MiMC ミネラルリキッドリーファンデーション 成分解析 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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MiMC ミネラルリキッドリーファンデーション 成分解析

 

 

  皮膜力:★★★☆☆
凹凸カバー:★★★☆☆

テカリ防止:★★★☆☆

 崩れ防止:★★★☆☆

紫外線防御:★★☆☆☆(SPF22/PA++)
落とし易さ:★★★★☆
敏感肌適正:★★★☆☆+
酸化安定性:★★★☆☆

しっとり感:★★★★★

サラサラ感:★★★☆☆
 価格適正:★★★☆☆(13g:6500円+容器1000円)




リキッドファンデーションとしては非常に珍しく、

 

シリコーンをはじめとして紫外線吸収剤や合成樹脂、その他多くの化学成分を不使用としているのが特徴的です。

 

成分的には単なるミネラルファンデというよりはオーガニックコスメ的な趣向も兼ね揃えた特殊なアイテムです。
 

(とはいえ、合成界面活性剤や多価アルコールなどは普通に使われているのでオーガニックにそこまで頑なではなく機能上どうしても必要なものは使うスタンスのようです。)

 

 

 

そういう意味ではいくつかの成分を使えないため様々な機能上の制約があり、

 

飛び抜けた機能性を有するわけではないというのはご愛敬かなという気もします。



ただ、そんな中でも「ツヤ肌効果」には非常に優れたリキッドファンデーションで、

 

使用後のお肌の自然な発光感は本当に素晴らしいと思います。

 

このツヤ感が決して人工的なものに見えないところがこの製品の高く評価される所以かもしれませんね。

 

 

 

というわけでその他成分的な特徴をいくつか見ていきましょう。

 

 

 

まず本製品の最も特徴的なポイントのひとつが、

 

主成分に「シラカンバ樹液」という成分が使われているところです。

 

普通ファンデーションであればトップの成分はシリコーンなどになりがちですが、

 

このアイテムには突然シラカンバ樹液が入っているので、成分に詳しい人ほど目を留めると思います。

 

 

これは白樺の木から一年間のうちごく短期間のみ採取できる特殊な樹液らしく、

 

主成分に樹液が入っていると聞くとなんとなく嬉しい気がしますね。

 

 

まぁ実際にはこの樹液の主成分は99%程度が「水」だということが分かっています。

 

残り1%弱に、グルコースやフルクトースをはじめとした糖類に、アミノ酸、有機酸、金属イオンなどが含まれているというデータがあります。

 

なので効能としては多少の保湿効果を持った機能水ですね。糖類由来の甘みがあるらしいです。

 

あと、金属イオン(カルシウムやカリウムなど)や有機酸(リンゴ酸など)を含むので、若干の収れん作用を持っている可能性もあると思います。

 

 

ただまぁ、あくまでほとんど水ということなのでそんなに使用感に影響しないのではないかと言う気がしています。

 

 

ファンデーションのとして最も重要なベース成分…つまり油分には「ホホバエステル」が使われています。

 

ホホバエステルというのは単なる「ホホバ油」とはちょっと違って、

 

ホホバ油を原料として化学処理を行った加工ホホバ油的なもので、

 

同じ「ホホバエステル」という成分名でも硬さが液状のものからビーズ状の固形物まで様々あります。

 

色々質感や性状を選べるというのはシリコーンと似た性質ですよね。

 

またホホバエステルは非常に安定性が高く、紫外線や微生物、熱などに分解することがありません。

 

ファンデーションの基剤なので、質感の微調整が出来る点や、油剤としての安定性が重要になるためこのホホバエステルを採用しているのかと思います。

 

 

 

このホホバエステルの基剤に、酸化チタンや酸化鉄、水酸化Alなどの着色成分を混ぜ込んでいるというのが基本の構成で、意外に非常にシンプルな処方になっているんですよね。

 

 

あとのBG、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル以下はあまり濃度が高くないと思われます。

 

「マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル」はお肌の柔軟・保湿成分としても非常に優秀な成分です。

 

独特のしっとりした質感を演出してくれます。

 

 

 

 

という感じで、シリコーンを使わずに自然由来成分でリキッドファンデーションのベースを組んでいるのはとても面白い試みだと感じました。

 

今後オーガニック系やミネラルコスメ系ブランドがこちらのリキッドの処方を真似して類似品を作ってくることも考えられるような、かなり斬新かつ画期的な成分構成だと思います。

 

このホホバエステルベースの構成はとても評価できるポイントです。

 

 

ただ、個人的にはいくつか蛇足だなと感じた要素もあり、その点にも言及しておきます。

 

 

こちらのファンデーションは巷では「敏感肌に優しい」という風に言われることが多いのですが、

 

成分的にも実際に使用してみた感じでも、飛び抜けて敏感肌向けの印象は受けませんでした。

 

 

実際僕の場合は頬半分に直塗りしたところ塗った直後からチリチリとした違和感を覚え、

 

数時間で痒みを感じて洗い落とすことになりました。

 

 

これは実は成分的には予想の範疇内で、この製品は人によって合う合わないがかなりはっきり分かれるアイテムだと思います。

 

 

 

まず本製品が敏感肌にも向いているかなと思える要素は以下です。

 

・石鹸で落とせる皮膜力でクレンジング時の負担が少ない

・紫外線吸収剤が配合されていない

・酸化亜鉛が配合されていない(亜鉛の金属アレルギーある人の場合)

 

などで、このくらいならそこらの普通のファンデーションにもあるかなという要素。

 

次に、逆に敏感肌向けとは言いにくいなと思うポイントは

 

・シラカンバ樹液の不純物への反応

・防腐剤無添加による代替成分の刺激

・精油成分の刺激&アレルギー

・植物エキスの不純物への反応(これはあまり大きな要素ではないと思う)

 

などです。

 

 

主成分のシラカンバ樹液は先ほども言ったように99%水ですが、

 

糖類やアミノ酸など若干の保湿成分等も入っています。

 

ただ、有機酸とか金属イオンなども含まれているのが実は逆にネックで、

 

有機酸は皮膚刺激になるし金属イオンは金属アレルギーの原因にもなりますし、

 

その辺の不純物がどう作用するか、肌が弱い人には不安要素です。

 

 

 

あと、実はこの製品は防腐剤が入っていません

 

前も言いましたが「防腐剤無添加」って別に良いことではないのです。

 

一応ファンデーションは油分量が多いので元々防腐剤量が比較的少なくて済むのですが、

 

リキッドファンデは水分も多いので全く配合しなくて良いわけではないです。

 

なので必ず防腐剤代替成分が入っているはず。

 

これが恐らく主成分の「シラカンバ樹液」に、「ペンチレングリコール」と、後述する「精油2種」でやっていると思います。

 

これらの防腐剤代用成分が若干刺激になってしまう可能性があります。



次に、これがかなり合わない人を増やす要素なんですが

 

「ニオイテンジクアオイ油」「ビターオレンジ花油」

の二つの精油が配合されており、この精油成分がどうしても合わない人には合いません。

 

特に僕は凄くニオイがきつく感じたのですが、こんな感じでニオイが良くないと思った人は合わないことが多いと思います。

 

 

で、実はこういった精油は防腐剤の補助成分的に使うこともできるのですが、

 

この製品の場合はそういう用途でも配合されているかもしれないと感じました。

 

 

あといくつか植物エキスも入っているので、その不純物がどう作用するか不確かと言う面もあります。

 

 

 

という感じで、

 

つまり典型的なオーガニックコスメ系が敏感肌に不向きと言われる理由が全部詰まっている感じです。

 

もし完全な敏感肌向けにするのであればシラカンバ樹液や植物エキス、精油などのザ・植物的な成分が全て蛇足になります。

 

これら抜いて普通に防腐剤入れた方が多分もっと低刺激に出来ると思います。

 

 

ただそれだと販促になる良いイメージが付かないのでブランドイメージを追求するなら現在の処方の方が圧倒的に売れるでしょうね。

 

 

 

そういう理由から、僕的には特別に敏感肌向けという印象はまず受けませんでした。

 

ただ単純な刺激よりもアレルギー的な要素が多いので合わない人には合わないけど、

 

敏感肌でも使えるという人はそれなりにいる気がします。

 

(あと、デパコス系とかの中ではそこそこ低刺激な部類に入るかもしれません。)

 

 

 

とはいえ、序盤にも述べたように製品の構成のチャレンジングさはとても面白くて、

 

他にない唯一無二のアイテムとして確立されているのは間違い無く、

 

それだけでも現代を代表するコスメとして評価される価値はあると思います。


精油が苦手な方やオーガニックコスメで失敗した経験がある人にはあまりお勧めはできませんが、

 

そうでない場合は、シリコーン系のファンデーションでは再現できないナチュラル質感の非常に独特なファンデーションとなっているので、

 

一度お試し頂くのも良いのではないでしょうか。




(現品購入済み)

MiMC ミネラルリキッドリーファンデーション

全成分表示 
水、シラカンバ樹液、ホホバエステル、BG、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、ペンチレングリコール、ソルビトール、ポリリシノレイン酸ポリグリセリル−6、塩化Na、マイカ、スクワラン、フウチョウソウ葉エキス、アルニカ花エキス、アーチチョーク葉エキス、ヨモギ葉エキス、ニオイテンジクアオイ油、ビターオレンジ花油、イソステアリン酸ポリグリセリル−2、ジミリスチン酸Al、トコフェロール、プロパンジオール、酸化チタン、酸化鉄、水酸化Al

容量 & 価格 
13g 6,500円(税抜き)

謳い文句など出来るだけ詳しい情報 
5年にわたる開発期間を経て完成した、MiMC初のリキッドタイプ
みずみずしくツヤと潤いの"オアシス肌"へ

水分保持力の低下と皮脂過剰、皮脂と水分バランスの崩れが原因で、乾燥しているのにべたつく現代女性のお悩み肌を、みずみずしく潤う美しい”オアシス肌”へ導くためのリキッドリーファンデーション。ゆらぎ肌が持つ負のスパイラルにアクションするみずみずしい潤いのために厳選した植物美容液エキス(白樺樹液ウォーター*、アフリカンスパイダーフラワーエキス*、ヨモギ葉エキス*、アルニカ花エキス*、アーチチョーク葉エキス*)が水分と皮脂のバランスを整え、みずみずしい潤いを与え、健やかな肌状態に整えます。ノンシリコン処方なのに、汗に強く、崩れにくい、石けんでオフできます。

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* 全て保湿成分
** メイクアップ効果による

引用元
https://store.mimc.co.jp/products/detail384.html?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=gad_BR_cross_07&gclid=Cj0KCQiAg_HhBRDNARIsAGHLV53dlRSOIs14igeLQh847jSt1r7-IWZw4GeOKiWvJAac64TIVVE-JfcaAnWQEALw_wcB



 

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