練習は「抜き打ちテスト」じゃない | 働きながらクラリネットが3倍上達する練習方法

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みなさんは自分の練習をどのように評価していますか? そして何を基準にして次の練習の内容を決めていますか?

 

 

私の場合、13歳でクラリネットを始めて以降、練習過程の判断基準は

 

・合っているか/合っていないか

・間違ったか/間違ってないか

 

だけでした。

 

まるで抜き打ちテストのような基準をつくり、ミスしたかしないかだけで評価して、無駄な繰り返し練習やテンポアップ練習をしていました。

 

 

 

練習を「抜き打ちテスト」にしていた頃の苦しみ

 

 

常に抜き打ちテストをして答えあわせをしているかのような練習はミスが許されません。

 

ですので、かつての私は、ミスをする度に「チッ」と自分に向けて舌打ちをしました。

「ミスをする私ってダメなんだ」と自己否定に走りました。

 

それって楽しい?

 

全然楽しくない!!!

 

 

 

抜き打ちテストのような練習を続けると、間違った自分を責めて自己嫌悪に陥り、音楽の本質を忘れていってしまいました

 

さらには、わたしはこの基準をあろうことか部活や吹奏楽団の仲間である「他人」にも向けました。

 

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抜き打ちテスト練習で失う音楽性と上達

 

 

この抜き打ちテスト練習はさらなる落とし穴もあります。

 

間違わずに演奏できた時、例えそこに違和感や体の不調を感じても、「間違わなかったから正義」と無視をして通り過ごしてきました。

 

そのうちに上達度合いがどんどん低くなっていきました。

 

 

練習プロセスに置ける判断基準が「間違ったか、間違わなかったか」しかなかったわけですから、それは当然の結果です。中身がないのです。

 

 

 

 

 

どんどん上達する本当の練習のやり方とは

 

 

30代にアレクサンダーテクニークを知り、そして35歳からのオランダ留学を通し、

合っているか/合っていないか、間違ったか/間違ってないかだけを練習行動の指針にすることは、真の上達、すなわち「変化をおこすこと」には何も役に立たないということをやっと知りました。

 

 

では、真の上達が叶う練習とはなにか

 

実験→観察→考察→新たなプラン(仮説)→実験

 

の繰り返しです。

 

 

ただそれだけです。

 

 

・その1小節、あるいは作品全体を通して、どんな演奏をすることが望みなのか?

 

・その望みを達成するのに必要な技術は何なのか?

 

・それに対して今自分がやっていることは何なのか?

 

・どこをどう変化させたら良さそうなのか?

 

 

 

 

実験して「あー、これは違ったな」というやり方が見つかれば、

それはとても価値あることです。それは違うってことがわかったのですから!

 

 

つまり間違ったからダメなんてことはありません。

 

これはパッとみると手応えがない、ぬるい練習に見えます。

ですが、上達は何かしたの変化が生まれることであり、その変化は1回の練習ではほんの少ししか起こりません。目に見えないこともあります。


ですが、それで良いのです。なぜなら人間の脳はわたしたちの命を守るために急激には変わらないようにできているからです。


「抜き打ちテスト練習」はこの少しの変化や目に見えない変化を否定しつづけるものであり、それはわたしたちの脳の仕組みには合いません。だから心や体がダメージをうけたり、上達の幅が狭くなっていってしまうのです。

 

 

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まとめ

 

 

練習は抜き打ちテストではありません。

 

 

その日一発でできなかったからって、自分を責めなくても大丈夫です。

 

実験→観察→考察→新たなプラン(仮説)→実験をフェーズを見極めながら繰り返していきましょう。

 

そうすれば、舞台の上で自由に技術を使うことができるようになります。

 

逆に、抜き打ちテストのような練習ばかりしていると、できた/できなだけにフォーカスすることになるので、演奏テクニックや音楽性を磨くことを全くしなくなります。

 

そしていつでも「答えにあっているかどうか」だけが気になり、「自分はどう思うのか。どう演奏するのか」という自立を失います。

 

これは、舞台の上に立つのに何の役にも立ちません。

 

抜き打ちテスト式練習を止めて、実験→観察→考察→新たなプラン(仮説)→実験をフェーズを見極めながら繰り返していきましょう。

 

一緒にコツコツまいりましょう。

 

(初出2020年10月31日)

 

 

 

 

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