【キュレル 日焼け止め】がリニューアルしたので成分・使用感・落ちやすさなどを検証してみた結果 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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今日はキュレルさんの日焼け止めについてブログを書いて行きますね!

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実はこの春(春というか2月)にキュレルさんの日焼け止めがリニューアルしていまして、

 

新しいものを入手したので成分や使用感、落としやすさなどを比較検証してみたのでブログにまとめていきます!



◎【キュレル日焼け止め】がリニューアル!旧製品の特徴について


キュレルの日焼け止めというと、

 

SPF30/PA+++の「UVエッセンス」は市販でも入手しやすい酸化亜鉛・吸収剤フリーの日焼け止めということでこれまで何回かお勧めをしてきました!

 

 

SPF50+/PA+++のUVローションは、酸化亜鉛処方ではありますが、

 

吸収剤フリーでSPF50+を達成している希少な日焼け止めです。

 

市販の安価製品では中々入手が難しい製品なので、かなり良い製品といえますね!

 

 

 

さらに、いずれの製品も「医薬部外品」で、

 

グリチルリチン酸ジカリウムやグリチルレチン酸ステアリルなどを配合して

 

抗炎症効果を持たせている点も特徴的です💡

 

 

やや落ちにくい、という欠点を覗いては比較的敏感肌向けの構成になっています!

 

 

 

◎「UVエッセンス」の変更点…成分特徴はほぼ同一だが、UVカット効果が低下?

 

 

というわけでまずはUVエッセンスから見ていきますね!

 

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まずはデザインが変更されました!

 

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(↑左がリニューアル版 右が旧製品です💦)

 

パット見は殆ど変わりませんが、細部のデザインや容器の色や質感等も変更されています。

(リニューアル後は容器がより白くなっています。)

 

 

また重要な要素としては

 

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旧製品が【SPF30/PA+++】だったのに対して、

 

新処方は【SPF30/PA++】に変更となっています。

 

 

 

これは日焼け止め指数上は『効果が低下した』、ということです。

 

 

特に老化を促進する「UVA」のカット効果が落ちています。

 

個人的にはPA++(UVAPF4~8)とPA+++(UVAPF8~16)ではだいぶ違う印象です。

 

今は++++(16以上)までありますが、

 

元々PAは+++が最高値で、++は中間値だったので、結構違うなぁというイメージがあります。

 

僕的には日常使い用のPA指数は「+++」を目標にして欲しいと考えています。

 

 

 

リニューアルしたからには上昇していて欲しいところですが。。

 

(おそらく当初の予定では同等効果か上昇の予測だったのが、試験してみたら下がってしまったパターンかな…と思います😥日焼け止めではよくあります…)

 

 

 

次は成分の変更点についてです。

 

 

こちらが旧版の成分↓。

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こちらが新処方の成分です。↓

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医薬部外品になっていて抗炎症剤のグリチルリチン酸ジカリウムが有効成分として配合されている点や、

 

酸化チタンベースで酸化亜鉛や紫外線吸収剤が配合されていない処方の基本はほぼ同一と言えそうです。

 

こちらも同様に「ヘキサデシロキシPGエチルヘキサデカナミド」=『疑似セラミド』も入っていて、

 

乾燥肌の保湿効果なども期待できる成分です。

 

 

という感じで細かいところは少しずつ変わっているものの、

 

基本の内容はほとんど変わったところはなさそうですね。

 

 

 

 

ただ、実はご覧頂くように、

 

新処方は「微粒子酸化Ti=酸化チタン」の配合順位が旧処方より前に書いてありますね。

 

 

つまり、酸化チタンの配合量が以前より増えている可能性が高いです。

 

 

 

 

基本的に紫外線散乱剤の酸化チタンの配合量が増えているならSPFとかは上がるのが一般的なのですが、

 

処方上の粒子の分散性が悪かったりすると、かえって効果が落ちる場合があります。

 

 

もしくは採用した粉体の紫外線散乱波長が予測とずれていたとかもありそう…。

 

世界での販売を考慮してナノ化散乱剤の使用を辞めたとかも考えられそう。

(一般にナノ化するほど使用感が向上して、PAが上がる傾向があるため)

 

 

 

◎「UVエッセンス」の使用感比較…旧製品の方が伸びがよく、白浮きも少ない!?

 

 

次に使用感の比較ですね!

 

 

上に新処方、下に旧製品を出してみました↓

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出すときから既に分かるのですが、

 

旧製品は普通のクリームの質感で、チューブを出すときもそんなに力をかけずになめらかに出すことができました。

 

しかし新しい方はかなり握力を加えないと出てこない、テクスチャ―自体がかなり固くなった印象です。

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伸ばす際にも旧製品の方がなめらかで伸びがよく、新処方のほうが固めです。

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そして、大体同じ範囲に伸ばしていますが、

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上の新処方の方が白浮きが激しいように思います…(・・;)

がんばって伸ばしても↓やはり結構白いな、、という印象です。。

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「テクスチャーが固くて塗り伸ばしにくい」のは

 

その分日焼け止めを薄く塗らない=高い効果を出せることに繋がるので、

 

必ずしも悪いこととは言えませんが、

 

 

目分量とはいえ大体同じ量を同範囲に塗っていて、

 

かつ紫外線防止効果も落ちているのに、

 

さらに白浮きもしやすい…というのは…

 

 

これはさすがにこの点に関しては「改悪」と言っても良いかもしれませんね。。

 

 

 

◎「UVエッセンス」の落としやすさの比較…元々落ちにくいが、さらに落ちにくくなりクレンジング推奨

 

 

次に「落としやすさ」について検証しました。

 

 

 

クリアファイルに旧製品(左一列)と新処方(右一列)を大体同じ量ずつ3点に塗りまして、

 

ドライヤーで一分間乾かしたものです。

 

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※本来の皮膚への塗布量よりはかなり多い塗布量であることにご注意ください。

 

こちらに、ややサッパリ洗えるアミノ酸系洗浄剤である「キュレルの泡洗顔料」と、

 

無添加石鹸の泡ソープ(成分カリ石鹸素地のみ)をワンプッシュずつ乗せます。

 

 

二段目にキュレル泡、三段目に石鹸です。

 

 

この状態で3分間放置して、その後40℃程度の温水で勢いよく10秒間水洗します。

 

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その結果がこちら。

 

※目で見て比較するために、わざとある程度残るように擦らず塗布量も多くしてテストしています。実際の使用ではもっと塗布量が少なく洗浄時にこするはずなので、実際使用時にこれだけの量が残るわけではありません。ご注意ください。※

 

 

 

新処方の方が全般的に落ちにくいということになりました😅

 

 

キュレル泡洗顔でも石けんでもきれいには落ちないですね…!!

 

擦ればそこそこ落ちるはずですが、すいすい落ちるやつは乗せるだけでも結構落ちます。

 

 

 

ちなみにこれは本当に何が起こったのかはよく分かりませんが、、

(僕が上下間違えたわけでもありません;)

 

いずれにせよ「水」のみが一番落ちているのが不思議ですね…。。

 

これでも完全に落ちきっているわけではありませんが、、

 

(写真では上から水かけてますが、もっと全体的にかけたつもりです。)

 

 

まぁどちらにせよあまり落ちは良くない感じです。。

 

落とすときはクレンジングが必要になりそうです。

 

 

 

ちなみに、元々旧処方も「洗顔料で落とせる」と書いてある割には落ちない、で有名な製品でしたので、

 

それがさらに落ちにくくなったという感じですね😅

 

 

 

ちなみに自分の腕も優しい洗顔料で洗ってみましたが、

 

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黒いフェルトに乳液を染み込ませて擦ってみると、

 

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やはり少し白く残っていますね。

 

 

 

まぁ旧処方がなぜか水だけがすごく落ちやすいので、

 

ウォータープルーフ性はかなり向上している点は改良点とも言えないことはありません。

 

 

 

しかし個人的には低刺激な日焼け止めなら落としやすい方が便利なので、

 

「落ちにくくなったのは改悪」と捉える人もいるかもしれませんね。

 

 

 

◎「UVローション」の変更点…微細な変更点はあるが、全般的にほとんど変わらず

 

 

次にUVローションについてですね!

 

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こちらも成分が少し変更にはなっていますが、

 

旧処方成分↓

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新処方成分↓

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有効成分の特性や疑似セラミドの配合、酸化亜鉛(低温焼成酸化Zn)ベースに吸収剤不使用で全般的に低刺激そうな構成と、

 

基本骨格の変更はほとんどなさそうですね。

 

 

 

またSPFやPAも、SPF50+/PA+++のまま据え置きです。

 

 

 

ただこちらもエッセンス同様に、酸化チタン(微粒子酸化Ti)の配合量が増えているのが気になりますね。

 

 

 

◎「UVローション」の使用感比較…テクスチャ―はほぼ同一だが、若干白浮きしやすくなった?

 

 

次に使用感を見ていきます。

 

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エッセンス同様に上に新処方、下に旧製品を出しています。

 

出した際のテクスチャ―などは非常によく似ていますね。

 

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このあたりはほぼ同様と言えそうです。

 

 

ただ、伸ばしたときの白浮き感が、新処方(上)の方が顕著な気がしますね。

 

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これはやはり酸化チタンの増量が関係していそう。

 

紫外線防止効果は据え置きだったので、これもやや改悪傾向かもしれませんね。

 

 

ただ伸ばせばエッセンスほど白くは残らないので、

 

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テクスチャの悪化もないことを考えれば目を瞑れる範囲でした。

 

 

 

◎「UVローション」の落としやすさの比較…旧製品・新処方どちらも石けん等では落とせず、クレンジングオイル推奨

 

 

こちらも同じようにクリアファイルを使って実験をしていきます。

 

左に旧製品、右に新処方を3点ずつ出しています。

 

ドライヤーで一分間乾かします。

 

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こちらも同じように、2段めに「キュレル泡」、3段目に「石けん」を乗せ3分待ちます。

 

 

 

そして40℃程度の温水で勢いよく10秒間水洗します。

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結果としてはどの条件でも全く落ちませんでした(笑)

 

※目で見て比較するために、わざとある程度残るように擦らず塗布量も多くしてテストしています。実際の使用ではもっと塗布量が少なく洗浄時にこするはずなので、実際使用時にこれだけの量が残るわけではありません。ご注意ください。※


これはマジで落ちないですね…!!

 

旧製品も新処方も変わらず、ウォータープルーフ性能はとても高いと言えそうです。

 

 

一応こちらはクレンジングも試したのですが、


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キュレルのジェルメイク落としが上で、無印敏感肌用クレンジングオイルが下です。



どちらもしっかり擦っています。(ジェルも結構擦った)


こちらを水洗すると、↓こんな感じでジェルメイク落としは残ってしまいました。

 

結構擦ったにも関わらず…。。




オイルクレンジングはそんなに洗浄力重視の製品ではないにも関わらず擦ったらスルスル落ちたので、

 

やはりUVローションを落とす際にはクレンジングオイルが推奨ということになりそうです。

 

(無印敏感肌用オイルは低刺激で大容量なので、身体用にも使いやすいですよ!)





◎全般的に改良点は少なく据え置きか、UVエッセンスに関しては効果・使用感面共に改悪傾向


という感じで、キュレルの日焼け止めのリニューアル前後をかなり具体的に検証してみたのですが…

 

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結論としてはあまり良いリニューアルではなかったのではないかと個人的には思いました。

 



特にUVエッセンスは伸びの良いテクスチャ―だったのが固く伸ばしにくくなり、

 

さらにUVAカット効果が低下して白浮きしやすくなるという顛末です。

 

さらには元々「洗顔料で落とせるとあるのに落としにくい」と言われていたにも関わらず、

 

より落としにくい処方になってしまっています。

 

ウォータープルーフ性が高まったと言い換えることもできますが、この日焼け止めの利用者でそれを求めている人は少なそうです…。

 

 

一方UVローションの方は、若干白浮きしやすくなったかも?という程度でほとんど変わらないと言えそうです。

 

 

 

特にUVエッセンスの方は酸化亜鉛&吸収剤フリーでこれまでも結構お勧めすることが多かった商品なので、

 

改悪傾向になってしまったのは残念ですね…。

 

(より使いやすいものとしてサンスクリーンフリーエンスなどがあるので、代替製品がないわけではありませんが)

 

 

 

ちなみキュレルの日焼け止めは上の通常版の他に「潤浸保湿シリーズ」というのもあるのですが、

 

 

これは2種類あるものの、いずれも酸化亜鉛処方でSPF30止まりという存在意義がよくわからない製品なのであまり興味がありません…😅

 

リニューアルして改悪とはいえUVカットシリーズの方が良くできていますし、

 

酸化亜鉛処方なら他社製品にも良いものはいくらでもあります(セザンヌの新作UV下地とか)ので

 

今後も取り上げることは多分ないですね。。

 

 

 

リニューアルしてすごく良くなったよ!とお知らせできたら良かったのですが、

 

こればかりは嘘は付けないので…😥

 

 

 

というわけで、なんだか端切れの悪いブログになってしまいましたが、

 

本日は以上です!!🙏



 

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