【タイトル】
X-MEN:ファースト・ジェネレーション(原題:X-Men: First Class)
【Podcast】
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【概要】
2011年のアメリカ映画
上映時間は131分
【あらすじ】
1944年のナチスドイツ占領下のポーランドにある強制収容所で、シュミット博士はユダヤ人の少年エリックに特殊な能力があることを知る。シュミットはエリックの能力を引き出すために母親を目の前で殺害し、その能力を最大限に発揮する。
【スタッフ】
監督はマシュー・ヴォーン
音楽はヘンリー・ジャックマン
撮影はジョン・マシソン
【キャスト】
ジェームズ・マカヴォイ(チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX)
マイケル・ファスベンダー(エリック・レーンシャー/マグニートー)
ケヴィン・ベーコン(シュミット/セバスチャン・ショウ)
ローズ・バーン(モイラ)
ジェニファー・ローレンス(レイヴン・ダークホルム/ミスティーク)
ニコラス・ホルト(ハンク・マッコイ/ビースト)
ゾーイ・クラヴィッツ(エンジェル)
ヒュー・ジャックマン(ローガン/ウルヴァリン)※ノンクレジット
【感想】
「X-MEN」シリーズとしては通算5作目であるが、「X-MEN」3部作の前日章となるリブートの1作目。当初は「X-メン(2000)」「X-MEN2(2003)」の監督だったブライアン・シンガーが監督予定であったが厚顔して、マシュー・ヴォーンが監督を務めることになった。
前作「ウルヴァリン:X-MEN ZERO(2009)」と同様に「X-MEN」3部作の前日章に当たるが、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO (2009)」がどこか辻褄合わせのような話だったのに対して、本作は史実とフィクションを織り交ぜたオリジナリティある展開になっていると感じる。ただ、チャールズとエリックの仲違い、レイヴンがエリックを選ぶところなどはもう少し掘り下げが必要だったと感じる。あれほど酷いことをしてきたシュミットを殺そうとするエリックを止めるチャールズの心理も、レイヴンがチャールズではなくエリックに付いていく心理ももう少し深堀してほしかったとは感じる(レイヴンは大人になってから割とすぐにチャールズから心が離れてしまっている)。
また、序盤からのチャールズとエリックの交流、仲違いなどの描写は完全にブロマンスを思わせるものがある。「X-MEN」シリーズ3部作でマグニートーを演じたイアン・マッケランがゲイであることを公表していた俳優だったことも影響しているのかもしれない。
さらに時代設定は1960年代となり、チャールズとエリックの目的は同じなのに手段は異なる感じは、当時のキング牧師とマルコムXの関係を思わせるものがある。旧シリーズ「X-メン(2000)」の始まりは、1944年のポーランドにおける強制収容所だった。迫害される側のマイノリティは今作が製作された2011年にも立ち上がって活動しなければならないほどの状況でもある。そして、本作は旧シリーズに至る過去を描く作品として、公民権運動が行われていた1960年代を選んだのも納得がいく。
ただ、冒頭近くから多くのミュータントが出てくる割には、脇のミュータントではビースト以外はあまり印象に残らないし、エンジェルらがマグニートーについていくのもやや事務的に感じてしまう。また、人間側の重要キャラクターに当たるモイラも印象が薄いし、ミュータントばかりが登場する本作において、ミュータント側に立つ人間としてやや物足らない印象である。
全編通してみれば、キャラクターによってはもっと深堀してほしいと感じるものもあり、131分であったとしてもやや駆け足に映った場面もある。ただ、「X-MEN」3部作の過去を描くという、観客はその後どうなるかを知っているという作品を描くのは大変難しかったと思うが、エンターテインメントとして十分な作品とは言える。
【関連作品】
「X-メン(2000)」…シリーズ1作目
「X-MEN2(2003)」…シリーズ2作目
「X-MEN:ファイナル ディシジョン(2006)」…シリーズ3作目
「ウルヴァリン:X-MEN ZERO(2009)」…「ウルヴァリン」3部作の1作目
「X-MEN:ファースト・ジェレネーション(2011)」…シリーズ4作目
「ウルヴァリン:SAMURAI(2013)」…「ウルヴァリン」3部作の2作目
「X-MEN:フューチャー&パスト(2014)」…シリーズ5作目
「デッドプール(2016)」…「デッドプール」シリーズ1作目
「X-MEN:アポカリプス(2016)」…シリーズ6作目
「LOGAN ローガン(2017)」…「ウルヴァリン」3部作の3作目
「デッドプール2(2018)」…「デッドプール」シリーズ2作目
「X-MEN:ダーク・フェニックス(2019)」…シリーズ7作目
「ニュー・ミュータント(2020)」…スピンオフ
取り上げた作品の一覧はこちら
【予告編】
【ソフト関連】
<DVD>
言語
├オリジナル(英語)
├日本語吹き替え
音声/映像特典
├なし
<BD>
言語
├オリジナル(英語)
├日本語吹き替え
映像特典
├ミュージック・トラック
├セレブロ:ミュータント・トラッカー
├メイキング・原子の子供たち
├未公開シーン集
├BD-LIVE特典
<4K ULTRA HD+BD>
収録内容
├上記BDと同様