自作パソコンのパーツ選択でちょっと分かりにくいのが電源

電源のワット数はどれくらいか、メーカーはどこがいいのか

80plusはどのグレードがいいのか、慣れない人には難しいパーツだろう

 

 

 

 

【注意点】

過剰に大容量ワット数の電源を選ぶのはデメリット、過剰すぎるのは逆効果

少なすぎもよくないけれど、過剰すぎるほど過剰だとも故障やトラブルの原因になったりもする

下に計算方法を載せるけど、後々のパーツ交換も考慮し容量は適量を

 

 

 

 

度々勘違いしてる人を見かけるので記事修正して説明を上に移動。

【パソコンが落ちる原因、消費電力と電源の限界値】

電源の容量不足でパソコンが起動しなかったり落ちるかどうかは

電源の最大出力を超えなければパソコンは動き続ける

 

例えば600Wの電源があった場合

PCの最大消費電力が600Wを超えなければパソコンは動き続ける。

電源に記載するトータルの最大値以内に収まっていれば動く。

PCが起動しないとか、落ちるというトラブルの原因の参考用として。

実消費電力はワットチェッカーで計測したときに表示される

パソコンが実際に消費している電力

 

 

 

 

 

ワット数はパソコンの構成で変わるが、ざっくりと大雑把で簡単に計算するならば

グラフィックボードを積む場合

CPU実消費電力とグラボのTBPを足して2倍のワット数を買えば基本間に合う。

HDDを大量に乗せる場合は臨機応変に増やすくらいの計算でいいだろう

 

明確に正しいワット数の目安がないので本当に大雑把な計算。

PC業界の人でも、PC全体消費電力の2倍という人や、そうでない意見の人と意見にばらつきもあり

本当にPCの用途環境次第としか言えない。

電源計算サイトがあるけれど、サイトによって出る結果は最小値もあり注意が必要。

 

 

 

ゲーミングPCなどは パソコン実消費電力の2倍のワット数、基本的にはこういう考え方。

それ以外にメモリ、HDDやSSDを複数乗せても間に合う

 

 

 

 

【PCパーツ構成例】

CPUとGPUだけをピックアップして計算

intelもAMDもメインストリームの最上位グレードCPUは大体95W

RYZEN 2700Xだけ105W

仮にグラボをGTX1080として、180Wなので計算すると

 

CPU=実消費電力

GPU=180W

必要電源合計=550W

 

他のパーツを含めた計算でもこの程度で足りる

 

 

 

 

【注意事項】追記 

近年のRYZEN含めたCPU、特にintel CPUなどは、実際の消費電力が機能やブーストなどの仕様で

多コア化してきた近年ではTDP以上に大きく電力を食う場合がある。

どんな用途であれ、パソコン高負荷時の実消費電力を調べてから電源を選択する方がいい

CPU型番と消費電力で調べれば出る、グラボの消費電力も計算に入れるように。

自分が持ってるグラボの消費電力と比較して計算してください。

 

だんだん昔の感覚は通用しなくなってきた。

(昔は大体のざっくり計算でTDPを消費電力の指標、目安として見れた)

 

CPUの「TDP」は実消費電力ではなく、実際の消費電力は変わる。

(ブースト効果で実消費電力が増える)

グラフィックボードメーカーの「TBP」は最大消費電力と定義している。

各メーカーGPU、CPUとTDP、TBPで消費電力かどうかの定義が変わるので注意。

 

 

 

 

一応参考までに他のパーツの消費電力を書くとこんな感じ

HDDの場合は大体で40Wくらいで見ておいた方がよさそうだ。

回転数など物によって違うと思う

 

メモリ1枚=5W前後

 

SATA SSD 1台=5W前後

NVMe SSDは確認出来ていません

 

マザーボード=30W~80W

オーバークロック仕様の物で電圧を上げて使う場合は消費電力が上がる。

 

 

 

CPUとグラフィックボードが一番消費電力が高く、一応高負荷時を想定して計算する

よってCPU、グラボのTDP×2というわけだ。

倍の電力で計算するのは、電源の電気の変換効率が50%が一番効率いいから。

変換効率というのは、家のコンセントから電源に電気が入るときは100%

その100%の電気をどれほど無駄なく変換できるか、それが80plusのグレードで変わる。

 

 

電源の変換効率の画像を貼る

例えばスタンダードの80%の場合はコンセントからの100%電気を変換し80%使える。

残りの無駄な20%は熱になる、電源が発熱するということ。

変換効率のいい電源は発熱が少なく、熱が低いからファンの回転が上がらず静音電源となる。

発熱が低いからコンデンサのダメージが少なく長持ちするとも言える。

 

 

 

 

この80plusのグレードは上げればいいとも言えない、下げることのメリットも存在する。

低いグレードの場合、部品点数が少なくシンプルな作りになり

それによりマザーボードの電源制御回路などと干渉せず

パソコンの起動トラブルが起こりにくい、電源による相性問題が起こりにくい。

 

 

 

 

 

【グラフィックボードの推奨電源は】

グラフィックボード(ビデオカード)でNVIDIAなど公式ページに推奨電源が書いてあると思います。

その推奨ワット数は、NVIDIAなどメーカーが特定のCPUを基準に出しているワット数です。

ですので、公式に書いてある推奨電源のワット数は乗せるCPUで変わってきます。

メーカーが基準にしたCPUは仕様表の下の方に小さい文字で書いてあります。

自分のパソコンに乗せるCPUが変われば推奨電源も変わってきます。

 

 

 

 

 

【電源の相性問題】

逆に80PLUSグレードを上げると電源の部品品質が上がり部品数が増える、製品の違い等。

上位グレードに使われている基板も下位グレードとは違い部品も増えて複雑になる。

(品質は上がるけれど80PLUSは品質を定めるものではない。

部品の品質と80PLUSの関係は解釈を間違いやすい誤解されやすい)

それがマザーボードの回路と干渉してパソコンの起動トラブルが起きる場合がある。

要するにマザーボードと電源による相性問題が起きる可能性がある。

※実際に起きた例あり、起きる確率は分からない

調べると80PLUSのグレードは闇雲に上げればいいというわけでもない

 

 

 

 

目安として、パソコンを酷使しない高負荷になる使い方をしないのならBRONZEでも全く問題ない

パソコンを酷使する高負荷になる使い方をするならGOLD辺り

BRONZEとかだと早く壊れるということは決してない、そこは関係ない

 

 

 

【80PLUSで電気代の違いはあるのか?】

80PLUSのグレードで電気代が変わるかどうかの話を聞かれることがあるが

毎日24時間ずっと高負荷でつけっぱなし とかでない限りはほとんど変わらないと思う

普通使用なら変換効率で電気代の違いはほんの僅かだと思うので、気にするレベルではない。

 

 

 

 

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【電源出力表、レーンの注意点】

最近はめっきり減ったけれど、電源の+12Vラインが複数のレーンに分かれているタイプの電源。

+12V1~+12V2や+12V3など

そういう電源でGTX1080tiのようなTDPの高いグラボを使い場合は

電源の出力が足りなくなる電源もあるので注意。

 

 

 

極端な例で書いていくと、あくまでも仮に出力表でこういう電源があった場合

※+12Vラインのみを記載

+12VラインはCPUやグラフィックボードその他ドライブやマザボ

 

 

 

CPUと250W以上のGPUを付けた場合、無理をさせるものの総合出力では不足しなくとも

+12Vが3レーンに分かれていて

+12V 1レーン分が18アンペアしかなく1レーン分の電力が足りない

※ワット数はV(ボルト) × A(アンペア)、12*18=216

 

 

 

1レーン分は216Wなので250Wのグラフィックボードでは不足になる。

要するに+12V部分の18Aでは足りないアンペア不足ということ

消費電力の大きいCPUやグラボには大きいアンペアが必要になる

なのでこういう出力表の電源では250Wもあるようなグラフィックボードは使えない。

 

 

 

最近の電源は+12Vが1レーンでアンペアが大きいので、そういう心配は少ないけれど

TDPの高いグラフィックボードを乗せる場合は+12Vのレーンは一応チェックした方がいい。

古い電源とかに見られる仕様

 

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耐久性に関しては、80Plus グレードを下げた方が部品点数が少なく

コンデンサの数も減るので電源が劣化、弱まりにくいという利点がある。

 実際そこまで高くないBronzeの電源をある場所で、電源落とさずつけっぱなし

 1年通して起動させっぱなしの状態で6年経過してるが、弱っている感じはなし。

 長期長時間運用で高負荷にしない場合はグレードは低くてもいいかもしれない。

 

 

 

 

電源が弱るとまず12V部分が分かりやすく弱ってくる

グラフィックボードを積んでいる場合は、顕著にグラボの性能が落ちる。

CPUも性能は落ちてくるだろうと思われる。

 

 

 

 

要するに自分のパソコンパーツ構成や使い方に合わせて電源を選択する必要がある

電源の相性問題を考えると

電源というものはTITANIUMのような高い物だからいいとも言えないということ。

個人的な感覚ではGOLDまでで十分と感じる。

 

 

 

 

とはいえ安い電源より高い電源の方がノイズ対策や保護系統はしっかりされているので

パソコン稼動の安定性は期待できる、あくまでも可能性の話だけれど。

高負荷で長時間連続稼働や稼働安定性を重視するなら高い電源がいい。

 

 

 

 

あと品質は最終的にメーカー次第、メーカーによるところが大きい

メーカーを書き忘れていたので追記

評価が高く製品として質がいい、無難と言えるのは

Corsair、Seasonic、クーラーマスター、次いでANTEC

この辺りの電源。

 

たまにネタ的にニプロンを推す意見があるが、そこまで拘る必要性は感じない

一般的に評価が高い電源で十分だろう。