俳句ポスト兼題『六月』選外-1
我が投稿句「選外」「類想句の一覧」より六月の辛さ祝祭日の無さ 素手男確かに類想句多し、ボロボロ出てくる。【選外】祝日なき六月やまた雨音 祝日の無き六月や誕生月祭日の無き六月の晴れ日かな祝日の無き六月を嘆く朝 【入選】ここからは学習対象を入選句とするので、引用全句に敬意を表してお名前か俳号を付記します。祝日ない六月友と深まる学舎 三宅翔丞六月は祝日がない君がいる 虎有子 ひこうき雲祭日のなき六月を 西川由野 「祝日の無い月」を取り込んでいるのに、評価が分かれてしまった。入選句では切れがはっきり示され、異なる二つの出来事が置かれている。第一句は「六月」で切れて、学舎に転じる。「深まる」モノが「友情」と「溝」とで正反対の景になるし、あるいは寮の夜かもしれないし、エモーショナルに友情もありそうだし、モノは読み手に任せた。第二句は「ない」と「いる」との対比が鮮やか。第三句は「ひこうき雲」に句切れがあって、ワクワク感がある。「六月を」としているのも魅力的。してみると、拙句は類想そのもので、さらに言葉に透明感が無い。しかし視点を変えて、句の構造に着目すれば、「~さ~さ」と日本語的なお遊びに設えてある。この様なリズム狙いの句を探すと色々あった。辞書の紙薄し六月のしみ厚し 鹿野川小舟 「~し~し」と形容詞終止形がリズミカルに。六月の買い出しこんなにも駄菓子 けーい〇「~し~し」は同じだが、品詞の異なる言葉での意外性のお遊び、最高!六月も秒針回る仕事する あさぼらけ「回る」「仕事する」と動詞の「る」のリズム。バリウムを飲む六月を終わらせる 猫ふぐ 「飲む」「終わらせる」と動詞終止形の繰返し。六月になった仕事辞め損ねた どこにでもいる田中「~た~た」の「た」は口語俳句の切字とも言える。六月や鬱を蹴り上げ拳上げ 榎本千代女「や」で切った後に、「~上げ~上げ」と連用形を繰り返しダイナミックな俳句。沖縄の六月日本の六月 輝 龍明大胆にも季語「六月」を繰り返すとはチャレンジャーな。六月の旅いじいじとうだうだと ばちゃ「~と~と」で畳みかける。「六月の旅」で切らずに、後ろに「は」を想定して読んだ。六月よ木綿のかをりする風よ 砂山恵子「~よ~よ」句切りを繰り返すか、あるいは「六月よ」は呼びかけの「よ」か。十二月八日よ母が寒がりぬ 榎本好宏口語俳句に「よ」「ぬ」の切字は無い、ということかもしれない。六月の風よ蒸気よ太陽よ まぐのりあ「~よ~よ~よ」と「よ」を重ねても負担が無い。そして全部が「六月」に収斂する。切字として働かせない口語俳句の醍醐味か。並べて勉強させていただくと、入選句には努力推敲の跡がある。我が選外落選句は濃度が足りないし、発見も無い。言い訳がましいが、拙句は「~さ~さ」に拘った結果、二つの部分の分離が曖昧になってしまった。大いに反省して、いつかまた何かしら試してみよう。読みふけっている一茶に疲れてきたので、気分転換にしばらく「俳句ポスト365兼題六月」を読んでみる。「佳作」以上は畏れ多いので、「並選句」のみを勉強させていただく。特に口語俳句に興味が湧くので、その辺を中心に。https://haikutown.jp/post/result/other-tuesday.php?k_no=32220260806午後の入道雲