待望のGR用画像転送ソフト「GR WORLD」が供給開始された。
同様のアプリは従来から存在していた。ImageSyncは、WiFiの搭載されたGR2やPENTAX K-S2に合わせてリリースされたもので、2015年頃の登場だ。
しかし評価は驚くほど低い。汚い言葉でののしるように書かれたレビューもどうかと思うが、確かにボクも心の中で似たような事を思い叫んだ事は多々ある。発表直後から数度の大改修を経て現在に至るその長い歴史によりプログラムは複雑怪奇になり、ちょっとした修正が別の所に問題を引き起こすというような事が日常的に起きているのではないかと予想される。そんな悪評と失った信頼を回復すべく内外共に一新されたのが当アプリなのだろう。発表時から楽しみで、まるでクリスマスを待ち望むよい子達同様、公開日を指折り待ちわびた。なので即刻ダウンロードし、早速使用してみた。以下は簡単ではあるが個人的な感想を書いてみた。
◎画像転送中に他のアプリを開いたりスマホをロックすると「画像転送中エラーが発生しました。」という旨のエラー表示が出るようになった。
転送中に他のアプリを開いたりスマホがロック状態になると転送が止まってそのあと大変な事(カメラの電源を切り、スマホアプリも終了させ、場合によってはスマホのWiFiやBluetoothのON/OFFまで行わなければ再接続出来ない。また特定の写真を選択していた場合はその作業もやり直しになる。)になり苦労していた。何かスマホの設定ミスなのかと思い、あれこれ設定を変更してみたが改善せず。遂にはスマホが古いからなのかとiPhone7から最新の(当時)iPhone14に買い替えてみたり、Androidで試してもみたものの状況は変わらなかった。
それが今回このようなエラーが出るようになった事で、そういう仕様なのだという事がようやく明文化された。これで夢をみた無駄な試行錯誤に挑戦する必要がなくなった。バックグラウンドで処理を行うのが難解で大変なのだろうという事は薄々感じていたが、それならばせめて転送中はロック画面に行かないようにアプリ側から牽制をかけてくれればいいのにと思う。他のアプリを開くというのはやらなければ良いが、ロック状態にならないようにするには定期的にスマホ画面をなでなでしておかなければならない。ながらで何か別の作業をしていてロック状態に陥り、前述の苦汁を味わった事が過去一体何度あった事だろうか。
◎画像取り込み時にはカメラが撮影モード中(レンズが出ている状態)であってもすみやかに再生モード(レンズが引っ込んだ状態)に移行するようになった。
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電力を大量に消費する撮影モードのまま転送をする意味がまったくなかった。
◎位置情報送信頻度という項目が追加された(今回一番の大改革?!→更なる改善を要す)
これを「高い」に設定しておくと、カメラの電源を入れてから位置情報を得られるまでの時間が15秒位になった。以前は40秒位かかっていたので大きな進歩だ、というか以前がまったくもって非実用的なびっくり仕様だった。だが本当ならば0秒が望ましい…というか普通であるべきだ。
電源を入れてからBluetoothがつながるまでの時間は位置情報送信頻度にあまり関係なく(少しはある?)おおよそ6~8秒程だが、その後位置情報を取得するまでの時間が大きく変わる模様。ざっくりとだが「高い」で10秒、「普通」で30秒(ImageSyncもこの位)、「低い」で3分位なのではないかと思われる。その後の位置情報が更新される間隔も同じようなタイミングで行われている模様(カメラの電源を入れた状態で歩きながら数秒毎にシャッターを切って確認)。位置情報を送出する間隔はカメラやスマホの電池消費量とのトレードオフとなるので、目的や用途により選択出来るようになったのは良い事だ。
しかし「カメラ電源をONにしBluetoothが繋がった時点」から指定した時間(10秒/30秒/3分)経過後に位置情報を取得するという動作に一体どんな意味があるというのだろう。「高い」の時には以前とくらべて格段に位置情報取得時間が短くなったのでつい見逃されがちだが、例えばカメラの電源を入れてから3分間もカメラを放置しなければ位置情報が得られない「低い」モードは一体如何使えというのだろう。Bluetooth通信による電力を節約する為にカメラ電源を入れっぱなしにするというのは本末転倒どころの騒ぎではない。
カメラの電源を入れた時、「前回位置情報を取得した時刻」から指定した時間経過後に位置情報の再取得をするというのが正しい動作である。勿論指定時間を超えていた場合(と「高い」モード時)は即刻取得であり、待つ必要はまったくない。また指定時間経過前だった場合には前回位置情報を使用するというこれが本来の電池節約の為の動作だが、現在はBluetooth接続完了後数秒で衛星マーク(=位置情報取得中)が消えてしまい、撮影写真にも反映されない。これらは決して仕様がおかしい訳でなく単なるバグだろうから早々に直して欲しい所だ。
カメラの電源をOFFにした時にBluetooth接続が切れてしまうのも時間のかかる要因の1つだ。カメラ電源OFF時でもBluetoothは常時接続にしておけば電源投入即撮影でも正確な位置情報を記録出来る可能性があるのではないか。電池消費は増えるだろうが、リアルタイム位置情報記録の為にカメラの電源を入れっぱなしにして使用するのに比べたら消費量は2桁位少ないだろうから、それ程非現実的な電池消費にはならない。選択式にしておけば全く問題のない事だ。
◎転送した画像ど同量分のサイズのストレージをImageSync内「書類とデータ」で消費していた(ので時々ImageSyncを削除入れ直しする必要があった)のが直った。

ストレージが一杯になったのでアプリ毎のストレージ使用率を確認すると、ImagSyncに数十GBも使用されていて驚愕した。一度Imagesyncを削除し入れ直した後に適量の画像転送を行うと、転送したのと同量のストレージを消費していた。初期のImageSyncは画像データーをスマホ内写真フォルダーとは別のアプリ専用の場所に保存しており、操作によって写真フォルダーに転送するような仕様だった。その後直接写真フォルダーに保存するようになったが、その時のゴミが残っているのだろう。この位ならば簡単に治りそうなものだが、10年近くもそのまま放置されている。恐らく誰もまともには使っていないのだろう。
◎同じ画像が2度転送されたり、1枚目とか1番最後の画像が転送されないような事がなくなった(…と信じたいが、なくなった事を証明するのは難しい)。
◎転送画像選択画面が横4枚から3枚になり、少し見やすくなった(iPhone14)。

他の大きさのスマホやタブレットではどうか判らないが、iPhone14では見易くなった。
以上の事はどれも仕様やバグの事であって、ImageSyncからGR WORLDになったから良くなったという訳ではない。ImageSyncのままでも充分に修正出来た事だろう。その一方アプリが変わった事により悪くなった点も多少存在する。
◎表示画像の絞り込みで、RAWのみ表示しないようにする事が出来なくなった
「すべて」「JPEG」「RAW」「Movie」のうち、どれか1つしか選択出来ない為、RAWのみ転送しないにする事が出来ない。普通スマホにRAWを転送する必要はないのではないだろうか。
◎画像転送中にカメラの電源を切(って節電す)る事が出来なくなった。
ImageSyncでの転送中にカメラの電源スイッチを押すと、カメラの電源が落ちた状態で転送だけが継続される。実質的には背面液晶がOFFになっただけなのでどれだけ電池の節約になるかは疑問だが、精神的には良い。ただそのまま電源が切れずに電源ランプがついたままになったり、電源が入らなくなって電池を抜くような事もあり、節電のつもりがまったく逆効果な事になるので廃止されたのではないか。
◎リモート撮影時に映像がスマホ画面に出ない(バグ?)。
撮影は出来る。だがこんな状態では先程の口汚いレビューを書いてた方がまた怒る事になる。
◎転送画像を複数選択する際、画像左上の小さな四角以外の所を触ると拡大表示されてしまう。
我が家にはK-1やWG-30WといったWiFiの搭載されたカメラが存在する。しかしこれらのWiFiは前時代的なもので、全てを転送してスマホ上で取捨選択するというような用途にはまったく向いていない。K-1では高画素故に転送に時間がかかり、WG-30Wに至っては時間に加えて膨大な手間がかかる為、数枚を送るだけでもイヤになる位使いものにならない。なのでこれらの機材で撮影を行った時には、SDカードをGR3に入れて転送するという奥の手を使用している。当然自動転送機能には対応していない為、転送したい画像を1枚1枚選択しなければならないのだが、GR WORLDでは画像左上の小さな四角部分に触れる必要がある。画像のその他の部分(〇印部)に触ってしまうと拡大画面になってしまう。これは辛い。当アプリでの一番の問題点かもしれない。ただ、日付によるフィルターがかけられるので、〇月×日分を全て転送という使い方が出来るだろう(←まだ試していないが)から、むしろ良くなったか。
◎PENTAX K-3iiiで使用出来なくなった→画像転送は奥の手で賄えるが、位置情報取得が出来ない。ImageSyncにも「位置情報送信頻度」を追加して欲しい…
◎ファイル名が化ける
iPhoneで表示させると、通常のファイル名の前に奇妙な数字の羅列が付加される。また写真フォルダーをパソコンから覗くとまるで異なるファイル名になっている(下のGR*.JPGと表示されているものはImageSyncで取り込んだもの)。まあ実害はないのだが、やはり見苦しい。バグなら修正してほしい。
◎ギャラリー機能
画像を勝手にトリミングしてしまうような愚かな機能だ。よく見ると5枚一組の並びになっており、強引に縦画像にされてしまうのは1枚だけのようだが、その他の写真も微妙にトリミングされている。近年は練習のおかげでこんなはみ出し写真は(あまり)撮らない。撮影者の意図を無視して勝手にトリミングされると本当に悲しくなってくる。こんな機能が若者には受けるのか知らないが、スマホ本体に同様の機能があるのでそれに任せておけばよろしかろう。
変わってないものとしては、アプリとカメラの接続や転送時間、接続不良時にヒトの操作による再接続の数など。統計でもとれば数%程度は改善されてるのかもしれないが劇的な違いは感じられなかった。
58.30 15.6



















































































































































































































































