概要

浄化槽法では、浄化槽の保守点検業者(都道府県・政令市の条例に基づく登録を受ける)は、浄化槽管理士の国家資格を有する者をその業務に従事させなければならないとされています。浄化槽管理士の資格は環境大臣の行う国家試験に合格するか、または環境大臣の指定する指定講習機関が行う浄化槽の保守点検に関して必要な知識及び技能に関する講習の課程を修了することで資格を取得できます。

受講資格:学歴、実務経験等の資格要件はありません

受験料:【国家試験】20,200円(非課税)【講習】129,700円(講習教科目一部免除者は120,200円)

講習期間:13日間(80時間)

修了考査:マークシート方式/40問(120分)

合格基準:満点の65%以上 26問以上/40問中

合格率:【国家試験 20.8%】【講習 修了考査 80~90%程度】 ※令和元年度

合格発表:試験終了後約1か月程度

 

場所は都営地下鉄新宿線「菊川駅」より徒歩5分 日本環境整備教育センターでした。

試験方式

最終日(13日目)にカリキュラム①から⑦までの全教科目にわたって考査が行われます。考査時間は2時間です。なお、受講一部免除を選択された方であっても考査についての免除はありません。 
○ 修了考査(四者択一式40問/120分)<9:30~11:30>
※試験では、四則計算のみができる電卓の使用は認めますが、関数電卓の使用は禁止します。

・合格基準:満点の65パーセントで合格となります。

・再試験は5回まで受験可能です。

カリキュラム

講習時間 80時間(13日間)

① 浄化槽概論(8時間)
② 浄化槽行政(2時間)
③ 浄化槽の構造及び機能(22時間)
④ 浄化槽工事概論(4時間)

⑤ 浄化槽の点検、調整及び修理(30時間)
⑥ 水質管理(10時間)
⑦ 浄化槽の清掃概論(2時間)

⑧ 修了考査(2時間)

 

浄化槽とは、主に下水道が整備されていない地域での生活排水処理の目的で設置される汚水処理を行う装置一式を示しているものです。浄化槽を設置すると法令に則った管理が必要とされ、その管理を行える国家資格として浄化槽管理士が規定されています。この資格を取得する方法には国家資格の試験を受験する方法と、国が指定する講習機関で講習を修了する方法の2通りがあります。試験で取得する場合は試験日が年1回ですが、講習で取得する場合は13日間(計80時間)の講習を連続で受講する必要がありますので、試験と講習、共に時間にゆとりを持った準備が必要となります。

 

東京会場の受講者数は140人でした。

感想

浄化槽管理士講習は未経験者を対象にしたもので、講習の期間も長く期間中に勉強する時間も十分あるため、まじめに受講しておけば問題ありません。浄化槽管理士講習がすべて終了した後に、修了考査が行われ、40問の問題のうち、65%以上の得点が取れれば合格となります。万一、不合格でも、3年以内に再試験を5回まで受けることができます。講義では、講師の方が重要なポイント、覚えるべきところや語句などを指摘してくれますので、1日の講義が終了した時や、休憩時などに重要点を整理するようにし、覚えるべきことをはっきりさせるようにしておきましょう。浄化槽管理士は下水道が整備されていない地域では必須の人材です。また、定期的な保守点検が法令で義務付けられている為、ニーズが途絶える事はありません。あなたも、人にも地球にもやさしい浄化槽の保守点検ができる、専門的な知識を持った浄化槽管理士を目指してみてはいかがでしょうか。