僕がアトピーを抑えるためにしていること 【ステロイドと生きるよりも僕が選んだ生活】 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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(※こちらの記事内には僕の背中のアトピー痕を写した少しショッキング?かもしれない写真があります。くれぐれもご注意下さい)






先日Twitterでこういうメモを4枚公開しました。

 

 


結構たくさんの反響を頂けたので

僕なりの解説?というか感想のようなものをお話していきたいと思います。

 

 

 

 

◎「アトピーの人はステロイドを使うべき」という見解について思うこと

 

 

河野太郎防衛大臣がこのような発言をしたことについて世間的に結構反響がありましたね。

 

僕ももちろん見ていたんですけど考えが上手くまとまらなかったのであえて触れなかったのですが…。

 

 

少し時間も経って整理できてきたので、僕の持論を述べていきますね。

 

 

 

 

まず河野大臣の意見については僕は半分賛成、半分「う~ん…」といったところ。

 

 

 

賛成なのは、

 

「ステロイドを使ってはいけない」という感覚は払拭すべきであるということ。

 

そして

 

「とりあえずアトピーっぽい症状があったときはまずは標準治療を受ける」ということです。

 

 

 

僕自身は生粋のアトピー体質で、

 

現在では上述するような内容でステロイドを使用せず症状を完全に抑えて管理することに成功していますが、

 

ステロイドを使用すること自体を絶対悪とは考えていません。

 

 

昨日の記事でも書いたように手荒れの初期症状対策では最弱のステロイドを使用してとにかく症状の緩和を行っていますし、

 

ちょっとした痒みが出た時とかにも普通に使っています。

 

 

なので「ステロイドを絶対に使うべきではない」という認識は捨てるべきです。

 

 

 

また、お子さんとかご家族で、アトピーのような症状が見られている場合はとりあえずまずは標準治療を受けるべきです。

 

「標準治療」は症状の改善率が最も高い方法をガイドラインにまとめて行われている

 

科学的に予測され得る最も治療率の高い治療法だからです。

 

 

ガイドラインによれば、アトピーと診断された子供の場合

 

8~9歳までの寛解(症状が見かけ上出ていない状態)率は50%以上、

 

16歳になるころには90%以上が症状が出ない状態になっているとされています。

 

つまり、16歳までにはアトピー症状を持つ人の9割は標準治療で治療できるということです。

 

 

ですからアトピーっぽい症状を感じたら、

 

とりあえず標準治療を受ければ時間はかかるものの

 

概ね9割の人は治るわけです。

 

凄い治療率ですよね。

 

 

実際、大半の小児アトピー罹患者は成人するころにはアトピーがほとんど消失しています。

 

なので、大半の人は標準治療で十分治癒可能です。

 

 

 

 

 

 

 

しかし半分「う~ん…」と感じたのは、

 

 

「標準治療(ステロイド)を拒否した人たち」は決してステロイドをはじめから使ってこなかったわけではないだろ、と感じたからです。

 

 

確かに、

 

標準治療を拒否した人たちの中には、世間的に言われるステロイドの悪口にそそのかされて、

 

標準治療を全く受けないまま謎の民間療法や別の治療法を選択した人もまぁいるにはいると思います。(これは大半のケース、親や家族のこだわりによるものでしょう)

 

このような人たちの中には、上記の9割の治癒率を誇る標準治療を受ければ

 

問題なく成人頃には症状がなくなっていた人もいた可能性は十分あります。

 

大変もったいないことで、そのような境遇の子どもさんは本当に不憫に思います…。

 

 

 

しかし本来、

 

標準治療を放棄する人たちの殆どは、

 

そもそも標準治療を長年受け続けてきた人たちだと僕は思います。

 

 

 

なんせ、先程も説明したように、

 

日本の標準治療の寛解率は90%です。

 

じゃあ、

 

「残りの10%」は、一体どうしたのでしょうか…?

 

 

 

少し面白い例があります。

 

アトピー治療の専門である大塚篤司先生の大ヒット作、

 

「世界最高のエビデンスでやさしく伝える 最新医学で一番正しいアトピーの治し方」

 

 

 

電子版で購入しまして、拝読しています。

 

アトピーや標準治療に関しての内容はもちろん既知のものが多いですが、

(そもそもエビデンスレベルの高いことを書いているので、専門家にとってはある意味常識的な内容)

 

ステロイド以外の医薬品や今後認可されうる薬の機序についての説明など、専門医ならではの情報が盛り沢山です。

 

内容的には文句なし高評価すべき本です。

 

 

しかし全体的にはやはりステロイドを用いた標準治療を推奨する内容です。

 

そのため…、、

 

 

レビューでは見事に「10%」の人が内容に反発しているのです。

 

いや、これはもちろん偶然だと思いますが、

 

でも実際標準治療が上手く行かないのはそのくらいの割合だと思います。

(実際にレビューに目を通すと標準治療で治らなかった人たちの叫びという感じでした。)

 

 

 

そう、これが、「標準治療」の難しいところです。

 

 

 

確かに、治癒率は最も高いといえますが、

 

決して100%ではありません。

 

必ず、この「9割に入れなかった1割」が存在するのです。

 

 

 

 

僕はアトピーの治療として20歳ごろまで標準治療を受けて延々とステロイドを使用し続けていて、

 

確かに「重症アトピー(※)」と言われるような非常に危険な状態にはなっていなかったものの、

 

薬の使用が少なくなるわけでもなければ、症状がでなくなるような兆候もありませんでした。

 

 

(※現代において「重症アトピー」と言われる症状は標準治療で起こることはほとんどありえませんので、大半が謎の民間療法によるのは確かだと思います。なので、民間療法は僕も基本的に推奨しません。僕自身も民間療法を頼ったことはありません。)

 

 

16歳までに9割が寛解すると言われているアトピーですが、

 

僕は見事「残り1割」に入った当選者でした。

 

 

 

いや、別に天文学的な数字でもなんでもなくて、

 

小児アトピーの罹患率は12.8%、大学生だと8.2%くらいいます。

 

その1割というと全体で勘案したら中々の人数だと思うんですよね。

(大体人口100人に1人くらい)

 

 

ですので、僕に言わせれば河野大臣も、9割に入れなかった残り1割の人です。

 

 

無論氏の場合はまだまだアトピー治療の研究がさほど進んでいなかった時代のお生まれですので、

 

仕方がない部分はあるかな…と思いますが、

 

 

よくそのお歳まで標準治療を信じ続けていられたなぁとある意味感心してしまいます。

(いやもしかしたら今はステロイドは使っていないのかもしれませんが…治ってはいない…ですよね。。)

 

 

斜に構えた言い方をさせてもらえば、

 

標準治療で完治できていない「残り1割」の人である河野大臣その人に、

 

援護される標準治療というのも、中々皮肉なことですね。

 

 

 

「生活に支障が出ない程度のアトピーであれば治療完了」とするという意見もありますし、

 

僕自身さほど生活に支障が出ているとは言えない状態ではありましたが、

 

 

僕にとっての「アトピー完治」は【薬を全く使わなくても良い生活】です。

 

それを思えば、アトピーの皮膚炎を必ずどこかに携えそれをステロイドで抑え続ける生活は、どうしても我慢なりませんでした。

 

(大塚先生はご著書で「ステロイドを使用せず保湿剤のみでアトピーを抑えられる状態が完治である」と明言されています。当時の僕もそれを目指していました。)

 

 

 

だから僕は現代の(というよりは10年前なので過去ですが…)「標準治療」に見切りを付けました。

 

その頃より、「アトピー」で皮膚科にかかったことは一度もありません。

 

 

自力でステロイドを使わずにアトピーを改善する方法を模索したんです。

 

 

 

 

 

 

だから、同じように、

 

「標準治療を受け続けていたけど、一向に治らない」

 

という思いから【ステロイドをやめる】という決心をした人たちが沢山いたはずです。

 

 

というよりは、大半がそうではなかろうかと思います。

 

 

にも関わらず「ステロイド悪しとの思い込みからステロイドを使っていない人たち」と捉えられても仕方がないような発言だったので、

 

僕としては非常にもやっとしました。

 

 

案の定、コメントでは「なぜステロイドを使わないのか分からない」とか「間違った使い方で勝手に悪化させている」とか、

 

なんとも心無いコメントが多数見受けられて、非常に切ない気持ちでした。

 

 

 

さっきも言ったように中にはへんてこな親の思想から被害を受けてる子どもさんもいるとは思いますが、それはハッキリ言ってかなり稀な例だと思います。

(もちろん、それでもかなりの数いますけどね)

 

 

大人になってからの自発的なステロイドの拒否は、

 

それまで長く長く使い続けてきたからこその決断なんです。

 

 

 

 

前に

 

僕が「ニキビ&アトピーは皮膚科へ行け」という意見に手放しで賛同できない理由

 

 

という記事を書いてるのですが、

 

これでも言っているように、

 

我々は「皮膚科に行って標準治療を受ける」なんて当たり前のようにやってます。

 

でも治らなかったんです。

 

だから見切りを付けているんです。

 

 

100%治せる治療法があるというんだったら喜んで受けます。

 

でもそうではないですよね。

 

 

 

現代医療では、ステロイドをただガイドライン通りに処方するだけでは

 

治せないアトピー患者というのが確実に存在するんです。

 

 

 

 

◎「ステロイドと生きる」よりも僕が選んだ生活

 

 

 

僕は今でこそ全身のアトピーを治してほとんどステロイドを使用しない生活を送っていますが、

 

これは簡単なことではなかったし、今でもその傷跡はたくさん残っています。






大変お見苦しいものをお見せしますが、

 

僕が回復に一番時間をかけた「背中」の現在の写真です。

 

 

 

(さっき撮影しました)

image

 

皮膚炎は全て治っていますが、それでも全体には多数の色素沈着が残っています。

 

完治から5年は経っていると思います。

 

(久しぶりに見たら大分綺麗になっていて嬉しかったですが。笑)

 

別に日焼けなんかしていなのに日に当たっている腕とかより黒いのは不思議ですね…。

 

手の届くところにはセラミドを塗布してたのでかなり健康肌に近づいていてほぼ色素沈着も消え失せていますが、

 

背中にだけは塗れないので、今の僕の一番アトピーらしい箇所が背中です。

 

 

あ、ちなみに色素沈着は当時の皮膚炎の名残であって、ステロイドの副作用というわけではありません。

 

 

完全にステロイドを使用しないようになるまで3年ほどかかったのがこの右の肩甲骨のあたりで、

 

当時「デルモベート」という最強の薬を体には何故か使用していたのですが、

 

そこから「ステロイドを少しずつ使わないようにしていく」という方法でステロイド断ちを行っていきました。

 

 

これは僕が以前に書いた「オフスキンケア」という本に概要だけ書いてあります。

 

image

 

image


「脱ステ」については今度詳しく話をしたいですが、

 

僕はステロイドを突然やめるということはせず、

 

少しずつ薬の強度と頻度を下げるという方法で、最終的にステロイドを完全に絶ちました。

 

この方法で深刻なリバウンドのような症状はほぼ出さずに完治させました。

 

 

 

ちなみにこのような方法は、大塚先生の著書内でも紹介されている「プロアクティブ療法」などともよく似ていまして、

 

現代の皮膚科であれば、指導してくれる先生もいらっしゃるかもしれません。

 

(僕のときは誰も教えてくれなかったので、自分で考えましたけどね…。。)

 

 

 

ただ、これだけではハッキリ言ってステロイドを使わなくするというのは中々難しいです。

 

 

先日も書いたように、「ステロイド」は『消火』の薬です。

 

炎症を抑えて痒みを消火することはできますが、炎症の原因を根本から消すことはできません。

 

炎症の元をそのままにしているのに、薬だけ使わなくするなんて普通に考えて無理です。

 

さらに、ステロイドで急造した皮膚は皮膚が薄く、より刺激に敏感になります。

 

炎症を起こす大元の原因が残っていれば、必ず再発を起こしてしまいます。

 

 

そもそもアトピーというのは先天的な「体質」であり、

 

皮膚のバリアやその他の要素が一般の人より弱く

 

普通の人にとっては問題ない微細な刺激やアレルギー要素に肌が過敏に反応してしまうという「体質」です。

 

普通の人なら問題ないけど、微細な刺激要素や炎症の原因として働くもの

 

実は身の回りには驚くほど沢山あったのです。

 

 

だからその原因になりうるものをことごとく避けるようにしたわけです。

 

 

 

 

 

 

それがこそが、僕が先日公開した4つのメモに書いた内容です。

 

 

(化粧品についてはまだまだ書ける)



まぁ、ブログを読んでくださっている方々にとっては、

 

これまで僕がずっと書き続けてきたことですので今更な内容だと思いますが、

 

こうやって書き並べてみると中々壮観ですね(^^;)


これだけのことを普段から気にかけて、

 

僕はステロイドを使わずアトピーを完全に管理しています。
 

原因に触れさえしなければ、アトピーは起こらないからです。



Twitterでは結構沢山のご意見を頂きました。

 

「こんなに沢山のことをしないといけないなんて、どれだけ大変なんだろう」

 

と何人かの人に言われました。

 

純粋な同情と心配のお声をかけて下さいました。

 

本当にありがとうございます。

 

 

 

ただ、

 

僕は今の生活には全く苦しんでいません!

 

これはTwitterでも書きましたが、

 

当たり前の生活なので、辛いとか思うようなことは一切ありません!

 

 

 

むしろ、色々なことに気づけて、本当に良質な食べ物とか、本当に良質な衣類とか化粧品とか、

 

そういうものを知る切っ掛けになりましたし、

 

これが発端になって洗剤とかを自分で調べて、ブログも書き始めて、

 

いつの間にか専門の勉強をして、

 

この分野でちょっと有名になれて、

 

自分のオリジナル化粧品まで作れるようになり、

 

同じような境遇で苦しんでいる、沢山の人を助ける情報を発信できるようになりました。

 

 

 

体(健康)の調子もとても良いし、とても幸せです。

 

 

 

何より、

 

アトピーが出ないんです。

 

 

 

 

僕は20年、ステロイドを使ってアトピーを抑え続けていました。

 

常にどこかが痒い。

 

服を着れば必ず血がつく。

 

白い服は着られない。

(今でも黒い服を選ぶ癖がある)

 

白いタオルは使えない。

 

寝て起きるとベッドや枕に血のシミ。

 

思春期には自由な恋愛もできなかった。

 

 

そして、僕は人一倍美容が好きだった。

 

 

 

 

アトピーが出ない。ステロイドが要らない。

 

これ以上に幸せなことってあるでしょうか。

 

 

 

これが叶うのであれば、

 

どれだけ苦労をしても、どれだけお金がかかっても、何ら苦になりません。

 

 

 

僕にとっては、「あの生活」に戻ることだけが何よりも苦しく、

 

たまらなく嫌なことなのです。

 

 

 

 

 

 

もちろん、

 

標準治療からあぶれてしまった同じような体質の方でも、

 

「ステロイドと生きる」選択をする人がいてもいいと思うのです。

 

 

ハッキリ言って市販で使える化粧品とか洗剤とか、衣類とかはほとんど無いので、

 

完璧に達成しようとするとものすごくお金がかかるし精神的な圧迫を感じる人もいるでしょう。

 

 

「こんな生活をしてまでアトピーを抑えたくはない」

 

「ステロイドを使いながらコントロールするので十分」

 

という人もいて良いと思います。

 

 

 

でもアトピーだからといって、ステロイドと付き合い続けなければならないわけではないです。

 

100人に1人のアトピー体質であっても、

 

徹底的に原因を回避することができれば、

 

薬を使わずアトピーを管理することは十分に可能です。

 

 

ただし、原因は人それぞれなので、僕の方法以外に気をつける必要がある人や、

 

逆に何か少しだけ気をつければいいだけの人もいるでしょう。

 

 

 

 

 

何にせよ、ステロイド治療を拒否した僕は、今こうして幸せに過ごせています。

相応の努力と専門知識に基づく対策の末ではありますが

中にはこういう人もいるんですよ、というお話でした。




 

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