こんにちは~りかおんです
今日は、
前回、前々回のつづきです。
↓
「ボリューム袖」の研究については、このブログで最後です
今回は、調べた内容の
Q1.型紙の「変形のさせ方」で変わるのか
Q2.型紙を切りひらく「位置」で変わるのか
Q3.「空間」をいれることでどう変わるのか
3つ目!
Q3.「空間」をいれることでどう変わるのか
についてです。
3.「空間」をいれると…
①空間あり or なし
まずはじめは、
下のイラストのように…
型紙に
「空間」があるがないかで、どんなちがいが生まれるのかを調べてみました

a~eまでの、5つの型紙をつくりました。
この型紙を「空間あり」と、「空間なし」のもので分けて、くらべてみます。
aの型紙以外は、すべて「空間あり」です。
違いはというと…
「空間あり」のほうが、袖が長くボリュームがあるようにみえます
他には、「空間あり」の方は、「空間なし」のものと比べて、袖口に傾きがあるようにみえます。
空間の有無でこんな違いがあるんですね

②空間の入れ方でのちがい
次は、「空間の入れ方」のちがいが、どう仕上がりに影響してくるのかを調べていきます!
( a→ 空間なし)
b→ 全体的に
c→ 中央だけ
d→ 中央だけ (cより空間をせまくした)
e→ 中央だけ (cより縦に空間をひろげた)

それでは、「空間の入れ方」のちがいで仕上がりがどう変わるのか、3つの観点から見ていきます。
観点① 全体的にいれる or 中央だけ
まずは、「全体的に」空間をいれたbと、「中央だけ」空間をいれたc、d、eを比べてみました。

比べてみて分かったことは、
袖のふくらみ方に違いがあったこと、です!
「全体的に」空間をいれたbの袖は、上の方向にふくらんでいて、
「中央だけ」空間をいれたc、d、eは、袖口の方向にふくらんでいました。
「全体的に」空間をいれたものは、上の方向に膨らんでいるので、袖口の傾きが小さくなっています。
観点② 空間の横はば
つぎは、「空間の横はば」は、仕上がりにどう影響するのか調べていきます。
横はばが
「広い」方が、袖に長さがあるようにみえますが…

↓実際どうなのか、重ねてくらべてみました

けっこう長さに違いがありました
空間の横はばが広いと、袖が長くなるみたいです
観点③ 空間の高さ
そして、さいごに「空間の高さ」での違いをみていきます。
横からみてみると…

やっぱり

空間に「高さ」がある方が、ボリュームがあります
つぎは、袖の長さをくらべてみます。
おーー

思っていたより、長さには違いはないようです。
少しだけ、空間に高さをだした方が、袖が長くなっています。
空間に「高さ」があると、袖にボリュームが出て、少しだけ袖が長くなるようです!
それでは、調べた 研究結果をまとめていきます。
①空間あり or なし
→空間があると、袖が長くなったり、ボリュームがでたりする。
②空間の入れ方でのちがい
観点①『全体にいれる or 中央だけ』
→袖のふくらみ方に違いがでる。
(全体に空間をいれると「上の方向」に、中央にいれると「袖口に向かって」ふくらむ )
観点② 『空間の横はば』
→袖の長さに違いがでる。
(空間の横はばが広い方が、袖が長くなる)
観点③ 『空間の高さ』
→袖のボリュームに違いがでる。
(空間に高さがある方が、袖にボリュームがでる)
以上、ボリューム袖の研究結果でした

まだまだ分からないことがたくさんありますが、楽しみながら色々身につけていこうと思っています

それでは!
追記です!
この研究を終えたあとに、本屋さんで、
ほぼ、下のイラストの左側のような空間( ふくらみ部分 )の入れ方をしていました。
↓
今回のパフスリーブの研究でいうと、bのタイプですね。
ボリュームを出したい場合は、袖口の空間を大きくするというよりは、切り開く角度を大きくするのかな、と思いました。