ORBIS オルビス アクアローション RM 高保湿タイプ 成分解析 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

美容と健康、美髪と美肌にまつわるケミカル裏話を美容に詳しい「化学の先生」が分かりやすいコラム形式で徹底解説!
美容業界を取り囲むウソ情報を見破る術を伝授します。
化粧品類の評価・解析も更新中。

一日一回のランキング投票にご協力ください。
↓クリックで投票完了↓
にほんブログ村 美容ブログ スキンケアへ



ORBIS オルビス アクアローションRM 高保湿タイプ 成分解析

 

 

  水分補給:★★★★☆
  油分補給:★☆☆☆☆
保湿持続性:★★★☆☆
 伸びの良さ:★★★★☆

酸化安定性:★★★★☆

 肌なじみ :★★★★★
   しっとり感:★★★☆☆
 サラサラ感:★★★★☆
敏感肌適正:★★★☆☆

  価格適正:★★★☆☆(180ml:2200円) 



image


今日はオルビスさんから10月に発売していた

 

「オルビス アクアローション RM 高保湿タイプ」

 

について解説していきたいと思います。

 

 

最近のオルビスらしいスタイリッシュながらシンプルなパッケージが特徴ですね!

 

image

オルビスユーとかを彷彿とさせますね。

 

 

オルビスアクアローションはこちらのRM(高保湿タイプ)の他にM(保湿タイプ)もありまして、

 

今日メインにお話するのはこの高保湿タイプです。

 

あとでさらっと保湿タイプの成分にも触れたいと思います。

 

 

 

というわけで、オルビスアクアローションRMの全成分はこんな感じですね

【全成分表示】水、BG、グリセレス-26、ペンチレングリコール、ベタイン、PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン、エリスリトール、ムラサキシキブ果実エキス、ワイルドタイムエキス、加水分解イネ葉エキス、キサンタンガム、ポリクオタニウム-61、カルボマー、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、ユズ果実エキス、ダマスクバラ花エキス、ジグリセリン、メチルグルセス-20、エチルヘキシルグリセリン、グリセリン、スクロース、メチルグルセス-10、ヒドロキシエチルウレア、ペンテト酸5Na、水酸化K、エトキシジグリコール、フェノキシエタノール

 

 

なるほど~。

 

中々特徴的な成分になっていますね。

 

 

 

まず意欲的だなと思ったポイントは、

 

こちらの製品は「高保湿タイプ」ということで一応保湿力を重視している製品なのですが

 

 

保湿系の保湿化粧品といえばまずは大体にして「グリセリン」をベースに配合することがほとんどです。

 

しかしこちらのアイテム、ベース成分BG、グリセレス-26、ペンチレングリコール、ベタイン…という風になっており、

 

ベースにはグリセリンを配合していません。

 

 

一応かなり後ろの方に「グリセリン」が入ってはいるものの、この位置は原料由来の微量成分だと思います。

 

つまり、実質的には「グリセリンフリー」の高保湿化粧水なのです。

 

 

 

グリセリンは、先日も解説したように

 

ニキビ肌に良い?毛穴が消える?【グリセリンフリー】合う肌質・合わない肌質 徹底解説!

 

 

場合によってはニキビの悪化や、毛穴目立ちに寄与する可能性がある

 

という話をしたところですので、

 

グリセリンフリーのアイテムをお探しの方には良いかもしれませんね!

 

 

あと、保湿化粧水だと大体ほとんどの製品に入っているであろう「ヒアルロン酸Na」なども入っていないのも特徴かもしれません。

 

ヒアルロン酸Na、ごくごく稀に合わない人がいるので、そういう肌質の方にも良いかも。

 

 

じゃあ何で保湿しているのか?という話ですが、

 

ポイントになるのは「グリセレス-26」という成分ですね。

 

 

グリセリンの代替成分として最近採用例が増えてきている高保湿成分です。

 

グリセリンよりも保湿持続性が高いけど、ベタつきにくいという特徴があります。

 

皮膚刺激なども少ない安全性の高い成分だと思います。

 

 

あとは「ベタイン」も優秀な保湿成分です。

 

 

あとは「ポリクオタニウム-61」という成分が『リピジュア』と呼ばれる高保湿機能成分です。

 

これはかなり昔から人気の保湿成分。

 

ヒアルロン酸みたいな高保湿ポリマーの一種で、

 

ヒアルロン酸より高い保湿効果があるということで、その代替成分として注目されていますね。

 

※ちなみにこの原料にグリセリンが含まれているので、成分に微量のグリセリンが書かれているのはこのためですね。

 




という感じで、一般的に知られているグリセリンやヒアルロン酸などのよくある保湿成分を用いずに高い保湿効果を実現しようという意図が読み取れます。

 

ここは中々意欲的なポイントだと感じました。

 

 

あとは、オルビスアクアシリーズに共通して配合されている、

 

  • ムラサキシキブ果実エキス
  • ワイルドタイムエキス
  • 加水分解イネ葉エキス

 

などの植物エキスは、肌の本来の保湿機能を高めるという効果を期待して配合されている成分だそうです。

 

 

 

この辺が保湿の基盤成分ということのようです。

 

 

特にベース成分や保湿の基本構成は高保湿化粧水などの従来の処方とは少し異なったアプローチをしているのは面白いなぁと感じました。

 

 

 

あと、この製品のもう一つの特徴としては

 

「浸透性を高めている」

 

という点ですね。

 

 

実際に使用してみてもその使用感の特徴が非常によく現れています。

 

image

 

一見とろみのある保湿力の高そうな製品なのですが、

 

image

 

image

 

お肌になじませると、ベタツキ感などがほとんど残らず、すっと浸透していきます。




グリセリンやヒアルロン酸を避けた理由は、この使用感を追求したかったからだと予測できます。

 

いずれの成分も表面にぺったり残る使用感が結構あるので。

 

 

 

この使用感を作るための成分は主に2種類配合されています。

 

  • PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン
  • ジラウロイルグルタミン酸リシンNa

 

のふたつ。

 

 

まずひとつ目の長い名前の成分は『ウィルブライド』と呼ばれるもので、

 

以前こちらの記事で詳しく解説していますね。

 

かずのすけが無印の「導入化粧液」を勧めない理由 【ブースター不要論】

 

 

ブースター化粧品(導入化粧液)によく配合されているもので、

 

「界面活性剤」に近しい構造を持っている保湿成分…です。

 

 

界面活性剤と言っても過言ではないとは僕は思っていますが、この定義は研究者によって分かれるので何とも言えないところがあります😅

 

 

この成分自体に刺激性などはないのですが、これ以外の他の成分を肌に浸透させる特徴があるので、

 

いい成分ならいい効果、良くない成分なら良くない効果がブーストされるという

 

良くも悪くも特徴的な成分です。

 

 

あと、

 

ジラウロイルグルタミン酸リシンNaは『ペリセア』という成分でして、

 

これはジェミニ型界面活性剤というもので、ウィルブライドと似たような性質があります。

 

ヘアケアの浸透促進剤にはよく使われていましたが、スキンケアの採用も最近増えていますね。

 

 

 

という感じですので、非常に浸透促進効果が高いのが特徴の一本です。

 

なんなら他の化粧品と併用して導入液として使うこともできるでしょう。

 

 

ただこの製品自体にはさほど浸透して嬉しい成分は含まれていないし、

 

セットのモイスチャーも同様の特徴があります。

 

なので、オルビスアクアシリーズとしては少しその効果を持て余している感は否めないですね。

(何か浸透させたい美容液を後から発売するつもりかもしれませんが…笑)

 

 

 

また、

 

この「浸透促進作用」が、敏感肌の方には少しかえってデメリットに働いてしまう側面もあります。

 

 

上記の無印導入液にも書いていますが、

 

やはり浸透を促進するということは、

 

化粧品内部の肌に良くない成分(例えば防腐剤や界面活性剤など)も一緒に浸透させてしまう割合がどうしても増えます。

 

これが肌バリアが弱っている人(敏感肌など)にとっては、かえって刺激になりやすいです。

 

 

さらに、この化粧水は、ベース成分「ペンチレングリコール」という基剤成分が含まれていますね。

 

 

こちらの成分が敏感肌にはやや刺激になりやすい成分ですので、

 

浸透効果と相まってピリピリ感を感じてしまう人もいそうです。

(僕も結構ヒリヒリ感じてしまいます…)

 



ちなみにこのペンチレングリコールは防腐剤無添加処方の防腐剤代用成分としてよく高濃度配合されるのですが、

 

この製品は防腐剤無添加の処方ではないので、なぜこんなに上位に入れたのか、そこは少し不思議に思うところですね。



はい、というわけでオルビスアクアローションRMの成分解析は以上の感じになりました。

 

 

ちなみにアクアローションM(保湿タイプ)の成分はこんな感じです。

 

【全成分表示】水、BG、ペンチレングリコール、ジグリセリン、DPG、エトキシジグリコール、エリスリトール、グリセレス-26、ベタイン、メチルグルセス-10、ムラサキシキブ果実エキス、ワイルドタイムエキス、加水分解イネ葉エキス、キサンタンガム、ポリクオタニウム-61、カルボマー、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、ユズ果実エキス、ダマスクバラ花エキス、エチルヘキシルグリセリン、チューベロース多糖体、グリセリン、メチルグルセス-20、クエン酸Na、クエン酸、ペンテト酸5Na、フェノキシエタノール


これもペンチレングリコールが高濃度なのは気になるところですが、

ウィルブライドが入っていないので浸透促進効果はRMほど高くないかもしれませんね。

(そういう意味では刺激は若干緩和されているかも)

 

その他の成分の構成はかなり似ています。

 

 

いずれにしても万人受けの無難な処方ではなく

 

かなり意欲的に開発された製品だなという印象があります。

 

 

浸透を強めている特徴は組み合わせや活用の仕方によっては大きく利用価値がありますので、

 

気になる方は試してみて欲しいと思います!

 





【商品名】オルビスアクア ローション 高保湿タイプ
【全成分表示】水、BG、グリセレス-26、ペンチレングリコール、ベタイン、PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン、エリスリトール、ムラサキシキブ果実エキス、ワイルドタイムエキス、加水分解イネ葉エキス、キサンタンガム、ポリクオタニウム-61、カルボマー、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、ユズ果実エキス、ダマスクバラ花エキス、ジグリセリン、メチルグルセス-20、エチルヘキシルグリセリン、グリセリン、スクロース、メチルグルセス-10、ヒドロキシエチルウレア、ペンテト酸5Na、水酸化K、エトキシジグリコール、フェノキシエタノール
【価格】180ml 2200円
【引用元】オルビス公式サイト


 

吸収剤&酸化亜鉛フリー!最高指数UV下地【セラネージュ ハイエンドカバーUVベース】7/15発売【詳しくはこちら

敏感肌のエイジングケアに!【セラシエルレッド モイストクリーム】発売!【詳しくはこちら

オンラインストアURL:https://cores-ec.site/ceralabo/

ストアバナー3 

セラキュア ローション&エッセンス 紹介ページ 

セラヴェール スキンウォッシュ 紹介ページ 

セラヴェール プラチナムクレンジング 紹介ページ 

セラシエル レッドプロテクトジェル 紹介ページ 

セラブライトシャンプー&トリートメント 紹介ページ 

セラブライト ケミカルリペア 紹介ページ

セラネージュ UVクリーム 紹介ページ

セラキュア スキンクリーム 紹介ページ

 

超ベテランコスメ開発者と手掛ける魂の合作【美肌成分事典】10月19日発売!詳しくはこちら!

【秒でわかる!最強の家事-暮らしは、化学でラクになる】発売中! 【詳しくはこちら!

【オトナ女子のための美肌図鑑】ベストセラー10万部突破!【詳しくはこちら!

      

メイクも化学で徹底解明 【オトナ女子のための美容化学 しない美容】 大好評発売中!!

かずのすけがマンガに!【かずのすけ式美肌化学のルール】の紹介 

究極の美肌法を徹底収録!【どんな敏感肌でも美肌になれる!オフスキンケア】の紹介 

 

<公式ホームページ>  ブログを見やすくまとめています!→詳しくはこちら!

 


【かずのすけのおすすめ化粧品まとめページ】
かずのすけが実際に使用している商品や四つ星&五つ星の商品をまとめています!
詳しい利用法について→こちら
オススメの解析

かずのすけ

Facebookページも宣伝
かずのすけ公式Facebookページのいいね!もお待ちしてます!

解析依頼はここから
※アメンバー限定です。

【かずのすけのブログ検索】
コメントや古すぎてAmeba検索でHITしないものも検索できます!


(バナー用画像↓ 加工OK!)