化粧品は「化学物質」のかたまり | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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こちらは先ほど頂いた質問になります!

 

肌は本来排泄・遮断器官であるということですが、

これらは「正常に機能してる場合」ということであり、
いろんな化学物質によって刺激を受けて、
そのバリア機能が働かない肌には
皮膚表面から体内に化学物質をとりこんでしまう・・・

といった状況は考えにくいのでしょうか?

 
その考えが成り立つならダメージのある肌には栄養分などが取り込まれる可能性もあるということに繋がることはないのでしょうか?



なるほど、まぁそういう風に考えたくなる気持ちはわかりますね^^;


元々肌は遮蔽器官ですので皮膚から成分の吸収は根本的に出来ないようになっています。

我々の皮膚は表面の『角質層』という層が外部からの物質の侵入を固く遮断していて、

それより下層の部分には届かないようにしているわけですね。


 

 


皮膚の細胞は皮膚の構造の最も下の「基底層」というところで作らていますので

もし肌の細胞を活性化してくれる成分があったとしても、

化粧品は基本的に皮膚表面の「角質層」までしか効果を及ぼせないため


自称「細胞を活性化する」とかいう凄い成分も

工場に届かないなら肌に塗布しても何の意味もありません。
 

 

 



もちろん医薬品などの力を使えば、ある程度経皮吸収ができるので

肌の治癒を促す成分などを内部まで届けることは技術的には可能です。


しかし皮膚の細胞層を無理矢理破って成分を届けることが肌に負担にならないわけがなく、

医薬品の治療薬も使い過ぎは肌を弱らせる結果をまねきます。


実際にステロイド軟膏などを常用すると肌がどんどん薄くなってしまいます。

これはステロイドそのものの副作用もありますし、

無理矢理細胞層を通過させることで細胞の層が傷ついて薄まってしまうからです。


肌の奥に成分を届けるということはそれだけ危険なことなのです。




さて、ということでここまでは基本の話です。


質問にあるのは

「肌の状態が悪くバリアが壊れている場合には、肌からも化学成分(栄養分?)を吸収できるのでは?」

という内容ですね。


はい。

実際のところ、肌が炎症を起こしている状態だと成分の経皮吸収性は上がります。

医学的に経皮吸収ができる物質の分子量って、

通常は「500」くらいまでと言われています。


もちろん経皮吸収の条件は分子量(分子サイズ)だけじゃなくて色々あるので

これだけでは吸収するかどうかは決められません。

例えば水は「18」と超ちっちゃいですが基本的に通りませんからね。



それが炎症を起こしている肌の場合、

分子量「800」くらいまで可能になる

と言われています。



タンパク質なんかは分子量が万単位なので絶対無理ですけど、

ちょっとした脂質とかだと通れるようになるものもあります。


なので

肌バリアが正常でない状態の時は普段より多くの成分が肌に吸収されるというのは確かなのです。



「じゃあ化粧品の凄い成分も入れるようになるかも!?」

と期待してしまうのもわかります…。



しかしこれは当然かなり危険なことです。


そもそも化粧品の美容成分とか言われているものって、

実際には0.1%も入っていないことが殆どです。

じゃあ残りは一体何か?と言われると、

水を除けばあとは全部『化学物質』なんです。


エタノールやらのアルコールとか

界面活性剤とか、防腐剤とか香料とか、

酸化安定剤とかキレート剤とか…


そういう細胞の中には普通入っていないようなものが基本成分になっているので、

もし炎症やら裂傷がある場合にそこに化粧品を塗布するなら

そういう要らない化学物質がどんどん入っていくことになります。


いかに凄い細胞活性剤が入ってたとしても、

むしろそういう要らない成分の方が圧倒的に量は多いわけです…。

(むしろ凄い細胞活性剤ってタンパク質とかの場合が多いので、
とびきり吸収しにくく他の要らない成分ばっかり入っていっちゃいます)


それは肌にとっては当然負担になってしまいます。



だから化粧品の裏手には

『お肌の異常のある部分にはご使用をお控えください』

と書いてあるのです。

要らない成分が吸収されてもいいことは殆ど無いからです。




もちろん僕は「化学物質だから悪」とは言いません。


化粧品は皮膚の一番上の「角質層」というところを守るためのものなのです。

角質層はもうこれから代謝して剥がれ落ちるのみの死んだ細胞群です。

そこにであれば界面活性剤とか防腐剤とか入っていったとしても大きな影響にはなりません。


問題なのはそれより下の本当の生きた細胞のところにまで成分が入っていってしまうということ。


もしそんなことが本当に起こってしまったら、

肌の奥の細胞が破壊されて大変な事件になることだってあるのです…。
(カネボウの白斑事件はまさにそれです)






化粧品は肌にとっての『栄養分』ではありません。

肌の機能を補うものではありますが、それは肌の栄養として働いているからではなく、

あくまで化学成分の化学的な反応や機能によってそれを補っているのです。




化粧品は「化学物質」のかたまりなのです。

肌から入って嬉しいものでは決してありません。


どんな高級化粧品でも、それは変わらず同じことです。






まぁもしも化粧品を栄養分だったと仮定したとしても、
栄養分を吸収するのに常に肌バリアを壊してなきゃいけないというのであれば
全く本末転倒なんですけどね(^_^;)
肌を健康に保つために化粧品を使うのが普通なのに
美容成分を吸収するために肌を壊すなんてのは…苦笑





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