「プラチナ」や「金」を化粧品に入れる意味 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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画像引用→http://www.bentenn.jp/blog/akabane/detail/id11192.phpより


「プラチナ」「金」と言えば、基本的には上記のような宝飾品に用いられるイメージがあると思います。


なので化粧品で「プラチナ配合!」と言われると、

美容効果と言うよりは何となく高級感とかリッチ感を感じるだけの人も多いと思います。


そもそも「金属」がお肌に良いというイメージを持つのは中々難しいですからね。

特に金やプラチナはナトリウムやカリウムなどの必須ミネラルと異なり、

代表的な『重金属』ですからなんとなく危険なイメージもあるかもしれません。




例えば『水銀』や『鉛』、『カドミウム』などの成分は有害な重金属として悪名高いですね。

水銀やカドミウムはかの有名な四大公害病の原因になったことでも有名です。

また金属アレルギーというものがあるように、

金属を身につけるとアレルギーが発症してしまう人もいます。

なので重金属=体内に入ると危険という認識を持つ方も少なくないのではないでしょうか。



しかし実は『重金属は全部身体に悪い!』というのは大きな誤解です。

実際には重金属でも生命活動に微量だけ必要なものがありますし、

中にはどれだけ摂取してもほとんど害にならないものもあるのです。


『重金属=危険』というイメージは合成洗剤論争よろしく、

高度経済成長期に起こった一部の事件に引っ張られて消費者に植え付けられた半分誤ったイメージなのです。

あと金属アレルギーのイメージもあるかもしれませんね。





さてお話を少し戻しますが、

プラチナや金を化粧品に入れるのはどんな意味があるのか?

という話です。


単に『高級感』とかいう理由で入っているだけなら、

ぶっちゃけそんな成分は原価が上がるだけなので不必要です。

それでいて、もし金属アレルギーを引き起こしたり、

体内に入ったら公害とかを引き起こす可能性があったりするようであれば

こんな成分は化粧品には絶対入れるべきではありませんね。





しかしご安心頂きたいのですが、

プラチナや金などの貴金属は人体に対して非常に安全で、

かつ十分な有効効果を持っていることが分かっています。



まず金属がアレルギーの原因になる理由は

金属アレルギーの原因は『金属』じゃない!? 「金属イオン」を徹底解説!

こちらでも解説しているように、

金属が水などに溶けた際に発生してしまう『金属イオン』というものが、

皮膚などのタンパク質と反応してアレルゲンとなる物質を作ってしまうからです。

金属アレルギーのしくみ
画像引用→http://www.seiwakai.jp/allergie/index.html より



これはアレルギーの話だけでなく、

例えば水銀などの危険な重金属が人体に有害である理由でもあります。


これら体内に入ってイオン化してしまうような不安定な金属は、

体内のタンパク質や酵素などと反応して生体毒性のある物質に変化します。



水銀の場合は水銀の有機化合物である『メチル水銀』が、

生命活動に重要な酵素にくっついてその活動を阻害してしまうことで毒となりました。



その他ニッケル、コバルト、亜鉛、鉛、カドミウムなどなど、

イオンになりやすい不安定な重金属は、

体内に取り入れると変質して生体組織に悪影響を与えてしまうのです。





ですが金やプラチナや銀などの貴金属は、

非常に安定性が高くイオン化しない
ことで知られています。




そのためどんな環境に置かれてもその輝きを失わず、

半永久的にその美しさを保つ事ができます。


これらの貴金属が高価なのは、

その絶対量が少なくて貴重であること以上にその『恒久性』がずば抜けているからなのですね。



なのでプラチナや金・銀は、もし食べたとしても全く変質せずそのまんま体外に排出されます。

金箔をトッピングに用いたチョコなどがありますが、

あれらも金が全く無毒・無害であることが実証されているからに他なりません。



そして、

プラチナや金はその安定性が非常に高いため、

ほぼいかなる条件でも『酸化』を受けません。



酸化を受けないということは抗酸化力に非常に優れるということでもあります。



その作用から、

最近ではプラチナや金・銀などの貴金属を

極小さい微粒子(ナノコロイド)にして化粧品に配合するようになっています。


つまりこういった貴金属の名前が全成分表にあった場合、

その化粧品には優れた抗酸化作用が期待できるということになります。



また最近の研究では、

プラチナのコロイド粒子はその他の抗酸化剤の抗酸化力を引き上げる作用があることが明らかにされています。



これは白金の『触媒作用』という性質に由来する効果なのですが、
http://www.jsrae.or.jp/annai/yougo/113.html


還元性の抗酸化剤(ビタミン系・コエンザイムQ10など)とプラチナを併用すると、

その抗酸化活性を増加させることが出来るそうなのです。
http://ci.nii.ac.jp/naid/40015176099/

これは大変素晴らしい効能ですね。

まぁ白金の性質を考えれば当然といえば当然なのですが…(^_^;)




とは言えご存知のようにこれらの貴金属類は非常に高額です。

なので化粧品に配合できる量には限界があります。

http://www.cbims.net/doc/pdf/5_83.pdf

こちらの報告ではプラチナも金も配合量はppmレベルで、
(1ppm=0.0001%)

まぁ配合されてたとしてもかなり少量ということになりますね。


この状況を見れば、

貴金属の微粒子は安全性も高く確かに効果が期待出来る成分ではありますが、

これだけで完璧な抗酸化効果を発揮してくれるかというとそれは難しいと言えそうです。


望ましくは、トコフェロールやビタミンC誘導体、コエンザイムQ10などの

還元性抗酸化剤と併用されているものを選ぶと良いでしょう(^_^)



価格が法外に高額、ということでなければ、

ぜひ積極的に活用したい成分の一つですね!





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