栖吉川周辺の花鳥を更に | Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

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エルサルバドルに単身赴任中。
気候が良く日本より健康的な生活を送っています。
ドライブ旅行をぼちぼちしていますが、
この国で最も注意すべきは交通事故。
今や治安以上に大きなリスクです。

なおヘッダーは2020年に新潟県長岡市にて撮影。

ケニアの記事を2本挟んでその前の記事に、帰国して地元の春を愉しんだ旨を書きましたが、よく見るともっと色々な花や鳥を見つけることができます。どこにでも見るありきたりのものも多いですが、私なりに美を見つけてカメラに収めてみましたので、ご覧いただければありがたいです。前の記事と重複するものもあります。

なお多くの写真は4月16日に撮影、一部は翌17日の撮影です。気持ちのいい天気の週末でした。

 

 

 

まず花をお見せして、鳥は後の方にまとめます。最初の写真は前の記事でも最後にご紹介したツボスミレ。一花ですが繚乱(りょうらん)という言葉がふさわしい咲きぶりです。

 

 

 

 

このあたり、後のヘビイチゴまでは例の「水田雑草植物園」なる畦(あぜ)で見つけた花ですが、ツボスミレのほかにもヒメスミレが咲いていました。紫色がグッと濃いです。「菫色(すみれいろ)」と言えば、私はまさにこんな色を思い浮かべます。

 

 

これも前の記事に載せましたが、タネツケバナ。花が小さく、咲き乱れるというよりは、そこら中に生えまくっているので「雑草」と呼ばれる春の草の代表格ですが、一昨年に花の写真を色々と撮り始めてから徐々に出来上がってきた私の信念は、「どんな小花も接写してズームすれば美しく見える」です。

例えばこのタネツケバナなどどうでしょうか?

 

 

タネツケバナと花の色も大きさも同じくらいで、背丈も同じくらいなので、注意せずに通り過ぎると「何やら白い小花を付ける雑草がたくさん生えている」と十把一絡げにしか認識しないでしょうが、こちらは違う花、オランダミミナグサです。名前からしてお察しが付くかと思いますが、ウィキペディアによると、ヨーロッパ原産の外来種だそうです。在来種のミミナグサは「現在では山間部などに見られる」そうなので、水田雑草ならばほぼこの種に限られるでしょう。

 

 

こちらもヨーロッパ原産の外来種、しかも日本の侵略的外来種ワースト100に選定されているセイヨウタンポポ。花を支える「総苞片(そうほうへん)」が下に反り返っていることから区別が付くそうです。それを知って後で再び同じ場所に行って花の下を見てみたら、しっかりと反り返っていました。

翌日(4月17日)の夕方、悠久山に行く時にも途中の路傍でタンポポを見つけては幾つもの花の下を覗いてみましたが、ことごとく反り返っています。在来種のタンポポはどこに残っているのでしょうか……。

 

 

ケニアに行く前の今から2年前、まさに同じ時期に見たヘビイチゴの花を見つけました。この日(4月17日)に見たのはこの一輪のみ。今年は開花がやや遅いようです。

 

 

田の所有者である脇の民家のそばに、このような小花が可愛く咲いていました。タチイヌノフグリです。なるほどオオイヌノフグリと花の色も形も似ています。こちらもオオイヌノフグリと同様、外来種です。ただ、このように茎が立っています。

ウィキペディアには、「花が小さい上に、開花している時間が短いために目立たない」と書いてあります。確かに鮮やかに咲き乱れるオオイヌノフグリと違って目立ちません。

 

 

 

で、これがその咲き乱れるオオイヌノフグリ。こちらの方が目を愉しませてくれるでしょうが、ただ、タチイヌノフグリを見た後では、私としてはささやかにに咲く「タッちゃん」の方に心が惹(ひ)かれてきます。

私が園芸植物にはあまり興味がなく山野草に興味があるというのは、第一には自然に対する関心から来ていますが、美的感性としては、この「ささやかさ」から来ているのかもしれません。

 

 

 

 

ささやかと言えばこれ、キュウリグサの花も実に小さい。こうしてズームアップすると美しさの増す花でもあります。以前は気が付きませんでしたが、よく見ると今の時期、そこら中の路地で見かけます。以前の私と比べて、自然観察に対する意識が高くなり、道を歩く時の「見る眼」が変わったということなのでしょうね。

ところで、これに近い種であるワスレナグサの花は色も形も似ていますが、大きく、たくさん付いています。園芸植物として広がっていますよね。しかし上に書いたような理由で、私は「キュウちゃん」の方に心が惹かれるのです。

 

 

 

栖吉川の土手にはカキドオシもたくさん花を咲かせています。ヘビイチゴのところでリンクをはった記事にも載せています。これも2年前を思い起こさせる花です。

 

 

川沿いに立つサンライフ長岡の近くに、比較的大きな薄紅色の花が咲いていました。セイヨウノダイコンでした。画像検索をすると白い花の方がたくさん出て来ます。

 

 

花弁の写真の最後はゴウダソウ。またもやウィキペディアを引くと、和名の由来は「フランスから日本に本種の種子を持ち込んだ東京美術学校(現・東京芸術大学)教授の合田清」氏なのだそうで。属の学名である「ルナリア」で園芸植物として広がっているそうですから、これも近くの庭から飛び出してきたものかもしれません。

 

 

では、鳥に移ります。サンライフ長岡のそばに花畑がありますが、今の時期はただの荒地になっている、そこでキジが歩いていましたよ。写真を撮りつつ近づいても、頭の向きを変えるだけで、歩いている時は同じペースで歩き続け、立ち止まっている時はそこに立ち止まり続けます。

 

 

ほれ。

 

 

ほれ。

 

 

ほおれえ~。

この写真を撮ったのは4月16日。その翌日、このようにキジに接近して写真を撮ったとの記事を、私がフォローしている tj-adventure さんのブログに見つけました。今はキジを撮影しやすい時期なんでしょうか。

 

彼の記事を見て、「先を越された」と思いました。

それにしても、このキジ、まん丸に、プクプク太っていますねえ。食べたら美味しそうですが、ここのキジは大切に見守ってあげたいです(たぶん捕獲・狩猟禁止です)。食べるなら、然るべき場所で捕られた然るべきキジを。

 

 

盛り土の上で立ち止まって、「ケーーンッ」と一発。見通しの良い所に構えて縄張りを主張しているのでしょう。

 

 

別の場所でメスを見つけました。叢(くさむら)の中をサササッと走っていたので、大きさといい色といい、一瞬イタチか何かと思いました。実際、栖吉川でそのような動物を見たことがありますし。

 

 

 

コムクドリも栖吉川周辺でよく見かけます。

 

 

こちらはありきたりのムクドリですね。

 

 

最後も極めてありきたりのヒヨドリ

アフリカでは、ムクドリは一般に青く光っており美しいです。また最も一般的なヒヨドリであるサンショクヒヨドリは頭部は黒っぽいですが、胸から腹にかけては白、下腹部は黄と、少なくとも日本のに比べればカラフルです。

そういう鳥に見馴れてしまうと、どうも日本のムクドリ、ヒヨドリが汚らしく見えてしまって……。あの色の違いは何なんだと思ってしまいます。

世界の多くの鳥がどのような進化を遂げて、あれだけカラフルでバラエティに富んだ色になったのかは分かりませんが、それにしても、日本のムクドリ、ヒヨドリは、もう少しカラフルな色に進化してくれなかったものかと思ってしまいます。

カワセミほど派手でなくてもいいから。