
はい、離してっ！
は、はい
。
ちょっと酸素濃度が減ってます。
息してねー。
すーはーしてね。
長男に声をかける
背中を、
とんとん。
ちょっとくちびるが紫色だ・・。
私が深呼吸
さあ、どうぞ。
こんどこそ、息しながら飲んでよぉ。
もぐもぐ。
”ティンコンティンコン”
機械から警報が鳴る。
あわてて哺乳瓶を口から離す
やすみやすみ飲ませる。
ちょっとづつ。ちょっとづつ。飲む。
・
今日はこの辺にしましょう。
長男君、頑張って飲みましたね。
私も相当頑張ったぞ・・
。
お疲れさまでした。
はい。
この先大丈夫なの？
ミルクをほにゅうびんで飲む。
それだけで、ハードル高すぎる。
ちょっぴりブルーになる。
しかーし、
心配ご無用なのだ。
子供の成長ははやい。
・
自分で哺乳瓶を片手で持つ。
2年後、ペットボトルも片手で持つ。
12年後、勝手に食べる。
22歳の次男は、
ジョッキを手に持ち、
酒を飲む。
長男と食事中
母がお味噌汁をのどにつまらせて、
「ごほっ」
と、咳き込む。
長男に、
「やべえだろ。老化か？」
と、やじられる
。
あれほど気を使って
ほにゅうびんで飲ませた息子たちよ！
そろそろ母は、
飲むのも危なくなってきたぞ！
いつか３つ子に
「母ちゃん、あわてんな、
ちゃんと呼吸して飲めよ！」
と、
言われるのかなあ。
つづく
前回のみつご事件簿→麻酔なしでかき出す手術、とどめの一撃！
頑張るお母さんたちに「考えすぎなくていいんだよ。」と、
3つ子男子子育て、21年間の経験をお伝えしてます。
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