●概要
2026年1月から、工作物の石綿有無の事前調査についても有資格者による調査が義務付けられます。本講習は、炉設備、電気設備、配管及び貯蔵設備の解体又は改修の作業における、石綿等の使用の有無の事前調査で必要となる資格です。私は(公社)神奈川労務安全衛生協会のBコースにお世話になりました。
受講資格:受験資格を得るためには複数のルートがあります
受講料:39,720円+テキスト代:6,160円=45,880円(税込み)
受講形式:①講義11時間<2日間> ②筆記試験
受講免除:「石綿作業主任者」or「建築物石綿含有建材調査者」は講義科目の受講を免除可能
場所はJR関内駅より徒歩7分 ヤマオサビル2階でした。
●カリキュラム
■第一日目 座学講習
9:20~9:25 オリエンテーション
9:25~10:25 工作物石綿事前調査に関する基礎知識1
10:35~11:35 工作物石綿事前調査に関する基礎知識1
12:20~16:10 石綿使用に関わる工作物図面調査
■第二日目 座学講習
9:20~14:25 現場調査の実際と留意点
14:35~15:35 工作物石綿事前調査報告書の作成
■修了考査(筆記試験)
15:45~17:15 マークシート方式試験(90 分)
本講習は、2日間の座学を通じ、関係法令や石綿の関連疾患とリスク、工作物に関する知識と、通常の使用状態における工作物の石綿含有建材に関する調査に加え、解体作業等においての事前調査にも対応した知識を学ぶ内容となっています。修了考査の「筆記試験」は、マークシート方式で4択問題の40問です。試験時間は1時間半で、6割(24/40問)以上が合格基準となります。講習を受け、講義内容をしっかり把握していれば、合格は十分に可能です。重要なポイントにはマーカーを引くなどして復習し、講習で講師が強調した部分を中心に学習するとよいでしょう。
『工作物石綿事前調査』は、『工作物』に対して調査を行いますが、『建築物』に対しては、『建築物石綿含有建材調査者講習』を修了している調査者が行います。そこで調査対象物が『工作物』なのか『建築物』なのか判断しかねる場面があります。厚生労働省では、そのような場合を想定し両方の資格を取得することを推奨してます。
●感想
アスベストは、1970年代まで安価な保温・断熱材として建築物だけでなく工作物にも使われてきました。工作物とは、配管設備や焼却設備・貯蔵設備・発電設備などの設備が該当します。このような工作物は、改修や解体の前に石綿の有無について調査する義務は課せられていますが、これまで調査を行う者については特に資格を求められていませんでした。しかし、この度法律が改正され、2026年1月1日より工作物を改修・解体を行う際、アスベストが含まれているかどうか工作物石綿事前調査者による事前調査が義務づけられます。石綿に関する資格の取得を検討されている方は、受講されてみてはいかがでしょうか。