【タイトル】
ワイルド・スピードX3/TOKYO DRIFT(原題:The Fast and the Furious: Tokyo Drift )
【概要】
2006年のアメリカ映画
上映時間は103分
【あらすじ】
車を愛する高校生のショーンは、喧嘩の末にカーレースで大事故を起こし、日本の米軍基地で勤務する父親の元へ送られる。その転校先で知り合ったトゥインキーに釣れられた駐車場で再びレースに参加するのだが…。
【スタッフ】
監督はジャスティン・リン
音楽はブライアン・タイラー
撮影はスティーヴン・F・ウィンドン
【キャスト】
ルーカス・ブラック(ショーン)
サン・カン(ハン)
千葉真一(カマタ組長)
【感想】
「ワイルド・スピード」シリーズ3作目だが、前2作品に出演したキャストはヴィン・ディーゼルのカメオ出演のみであり、時系列もシリーズ6作目「ワイルド・スピード/EURO MISSION(2016)」の後の物語である。また、後にシリーズで数多く監督するジャスティン・リンのシリーズ初監督作だが、シリーズでは最低となる1億5千万ドル程度の売上に留まった。
日本が舞台とあり、千葉真一、北川景子、真木よう子、柴田理恵、妻夫木聡といったキャストが短い時間ながらも出演している。やっぱり千葉ちゃんが登場するだけでそのシーンはグッと引き締まる。千葉ちゃんの映画出演自体が少なくなってきた頃なので、その姿をハリウッドの大作映画で確認できるのは嬉しい。また、序盤のレースシーンでスターターとして妻夫木聡が登場するのだが、やはり自分が日本人だからか、ここで妻夫木聡がほんの僅かに登場するだけで鳥肌ものである。カメオ出演でもこれだけ印象に残れば流石と言わざるを得ない。
ただ、肝心の内容はボロボロ。シリーズ3作品目だが、そもそもどの作品も内容は大したことがない。ハンはカマタ組長に納めるアガリをくすねていた結果、カーチェイスの末に死ぬのだが、自業自得でしかない。彼がそうせざるを得なかったと同情できる余地は本作に一切残されていない。そのことを問い詰められても「何が悪い」と悪びれる様子もない。この一件が主人公を動かす理由になるのなら、ハンがアガリに手を出す理由くらいいくらでも作れただろうに。
また、レースシーンは正直1作目からほとんど進歩は見られない。スタントドライバーによる運転の合間に、俳優たちのインサートが映るのだが、あくまでインサートであり、どうも本気のカースタントが薄れてしまう印象で、俳優たちのインサートが多すぎる嫌いがある。
見た目はどう見ても大人だが、一応高校生が主人公の物語である。そうなら、それらしい成長も見せるべきだと思うが、どんどんトラブルに首を突っ込んでいくタイプであまり成長した印象は受けない。ドリフトができない主人公がドリフトできるようになることが他の何かと重ね合わせられていれば良いがそれもない。シリーズ3作目の時点では、シリーズがこの後継続するにはかなり厳しい出来、成績だったが、よく盛り返したと思うわ。
【関連作品】
「ワイルド・スピード(2001)」…シリーズ1作目
「ワイルド・スピードX2(2003)」…シリーズ2作目
「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT(2006)」…シリーズ3作目
「ワイルド・スピード MAX(2009)」…シリーズ4作目
「ワイルド・スピード MEGA MAX(2011)」…シリーズ5作目
「ワイルド・スピード EURO MISSION(2013)」…シリーズ6作目
「ワイルド・スピード SKY MISSION(2015)」…シリーズ7作目
「ワイルド・スピード ICE BREAK(2017)」…シリーズ8作目
「ワイルド・スピード / ジェット・ブレイク(2021)」…シリーズ9作目
「ワイルド・スピード / ファイヤーブースト(2023)」…シリーズ10作目
「ワイルド・スピード / スーパーコンボ(2019)」…スピンオフ
取り上げた作品の一覧はこちら
【配信関連】
<Amazon Prime Video>
言語
├オリジナル(英語/日本語/ポルトガル語)
<Amazon Prime Video>
言語
├日本語吹き替え
【ソフト関連】
<BD>
言語
├オリジナル(英語/日本語/ポルトガル語)
├日本語吹き替え
音声特典
├ジャスティン・リン監督による音声解説
映像特典
├未公開シーン(11シーン)
├ドリフトの練習
├オフショット
├メイキング・オブ・「ワイルド・スピード」シリーズ 待望の最新作へ
├ドリフト:スライドに魅せられた人々
├カスタムメイド・ドリフトカー
├撮影の裏側:ハンの最期
├ドリフト車のデザイン
├ドリフトの世界
├本物のドリフトキング
├日本での撮影
├ミュージックビデオ
<ULTRA HD+BD>
収録内容
├上記BDと同様