19世紀絵入り新聞が伝えるヴィクトリア朝珍事件簿―猟奇事件から幽霊譚まで/原書房
¥1,944
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そろそろ節分の時期に食べる豆を一気食いできなくなってきました。管理人です。
皆さん昨日は節分の行事をしましたか?鰯を食べましたか?豆を撒きましたか?食べましたか?恵方まきを頬張りましたか?管理人は大豆を年の数だけ食べるという歳を重ねるごとにハードルの上がるイベントに参加しましたが、もうね、アラサーになって久しい今日この頃。つらい。一気に食べられない。口腔内の水分消える。お茶を飲みながらゆっくり頂きました。
さて、本日の本はレナード・ダヴリース
『19世紀絵入り新聞が伝える ヴィクトリア朝珍事件簿
~猟奇事件から幽霊譚まで~』をご紹介。
管理人が愛してやまないイギリスはヴィクトリア朝時代。おさらいしておきましょう1837年から1901年までのヴィクトリア女王がトップにいたころの時代です。シャーロック・ホームズや蒸気機関、産業革命、クリスタルパレスで万国博覧会。そんな時代のお話。
当時はテレビもねぇ、ラジオもねぇ、インターネットなんてあるわけねぇ。そんな時代ですから、民衆の毎日の知的欲求を満たす楽しみは新聞くらいのものだったんですね。シャーロック・ホームズも何紙も新聞をとっており、その中から事件の種を見つける描写があります。
新聞にはいろんな役割があります。ニューヨークタイムズのように事実を正確に伝えようとするものもあれば、東スポのように「もう面白けりゃなんでもいい」というタイプの新聞もあります。この本で取り上げられているのは後者のほう。大衆向けのポリス・ニューズという新聞です。当時、すでに写真の技術はありましたが、印刷技術がまだそこまで良くなかったので新聞ではイラストがまだ使われていたようです。
本書は当時のイラストもそのままに、タイトルや記事を日本語に直した新聞記事集です。しかも普通の新聞じゃなくていわゆるタブロイド紙ですからね!残酷で猟奇的なものを望む読者の背徳的欲求をたっぷり満たしてくれる記事ばかりです。
おおまかな内容によって記事が分類されていて、
第一章 猟奇事件
第二章 残酷な親たち
第三章 無残な事故
第四章 路地裏の噂話
第五章 悲惨な自殺者たち
第六章 動物奇譚
第七章 世界の死刑
第八章 幽霊譚
第九章 痴情のもつれ
に関連する記事がまとめられています。
当時の線画イラストに、おどろおどろしいタイトル、やけにドラマチックに描写された事件、昔『ムー』や江戸川乱歩の作品を愛読した方なら絶対に嬉しい内容のはず。
写真じゃなくてイラストだから白骨死体も犯行の瞬間も思いのままに描いてしまえるんですよ。そのぶん逆に想像力をかきたてられて、不謹慎ながらワクワクしてしまいます。もちろんタブロイド紙ですから捏造記事も多そうです。日本の記事を見てもよく分かるようにありもしない事件をでっち上げているようですし。もちろん面白ければなんでもありなんですけどね!幽霊も普通に記事になってるし!
興味深かったのは貧しい人たちの死がとてもリアルに書かれていること。働いても働いても貧しい暮らししかできない階級の女性が自殺したり、高級な織物を織っていた男性が過労死したり、ヴィクトリア朝の闇の部分まで浮き彫りにされています。当時の暮らしの厳しさが新聞記事から生々しく伝わってきました。
事実は小説よりも奇なり、という言葉がぴったりなこちらの本。ヴィクトリア朝にタイムスリップしたつもりになって、楽しんでみてください。
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そろそろ節分の時期に食べる豆を一気食いできなくなってきました。管理人です。
皆さん昨日は節分の行事をしましたか?鰯を食べましたか?豆を撒きましたか?食べましたか?恵方まきを頬張りましたか?管理人は大豆を年の数だけ食べるという歳を重ねるごとにハードルの上がるイベントに参加しましたが、もうね、アラサーになって久しい今日この頃。つらい。一気に食べられない。口腔内の水分消える。お茶を飲みながらゆっくり頂きました。
さて、本日の本はレナード・ダヴリース
『19世紀絵入り新聞が伝える ヴィクトリア朝珍事件簿
~猟奇事件から幽霊譚まで~』をご紹介。
管理人が愛してやまないイギリスはヴィクトリア朝時代。おさらいしておきましょう1837年から1901年までのヴィクトリア女王がトップにいたころの時代です。シャーロック・ホームズや蒸気機関、産業革命、クリスタルパレスで万国博覧会。そんな時代のお話。
当時はテレビもねぇ、ラジオもねぇ、インターネットなんてあるわけねぇ。そんな時代ですから、民衆の毎日の知的欲求を満たす楽しみは新聞くらいのものだったんですね。シャーロック・ホームズも何紙も新聞をとっており、その中から事件の種を見つける描写があります。
新聞にはいろんな役割があります。ニューヨークタイムズのように事実を正確に伝えようとするものもあれば、東スポのように「もう面白けりゃなんでもいい」というタイプの新聞もあります。この本で取り上げられているのは後者のほう。大衆向けのポリス・ニューズという新聞です。当時、すでに写真の技術はありましたが、印刷技術がまだそこまで良くなかったので新聞ではイラストがまだ使われていたようです。
本書は当時のイラストもそのままに、タイトルや記事を日本語に直した新聞記事集です。しかも普通の新聞じゃなくていわゆるタブロイド紙ですからね!残酷で猟奇的なものを望む読者の背徳的欲求をたっぷり満たしてくれる記事ばかりです。
おおまかな内容によって記事が分類されていて、
第一章 猟奇事件
第二章 残酷な親たち
第三章 無残な事故
第四章 路地裏の噂話
第五章 悲惨な自殺者たち
第六章 動物奇譚
第七章 世界の死刑
第八章 幽霊譚
第九章 痴情のもつれ
に関連する記事がまとめられています。
当時の線画イラストに、おどろおどろしいタイトル、やけにドラマチックに描写された事件、昔『ムー』や江戸川乱歩の作品を愛読した方なら絶対に嬉しい内容のはず。
写真じゃなくてイラストだから白骨死体も犯行の瞬間も思いのままに描いてしまえるんですよ。そのぶん逆に想像力をかきたてられて、不謹慎ながらワクワクしてしまいます。もちろんタブロイド紙ですから捏造記事も多そうです。日本の記事を見てもよく分かるようにありもしない事件をでっち上げているようですし。もちろん面白ければなんでもありなんですけどね!幽霊も普通に記事になってるし!
興味深かったのは貧しい人たちの死がとてもリアルに書かれていること。働いても働いても貧しい暮らししかできない階級の女性が自殺したり、高級な織物を織っていた男性が過労死したり、ヴィクトリア朝の闇の部分まで浮き彫りにされています。当時の暮らしの厳しさが新聞記事から生々しく伝わってきました。
事実は小説よりも奇なり、という言葉がぴったりなこちらの本。ヴィクトリア朝にタイムスリップしたつもりになって、楽しんでみてください。