映画『HOKUSAI』を見て来ました!
湿気と気温が上がって来て今年の夏の暑さはどうなるんだろうと梅雨明け前から早くも怯えている米原です。
先日、映画『HOKUSAI』を見に行きました!葛飾北斎の生涯を描いた作品。制作が発表された頃からかなり気になっていたので見られて嬉しい。北斎の映画と聞いて楽しみにはしていましたが、期待しすぎた所為で「イメージと違う!」とか自分が言い出すのが怖かったので、あまり前情報を仕入れずに見に行きました。公開している劇場はあまり多くないので見に行く時は調べて行った方が良いと思います。
ネットやテレビで流れて来るCMから受ける印象は、現代の技術を使ったり色んな人が見やすいようにエンタメ寄りの作風になっているのかな?と思っていました。しかし、実際に映画を見てみたら結構繊細で渋めの物語と映像になっていて、大変自分好みの塩梅に仕上がっていて驚きました。あまりに侘び寂びが効きすぎていると理解が難しい領域になってしまいますし、かといってエンタメに寄りすぎるのはなんか違う…、みたいな我儘な人間なんですが、今作の雰囲気はすごく肌に合った。映像の雰囲気も渋めで好きでしたねぇ。少し彩度も明度も暗めになっていて全体的に青みがかかっているようで、日本の湿気や水気が感じられるような気がして異様に好きでした。作品全体でも「青」色の描き方はかなりこだわっていたように感じました。
北斎は若い頃の記録が殆どなく、青年期の大半は創作だったそうですが個人的には面白かったです。歌麿や写楽も出て来るのはテンション上がりましたね。写楽も謎が多い絵師なのでどんなキャラで来るか?と思っていましたが、青年北斎のキャラと対になる立ち位置のキャラにしつつ物語や北斎の人生と絡めていったのは面白かったです。北斎の娘で助手、自分も絵を描いていたお栄(葛飾応為)もいたのにはテンション上がりました。ソシャゲのFGOでも有名ですね。北斎の娘で絵師っていうのが史実なの熱い。
浮世絵を刷る工程も映像化されていて「浮世絵ってそうやって量産するのか!」って個人的にめちゃくちゃテンション上がりました。版画にして刷るのは知っていたんですが、どうやって元の絵から版画におこすのかは知らなかったので、簡単にですが工程を映像で見れたのは嬉し楽しでした。
あと、やっぱりすごかったのは晩年北斎役の田中泯さんの演技。泯さんの存在感があるだけで作品の重みがズッシリとなる感じ、最高に渋くてカッコよかった。映画見に来て良かったー!ってなりました。はい。
見終わった後、「あぁ~絵描きたい~!」て気持ちになりました。先月浮世絵展に行ったばかりだったこともあり、タイミング的にも最高でした。浮世絵展で買った図録眺めながら、改めて技術の高さを感じて浸っておりました。私も生涯なにかしら絵を描いて創作して行きたいですね。
日当たりが良い部屋に引っ越したので夏になる前から既に暑さでバテてる感じがありますが、病院はコロナでいっぱいいっぱいでしょうし熱中症にだけはならないように今年は冷房の出し惜しみはせずに行きたいと思います。それではまた。
noz