食品表示の『植物油脂』って何?カカオバターと植物油脂の違い ~身体に良いチョコレートの選び方~ | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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どうも。たびたびチョコネタでバズるかずのすけです😂💦

 

 

 

 

毎年バレンタインには似たようなお話をしているのですが、

 

今年は手作りの準備期間なども含めまして一週間早めにお伝えしてみました!

 

 

一昨年もめちゃめちゃ反響がありましたが、今年は一日にしてこれですので、過去イチの反響ですね…!!✨

 

ありがたいことです😂

 

 

 

 

というわけで今日はこのチョコレート関係のお話をひとつしたいと思います。

 

 

 

 

◎食品表示の『植物油脂』って何?「ココアバター」は植物油脂ではないのか?

 

 

【明治 ミルクチョコレート】植物油脂不使用「ピュアチョコレート」であることは有名ですね!

 

ピュアチョコレートとは

 

 

これ、この内容でバズると毎回どこからかツッコミが入るのですが、

 

 

『植物油脂』不使用ってどういうこと?「ココアバター」も植物(カカオ)から抽出されているから「植物油脂」の一種では?

 

 

という疑問を覚える人がいます。

 

 

 

 

食品通なら僕の言わんとしていることは分かると思うのですが、

 

そうでなければ非常に的を射た疑問だと僕は思います。

 

 

 

まさにその通りで、

 

正式な科学的定義に則ると

 

 

 

「植物油脂」とは

 

…植物に含まれる脂質を抽出・精製した油脂・油のこと。

 

とされます。(Wikipediaなどを参照のこと)

 

 

 

化学の教科書などでも似たような説明をします。

 

正式には植物から抽出される油脂のことをまとめて「植物油脂」と呼ぶので、

 

カカオから抽出されている油脂である「ココア(カカオ)バター」も、

 

もちろん「植物油脂」の一種といえます。

 

 

 

 

ではこのチョコレートを『植物油脂』フリーと表現するのは誤りなのでしょうか?

 

 

 

 

いえ、これは正しく『植物油脂』フリーのチョコレートです。

 

 

 

 

 

実はこれは

 

・食品表示における『植物油脂』

 

と、

 

・科学的定義に基づく「植物油脂」

 

 

が、全く異なる意味を持っているのが原因の誤解なのです。

 

 

 

 

 

◎食品表示における『植物油脂』≒「成分が不明な混合油脂or加工油脂」の総称

 

 

 

これは僕もTwitterで書きながらいつも誤解する人もいるだろうなぁと思いながら書いているのですが、

 

食品表示に書いてある『植物油脂』という言葉と、

 

世間的に言われる科学的定義上の「植物油脂」という言葉は同義ではありません。

 

 

 

具体例として、

 

明治のホームページ「ハイミルク」タイプの原材料表示を見てみましょう。

 

ご覧のように「ココアバター」とは別に

 

『植物油脂』という表記があるのにお気づきでしょうか。

 

 

 

つまり僕が指摘している『植物油脂』とは、この原材料表示のことなのです。

 

 

 

これは一体何なのか?

 

というと、こちらのCOOPのQ&Aで触れていまして、

 

 

ここに書いてありますように、

 

まず『植物油脂』という表示の不都合な真実の一つは、

 

『複数の油脂の混合物である』

 

ということです。

 

 

なんの油脂が使われているのかハッキリ言って不明です。

 

 

 

植物から得られる油脂には「飽和脂肪酸」という健康に良くないとされる成分を多く油脂もあります。

 

特に「キャノーラ油」「パーム油」などは避けたほうが良い食用油脂と言われていますね。

 

 

 

(2021.7.15補足 ※ここから注記※)

 

 

また、ここに記載されている食品表示基準第三条というところを見ますと、

 

 

食品表示基準(平成二十七年内閣府令第十号)

 

 

このように記載されているんですよね…。

 

 

特に、最後の方をよく読んで欲しいのですが

 

 

食品表示における『植物油脂』

 

「加工油・加工脂・加工油脂」なども含んでいる表記なのです。

 

 

 

「加工油脂」とはなにか?というと、

 

代表的なものは『ショートニング』です。

 

 

これは以前動画でも説明していますが、

 

 

油脂成分を長期保存しやすいように加工処理を施したもので、

 

健康に悪影響を及ぼす『トランス脂肪酸』を多く含むとされている脂質成分です。

 

(体内で分解しにくく、消化機能の弱い人は内臓機能の低下から肌荒れの原因になると僕は考えています。)

 

 

 

このように天然の「植物油脂」に処理を加えて安定性を高めた加工油脂であっても、

 

『植物油脂』と一括して書けるのです。

 

(一般的には加工ヤシ油や加工パーム油が主成分と言われています)

 

 

 

※上記記載について「食品表示法からはそのようには解釈できないのではないか?」という指摘を受けました。現状こちらの記載については筆者も明確な確信が持てなかったため破線にしておりますが、実際にそういった解釈もできるとする説も一応あるため文章は残しておきます。

 

 

 

本来、「その成分がなにかハッキリ分かっている植物油脂」の場合、

 

『ココアバター』や『オリーブ油』などのように

 

正確な原材料名が表示されます。

 

 

 

良い油脂を使用しているならばメーカーはそれを隠したりしません。

 

 

 

しかし、あまりその成分が何かを知られたなくない場合…

(例えばトランス脂肪酸や健康に良くない飽和脂肪酸を多く含むような植物性油脂を含んでいる場合)

 

 

それを一括して『植物油脂』と表記して、

 

内容を伏せることが可能なのです。

 

 

なんとメーカー側にはその成分を開示する義務はありません。

 

(メーカーによっては植物油脂の内訳を表示している場合もあります)

 

 

 

◎油脂の成分を隠したい場合に使う表示が『植物油脂』…という業界の裏事情

 

 

 

つまり食品における『植物油脂』不使用というのは


原材料表示に『植物油脂』という表記がない

    (→加工油脂や混合油脂を使用していない)

という意味なのです。


ココアバターやオリーブオイルなどの科学的定義上の「植物油脂」が含まれていない、という意味ではありません。

 

 

あくまで「原材料表示名称」の話をしているんですね。

 

 

 

とてもややこしいと思います😅

 

 

特に科学の専門知識がある人ほど引っかかりやすい業界用語だと思います。

 

 

 

まぁここまでの話は最近は食品通には結構広まってきているので、

 

「そうだよね」と思う方も多いでしょうが、

 

 

まだまだ知らない人も多いと思います。

 

 

原材料表に『植物油脂』と書いてあれば、なんとなく身体に良いものと思ってしまう人もいるでしょう。

 

 

 

 

普通に僕の感覚だと加工油脂は植物油脂に含めたらダメだと思うし、

 

混合油脂も全部内訳書けよって思うんですが…、、

 

 

食品業界の古き悪しき風習ですよね…。。。。

 

 

 

 

もちろん中には良い成分の『植物油脂』もあるでしょうが、

 

消費者側にはその中身を表示から見抜くことは不可能ですので

 

基本的にはあまり良くない成分と解釈しておくのが無難だと考えています。

 

 

 

※食品については僕はあくまで個人の趣味で色々調べているだけですので、もしかしたら僕の認識違いもあるかもしれません。より詳しい事情をご存知の方はコメント等でお知らせ頂けると幸いです🙏

 

 

 

 

◎良いチョコレートを探すときは原材料表示に『ショートニング』『植物油脂』が含まれていないものを!

 

 

 

 

まぁ最近は大手メーカーでも特に国産製菓メーカーは、

 

その辺の消費者の声を聞くようになってきていて、

 

植物油脂不使用のお菓子とかも作るようになってきていますね。

 

 

 

ただチョコレートだと口溶け優先のものは植物油脂を配合していたりするので、

 

市販のほとんどのチョコ菓子には植物油脂が配合されています…。。。

(コンビニとかで色々見てみてください)

 

 

 

今回紹介した明治のミルクチョコレートは植物油脂不使用で、かつ安価で、コンビニ等どこでも入手できるという意味で、大変希少な製品で、

 

やはり手作りチョコなどではイチオシの商品なのではないかと思います!

 

 

ただし、先程もお見せした通り、ハイミルクやビターチョコは植物油脂入りですので、ご注意くださいね😅

 

 

 

甘くないタイプだと、ザ・チョコレートや、

 

 

チョコレート効果

 

森永のカレ・ド・ショコラも植物油脂不使用のものがあります。

 



(ペケマーク付きのやつは残念ながら植物油脂入りでした😅)

 

 

 

あと、他のメーカーのものでも植物油脂フリーのチョコを色々Twitterのツリーでみなさんがご紹介下さっているので、そちらもぜひご覧になってみて下さい✨

 

 

 

明治の研究によると、

 

チョコはハイカカオ(72%)のもので1日25g程度が健康効果が立証されている摂取量なので、

 

このくらいの摂取量を目安に、食べすぎにはくれぐれも注意して楽しみましょう!

(バレンタインくらいは少し多めでも良いと思います😉💡)

 

 

 

 

というわけで、今日は以上です!



 

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