日記「今日見た映画 2017」26『女神の見えざる手』 | やりすぎ限界映画入門

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ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

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■『女神の見えざる手』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]

2016年/フランス=アメリカ映画/132分
監督:ジョン・マッデン
出演:ジェシカ・チャステイン/マーク・ストロング/ググ・ンバータ=ロー/アリソン・ピル/マイケル・スタールバーグ/ジェイク・レイシー/サム・ウォーターストン/ジョン・リスゴー/デヴィッド・ウィルソン・バーンズ/ラウール・バネジャ/チャック・シャマタ/ダグラス・スミス/メーガン・フェイヒー/グレース・リン・カン/ノア・ロビンズ/セルジオ・ディ・ジオ

■2017年 劇場公開作品 26本目

恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「ジェシカ・チャステイン」が見たかった「だけ」で、おしっこ漏らす「ガン見」の結果となった。「ロビイスト」という言葉を初めて知って勉強になる。

実話に見えるほどの迫力で一気に引き込まれるが、調べると「完全創作」でおしっこを漏らすしかなかった。

アメリカで「銃規制」は大きな問題なのだと思う。日本人にはその本当の「怖さ」が想像しかできない。だが日本の銃刀法のような完全規制ができないため、数多くの事件が起きてる惨劇を無視できない。本当の銃乱射事件での被害者達の声で、映画化を望まれた企画のようにも想像した。銃がないと不安に感じるのであろう、アメリカの「文化」「歴史」に、「面白くない」と思う人間が多いかもしれない迫力がすごかった。

物語は「創作」でも、「どうやって法律が決まるか?」のプロセスは「実話にしか見えない」。可決のために必要な投票数を確保するため、ロビイストと呼ばれる人間が政治家達の説得に奔走する。「国」「政治」の仕組みが何となく理解できるように見えたのが、僕にも衝撃的だった。

「悪役」に見える「ジェシカ・チャステイン」の「信念」「価値観」「倫理観」に、僕は「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」だった。「成功」はここまで貫かなければ成功できないのだとも思い知られた。

最初から最期まで、壮絶なまでの恐るべき極限のくそリアリズムの中で、僕が一番「現実」を感じたのは、「裏をかく」「裏をかく」「裏をかく」……………………、戦いで「勝つ」ことなど、もはや「奇跡」でしかないように見えたこと。「勝つ」人間とは、本当に「仏様」「神」に選ばれた人間でしかないのかもしれない。どんなに頭のいい人間も「負ける」プロセスが、あまりに「本当にそう見える」「怖さ」に漏らすしかなかった。卑小な一個人にできる人間の限界を見た気がした。

また、登場人物の殆どが「頭のいい人間」である恐るべき世界だった。人間の「想像力」は「どこまで考えることができるか?」を見せられてるような物語にも漏らした。

「最期」の勝利は「やりすぎ」なほど壮観で、「こんな上手くいかないだろ」とも思えたが、それは観客への「大サービス」だと思い、僕も素直に「大喜び」した。だが『女神の見えざる手』は「最期」の「壮観」を見せるだけの映画ではない。「壮観」の過程で、頭が良くなりすぎた文明社会で人間達が、今どんな「苦しみ」「病み」を抱いて生きてるか? 徹底的に見せたことを一番賞賛しなければならないと思った。




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画像 2019年 10月