【個性が強烈なキャラ:フォレスト・ガンプ

【俳優:トム・ハンクス

【米国映画】『フォレスト・ガンプ/一期一会

 

【作品情報】

1994年公開のアメリカ映画。監督はロバート・ゼメキス、主演はトム・ハンクス。日本公開は1995年で、配給収入38億円のヒット作品となった。

キャッチコピーは、劇中に台詞としても登場する「人生はチョコレートの箱、開けてみるまで分からない(Life is like a box of chocolates. You never know what you're gonna get.)」。この台詞は、「アメリカ映画の名セリフベスト100」において第40位となっている。

1985年にウィンストン・グルームが発表した小説『フォレスト・ガンプ』(日本語訳は講談社より1994年12月出版。小川敏子訳)をエリック・ロスが脚色して製作された映画だが、原作からは大きく改変されている。
タイトルの「フォレスト・ガンプ」は主人公の名前。「フォレスト」は白人至上主義団体であるクー・クラックス・クランの結成者として知られるネイサン・ベドフォード・フォレストから。「ガンプ」(gump) はアラバマ州の方言で、「うすのろ」「間抜け」「愚か者」を意味する。
人より知能指数は劣るが、純真な心と恵まれた身体、母への愛とある一人の女性への一途な思いを持ち、心ない人からは嘲りを受けつつも、それ以上に良き心を持つ周囲の人々の協力を受けて数々の成功を収め、同時に幸福を周囲にもたらしていく「うすのろフォレスト」の半生を、アメリカの1950 - 80年代の歴史を交えながら描いたヒューマンドラマ。
第67回アカデミー賞作品賞ならびに第52回ゴールデングローブ賞 ドラマ部門作品賞を受賞した。

 

フォレスト・ガンプ 一期一会 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

 

【感想】

感動の大河ドラマです。この映画をまだ見てない方がいるのでしょうか?

始めて観たときは、笑って、感動して、泣きました。アメリカの歴史の瞬間に関わるフォレスト・ガンプ、正に人生は何が起こるかわからない連続の物語。作品には特別な部分もあるが、我々も楽しいこと、辛いこと、悲しいこと色々な経験をして今も生き続けているのではないでしょうか。その経験は、自分以外の家族や他人と関わって積み上げていくものです。そして、子供が生まれ、子供もまた別の人生を進んでいく。そうして毎日ワクワクしながら生きることが人生だと教えてくれます。何度でも観たい映画です。

 

【登場人物】

 

主人公であるフォレスト・ガンプ役は、実際に演じたトム・ハンクスのほかにビル・マーレイやチェビー・チェイスなどにも出演依頼がなされていた。また、バッバ・ブルー役にはデイヴィッド・アラン・グリアやジョン・トラヴォルタが予定されていた。
サリー・フィールドはハンクス演じるフォレストの母親役として出演しているが、ハンクスとの年齢差は10歳しかない。
少年時代のフォレストがスクールバスで少年の隣に座ろうとして拒否する少年は、監督であるロバート・ゼメキスの息子である。また、同じバスのなかにいる赤い髪の少女はハンクスの娘である。
アメリカンフットボールの試合で一直線に走り抜けるシーンの撮影中に、ハンクスはインフルエンザに侵された。
顔が映らないエルヴィス・プレスリーの声はクレジットに入っていないカメオ出演としてカート・ラッセルが担当している。カート・ラッセルは1979年のテレビ映画『ザ・シンガー』にてエルヴィス役を演じている。

 

【あらすじ】

【あらすじ①】幼少期〜フットボール選手へ

バス停のベンチに座る男フォレスト・ガンプ(トム・ハンクス)は、たった今バスから降りて同じベンチに腰かけた女性に自分の半生を話しはじめる。

アラバマ州に生まれたフォレストは、生まれつき背骨が曲がっており、脚装具がなければ歩けなかった。また彼はIQ75の知能しかなかったため、学校の先生にも養護学校への入学を進められていた。しかし、フォレストを女手一つで育てるミセス・ガンプ(サリー・フィールド)は、彼を普通の子として育てるため公立学校へ進学させた。登校初日、スクールバスで他の子からいじわるされるフォレストを同じ座席に座らせたのは、心優しい女の子ジェニー(ハンナ・ホール)だった。2人は仲良くなり、ある日いじめっ子から逃げるためジェニーが「走って、フォレスト」と呼びかけたことを機に、フォレストは脚装具をはじき飛ばして走り出した。誰も追いつけない走りの才能が開花したフォレストは、やがてその才能を見出されて大学に入学。フォレストはアメフトの試合で大活躍し、全米代表チームに選ばれ、時の大統領ジョン・F・ケネディとホワイトハウスで面会した。

 

【あらすじ②】ベトナム戦争の英雄に

フォレストが大学を卒業する頃ベトナム戦争が勃発。誘われるまま入隊したフォレストは、実家がエビ漁を営むバッバ・ブルー(ミケルティ・ウィリアムソン)と出会って親友になる。やがてベトナムに出征するフォレストは、偶然訪れた場末の酒場で、歌を歌うジェニー(ロビン・ライト)を見かける。久々の再会だったが、フォレストはジェニーにベトナム戦争に出兵することを伝えて別れた。

ベトナムの地で、小隊長ダン・テイラー中尉(ゲイリー・シニーズ)の指揮下戦場を進むフォレスト達。ある時敵の激しい襲撃を受けて次々と仲間たちが負傷。はぐれたバッバを探すため戦場を走ったフォレストは、次々と負傷した仲間たちを助け出すが、バッバは致命傷を負って戦死した。

フォレストはベトナムで仲間たちを救ったため、帰国後ジョンソン大統領から栄誉勲章を与えられた。そんな折、彼はヒッピー達の集団に交じって反戦運動に参加するジェニーと再会する。フォレストは戦時中も彼女を想い続けていたが、ジェニーは素行の悪い男とつき合っていた。つかの間二人は一緒にいたものの、またいつものように別々の道を進む。

 

【あらすじ③】卓球の代表選手からエビ漁師へ

フォレストはベトナムの軍病院で療養中にピンポンの才能に目覚め、米中のピンポン外交の主役になりテレビにも出て有名人になる。そしてフォレストはニューヨークで、退役後すっかり落ちぶれてしまったダン中尉と再会する。彼はバッバが亡くなった戦場でフォレストに助け出されたものの、両足を失って軍人としても死ねずに自暴自棄な生活を送っていた。

フォレストは退役後、バッバとの約束を果たすため、彼の故郷でエビ漁師の仕事を始める。やがて彼の船にダン中尉も加わり、2人で漁をする。はじめは収穫がなかったものの、ハリケーン・カルメンに襲われた直後から大漁に恵まれ、フォレスト達はやがてバッバ・ガンプ・シュリンプという会社を立ち上げる。事業が軌道に乗った頃、フォレストの元にミセス・ガンプが病に倒れたという知らせが入る。

フォレストはアラバマの母の元へ帰るが、彼女は癌でまもなく世を去る。生前彼女は息子にこう言い残した。「人生はチョコレートの箱みたい。食べるまで分からない」。

 

【あらすじ④】故郷での蜜月から大陸横断ランナーへ

母を亡くし、アラバマの実家で孤独に暮らすフォレストの元に、ある日突然ジェニーが現れる。昔と同じように故郷アラバマでジェニーと一緒に過ごすようになるフォレスト。フォレストはある時、ジェニーに想いを伝える。彼女は何も答えないが、その夜フォレストの部屋にジェニーが現れ、初めて二人は結ばれる。しかし翌朝には、ジェニーはフォレストの家から姿を消してしまった。

不安に苛まれたフォレストは、ある日ジェニーがくれたシューズを履いて、理由もなく走り出した。アラバマ州からやがてアメリカ中を走るようになったフォレストのあとには気づけば何人もの人々が続き、メディアも彼を「平和のために走る人」と取り上げ、すっかり有名人に。いつの間にか3年以上走っていたフォレストはある時ふっと足を止め、「疲れたので帰る」と言って故郷のアラバマへ帰った。しかし、そんなフォレストの様子をジェニーがテレビで見ていた。

 

【あらすじ⑤】シングルファザーとして

アラバマの実家に、ジェニーからの手紙が届く。フォレストはこの手紙を受け取ってアラバマを飛び出し、冒頭のバス停まで来たのだ。ジェニーのアパートを訪ねるフォレスト。ジェニーは喜んでフォレストを招き入れ、自分の子供を紹介する。男の子の名前は、父親の名をとって、フォレスト。フォレストはその時初めて、自分が父親になっていたことを知る。さらにジェニーは自分が病でもう長くないことを伝えた上で、フォレストに結婚を申し込む。

故郷アラバマで、フォレストはジェニーと結婚した。家族3人短い幸せな生活の後、ジェニーは亡くなった。一人で息子を育てることになったフォレスト。そしてその日フォレストは、かつて自分が乗ったスクールバスに息子を乗せて見送るのだった。