BEAUTY MALL リポフラーレンオイル 解析 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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BEAUTY MALL リポフラーレンオイル 解析

    保湿力:★★☆☆☆
    皮膜力:★★★★★
   低刺激性:★★★☆☆
保湿持続性:★★☆☆☆
 伸びの良さ:★★★★☆
   しっとり感:★★★☆☆
  サラサラ感:★★★★☆
敏感肌適正:★★☆☆☆
  価格適正:★★☆☆☆(20ml:5400円) 

  総合評価:★★☆☆☆


こちらの化粧品は油溶性フラーレン「リポフラーレン」を5%も配合したという脅威のフラーレンオイルです。



「フラーレン」とはサッカーボール状の特殊な結晶構造を持った炭素分子です。

分子内に複数の二重結合部位を持つことから反応性に富み、

様々な化学反応を媒介したり阻害したりする効果を持ちます。


またその美しい分子構造と特異的な反応性とその応用性の広範さから、

この分子を発見した化学者3名には1996年にノーベル化学賞が贈られています。


現在では様々な分野でその研究が進められており

特に化粧品で応用された場合は、

フラーレンが優先的に酸化剤(空気中の活性酸素やフリーラジカル)と反応する性質から

高い抗酸化力を有することが確認されています。



この抗酸化作用から昨今では美肌効果や老化抑制作用なども期待されているわけですね。


しかし実際にはまだ現在まででこのフラーレンが美容用途に大きく効果を発揮したという実例はありません。

あくまで展望があるだけで、その効果については未だ謎に包まれています。

(そもそも水や油にとても溶けにくい成分なので、化粧品用加工が非常に難しいようです)


抗酸化力については確かに認められていますが、

この成分は二重結合が開裂することで酸化を請け負う成分ですので、

普通なら励起エネルギーが発生して皮膚刺激なども懸念されるわけです。
(紫外線吸収剤の機構と似ているかもしれませんね)

なので本来あまり高濃度で使用するべきでは無いのですよね。



となるともし「本当にフラーレンが『5%』も入っている」となると、

それってかなりリスキーじゃないの?と思ったりするわけです。


またその前にフラーレンって、炭素の塊なんですよね。

炭素の塊と言えば「ダイヤモンド」とか「炭」ですよね(*_*;)

微粒子だったとしても5%も入れば粉末が見えると思うんですよね…(苦笑)


なので、間違ってはいけないんですが

普通フラーレンは化粧品には入っても0.1%以下です。

それ以上は安全性が不明です。


そしてそれはこの化粧品に関しても同様に言えます。

クチコミなどを見ていると「フラーレンが5%なんて他に無い」的なことを言っている人が居ますが、

その通りで、実はこのオイルにもフラーレンは5%も入っていません

そんな化粧品はありえませんからね。



で、この化粧品の説明書きをよく読むと、

◆驚異のリポフラーレン規定値以上(5%)配合! (油溶性リポフラーレン) 

と書いてあります。

化粧品に詳しくない人はこれを読めば

「あ、フラーレンが5%も入っているなんて凄い!」

と思うことでしょう。


ですがこれが大きな落とし穴です。

実は「リポフラーレン」というのは原料の名称であって、

フラーレンそのものではありません。

このリポフラーレンを扱っている原料メーカーの資料によれば


リポフラーレン中のフラーレン濃度は0.03%以下です。
(あとの99.7%はスクワランです)


なのでリポフラーレン5%の実質フラーレン濃度は最大でも0.0015%となります。

 



よくフラーレンの抗酸化作用を示すのにリンゴの写真などが使われていますが、
(例えば→こことか)

殆どがフラーレン1%とか5%の結果ですから、

0.0015%のフラーレンにホントに十分な抗酸化力があるかは微妙です。

この濃度ならば後ろに入っているトコフェロールや油溶性ビタミンC誘導体の方がよほど効果的に抗酸化効果を発揮しそうです。


以上からフラーレン効果についてはハッキリ言ってあまり期待できなさそうです。


さらにこのオイル、主成分は『水添ポリイソブテン』という成分です。

これってウォータープルーフのマスカラとかそのリムーバーの主成分になったりする成分ですね^^;
(重合度が高いとマスカラ、重合度が低いとリムーバーになります)

肌への密着性が高くツルツルになりますがテカリが強いです。

あとこのオイルを付けると肌に強力な油分のコーティングを付けることになるので、クレンジングがしにくくなります。

成分自体に刺激があるわけではありませんが洗浄しにくくなるのはお肌に負担です。


ちなみに5%がリポフラーレン(ほぼスクワラン)でそれ以下が順不同なら、

ほぼ90%以上水添ポリイソブテンってことですよね…。

それはちょっとどうなんでしょう…(*_*;)



ただ刺激という話では精油が6種類も入ってしまっているので、

敏感肌に負担が大きい可能性はあります。

アレルギー体質の方は特に注意が必要でしょう。


というわけでほぼ90%水添ポリイソブテン(コーティング剤)が、

20mlで5000円オーバーという価格はさて安いと言えるのでしょうか。

かずのすけの感覚ではコスパ良好とは全く思えませんし、

リポフラーレンを誤認させるような宣伝文句にはあまり良い印象を頂きませんでした。


 

 

 
 

BEAUTY MALL フラーレンオイル】
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5400円


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