●概要
ブロック塀診断士とは、地震の際、倒壊の恐れがある塀の判断をすることができる、「社団法人日本建築ブロック・エクステリア工事業協会」が定める資格のことです。本資格は、1995年10月に制定された、「建築物の耐震改修の促進に関する法律」を受け、1998年4月に、既存のブロック塀の性能評価が行える資格を認定することとなりました。
受講資格:建築コンクリートブロック工事士など
受講料:41,800円(テキスト料込・税込)+資格登録料8,800円(税込)=50,600円
講習時間:9:30~16:00(12:00~12:50/昼食休憩)
試験時間:16:00~17:00
資格有効期限:5年ごとに更新登録が義務付けられています
受講資格の1つである建築コンクリートブロック工事士とは 建築コンクリートブロック工事の施工に関し、材料・構造・施工・原価管理全般を含めた専門的知識と技術を身につけ、安全な設計管理、施工管理を行う専門技術者です。
●カリキュラム
準備、受付<9時10分~9時30分>
【講習1】はじめに、ブロック塀診断士制度、建築基準法等<9時30分~10時10分>
【講習2】コンクリートブロック塀設計基準、JIS、JASS等<10時20分~11時00分>
【講習3】ブロック塀の経年劣化、地震被害、診断に向けて<11時10分~11時45分>
昼食・休憩<12時00分~12時50分>
【講習4】簡易診断、精密診断1<13時00分~13時40分>
【講習5】精密診断2<13時50分~14時30分>
【講習6】精密診断3、報告書作成、耐震改修促進法等<14時40分~15時30分>
【休憩】確認試験の受験上の注意<15時30分~16時00分>
【確認試験】確認試験(20問)<16時00分~17時00分>
ブロック診断士の仕事内容は、環境保持と地域の安全のためにブロック塀の危険箇所を調査し、地震などにおける災害を防止することです。設置後、年数が経過したブロック塀は、内部の鉄筋の錆やセメントの劣化が進んでいることが多く強度が落ちていることがあります。その結果、建築基準法に定められた強度を満たせないブロック塀が多くなるため、最悪の場合、倒壊などが原因で、事故に発展することもあります。したがって、そのような事故を未然に防ぐため、一定の基準を満たしたブロック塀かどうかをブロック塀診断士が調査しています。本講習はブロック塀の診断診断における基礎知識と技術を身につけ、簡易診断法や危険度判定基準を用いた診断方法の実施と調査票の診断票の作成方法を学ぶ講習・試験です。
●試験方式
○ブロック塀等における、設計・施工において専門技術者が通常有すべき知識と技術の程度を基準とします。
・四肢択一式20問/60分<16時00分~17時00分>
・テキスト参照可
・合否発表は約3週間後、協会ホームページに合格者の受講・受験番号が掲載されます。
●感想
建ててから20年以上経過したブロック塀は、表面は何ともなくても中の鉄筋が錆びたり、セメントが劣化して強度に不足が出てきます。ブロック塀のひび割れ・傾き・鉄筋のむき出し・腐食等、よく見るとブロック塀からいろいろな危険信号を発しています。こんな症状があると、震災時に転倒や倒壊の恐れがあり、人が死傷したり、救急活動・物資供給の妨げになります。専門家に相談の上、早めの対策をしましょう。ブロック塀診断士とは、既設ブロック塀の診断業務を行ったり、ブロック塀の危険個所の調査を行い地震等における災害防止の役割を担う者です。地震大国の日本においては、以前から地震の影響によってブロック塀が倒壊する危険性があると指摘されてきました。日本には、至る所にブロック塀があります。民法上ではブロック塀の倒壊による被害は所有者に賠償責任が課されることもあり、ますます需要が高まっているブロック塀の診断。あなたも本講習で、既存のブロック塀の性能評価が行えるブロック塀診断士を目指してみてはいかがでしょうか。