思いやり予算で初の空白
読売は3月28日に「「思いやり予算」初の空白、協定期限切れ米軍訓練移転先送り」を掲出。
記事は、衆院外務委員会が28日の理事懇談会で、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)に関する特別協定の承認案件を、来月2日に採決することで合意したと報じる。現協定は今月末で期限切れとなるため、新協定が成立するまで予算を執行できない空白期間が生じるが、昭和53年の「思いやり予算」制度のスタート以来、空白が生じるのは初めてとか。民主党などは、予算の無駄遣いなどを問題にし、徹底審議を要求しており、税制関連法案をめぐる与野党対立も審議の遅れにつながったと記事は評する。憲法の規定により、協定(条約)の承認案件は、衆院の可決から30日で自然承認となるため、参院での審議が長引いても、5月上旬には発効する見通しと記事は伝える。しかし、協定の空白期間中、米軍基地で働く労働者の給与や光熱水料、戦闘機の訓練移転に関する費用などは、米側が負担することになり、日米両政府は、米軍の訓練の沖縄から日本本土への移転について、5月以降へ先送りするなどの調整を始めていると記事は伝える。
20年度予算が衆議院の優越で成立
日経は3月28日に「08年度予算が成立・参院では否決、衆院可決を優先」を掲出。
記事は、国会が28日、衆参両院の本会議を開き、20年度予算が成立したと報じる。同日午後の参院本会議は野党の反対多数で否決したが、同日夜の衆院本会議で河野洋平議長が憲法60条に基づき、予算に関する衆院議決の優先を宣告したとのこと。年度内成立は10年連続だが、与野党の対立で税制関連法案や赤字国債発行のための特例公債法案などが成立しておらず、歳入の裏付けを欠いた異例の予算となると記事は評する。国会は参院での予算案否決を受け、衆参両院の代表者で構成する両院協議会を開催したが、不調に終わり、2月29日の衆院での予算案可決が優先されたとの由。当初予算案に関する両院協議会の開催は1999年以来9年ぶりで、戦後6回目となる。憲法の規定により、予算は参院送付から30日後の3月29日に自然成立する日程となっていたが、与野党は「採決できなければ参院の存在意義にかかわる」として自然成立を回避したと記事は伝える。
年金運用は21年度から財投を完全に離れる
毎日jpは3月28日に「<年金積立金>運用総額は約130兆円…08年度」〔吉田啓志〕を掲出。
記事は、厚生労働省の年金積立金管理運用独立行政法人が28日、年金積立金の20年度当初の市場運用資産の構成割合を▽国内債券67%▽国内株式11%▽外国債券8%▽外国株式9%▽短期資産5%、とすることを決めたと報じる。新規投入額は9.5兆円で、運用総額は約130兆円となる見通しとのこと。年金積立金は市場投入分と国の財政融資資金への預託金で運用されているが、預託金は20年度末で償還が終了し、以降、積立金は全額市場運用されるとの由。
特別会計負担の公務員の存在を知らなかったメディアがいる
毎日jpは3月27日に「道路特別会計:49年間で2.3兆円 国交省の人件費に
」〔田中謙吉、伊藤一郎〕を掲出。
記事は、道路特定財源を原資とする道路整備特別会計(道路特会)から国土交通省職員の人件費が支出され、道路特会が創設された昭和33年度から平成18年度まで49年間の総額が約2兆3400億円に上ることが、毎日新聞の調べで分かったと報じる。約2割の職員の人件費が道路特会で賄われ、給与のほか、児童手当などにも充てられていたと記事は伝えるが、この意味は国土交通省職員の2割ということらしい。まあ、道路関係の職員ならそれくらいいるのかなぁとと読み進めると、「暫定税率の存廃が問題になっているガソリン税などの道路特定財源が、同省の人件費を支えている実態が浮き彫りになった」と記事は続ける。どうしてこんなに肩に力が入っているのか、よく分からないまま読み進めるが、結局、何が言いたいのかよく分からない。引用を続けると「同省によると、約4万人の職員のうち、各地方整備局や国道事務所などで道路整備行政に携わる職員約8000人(北海道・沖縄を除く)の人件費が、道路特会から支出されており、06年度は約680億円に達している。」とある。4万人の職員の2割は8千人だ。だから、何が言いたいのか。記事は続けて「道路特会歳入歳出決定計算書によると、06年度の内訳は▽職員基本給約320億円▽職員諸手当約150億円▽超過勤務手当約58億円▽退職手当約34億円▽公務災害補償費約1億2000万円など。このほか、約2億5000万円の児童手当など、職員の福利厚生に関する費用も含まれていた。」という。この歳入歳出決定計算書は、財務省サイトのここ
に掲出されていて確認できる。記事は次のように続く。「人件費への支出は、旧建設省時代の58年度に始まった。最初は約11億円だったが、ピークの97年度には約800億円まで増えた。また、66年度に休職者給与の支給が始まり、71年度には児童手当が加えられるなど、対象範囲も広がっている。」昭和41年度(1966年度)に休職者給与を負担していることはここ
で確認でき、前年度までは、一般会計で負担していた道路整備特別会計所属の職員の分の休職者給与を新たに負担することにしたものと思われる。しかし、児童手当については話が違う。そもそも児童手当が創設されたのが昭和46年度(1971年度)であり、当然、45年度では一般会計でも立目していないし、46年度になって一般会計
でも特別会計
でも立目しているものだ。人件費を計上している以上、制度改正に伴って新たに生じる事業主負担分を新たに計上するのは当然のことであり、それを「対象範囲も広がっている」と報じるのは、誤解を与えやすい表現だ。あたかも、従来、一般会計が負担していたものを、謂われなく特別会計が負担しているように読者を誤解させてしまう。記事は、続けて「こうした支出について、同省は特別会計法の「道路整備事業、道路関係付帯工事及び道路関係受託工事に要する費用(に充てられる)」との規定を挙げ、「法律上問題はない」としている。」と締め括っているが、予算上立目して国会承認を受けている以上、財政統制上も問題はないわけで、記事が何を報じたかったのかがよく分からない。そもそも、道路管理のために国道事務所にいる職員や、その企画のために本省にいる人間の人件費を特別会計で負担することについて何らかの疑問があったのだろうか。
ちなみに、特会の人件費負担については過去に質問主意書 が出されており、その答弁 (閣議決定)として政府見解も示されている。
ちなみに、ちなみに、毎日jpは3月29日東京夕刊として「道路特別会計:国交省北海道開発局も人件費支出 職員2266人分、188億円」〔三沢邦彦〕を掲出し、ガソリン税などの道路特定財源が原資となる道路整備特別会計(道路特会)から、国土交通省職員の人件費が支出されていた問題で、国交省北海道開発局でも18年度に全職員の約3割にあたる2266人分、188億500万円が支出されていたことが分かったと報じているが、何にニュースバリューを見出しているのかは不明。
農道を市町村道に変更する動き
朝日は3月27日に「農道の6割、一般道に転換 維持管理の交付金狙いか」を掲出。
記事は、15年度までに整備された全国の広域農道のうち6割以上が完成後、一般道に用途が変更されていると報じる。農道は一般道より着工基準が緩いが、維持管理費への国の交付金は一般道の方が多いためとみられ、農林水産省は農道を管理する市町村に変更しないよう求めているものの、今も変更が相次いでいるとのこと。農道が安易な道路建設の「抜け道」にもなっていると記事は評する。国土交通省が作成した15年度時点の調査資料と、朝日新聞の各都道府県への取材で判明したもので、農道は各市町村などの要望を受けた都道府県が事業主体となり、国の補助金を受けて整備され、完成後は市町村に管理が移るが、議会の議決で一般道に変更できるとのこと。国交省の資料によると、調査対象とした広域農道5700キロのうち7割の4200キロが一般道になっており、当時の広域農道の整備距離は6500キロであり、少なくとも全広域農道の65%が一般道に変更されていた計算とのこと。調査対象となった農免農道9080キロのうち8割に当たる7480キロも一般道になっていたとか。大分県日出町は2月、農免農道(完成18年)と広域農道(同19年)計7キロを町道に変え、愛知県南知多町の広域農道約7キロ(同17年度)も19年に町道になっているとか。さらに19年度末までに広域農道は約500キロ、農免農道は約400キロ整備されるが、変更が相次ぎ、新潟市は19年10月、同年6月完成の広域農道13キロを市道に変更したとの由。農水省は9年、市町村に変更しないよう求める通達を出したものの、「実態は把握出来ていない」としているとか。一般道に変更する理由について、自治体側は「一般車両も利用している」などと説明しているが、国からもらう道路の維持管理費を多くする狙いがあるとみられ、国が各自治体に交付する地方交付税交付金には道路の維持管理費も含まれていて、交付金の額は市町村の面積など条件によって異なるが、一般道は農道に比べ、「一般的に4~5倍ほどになる」(政府関係者)とのこと。建設をするかどうかを決める費用対便益の基準も農道の方が緩く、15年夏まで投資に対する効果の割合が一般道は1.5以上、農道は1以上なら着工が認められたとか。今は農道が1以上、一般道は1超と同水準だが、費用対便益の計算方法は農道の方が効果が大きく出やすいとされていて、一般道は時間短縮など3項目のみ「効果」に算入できるが、農道はさらに農業生産や景観保全などへの効果も積み上げることができると記事は伝える。
日経が3月27日に掲出した「農道の半分を一般道に変更・農水次官明らかに」は、農林水産省の白須敏朗次官が27日の記者会見で、全国の農道の約半分が完成後に一般道に変更されていたことを明らかにしたと報じる。農道は一般道に比べ着工基準が緩いとされるが、国が配る維持管理の地方交付税交付金が一般道の方が多いと自治体が判断したためとみられるが、白須次官は「農道を市町村道として認定することは適切でない。農道の管理状況についてさらに調査し、指導を徹底したい」と述べたとか。同省によると、元年度から14年度までに完成した農道は約1万8000キロで、そのうち48.2%が一般道に変えられており、大半が市町村道となっていたとのこと。同省は16年度にこの調査を実施したが、結果を公表していなかったとか。
新銀行東京の内部調査報告書は東京都に不存在
読売は3月25日に「新銀行報告書を都が全文を入手せず、詳細検証なく出資案」を掲出。
記事は、経営難に陥っている新銀行東京に東京都が400億円を追加出資する問題で、原因を分析した同行による内部調査報告書について、都が全文を入手しないまま追加出資案などを提案していたと報じる。都は報告書の詳細を検証せずに、「旧経営陣のずさんな融資が経営難の要因」と主張していることになり、こうした都の姿勢は、追加出資案を審議している都議会でも批判されそうと記事は評する。報告書は今月10日、9ページの概要版の形で発表され、多額の累積赤字を抱えた原因は、開業時の旧経営陣に責任があると結論付けていたが、新銀行関係者に事情聴取をした内容などが盛り込まれた全文は公表されなかったため、後藤雄一都議(無所属)が情報公開請求したところ、都が「取得しておらず、存在しない」として非開示を決定したことが判明したとのこと。報告書の全文公開を巡っては、都側が「旧経営陣に対して、新銀行が損害賠償請求訴訟を起こす可能性があるので公表できない」などの理由で拒否 したため、今月13日の都議会で共産などの野党が反発、7時間空転した原因となったものだが、都産業労働局は25日、読売新聞の取材にも「報告書の全文は新銀行側から受け取っていないので非開示とした」と回答したとのこと。
東京都のビッグプロジェクトの追加出資や債権放棄は9500億円
日経は3月23日に「東京都主導の大規模計画、「負の遺産」処理に1兆円」を掲出。
記事は、多額の累積損失を抱える新銀行東京(東京・千代田)など、東京都が主導した大規模プロジェクトの処理や経営立て直しのために投入した資金額が、官民合わせて1兆円近くにのぼると報じる。都は財政力を背景に大規模事業を次々と立ち上げたが、ノウハウ不足からことごとく失敗しており、新銀行では旧経営陣の責任を強調するが、同じ失策を繰り返した都の責任も問われそうと記事は伝える。これらの事業は主にバブル期以降の税収増加時に着手したもので、都内には大企業が多いため好況時に税収が集中していて、その豊富な資金を使って始めたが甘い経営見通しや管理のずさんさから行き詰まったものが多いとか。こうした「負の遺産」 に対し、都は追加支援や損失処理を迫られており、日本経済新聞の集計では12年以降だけでも都や取引金融機関が実施した減資、追加出資、債権放棄などは15件で総額は約9500億円に上るとのこと。
道路財源改革で外部有識者が意見開陳
中日新聞は3月14日に「公益法人の統廃合に懸念 道路財源改革で有識者」〔共同〕を掲出。
記事は、道路特定財源に関する国土交通省の改革本部(本部長・冬柴鉄三国交相)が14日、改革内容を検証するため新たに参加することになった外部有識者から初めて意見を聞いたと報じる。国交省側は、道路特定財源を原資とする道路整備特別会計から事業費を支出する同省所管の公益法人の数を統廃合などで現在の50団体から半減させる方針を説明したが、これに対し、公認会計士の亀岡保夫氏は「統合で数を減らしても、従来と同じ業務をやったら抜本的改革にならない」と述べ、法人統合後も業務縮小につながらないことへの懸念を示し、宇賀克也東大大学院教授は「半減が適当かどうか、委託業務の内容や支出額の全体像が分からないと議論しにくい」として詳細な資料を提出するよう求め、公認会計士の小宮山賢氏は「公益法人は事業の規模に比べて理事の数が多すぎる」と指摘したと記事は伝える。
厚労省が補助金審査で利益相反点検
毎日jpは3月13日に「研究補助金:申請前に寄付金有無審査…厚労省」〔清水健二〕を掲出。
記事は、厚生労働省が13日、大学の医師ら研究者に補助金を出す際、研究に関係のある企業の影響力を排除するため、関係企業から研究者への寄付の有無について所属機関に審査を義務づけることを決めたと報じる。規定を盛り込んだ「利益相反の指針」を近く通知し、10年度以降は審査を経ない補助金申請は認めないとのこと。「利益相反」とは、薬の副作用を調べる研究者が薬メーカーから別の研究で寄付をもらうケースなどを指し、昨年3月、インフルエンザ治療薬「タミフル」の安全性を調べていた厚労省研究班のメンバー3人が、輸入販売元の中外製薬から寄付を受けていたことが批判されて、同省がルール作りを進めていたもので、指針は、大学などの研究機関に10年度までに外部識者を加えた利益相反の審査委員会を設けるよう求めるとのこと。委員会は、研究者から補助金申請前に企業・団体との経済的関係を報告させ、問題があれば申請辞退を促すとか。審査の判断基準は各研究機関に委ねているが、同一の企業・団体から年間(1)100万円超の報酬(2)200万円超の研究助成金--を問題のあるケースとして例示したとか。厚労省は、研究者が医薬品承認にかかわる審議会の委員に就く場合にも、その医薬品のメーカーから年間500万円を超える寄付金を受けられないとするルールを、20年度からスタートさせると記事は伝える。
公金不正流用を穴埋めすべき者
毎日jp徳島ページは3月15日に「前那賀町長の公金私的流用:「前町長への貸し付け無効」住民2人、町を提訴 /徳島」〔加藤明子〕を掲出。
記事は、那賀町の日下正隆前町長=詐欺罪などで懲役8年確定=の公金不正流用事件で、町民2人が14日、町に対して、前町長への貸し付けは無効であり、町に返済義務はないなどとして、JAあなんと坂口博文現町長に3億8566万円の損害賠償を請求するよう求める住民訴訟を徳島地裁に起こしたと報じる。訴状によると、JAあなんは昨年1月4日、前町長が横領金の穴埋めのため、地方自治法や町財務規則に沿った手続きを経ずに借り入れを求めたのに応じ、3億 8500万円を融資しており、当時副町長だった坂口町長は同3月30日、返済義務のない借入金を返済するため、利子を加えた3億8566万をJAあなんに支払ったとか。JAあなんは町の指定金融機関であり、違法性を認識しながら融資して不当に利益を得ると同時に、前町長の不法行為をほう助したもので、坂口町長は専門家に返済義務の有無を確認しなかった過失があり、それぞれ町に与えた損害額の返済義務があると主張しているとのこと。