『ブラック・デーモン 絶体絶命』が描いた 鮫=メガロドンの正体とは?!! | 【映画とアイドル】

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ブラック・デーモン 絶体絶命THE BLACK DEMON  公開中カチンコ

 

 

 

 

 

この予告を見て↓面白そうやったから観に行って来ました!

 

 

公開館数は少ないですが、【サメ映画】好きとしては

こういう作品を劇場公開してくれるのは有り難いですね。

 

ただ本作。

すでに出回ってるユーザーレビューがほぼ否定的なものばかりで、

これほど評判悪い映画も珍しいと思います(苦笑)

 

かくいうボクもどちらかと言えば期待外れ感があったんですが、

その反面、期待してなかったような意外な面白さがあったので、

今回はそこについて書きたいと思います。

 

公開されたばかりの映画では本来はネタバレはなるべく書きたくないんですが、

その意外な面白さを伝えるにはネタバレを書くしかないので、

今回は注意ネタバレで書きたいと思います✑

 

 

 

 

 

 

“サメ映画として期待外れ”という感想を多く見ましたが、

ボクもそこは同感です。

 

サメが登場するシーンも、サメが人を食うシーンも少ないです。

しかし、だからといって「つまらない」と言い切れない(少なくともボクは)ところが本作の面白さです。

 

 

 

 

主人公の家族が登場する本編部分が始まってほどなくして、

本作が普通のサメ映画ではないことが分かります。

 

自身が手掛けた海上の油田基地の仕事と家族でのバカンスを兼ねて

メキシコを訪れた主人公のポールでしたが、

この街がなんとも不気味。

 

怪しげな人たちがいる不気味な土地に家族が立ち入ってしまったかのような緊張感は、

ホラー映画の1ジャンルとしてあるパターンです。

ボクの中では70年代・80年代ホラーのイメージかな。

『悪魔の追跡』とか こんな感じやった記憶があります。

 

 

そのメキシコの土地が信仰深い人たちが多く、なにかの神様を奉っているような雰囲気で、

そんな土地にアメリカ人家族が入り込んでしまうことにまず恐怖を覚えました。

 

楽しいバカンスを過ごせると思っていたところが実はそうではなかった‥、というのは

家族サービスをする父親としてはかなり恐ろしい設定といえます。

 

 

ボクはここのサスペンスにノレたので

家族全員が油田に行かざるを得なくなった展開も自然に見ることができました。

 

 

 

この油田が思ったより小さかったんですがw

ちゃんとセットが作られていたようなので、臨場感がありました。

 

 

 

この油田のほったらかしされた感にはw不自然さを感じてしまいましたが、

ここに居たメキシコ人のオッサン二人のキャラがよかったので

この油田でのシーンが面白いものになりましたね。

 

特にフリオ・セザール・セディージョという俳優さんが味のある存在感があって、

意外に情けない主人公の父親をナイスサポートします。

 

この父親を演じたジョシュ・ルーカスは『ステルス』や『ポセイドン』にも出ていたので、

こういう作品は似合います。

ただ、いかんせん地味な俳優さんなので主演作は興行的にはコケるイメージが‥(^^;

でもこうやって主役を張ってるのは演技力に対する信頼ゆえと思うし、

本作では‘正義のヒーロー’にはなれない主人公を熱演しています。

そういう主人公だからこそジョシュのキャスティングがハマってます。

 

 

 

普通なら家族を愛するカッコイイ父親が

危機から家族を救ってハッピーエンド♪っていうのが

このテの作品のパターンですが、

この主人公にサラリーマンとしてのしがらみがあって

決して善人として描かれてなかったのが新鮮で、

家族を養っていく父親のしんどさも垣間見えて、

絵に描いたような父親ではないところに逆に共感できるものがあって

それでストーリーにもノレましたね。

 

 

 

 

 

 

 

そして、肝心のサメの描き方がまた賛否分かれるところかと思うんですが、

ボクはココも面白いと思いました。

 

このポスターに“BASED ON THE MEXICAN LEGEND”とあるように

本作に登場するメガロドンは伝説としての存在なんですよね。

 

 

 

 

だから【ブラック・デーモン=黒い悪魔】と呼ばれていて、

ただの巨大鮫・メガロドンではなく(‘ただのメガロドン’って変かw)

確かに悪魔的というか、なんなら神のような存在にすら感じられるところが

本作独特のアプローチで、ボクは

敢えてザックリ言うと、‘オカルトホラーっぽいサメ映画’として楽しめました♫

 

 

油田が海洋自然を汚染して、結局は近隣の街を廃れさせてしまっていた設定に

ボクは原発の恐ろしさと重なるところを感じたので、この設定は有効だと思いました。

 

 

予告見た時は、閉じ込められた場所からの脱出というプロットは

サメ映画の傑作『ディープ・ブルー』のパクリかと思いましたが、

実際に観るとそういうハラハラ感よりも、

人間の自然破壊に対する自然からの警鐘というテーマこそが重要で、

そこに感じ入ることができれば本作はなかなか味のある作品と言えます。

 

 

 

 

‘サメ映画としては期待外れ’とは言いましたが、

サメ映画らしい見せ場ももちろんあるにはあるので

あるシーンで驚いて「うわっ!!」と大きな声を出してしまい恥ずかしかったです(笑)

 

 

姉弟を演じた子役がなかなか達者なのがよかったんですが、

特にお姉ちゃんを演じたヴィーナス・アリエルちゃんがちょっとエキゾチックな魅力もあってよかったですね!

これからの躍進が期待できそうなので名前を覚えておいた方がよさそうです^^

 

 

 

 

 

 

 

 

時限爆弾のサスペンスが不思議なほど盛り上がらない(笑)などの

マイナスポイントもいくつかありますが、

信仰心が人間を救うというテーマは上手く描かれていたと思います。

 

 

 

 

 

サメのCGもよかったし、

先に書いたように油田のセットなどもしっかり作られているので、

ストーリー性も相まって、ボクはクオリティーの高い作品やと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

サメが元気よく暴れ回るような

王道のサメ映画ではなかったので

はりきって『ジョーズ』のTシャツ着て行ったのは恥ずかしかったです(笑)