仕事で外出することが今月から無くなった私は、一週間の曜日の感覚を失わないよう、努めて規則正しい生活をなおのこと心掛けておりますが、早寝早起きに規則正しい生活習慣は、これむしろ私が常から大いに得意とする分野で、現在の暮らし向きは自身にとても適合しております。長期に及んだ連載の仕事を終えた漫画家みたいな気分かなとか一人して思いつつ、平日の白昼を散策したりするのは、自己の安寧を保つのに最も良薬と思われます。
80年代バブル潮流の黎明期(夜明け前)、私は海外旅行の手配とホール・セールを専門とする旅行会社の新入サラリーマンでしたが、最初に配属されたのが、ツアー・コンダクター課(即ち、海外添乗員課)でした。当時は朝9時ちょうどからの就業開始でしたが、先輩各位への電話取次ぎを片手間に、日なが机上へと向かって、何かしら書物関連を読みながら自習していたよう、往時を記憶します。
海外パック旅行の添乗員と一口に申しても、私の帰属は「ヨーロッパ班」で、他に「アメリカ班」(これはベテラン揃いで、世界中の何処へでも添乗員として飛んで行ける大先輩の版でした)、そして「リゾート班」(南の海のリゾート地、中国を除くアジア各国、オセアニア方面等)に三つに大きく課員の面々は分けられ、知識のヨーロッパ班、ベテランのアメリカ班、体力のリゾート版とか大別され、課員は個々の班の特性に見合った動きを常から示しておりました。
会社側が主催し、折々に大学の講師を招き、西洋の歴史や美術また文化に関する講演を行って戴いたのも往時の思い出です。前述の三つの班の全員が基本的に参加する講演会なのですが、先生のお話が終わったら質問コーナーの時間があるので、ヨーロッパ班からは必ず何か質問をするようにと事前に念を押され、西洋ルネッサンス期に関する事柄とか、メディチ家に関する質問等、一所懸命に手を上げたのも、何だかついこの間の出来事だったかのような追憶となります。
物欲、金銭欲に関しては、いずれ無垢無欲にして、勉学に勤しむのが世の為のような気概を抱いた日々でありました。
「前の(所属)事務所が脱税し、(自分自身は)焼肉屋をやっているとか、何だか“お金に汚い”っていうイメージがあるみたいで・・・・」
と、ゆうこりんは自らのことをTV番組内で卑下しつつ語っていましたが、25歳にして財を成している観の彼女は凄いし、畏敬の念を以て仰ぎたいまでです。趣味の世界に遊泳するは至福ながら、財を成し難い限りにして、少年は旧来より老い易いのです。
昨日(1/17土曜)は、ひょんな場所にて頼り甲斐あるQ兄に再会。偶然にも彼のお誕生日だったのですが、お祝いを申しそびれてしまい、失礼を致しました。お元気そうで、本当に何よりでしたし、お仕事も落ち着かれたとの由にて、重ねまして安堵を致しました。
いま一人、懇意にして戴きます「まるこ社長」は、不況の余波で自宅待機に為られたらしい。社長が自宅待機とは、不可思議なる現象と理解される向きもおありかと思いますも、“社長”は芸名のようなもので、次長・課長みたいなネーミング、但し社長はコンビではないので、一人で漫談です・・。
一歳また齢を重ねたQ兄も、氷上の社長も、お互い独身者同士でもありますもので、良い一年を過ごして戴きたいです。焼肉を食べれば歯に挟まるし、日々に薄氷を踏むような中高年の世渡りながら、新たな設備投資を具体化されるグリソムさんの動向に敬意を表し、私の自主勉強の間口は広がるも、歳をとっても老いは許されまじ、学はたとえ成り難く踏まえども・・・。
暖冬傾向の運びか、次週から“三温四寒”の候と聞き及びます折、荻窪の実家にて好日を快哉する心意気でおります。