紫外線散乱剤の金属アレルギーについて | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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今日解析を更新した NOV UVミルクEX ですが、

 

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使用感非常に良いです!!


ずっとPOLAのホワイティシモを使用していてコレ以上に出会ったことはなかったのですが、

これが中々甲乙つけがたく

ノブはホワイティシモに比べるとややサラサラしている印象です。

塗った時はしっとり感があり似た感触なのですが、

しばらくするとしっとり感がなくなりそのかわりにさらっとします。


それ以外の性能としてはかなり似たような感じです。

白浮きしにくく紫外線吸収剤フリーで刺激感も無く洗浄しやすい構成。

SPF32・PA+++なら日常生活用には十分です。

しかもこの内容でいて35g:2000円と比較的お求めやすい価格設定です。



はじめてホワイティシモ以外でまともに使えそうな日焼け止めだと感じました!



ただ問題があるのは上の記事でも書いたように、

この日焼け止めは紫外線防止剤が

『酸化亜鉛』です。


解析記事ではこの成分の『金属アレルギー』の問題を取り上げました。


これについてもう少し詳しくお話ししておきます。



◎『紫外線散乱剤』で金属アレルギー?


紫外線散乱剤に使用される成分は主に二種類あります。


「酸化亜鉛」「酸化チタン」です。

確かに亜鉛やチタンは金属なので、

金属アレルギーの人には要注意!という気がしますね。


しかし実際には、

これらの『酸化◯◯』というようなタイプの金属(「金属酸化物」と言います)は、

本来金属アレルギーの原因にはなりません。




金属アレルギーとは元々、

単体の金属が汗などに溶解してイオン化したものが皮膚上のタンパク質と反応して起こる症状です。


金属アレルギーの原因は『金属』じゃない?



例えば確かに『亜鉛』そのものはイオン化しやすいので金属アレルギーを起こしやすい金属なのですが、
(アレルギー陽性率は7%以上あります)

金属酸化物は既に反応を終了した物質なので、

酸化した物質はそれで反応性を失っているためイオン化が起こらず

タンパク質と反応することがありません。



そのため科学的に見れば

『酸化亜鉛』そのものは金属アレルギーを起こさない

と考えるのが普通です。




ですが酸化亜鉛を含んだ日焼け止めで実際に金属アレルギーの症状を訴えるユーザーは少なくありません。


これはなぜかというと、

酸化亜鉛中に『不純物』として単体の亜鉛が混ざっていたり、

他の化粧品成分(例えば還元剤)と反応して単体の亜鉛が生じたり、


成分的には「酸化亜鉛」と言っても極微量~…にはそういうのが生じてしまうものなのです(^_^;)



なのでそういった状態で汗をかいたりすると

金属を身につけているわけでもないのに金属アレルギーを起こす…

ということが起こったりするのですね。



なので亜鉛にアレルギーがある場合には、

酸化亜鉛配合の日焼け止めを使うのは控えたほうが良いかもしれません。




◎『酸化チタン』はアレルギーの原因になりにくい!


アレルギーの報告が多い酸化亜鉛に対して

『酸化チタン』はアレルギーの原因に非常になりにくいです。



亜鉛は水に溶けた時にイオンになりやすい性質があります。

なのでもし何らかの原因で単体の亜鉛が発生したら

汗などに速やかに溶けてイオンを生成しアレルゲンを作ります。



しかし『チタン』は元からイオンになりにくい金属で、


例えばチタン製のネックレスなどが金属アレルギーを起こさないように

紫外線散乱剤の酸化チタンも、

もし不純物で単体のチタンが混ざっていたとしても

アレルギーの原因になりません。



とはいえ非常に稀なケースとして一応チタンのアレルギーも報告されてはいるらしく、

100%絶対に大丈夫!とはいえませんが…


まぁ99%以上の確率でチタンはアレルギーを起こしません。

よりアレルギー体質向けと言えるでしょう。


金属アレルギーに対応した日焼け止め、

という場合には酸化亜鉛ではなくて酸化チタンを使用するとより安心です。




◎酸化亜鉛は酸化チタンより紫外線防御が強い

 

 


こういう話をすると

『酸化亜鉛より酸化チタンの方が絶対良い!』

と言っているように聞こえてくるので

アメリカのFDAに登録されているデータを参考に酸化亜鉛の良い所も紹介しておきます。


上の表の『保護の範囲』欄を見ると、

酸化チタン→290~350(nm)

酸化亜鉛→290~400(nm)


と書いてあります。



この[nm]というのはつまり保護出来る紫外線の波長を表します。

この範囲が長いほど沢山の紫外線を防御出来るということになります。


こう見れば酸化亜鉛は酸化チタンよりも2倍近く保護範囲が広いことがわかりますね。



一番危険な紫外線はこの300nm周辺なのでどちらも十分カバーしていますが、

最近話題になっている「ロングUVA」については、

散乱剤の中では酸化亜鉛しかカバー出来ないという長所もあります。



なのでより強い紫外線防御効果を求めるなら、

酸化チタンより酸化亜鉛を選ぶほうが良いということになります。



ここはぜひ覚えていてあげたいポイントです(^_^)




◎『亜鉛』の金属アレルギーがある人は酸化亜鉛は避けましょう



というわけで亜鉛の金属アレルギーの疑いのある方は

酸化亜鉛が配合されている日焼け止めは金属アレルギーが出てしまう可能性があるので控えたほうが懸命です。


ちなみにかずのすけは、がっつり亜鉛のアレルギー持ちです・・・(T▽T;)


今日普通にしていればなんともなかったので普段汗などかかない時には良いかなと思うのですが、

汗をかくときにはやはり怖いので使いにくいなぁと思っています^^;



POLAのホワイティシモは50gも入っているので、

実は毎年一夏で使いきったことがなくていつも残って捨ててしまいます。


35gくらいが調度良いだろうなぁと思っていたところだったので、

このノブのUVミルクEXはお値段もお手頃で使用感も良いですしかなり良いなぁと思うのですけど…。

非常に惜しい…。。


ノエピアさん、ぜひ酸化チタンバージョンも作ってください…m(_ _;)m笑




(亜鉛が全く問題無い方にはとてもオススメですよ!!)




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