日記「今日見た映画 2016」35『X‐ミッション』 | やりすぎ限界映画入門

やりすぎ限界映画入門

ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

■「やりすぎ限界映画工房」
■「自称 “本物” のエド・ウッド」


■『X‐ミッション』
☆☆☆☆[80]

2015年/ドイツ=中国=アメリカ映画/114分
監督:エリクソン・コア
出演:エドガー・ラミレス/ルーク・ブレイシー/テリーサ・パーマー/デルロイ・リンドー/レイ・ウィンストン/マティアス・ヴァレラ

■2016年 劇場公開作品 35本目

伝説の『ハートブルー』のリメイク映画と聞いて無視できず見たが、久しぶりに「納得できない」映画だった。

原題の「ポイントブレイク」 “Point Break” はサーフィン用語で、「常に同じ場所で崩れる波」「リーフポイントや突き出た地形の突端など、サンゴ礁や岬に沿って規則的にブレイクしている波」「その一点だけで崩れる波のある場所」、などを意味するらしい。『ハートブルー』のタイトルは「サーフィンの波」が「崩れる」ことに意味があった。だか『X‐ミッション』の「オザキ8」に、「サーフィンの波」が「崩れる」意味はなかった。

『ハートブルー』のボーディ=「パトリック・スウェイジ」に、あれだけ崇高な思想を持つ人間が、なぜ銀行強盗などしたのか? ということに焦点を当ててリメイクしたのかもしれない。だが屁理屈が大きくなりすぎて全く共感できず、「非現実」「嘘」にしか見えなかった。

エクストリームスポーツという言葉を初めて知り、「CG」を使用しないと宣伝してた「映像」は壮絶だったが、「オザキ8」「オノ・オザキ」は「全部嘘」で、突っ込んだらきりがないことのオンパレード。登場人物の殆ど全員「本当にそう見える」人間が一人もいないことに驚愕。逆に『ハートブルー』の「偉大」な「伝説」を際立たせる映画だった。「オザキ8」のラストを、強引に「サーフィン」にしたのも無茶すぎて見えた。

『X‐ミッション』を見てから『ハートブルー』を比較して見るのが面白いと思う。どこが違うのか? 「本当にそう見える」人間、「感情移入」「共感」できる極限のくそリアリズムが何か見えると思う。


[Previous]
日記「今日見た映画 2016」31『ブリッジ・オブ・スパイ』
日記「今日見た映画 2016」32『スティーブ・ジョブズ』
日記「今日見た映画 2016」33『少女』
日記「今日見た映画 2016」34『ブルックリン』
日記「今日見た映画 2016」35『X‐ミッション』
日記「今日見た映画 2016」36『サウルの息子』
日記「今日見た映画 2016」37『X-MEN アポカリプス』
日記「今日見た映画 2016」38『残穢 ざんえ -住んでは…』
日記「今日見た映画 2016」39『リリーのすべて』
日記「今日見た映画 2016」40『キャロル』
[Next]

画像 2019年 4月