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漫画制作しないメンバー

須々木です。


最近、この3年ほどのまとめ情報を一気に出してきました。

 

すでに何度も触れているとおり「超結果重視型システム」というやつですが、これは専ら「漫画制作」に関わるお話。

 

サークル始動以来、RWにおいて漫画制作はコンスタントに取り組まれてきましたが、特にこの3年ほどはその比率をより高くしていました。



「漫画制作メンバー」による振り返りは、すでにいくつも更新されている通りです。

 

一方で、逆に「漫画制作しないメンバー」からの視点で語るのもアリかな・・・という気がしてきたので、ちょっと書いておこうと思います。

 

「漫画制作しないメンバー」って何だよと思われるかもしれませんが、平たく言えば僕のことですね。。

 

活動メンバーで唯一、漫画を制作しないメンバー、須々木正です。

担当は「シナリオ、小説、3DCG、ウェブ制作、裏方全般」となっているよ。




RWはオリジナルオールジャンルのサークルなので、漫画制作に特化したサークルではありませんが、一方で、今後も漫画制作はそれなりに高いウェイトを占めることが予想されます。

 

そんな中、「漫画制作しないメンバー」はどんなふうな役回りを演じているのかというのは、意外と重要な話題かもしれません。

 

そして、今回は特に、「漫画制作しないメンバー」が、漫画制作に重きを置いてきた「超結果重視型システム」期間中にどんな感じだったのかというお話です。








◆それなりにツッコミはできたりする。

 

RWの漫画メンバー3人のうち、2人がヤングジャンプをメインターゲットとしてやっています。

 

すなわち、青年誌。

 

境界は以前より曖昧になっていると思いますが、それでも読者層を考えれば成人男性の感性というのはそれなりに重要でしょう。

 

しかし、漫画メンバーは3人とも女性なので、貴重な男性メンバーとしてこの点を補うことはある程度意味のあることかなと思っています。

 

個人の好みの差、感性の差と男女の違いをどの程度関連づけるべきかという問題はありますが、それでも漫画雑誌ではザックリとした傾向で差があります。

 

というわけで、一人だけ感じ方が違ったりする場合でも、そのことをしっかり伝える意識を持ってやっています。

 

まったく的外れのこともあるかもしれませんが、改善のきっかけになることもあるでしょう。

 

あと、一人だけ漫画を制作する人間ではないので、「漫画制作における常識」みたいなのは不足していると思いますが、だからこその視点というのもあると思っています。

 

そもそも、読者の多くは、漫画制作をする人ではないでしょうし。

 

漫画制作する人として当たり前と思う表現が、意外と伝わらない可能性もあるわけですが、そういうところを炙り出すために役に立てるところはあるだろうという感じです。

 

RWでは、「もらった意見を採用しないとなんか悪いな・・・」という空気は全力で打ち消して、「あくまで選択肢の一つ、アイデアの一つを提供しているに過ぎないので、最終的にしっかり自分で考えて判断せよ」(考えた上で採用しなくても、考えを深めることに貢献したと捉える)というのがかなり強調されています。

 

この前提があるからこそ、ある程度好き勝手に言うことができるというのもあります。

 

使えそうなアイデアが「実はそう思っていた」という形で埋もれることの損失が強く意識されているわけです。
 

というわけで、まとめれば「成人男性からの視点」「漫画を制作しない人からの視点」という希少性を前提としたツッコミという役回りですね。

 

他にも、持っている知識の系統が他メンバーとかなり違うので、その点からもいろいろ言えたりします。







◆普通に興味深いし勉強になる。

漫画制作を進め意見を交わしていく中で、単純に学ぶ点は多いです。

 

当然、シナリオを考えるという意味では、漫画も小説も共通点は多いはずです。

 

また、媒体の違いによる前提の違いもあるので、そういうことを知っていくのも面白いものです。

 

個人的には、シナリオを考えるのが好きなのであって、小説を書くのが好きなのかというと少々疑問という感じなので、むしろ視野を広げてくれる良い機会でした。

漫画メンバーが担当編集等から得てくる情報、漫画制作のノウハウなどは、聞いていて面白いし、やはり勉強になります。

 

漫画そのものは読者という形でずっと触れてきているわけですが、その裏にある理屈に触れるというのは、いろいろクリアに見通せる感覚があって良い感じです。

 

また、以前と比較して「ここは担当さんから突っ込まれるだろうな」みたいなところが見えてきた気がします(もちろん精度は怪しいが)。

 

どのラインまで詰める必要があるのか、どのレベルまでの読解力が求められるのか、みたいな基準が自分の中でしっくりくるようになったというか。

 

以前は「このくらいでOKなんじゃない?」と思っていたところも、「このくらいではOKじゃないな」と思えるようになってきました。

 

たぶん、これをとんでもなく極めると漫画編集者になるんでしょうね。
 

メンバーの漫画にコメントするときも、どうせならより質の高いコメントにしてあげたいので、こういう編集者っぽい視点を身につけることもプラスでしょう。


あと、メンバーと編集さんとのやり取りから、結局、創作でやっていくには「読解力」だなと改めて強く感じました。

 

特に、複数人が関わって創作する場合、天才でない限りは読解力がモノを言うのだろうと。

 

作品の読解力、会話の読解力、身の回りの出来事への読解力。

 

RWでやってきて感じてはいましたが、シナリオ系と言わず、全媒体で言えることだなと。

 

どれだけ技術が凄くても、読解力が大前提。







◆とりあえず裏方を。

単純に裏方的役割の比重を以前より高くした部分もあります。

 

漫画メンバー3人には、より自分の漫画に集中してもらう必要があったので、その他の部分は可能な限りカバーする方向でやっていました。

個人的には、「RWというサークルそのもの」をつくること自体楽しめるので、これはこれであり。

そもそも、漫画メンバー3人の出世はプラスでしかないし、効率的にRWとしての手札を増やす道でもあります。

「何かしら面白ことには繋がっていくだろう」という感じで、いろいろサポートを心がけました。

 

うまいこといったら、おこぼれ頂戴なという気持ち。








◆3DCGでより直接的なサポートも。

段階的に、3DCGによるサポートの模索も始めました。

 

以前から、ノベルゲームや動画では3DCGを活用していましたが、漫画に関してはあまりやっていなかったので、ついに手を出しました。

 

はじめは「漫画制作で3DCGがどの程度使えるかちょっと試してみようか」という感じでしたが、思った以上に活用できそうだなと。

 

というわけで、できるところからいくつか活用しています。

 

なお、漫画制作に活用される前提の3DCGなので、僕の方からは表に出していません。

(分かりにくいかもしれませんが、一応、こんな感じ。注文を受けて3DCG作ってプレゼント。あくまで活用例の一つですが)

 

個人的には、「3DCGを極めてやろう!」みたいな強い思い入れがあるわけではありませんが、有用性は強く感じています。

 

とりあえず、サークルとしてノウハウを蓄積していって、今後、3DCGのメンバーが加入したりしたら、この役割はある程度押し付けてしまおうかなという感じです。







というわけで、意外といろいろできるし、いろいろ楽しめるんだという話でした。






sho

映画『HOKUSAI』を見て来ました!

 湿気と気温が上がって来て今年の夏の暑さはどうなるんだろうと梅雨明け前から早くも怯えている米原です。

 

 先日、映画『HOKUSAI』を見に行きました!葛飾北斎の生涯を描いた作品。制作が発表された頃からかなり気になっていたので見られて嬉しい。北斎の映画と聞いて楽しみにはしていましたが、期待しすぎた所為で「イメージと違う!」とか自分が言い出すのが怖かったので、あまり前情報を仕入れずに見に行きました。公開している劇場はあまり多くないので見に行く時は調べて行った方が良いと思います。

 

 ネットやテレビで流れて来るCMから受ける印象は、現代の技術を使ったり色んな人が見やすいようにエンタメ寄りの作風になっているのかな?と思っていました。しかし、実際に映画を見てみたら結構繊細で渋めの物語と映像になっていて、大変自分好みの塩梅に仕上がっていて驚きました。あまりに侘び寂びが効きすぎていると理解が難しい領域になってしまいますし、かといってエンタメに寄りすぎるのはなんか違う…、みたいな我儘な人間なんですが、今作の雰囲気はすごく肌に合った。映像の雰囲気も渋めで好きでしたねぇ。少し彩度も明度も暗めになっていて全体的に青みがかかっているようで、日本の湿気や水気が感じられるような気がして異様に好きでした。作品全体でも「青」色の描き方はかなりこだわっていたように感じました。

 

 北斎は若い頃の記録が殆どなく、青年期の大半は創作だったそうですが個人的には面白かったです。歌麿や写楽も出て来るのはテンション上がりましたね。写楽も謎が多い絵師なのでどんなキャラで来るか?と思っていましたが、青年北斎のキャラと対になる立ち位置のキャラにしつつ物語や北斎の人生と絡めていったのは面白かったです。北斎の娘で助手、自分も絵を描いていたお栄(葛飾応為)もいたのにはテンション上がりました。ソシャゲのFGOでも有名ですね。北斎の娘で絵師っていうのが史実なの熱い。

 浮世絵を刷る工程も映像化されていて「浮世絵ってそうやって量産するのか!」って個人的にめちゃくちゃテンション上がりました。版画にして刷るのは知っていたんですが、どうやって元の絵から版画におこすのかは知らなかったので、簡単にですが工程を映像で見れたのは嬉し楽しでした。

 

 あと、やっぱりすごかったのは晩年北斎役の田中泯さんの演技。泯さんの存在感があるだけで作品の重みがズッシリとなる感じ、最高に渋くてカッコよかった。映画見に来て良かったー!ってなりました。はい。

 

 見終わった後、「あぁ~絵描きたい~!」て気持ちになりました。先月浮世絵展に行ったばかりだったこともあり、タイミング的にも最高でした。浮世絵展で買った図録眺めながら、改めて技術の高さを感じて浸っておりました。私も生涯なにかしら絵を描いて創作して行きたいですね。

 

 日当たりが良い部屋に引っ越したので夏になる前から既に暑さでバテてる感じがありますが、病院はコロナでいっぱいいっぱいでしょうし熱中症にだけはならないように今年は冷房の出し惜しみはせずに行きたいと思います。それではまた。

 

noz

「超結果重視型システム」終了のお知らせ

須々木です。

 

 

先日のお知らせブログにてすでに告知していたとおり「超結果重視型システム」の情報をまとめたページを公開しました。

(6月7日と22日の2回更新)

 

「超結果重視型システム」導入の経緯、その後の経過、システム終了にあたっての振り返りなどをまとめています。

 

出せるだけ出すという方針でページをつくっているので情報量は多めですが、興味のある方は是非ご覧ください

 

本日の更新では、「システム終了」ページに以下の項目が追加されました。

  • 各漫画メンバーによる総括。
  • 4人で振り返り対談。
  • 今後に向けて。

 

あわせて、各漫画メンバーによる振り返りブログも公開されています。

 

超結果重視型システム総括 ~合理性と泥臭さを知る3年間~ (by 遊木)

 

 

 

2018年4月よりスタートした「超結果重視型システム」は、これにて終了となります。

 

別のところでも触れられていますが、あくまでRandom Walkとしての一貫した指針に基づいて展開していたものなので、「終了」というよりは「次のステップへ」という感じです。

 

というわけで、引き続き応援よろしくお願いします!

 

 

 

 

 

 

 

 

sho

 

 

 

超結果重視型システム総括 ~合理性と泥臭さを知る3年間~

どうも遊木です。

先日告知された通り、2018年4月より開始した「超結果重視型システム」が今月で終了となります。そもそも「超結果重視型システム」って何?という方はこちらからどうぞ。

 

企画の終了ということで、ざっくりとですがこの3年の振り返りと反省のまとめをしました。ぜひ特設サイトの内容と合わせてご覧ください。

 

そもそも「超結果重視型システム」は“わかりやすい結果を求める”というメンバー共通の目的がありましたが、私の場合はさらに、より細かく「“すべて”の制作物に何かしらの成果を“必ず”求める」と掲げていました。

というのも、漫画は読み切りひとつ作るのにも、かなりの時間と労力を要するからです。そして!私は!筆が遅い!だからまぁ、言い方はアレですが「無駄打ちはしないぞ」という感じですね。

これに関しては、制作した作品数は少ないながらも100%の達成率でした。一作一作、目標と学ぶことを事前に決め、丁寧に熱を込めて制作できたと思います。

「超結果重視型システム」の肝は、単純に作品を完成させるだけでなく「外部から見ても明確な成果を得る」という点です。一応、大手出版社の漫画賞複数獲得、デビュー確約までは出せたので、及第点と言っても良いかなぁと。ただ、3年で連載開始、確約までもって行けなかったのは反省です。現状は60/100点ぐらいのイメージですかね。

サークル全体については、成果が皆無のメンバーがいなかったことが、気持ちの面で非常にプラスになりました。「誰か一人が頑張っている」ではなく、「RWが頑張っている」と思ってもらうには、ある程度足並み揃った結果が求められますが、これは口で言うほど簡単なことではありません。各自の頑張りと、サークルをいかに有効活用するかメンバーが真剣に考え、実行することが求められます。

と言っても、全員の足並みが必ずしも揃っている必要はないと思っています。現状でも揃っているとは言えませんし。でも、だからこそ今後も互いに様々な角度から刺激し合えることがあるでしょう。

また、この期間を経て、サークルメンバーから得られる助力が、自分の制作に与える影響も可視化されてきたと思います。単純に費やす時間、意見の貰い方、直接助けになる技術など、今後も活動していく中で自覚しておくべきものを掴んできたと感じました。

当然、改善点や反省点はいくつもありますが、得られた成果は一端素直に受け止め、さらなるレベルアップのための推進力にしたいと思います。

 

また、各自が担当編集を得て、そのやり取りから「商業独自の感性」「担当編集がいるからこそ得られた情報」というものも無数にありました。これらは、今後のサークル活動において非常に有益なものであり、サークル内でしっかりと共有、蓄積していきます。RWが掲げている「商業創作と同人創作の共生」という点においても、同人と商業の違いを判断し、それぞれの特性を理解する大切な材料となるでしょう。

担当さんとのやり取りで、個人的に一番大きな成果だと思うのが「商業的感性」を得られたことです。「読みやすさ」「面白さ」に対する見識が広がったというか。現場の人から「どこまで拘ると、どのくらい伝わるのか」という情報が提示されるのは非常に助かるし、モチベーションの向上にもつながりました。

 

最後に反省点とざっくり分析です。

まず前述の通り、この3年間で「連載権確約」を得られなかったのは大きな反省点です。この結果に大きく関係あるのは、やはりスピード感かなぁと思いました。個人としてもサークルとしてもまだまだ改善の余地がある分野です。

スピード感をアップするにはどうすれば良いか。「技術力の底上げ」がシンプルに繋がるとは思いますが、これは自覚したからと簡単に出来るものではないでしょう。地道な努力や、制作ツールへの理解度をあげて徐々に改善していくしかないのかなぁと。

一方、「判断力のスピード」はある程度ルールを作ることで今より上げられると感じました。例えばネーム制作なら、「〇日の段階で〇〇なら〇〇する」と言ったように、あらかじめ自分で判断のルールを作ることで制作スピードが改善されるかなと。一応、以前からこのルールを意識してはいるのですが、今後はさらに細かい縛りを決めて、自分なりのノウハウを確立していきたいと思います。

また合理性に関してですが、当然様々な面で改善の余地があると思います。例えば、私はパース取り、デッサンなどの作業が好きではありません。デッサンが好きな人を私はマジで尊敬する。

好きではない作業は、可能な限り圧縮したいと考えるのが普通です。そして、圧縮して成立する方法があるのならそれは合理化と言えるでしょう。

「ぶっちゃけ楽しくない作業は、恐れずどんどん省こう」

「省くための方法を考えよう」

3年間で、この思考が生まれたのは自分的に大きな変化です。現在は様々な便利ツール、素材が沢山あります。積極的に情報を集めて、これらを出来る限り活用していきたい。その方がストレスの軽減や作業のスピードアップにつながるし、何より効率的ですよね。

ただ一方で、現状に必要なのは「合理的な思考、システムを考えた上で泥臭さく創ること」な気もしています。自分のモチベーションや気分を合理的に分析することは重要だし、作業工程でも合理化できる箇所はするべきでしょう。しかしそれが、「=合理的な創作活動」である必要はないのかな、と。

自分が“作業”と捉える箇所はシステマティックに、“創作”と捉える箇所は泥臭く、そのバランスが大切なのかなと思いました。

 

 「超結果重視型システム」はこれにて終了となりますが、自分たちが目指すものが変わるわけではありません。引き続き、目標に向かって邁進します。

この3年間で取り組んできたことは、その多くが私たちの“日常”になりました。今後は、身につけた“日常”を土台に、RWらしさも忘れず、より大きな目標に到達するべく、目の前の課題に取り組んでいきたいと思います。

 

引き続きRWをよろしくお願いします!

 

 

 

aki

超結果重視型システム総括 ~試行錯誤の3年間~

 こんにちは、米原です。今回は真面目な企画振り返り記事となっております。

 

 「超結果重視型システム」が今月でひと区切りとなりました。超結果重視型システムに関しての詳しい内容は特設ページや他メンバーのブログと合わせて読んで頂けると嬉しいです。

この度の企画終了に伴い、ミーティングでも3年間の振り返りや反省を行いました。そして今回、個人の振り返り・反省・感想をブログでも書いていきたいと思います。

 

 今回の企画では、分かりやすく「成果を求めよう!成果を上げよう!」という目標に向かって進み始めました。この企画が始まる前から、同人と商業では重要視する点や、読者にどう伝えるかの視点や技術が違うと分かっていたつもりでしたが、ではどこがどう違うのか?読者を意識するというのはどういうことなのか?ということは分かっていなかったように思います。活動の中で担当編集者さんとの繋がりができ、やり取りを進めていった過程でようやく実感し理解しはじめたと感じます。自分が出した物に対し、担当さんから返ってくる反応からじゃないと掴めなかった点も多かったと感じます。それ故に、迷走したり悩んだりする時期も長かったのですが、それらも自分の糧にできたと思います。

 

 担当さんとの繋がりを得たことで、アシスタント業もスタートしました。実際にプロの仕事や作業の流れに触れ、デジタルの作画技術も向上しスキルアップに繋がる貴重な体験です。日々悩みながら揉まれながら少しずつ成長を感じられるのも嬉しいです。

 

 しかし、自分の作品作りに関してはまだ、「苦しさの先に嬉しさを感じる」という段階まで行けなかったのは悔しかったです。制作中に選択肢が多いと気が散り、迷いが出て優柔不断になることが多く、まだまだ自分の中で作品制作の流れや感覚が確立するまでは苦しみは続きそうです。漫画組の中では一番成果が上げられず遅れを取っていますし、現在もメンバーの助けを借りつつなんとか進んでいる状況ですが、他漫画組に追いつけ追い越せで頑張っていきたいと思います。

 

 そんな中でも、作品がひとつ佳作受賞を頂けたことで「3年かけてもなんの成果も得られませんでしたー!」とはならずに本当に良かったと思います。掲げていた商業デビューや連載権取得の目標達成にはまだ至っておりませんが、これから先もひとつずつ目標達成を繰り返し前へ前へと進み続けていきたいと思います。

 

 この企画を開始し3年間、他メンバーとの意見交換や、進捗報告、現状報告等もすごく刺激になりました。先ほども書きましたが、ひとりで悩み続けるよりも、誰かに聞いて返ってきた反応から見えてくることが大変多かったと感じます。本来、担当さんと打ち合わせをしたり漫画賞に応募したり、作品をウェブ等で公開するまでは反応を貰えないものですが、この辺りはサークルとしての強みを改めて感じられました。すごく個人的な事情ですが、自分の生活拠点も横浜に移したので、サークルをより有効に活用できるようになりました。この現状を上手く活用し、もっと創作スピードと効率をあげていきたいです。

 

個人的な反省としては、当初から掲げていた商業デビューと作品掲載・連載権取得までは至れなかったこと。そして、漫画賞取得などの「分かりやすい成果」もメンバーの中で一番少なかったことです。成果はゼロではなかったものの、他メンバーと比べると今回のプロジェクト中に完成させた作品数と投稿・発表した作品数が少なかったことも、差が出た要因だったと思います。これは、作業スピードと作業の効率化が足りていないということだと思います。期間中、ボツや保留になるネタも多く、無駄になってしまう作業とネタの多さも問題でした。なにが次の作品に繋がるネタになるかは予測できませんが、本当に商業と読者を意識した作品作りが頭にあれば、ここまでネタ倉庫行きになるネタに時間を割くことはないのでは?と活動を振り返っていて思いました。なので、これからはネタ出しとネタの切り捨ての過程をスピードアップし作品を作っていくことが求められます。それには作業の優先順位を決めるためのタスク分解と管理の改善が必要だと感じたので、この技術習得にも努めていきたいと思います。

 

 以前より私には「作品が全体的に無難にまとまってしまう」という問題点がありました。それを受け「自分の作風や武器を理解し伸ばし活用していく」ということを前提として作品を作るようにしていました。

 しかし、今までの様に「私はこういう作品を書きたい!」という気持ちに重きを置いて制作を進めてしまうと、商業用に頭とネタを切り替えて整理するのに時間がかかってしまうと感じたので、私の場合はもっと客観的でドライな視点から商業を念頭に置き、そこから「自分ならどんな工夫やアレンジを加えてオリジナリティと面白さを出していくか」と考えた方が良い気がしています。商業デビューから短編掲載経験を積むまでは、勉強のつもりで挑んでいこうと思います。

 今までやってきた「最初は好きのアクセルを全開にしつつ後で冷静にまとめていく」というノウハウも忘れずに、商業視点やスピード感を考慮しつつ最適なバランスを模索しながら創作していきたいと思います。

 

 この3年間は、RWらしい活動は抑えられた期間でしたが、その分「10周年動画企画」では今までの活動を振り返る時間を多く取りつつ、かつRWらしい内容の動画作品が公開されました。そして、この3年間で培ったパワーは今後の活動で発揮されていく、…予定なので、これからのRWの活動もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 とりあえず、私はふたりのメンバーに追いつき追い越すべく今回の経験や反省を活かし作品作りを頑張りたいと思います。あと連載開始した霧島さんの漫画も読んでください! それでは失礼いたします。

 

noz