第二楽章 第3回 「秘密~メゾフォルテ(やや強く)」 | 日々のダダ漏れ

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ドラマ10 第二楽章

第二楽章

第3回
秘密~メゾフォルテ(やや強く)

茉莉はかつて奈津美と共に在籍していた東京ナショ
ナル交響楽団に帰ってきた。茉莉と一登の姿を見て、
鈴奈は
一登が茉莉に惹かれていると気づく。心配な
鈴奈は
どうしても奈津美と茉莉を比べる。鈴奈にとっ
て茉莉は憧れ
の人物なのだ。違う日々を送るかつて
の親友二人。妻と
して母として、当たり前の生活の
中にいる奈津美。一方
の茉莉は、母の歌子が倒れ
運ばれた病院で、駆けつけた
一登の胸に飛び込む。
一登の帰りを待つ奈津美と鈴奈。
父の心の秘密を
打ち明けようとする鈴奈に向って、奈津
美は一登を
好きになった時の思い出を語り、今どこに心
が向っ
ているのか知っているのだと静かに話す。一登に

られた茉莉は、その腕をつかんで。

**********

奈津美) 最後に、
     「よくできました」って、言えればいいの。
茉莉) え? よくできました?
奈津美) そう。正直ね、私なんか、もう今はすっかり
     主婦だけど、でも思うときある。もし、あのとき、
     バイオリンをやめてなかったらって。
     でも思い直すの。いつか歳をとって、いよいよ
     最後っていうとき、よくできましたって、言えれ
     ばいいって。
茉莉) 自分自身に?
奈津美) うん、そうよ。自分自身に。
     だから茉莉、堂々帰ってきて。
     私たち、みーんな待ってるから。
茉莉) ありがとう。


**********

富永) でも、嫉妬なら、可愛いもんじゃないですか。
茉莉) 可愛い? どこが?
富永) 誰かを好きな人は、みんな可愛いですよ。
茉莉) 知ってると思ってた。話したことがあるの、
    奈津美にだけは。実は今、気になってる人が
    いるって。誰かは言わなかった。奈津美のこ
    と
だから、わかってるって思ってた。
富永) ショックでした? 親友が自分の好きな人と
    付き合ってるって知って。
茉莉) 胸に、ヒビが入った感じ。
    完全にはくっつかないの、今も。

**********

パート・同僚) だめよ、楽しいフリしなきゃ。
奈津美) 
楽しいフリ?
パート・同僚) そうよ。いいのよ、フリで。
        夫婦なんてね、楽しいフリ、仲いいフリ、
        見て見ぬフリ。
これ、円満の秘訣。
奈津美) なんか寂しくないですか?
     無理してるみたいで。
パート・同僚) だからよけい感謝すんじゃないよ。
        誰かがね、自分のために、無理してく
        れるってうれしいもんよ。

**********

鈴奈) 負けちゃヤダから。
    私は娘だからさ、ママ最高、って思うけどさ。
    でもちょっと、パパの
気持ちわかるんだよね。
    相手が相手だし。
あのね、ママ。ホントは黙
    っておこうと
思ってたんだけど・・・
奈津美) ラーメン屋。
鈴奈) え?
奈津美) パパとママね、初めて、一緒に食べたの。
鈴奈) ラーメン?
奈津美) たまたまお昼休みにね、急に食べたくな
     って、
近くのお店に行ったの。

**********

奈津美) そのときね、わかったの。たった一緒にい
     たの、
何分かだったけど、ああ、もしかした
     らこの人
だって。この人となら、変なごまか
     しも、
気遣いも何にもいらない、ただそのま
     んまいれば
いいんだあって。だから、結婚
     して、夫婦になって、
家族になって、毎日一
     緒。だからね、わかるの。
何を考えていて、
     どこに気持ちが向かってるか。

**********

茉莉とは対照的な、ロマンチックとはほど遠い馴れ
初めだったけれど、そういう
のが、案外と結婚には
近いというか、合うのかも。そのままの、自然体の
自分でいられる人が、結婚に向いていると思うから。
でも、その分、憧れの人というのも厄介で。自分に
合う合わないとは別の次元で心が惹かれてしまう
存在というものは、心の中で神格化してしまうから。

どうもね、茉莉に共感できなくて。なんか、ズルイ
と思っちゃうんですよ。ちゃんと誰が好きか言って
ないくせに、相手に
察してもらえると思ってるとこ
ろとか。まあ、そう
いう気持ちも、そういう人もわか
るんだけど・・・、
私は嫌いなタイプ、ということで!
付き合ってた男を盗られたわけでもないし、音楽
の道も、自分が相手を蹴落として手に入れてるし。
同じことをしても、それほど嫌に思えない場合も
あるんだけど、なぜか茉莉の場合は共感できず。
もっと先を見ていけば、その共感できない理由が
見えてくるのかなあと思いつつ・・・。



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