2019年秋に実家の父と2人で行ったジョグジャカルタの旅行記の続きです。
シニアとの旅行という視点を交えながら書き進めています。
★これまでの分をまとめてみました★↓
【6】近くて遠いヘリンボーン配列/もう一度食べたいBaso tahu
【7】セキュリティエリア内もわりと充実のスカルノ・ハッタ国際空港
【9】とってものどかなホテル周辺/遺跡への無料シャトルサービス有り
【10】VISAかMASTERが安心/遺跡は日本語ガイドさんOK
【13】仏像だらけ!レリーフだらけ!あちこち黄ばんでいる理由とは?
【16】ホテルのクラシカルな魅力。ルーフトップバーでのアフタヌーンティー
【17】外国人観光客も国内旅行者もなPlataran Borobudur Heritage Hotelと、シグネチャーレストラン
【18】ホテルのオリジナルツアー仕立てでも、送迎だけでもOK。サンライズツアー
【21】シニアに断然おすすめ!サンライズツアーが快適・その2
【22】帰り道に迷うと早朝からお土産物売りさんに遭遇するという話
【25】プランバナン寺院群ほど近く。川沿いの素敵レストランでランチ♪
コピ・ルアックを飲んでみた!
遺跡観光を終え、次の宿泊ホテルへと向かう前に、「コピ・ルアック屋さん」に連れて行ってもらいました。
【コピ・ルアックとは】
ジャコウネコのフンの中に残った
未消化のコーヒー豆から作ったコーヒー
こうやって文章化すると、さすがに少々抵抗感を覚えないでもないですがコーヒー好きさんの間では希少価値の高い高級品として有名なようです。
絶対量が少なく貴重であるだけでなく、その香りの高さゆえにも珍重され、日本国内の喫茶店やホテルラウンジ辺りで飲むとなれば「1杯7,000円です」なんていうこともザラなんだとか
それだけにニセモノも多く出回っているようで、ガイドさん曰く「ここなら本物買えるから」と。
信用するかしないかは人それぞれですが、少なくとも私たちの場合、最悪の場合でも「試しに買ってみたコピ・ルアックが本物ではなかった」というだけの話。
それはそれで一つの思い出話になるかな〜と思ったので、案内してもらうことにしました。
ジャコウネコが食べるのは完熟したコーヒー豆の果肉の部分だけ。
消化されずに残った種子が、上の写真でズラリと広げられた粒々です。
手前のザルのコロコロとした塊になっているのは……まだジャコウネコのお腹から出たままの形だから
奥の白っぽいのが、バラしてよく洗浄した後の姿ということです。
色に多少の差があるのは……複数回洗浄する過程における色の変化だったかな?豆の種類だったかな?
記憶が定かではありません
そもそもどうしてジャコウネコのフンを拾い集めるような行為が始まったのかというと、、、
植民地時代の統治国オランダでよく飲まれるコーヒーの栽培に当たっていたのはもちろん現地の人たち。
ただ、「コーヒーを育てはしても、自分たちで飲んではダメ!」ときつく言い渡されていたそうです。
当時コーヒー豆は高価な品だっただけに、農園主は豆が盗まれるのを阻止するのにやっきだったのでしょうね。
だけど、焙煎時のかぐわしい香りだけ嗅いで、飲むのは禁止だなんてツラすぎますよね
そこで、なんとかして自分たちも飲んでみたいと思った現地の人たちが着目したのがジャコウネコのフンだったんです。
野生のジャコウネコは完熟したコーヒーの実を食べることがあり、そのフンの中にはコーヒー豆がそのまま残っているではないですか……!!!
これを拾い集めれば、コーヒーを飲める
で、しかもそれが普通のコーヒーより美味しかったという……
それが今ではコーヒー好きさん垂涎の超希少コーヒーとして珍重されているんですから、わからないものです。というか、ほとんど滑稽かも?
試飲させていただきましたが……
なにしろミルクたっぷりでないと飲めないという、コーヒー好きさんからしたら罰当たりでしかない私なので、本当に申し訳なかったのですが、美味しさとか一切わからなかった……。
ただ、よくあるコーヒーに比べて苦味をあまり感じないとは思いました。
ジョグジャカルタは銀細工でも有名
そうそう、触れ忘れていたのですが、実はこのチャーターツアーのはじめのほうで、銀細工のお店にも連れて行っていただきました。
(ツアーあるあるですが、行程にあらかじめ組み込まれているわけではなく、あくまで「希望すれば」なので、提案を受けても「行きたくないです」と言えば無理に連れていかれるようなことはもちろんありません)
ジョグジャカルタの伝統工芸だそうで、日本で留守番している母へのお土産を買いたいという父が乗り気だったので立ち寄ることに。
糸のように、いや、ほとんど髪の毛レベルで細い銀線を、職人技でクルクルと巻いたり曲げたりして作ります。
作業を見せてくださった職人さんはかなりお若い方でしたが、手さばきというか指さばきが見事で、相当鍛錬を積まれたのだろうと。
当時皇后陛下だった美智子様が訪れたときに献上されたものと同じデザインのブローチも並んでいました。
インドネシアの蘭の花と、日本の桜の花を組み合わせたデザインだそうで、大きいものから小さいものまで次から次へと出して見せてくださったところを見ると……
日本人観光客には真っ先に勧められる商品のようです。
が、母はパッキリとしたデザインを好むので、繊細な印象の美智子様デザインではなく、もっと全体的にくっきりとした蘭の花のデザインのブローチを買い求めました。
(せっかくの母へのお土産なのだから父が選べばいいのにと思うところですが、父は私に一任。これもまたよくある話ですよね、きっと)
作業風景や作品の写真が一切なくてごめんなさい
代わりに、現地買付品の販売ページを見つけたので貼っておきますね↓
「平和な街」は多くの顔を持つ街
車での移動中、ガイドさんからいろいろなお話を伺いました。
ジョグジャカルタという街の名前の由来は、「ヨグヤ(平和な)」+「カルタ(街)」。
本来はヨグヤカルタですが、綴りからジョグジャカルタと呼ばれることが多く、さらにジョグジャと略されることが一般的です。
てっきり「ジョグ」+「ジャカルタ」だとばかり思っていましたが、首都のジャカルタとは別の由来なのですねー!
また、日本人からしてみるとジョグジャカルタは遺跡のある観光都市のイメージですが、実は市内に100校もの大学のある学園都市!
(以前は150校あったのを統廃合してやっと100校にまで減ったとこのと)
そういえばジャカルタからジョグジャカルタへの移動の国内線で、隣の席の方がジョグジャカルタの大学で教えてるって話してた!(←おしゃべり好きな紳士でした)
観光都市であり、学園都市であり、前述の銀細工はじめ数々の伝統文化の根づく古い街でもあるジョグジャカルタ。
駆け足で観光するのはもったいないかもしれませんねー
次回に続きます。